中山七里のレビュー一覧

  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

    Posted by ブクログ

    貧困のために自分または子供の臓器を売り渡すという悲惨な事件。次々と肝臓を取られた子供の死体が見つかる。今回は相棒の明日香も大活躍。北京に留学していた経験を活かし、中国へ出張。若いが故に犯人への怒りが大きい。これに娘が腎障害の犬養刑事が我が事のようにエキサイトして行く。実行犯を脅しながら逮捕に持って行くが、最後の黒幕に辿り着いたと思ったら衝撃の告白。
    犬養刑事の娘の事もあり、何かスッキリしない。

    『カインの末裔』という最終章だが、聖書の世界では弟を殺したカインは人類の半分がその末裔であり、みんな原罪を抱えているらしい。他人の臓器を必要とする人が、金に困っている人から買う事で両方がウィンウィンの

    0
    2024年11月28日
  • 死にゆく者の祈り(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    以前、アポロンの嘲笑での感想で話の流れで途中でエピソード的な話が入ってくると批判的でしたが作者は意図的にされてあると言う事が分かりましたが、私はすきではありません。作品の感想は大変面白かったです。さすが中山七里らしさでいっぱいでした。今後も楽しみに読みたいです。

    0
    2024年11月27日
  • おやすみラフマニノフ

    Posted by ブクログ

    岬洋介さんシリーズ第2弾!

    今回はバイオリニストが主役で、オーケストラの話。
    前回同様、楽曲の時の情景がとても長くて、読み飛ばしましたが、面白かったです。

    次作も期待!

    0
    2024年11月25日
  • 追憶の夜想曲

    Posted by ブクログ

    御子柴礼司シリーズ2作目。割と早めにこのオチかなは想像が付いたが、クライマックスに向けてはもう手が止まらず一気に読み切った。
    もう少し救いがある終わり方の方が個人的には好きだけども。次作も楽しみ。

    0
    2024年11月23日
  • ヒポクラテスの試練

    Posted by ブクログ

    未曾有のパンデミックの可能性を法医学教室から発見し、解決のため東奔西走。
    生きている者も死んでいる者も等しく扱うという理念がさらに形になった作品だと思う。

    0
    2024年11月23日
  • 作家刑事毒島

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    長編だと思ってたら短編集だった笑
    話も分かりやすくてテンポ良く進むからサクサク読めた。
    毒島刑事は毒舌というか、確かに歯に衣着せぬズケズケした厳しい物言いだけど(まぁそれを毒舌と言うんだけど)アタオカな容疑者達にああもはっきり言ってくれるとこはちょっと気持ちがいい。
    出版業界周辺の専門的な内部事情ネタを知れるのが興味深かった!

    作家志望者や新人作家達の見当違いな自信過剰や現実見えてない脳内お花畑に対して
    『一般的な企業で大して何も出来ない新卒が「自分の個性を大事にしろ」とか「自分が昇進出来るように懇切丁寧に面倒見ろ」とか言われたら殴りたくなるでしょ』
    『誰でもなれるわけじゃないから勘違いしや

    0
    2024年11月22日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

    Posted by ブクログ

    医療と事件が社会の闇の部分で繋がっていく
    犬養隼人シリーズ第5

    臓器を抜き取られた状態の少年の遺体の発見が相次ぐ

    臓器売買と思われる中国の貧しい山村の貧しい家庭から養子縁組として日本に来た少年
    家庭の背負う借金の為自分の臓器を差し出す少年
    少年達の身体をモノとして扱う許せない犯罪組織

    しかし日本で移植を必要とする子供達へ提供される正規のルートはとても少ない
    現在の日本の医療システムと
    貧困からの臓器売買
    犯罪と親の愛情との葛藤
    考えても結論が出せない問題が多い作品でした

    0
    2024年11月21日
  • 毒島刑事最後の事件

    Posted by ブクログ

    近々会う予定の友人がAudibleで中山七里先生を聞いてると伺い、『作家刑事毒島』の続きを選択。毒島が作家になる前の事件群で、犬飼が新人刑事のころのお話。
    刑事時代の毒島も、弁舌はねちっこく、精神的に追い詰めていく取り調べは痛快そのものだ。既にその人となりは完成させれている。そしてものすごく物語のテンポが良くてばーっと一息に読み終えてしまった。
    各事件の裏に潜む「教授」の存在。「自分では一切手を汚さずに悪さをする人間」を一番嫌いと言い、「僕自身がそういうタイプ」と犯罪者との相似性を自覚する。一種の円環のような所在地と、それを取り巻く立場と正義と、の結果としてあのラストだったのかもしれない。少し

    0
    2024年11月20日
  • 境界線

    Posted by ブクログ

    オーディブルで聴きました。
    中山氏のよくあるエンタメミステリーではなく、取材やら準備やら大変だったろうなと思う力作でした。
    リアルタイムで311の震災が再現されていて、震災経験者は、トラウマがフラッシュバックしてしまうのではないかと思うほどリアルでした。気をつけたほうがいいと思います。

    実際に震災で近い人を亡くしたことのある人たちへは、お気の毒という感情はあっても、やはり現実には他人事でしかなかったけれど、これを読んで、少しだけでも彼らの気持ちに触れられた気がしました。

    そして大切な人と悪い関係のままで別れると、後味が悪いというか、取り返しがつかなくなるかもしれないから、これが最後になるか

    0
    2024年11月20日
  • 超合理的! ミステリーの書き方

    Posted by ブクログ

    何年か前に中山七里さんのサイン会&トークショーに行ったのだが、その時もここに書いてあることの一部を話しておられて、衝撃だった(取材したことないとか、トイレは1日一回とか)。

    本作はさらに衝撃的なことが詰め込まれているw

    この先しばらくは中山七里さんの本を読めるということでうれしい。

    0
    2024年11月18日
  • 贖罪の奏鳴曲

    Posted by ブクログ

    御子柴シリーズ第1段!中山七里さんの本にちょいちょいでてくるミステリアスな弁護士、御子柴さんがどうやって弁護士を志すかまで。カエルオトコにもつながっていて面白かった!やはり最後の最後で二転三転をするところが、中山七里さんの小説の醍醐味!稲見の言葉に「後悔も謝罪もするな。命ある限り苦しんで償え。そして弱い奴のために闘え。」償いは義務じゃなく権利。いい言葉だなと思った。間違えた時に逃げるのは簡単だが、逃げずに闘えるようにしたいと思う。

    0
    2024年11月17日
  • 毒島刑事最後の事件

    Posted by ブクログ

    毒島が作家になる前の話で、警察を辞めるきっかけとなった事件。
    単純におもしろく、すぐに読み終わってしまった。
    短編集なのに、ラスボス登場で一本の繋がりが生まれ、よりワクワク感を高めてくれた。

    毒島が容疑者を追い込んでいくのが巧みで、私も麻生と一緒に取り調べ室を覗いている気分だった。
    柔らかい話し方に安心していると、いきなり手の平を返したように、一番触れてほしくないところを、最大の武器である毒舌で斬り込んでくる。
    これは痛いわ、正論なだけにたまったものじゃない。
    覗き見していたはずが、犯人と一緒に抉られたような気分になる。
    痛快のはずなのに、やっぱしんどい。

    ラストは「あれっ?大丈夫?」と思

    0
    2024年11月17日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

    Posted by ブクログ

    森鴎外の「高瀬舟」を初めて読んだのは中学生ぐらいだったでしょうか
    貧しくても支え合いながら生きてきた兄弟
    病気に苦しむ弟が自殺を図る
    死にきれなかった弟の最期を兄が手を貸した形となり罪に問われる
    初めて安楽死について考えた小説でした
    1916年の作品、100年以上経ても日本では安楽死に対する議論が始まっていないようです

    そこで「ドクターデスの遺産」
    苦しむ末期患者の安楽死を20万円で請け負うドクターデス
    5つの安楽死の状況を描いて
    日本での生きる権利と死ぬ権利を考えさせる
    安楽死を請け負う条件
    安楽死を請け負い始めたきっかけ
    ともよく考えられていて
    安楽死について 再び考える時間を持ちました

    0
    2024年11月16日
  • 贖罪の奏鳴曲

    Posted by ブクログ

    周囲から面白いとの評判しか聞かない中山七里の本を初めて読んだ。個人的には回想が少し長いなという印象だった。残りページ的に回収し切れるのかなと思ったが、スパっとエンディングに向かい痛快だった。ただ刑事達が最後になんでそこまで分かってるのかが少し解せない。自分の読み方が浅いのかもしれないが、多少ん?と思いながら終わったので星4です。
    けど次作以降が楽しみです。

    0
    2024年11月16日
  • 月光のスティグマ(新潮文庫)

    Posted by ブクログ

    アフォリズムの表現が秀逸。
    展開が早く要素が盛り沢山で、解説に記載のあった、まさしくミステリートレインであった。

    0
    2024年11月14日
  • 隣はシリアルキラー

    購入済み

    読みやすかった!

    非常にサクサクと読み進められて、一気読みしてしまいました。矢口さん推しです♪「どんでん返しがすごい」と聞いて手に取ったのですが、途中から予想できちゃいました…それでもとても面白かったです。中山七里さんの他の作品も読んでみたくなりました!

    0
    2024年11月13日
  • 護られなかった者たちへ

    Posted by ブクログ

    帯の言葉を借りれば、「ただの「“どんでん返しだけじゃない”」だな。いろんな事を考えさせられる本だった。

    0
    2024年11月11日
  • セイレーンの懺悔

    Posted by ブクログ

    マスコミの態度にイラっとしながら読んだ。
    週刊誌の記者をしてた人に話聞いたことあるけど本当に病んでしまうらしい。
    だからマスコミに携わる人って信念がなきゃ絶対無理なんだと思う。
    人の心理は多層的だからこそ、一部分だけ切り取って伝えたところでなんの意味もない。
    そこを大事にして、偏らず人を理解できるように伝えたいと思う人のが多い世界だと信じたいな、と思った。てか報道とかみないし読まないけどな!
    パイセンと刑事の中身がイケメンだった。

    0
    2024年11月09日
  • 夜がどれほど暗くても

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    とても良かった…
    出版社で働く主人公が
    普段、特ダネを求めて走り回る人が
    息子の事件をきっかけにまさか、追われる側に
    なろうとは…なかなか考えつかない設定で
    面白いのに、さらに被害者 被疑者の会で
    息子が殺した犯人の娘と鉢合わせ。

    展開的には、これ以上の不幸がありますか?
    ってくらい志賀さんの元に次から次に…

    刑事さん達も、味方かな?敵かな?と
    思わせておいて最後に、お前たち…最高。と
    思ってしまう展開。そして本当の犯人が
    まさか…私は意外すぎて真面目な学生だと
    思っていた私の心を切り裂いた。笑

    なにより、私はこの物語終わり方が
    ハッピーエンドで好き。
    志賀さんと息子さんの話に加えて

    0
    2024年11月07日
  • テロリストの家

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    公安の人たちってそんな酷い世界なのかな?
    子供が殺されても???
    中山七里さんの本に出てくる嫌悪や憎悪の対象に対する人たちの反応の表現は、
    そんなに?!そんなことするかな???
    ってくらいにひどく感じることがわたしには多いかもしれない。
    実際そうなのかな。小説だからなのかな。
    だから読んでると辛くもなってしまう。

    お兄ちゃんがいいやつ過ぎてなんで死んじゃうんだーーー。・゜・(ノД`)・゜・。
    この家族一生罪悪感に苛まれそう〜。
    でもようやく本当の家族になるんですね。代償がデカ過ぎだけど。

    0
    2024年11月07日