中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「ハーメルンの誘拐魔」という、中世ドイツのハーメルンという土地で、笛吹き男がネズミ退治の報酬を拒否された復讐として、魔法の笛で子どもたちを誘拐する伝承。約束や責任の重要性を警告する寓話になぞらえて少女たちを連続誘拐する犯人を追う物語。
事件を追う中で少女たちは子宮頸がんのワクチンによる副反応により身体に障害が残ったこと、子宮頸がんワクチンの推進する団体の長の娘という共通項を発見する。調査の中で製薬会社、厚生労働省、日本産科婦人科学会の副反応の可能性があるワクチンに関して半義務化をやめない一種の癒着状態を知る。
製薬会社 -> 研究開発資金を回収するためにワクチンを売りたい
厚生労働省 -
Posted by ブクログ
貧困のために自分または子供の臓器を売り渡すという悲惨な事件。次々と肝臓を取られた子供の死体が見つかる。今回は相棒の明日香も大活躍。北京に留学していた経験を活かし、中国へ出張。若いが故に犯人への怒りが大きい。これに娘が腎障害の犬養刑事が我が事のようにエキサイトして行く。実行犯を脅しながら逮捕に持って行くが、最後の黒幕に辿り着いたと思ったら衝撃の告白。
犬養刑事の娘の事もあり、何かスッキリしない。
『カインの末裔』という最終章だが、聖書の世界では弟を殺したカインは人類の半分がその末裔であり、みんな原罪を抱えているらしい。他人の臓器を必要とする人が、金に困っている人から買う事で両方がウィンウィンの -
Posted by ブクログ
ネタバレ長編だと思ってたら短編集だった笑
話も分かりやすくてテンポ良く進むからサクサク読めた。
毒島刑事は毒舌というか、確かに歯に衣着せぬズケズケした厳しい物言いだけど(まぁそれを毒舌と言うんだけど)アタオカな容疑者達にああもはっきり言ってくれるとこはちょっと気持ちがいい。
出版業界周辺の専門的な内部事情ネタを知れるのが興味深かった!
作家志望者や新人作家達の見当違いな自信過剰や現実見えてない脳内お花畑に対して
『一般的な企業で大して何も出来ない新卒が「自分の個性を大事にしろ」とか「自分が昇進出来るように懇切丁寧に面倒見ろ」とか言われたら殴りたくなるでしょ』
『誰でもなれるわけじゃないから勘違いしや -
Posted by ブクログ
近々会う予定の友人がAudibleで中山七里先生を聞いてると伺い、『作家刑事毒島』の続きを選択。毒島が作家になる前の事件群で、犬飼が新人刑事のころのお話。
刑事時代の毒島も、弁舌はねちっこく、精神的に追い詰めていく取り調べは痛快そのものだ。既にその人となりは完成させれている。そしてものすごく物語のテンポが良くてばーっと一息に読み終えてしまった。
各事件の裏に潜む「教授」の存在。「自分では一切手を汚さずに悪さをする人間」を一番嫌いと言い、「僕自身がそういうタイプ」と犯罪者との相似性を自覚する。一種の円環のような所在地と、それを取り巻く立場と正義と、の結果としてあのラストだったのかもしれない。少し -
Posted by ブクログ
オーディブルで聴きました。
中山氏のよくあるエンタメミステリーではなく、取材やら準備やら大変だったろうなと思う力作でした。
リアルタイムで311の震災が再現されていて、震災経験者は、トラウマがフラッシュバックしてしまうのではないかと思うほどリアルでした。気をつけたほうがいいと思います。
実際に震災で近い人を亡くしたことのある人たちへは、お気の毒という感情はあっても、やはり現実には他人事でしかなかったけれど、これを読んで、少しだけでも彼らの気持ちに触れられた気がしました。
そして大切な人と悪い関係のままで別れると、後味が悪いというか、取り返しがつかなくなるかもしれないから、これが最後になるか -