中山七里のレビュー一覧

  • 作家刑事毒島の嘲笑

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    エンタメとして、ミステリーとして成立させながらも、群衆心理や思想の課題と、自我肥大による犯罪者をぶった斬る。現代社会の扇動的な世論に対して、主語を大きくしないとか、好き嫌いが思想の衣を纏うなど、情報に対するリテラシーの上で大事なことも伝える小説。主人公のセリフで表されたのと同じ作者の矜持を実現した様な小説。
    しかし、思想を嗜好と思考と行動とにを徹底的に理論的に分解して、破壊していく主人公の様は、ある意味でいかなる思想も倫理をも認めない、全てはエゴ?的な危うさも感じ、核分裂により全てを破壊する様な印象もある。作中で原発と揶揄したあだ名がつけられるのも頷ける。それ故に主人公は、法の執行官という役割に徹する事で、自分を制御しているのかもしれない。

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    2025年05月10日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    ネタバレ

    オーディブルにて。

    今回は連作短編集?
    バス事故を起こした運転手、いじめで自殺した中学生、殺された小説家、新婚の中年、認知症のおばあちゃん、性同一性障害の男子、殺された老人。

    法律は行動しか裁けず、殺意の立証は難しい とあり、なるほどなと。今回は殺人教唆とはいかなくても犯人の身近に殺意があり、それが焦点に。

    面白かった。

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    2025年05月07日
  • 夜がどれほど暗くても

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    息子が大学の先生にストーカーをし、先生とその夫も殺し自分も亡くなったと警察から連絡を受けた父親
    週刊誌の副編集長をしていた父親が加害者家族になり、妻にも出て行かれ仕事もうまくいかず、そんな時出会ったのは被害者の14歳の娘だった

    ラストはよかった!

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    2025年05月07日
  • 総理にされた男

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    ネタバレ

    面白かった。
    現実には、政治に興味のない一市民が総理大臣の影武者をするのは無理があるだろうとは思うが、総理大臣も賢いか知らんがただの人間であることを思う。国を動かす力があるとしても、所詮はちっぽけな人間であるのに、人の生死にかかわる判断を進めていかなければいけないとは大変な仕事だと思う。
    政治家には、この主人公の影武者のような、本当に国民を想って物事を進めてくれる人がいてくれたらと願わずには居られない。

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    2025年05月07日
  • 作家刑事毒島の嘲笑

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    2冊続けて中山七里。真犯人は誰なんだろうと思っていたが、今作は本当に分からなかった。逮捕された小物が真の黒幕ではないと言うのは薄々感じていたが、今回は「どんでん返し」と言うことばそのものの結末だった。これだからやめられない、中山七里。

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    2025年05月06日
  • もういちどベートーヴェン

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    しまった〜
    ベートーヴェンには前作があったのか
    (どこかでベートーヴェン)

    ドビュッシーは読んで
    映画も観たのだけど
    岬シリーズがそんなにあるとは
    うかつでした

    天が何物も与えちゃってる岬氏
    実写映画のイメージを払拭するところから
    (某ピアニストのアンチではありません)

    ちょっと「アマデウス」風味もありながら
    でも人たらしの岬くん
    みんなからやっぱりどうしたって嫌われなくて

    身近にいたらどんな感じかな〜
    練習スタジオのドアから覗く
    天生くんみたいに
    私も覗いてただうっとり⋯かもな

    発売当時の時代の雰囲気としても
    これはどうだろう?という部分が少しあった
    (ジェンダー面とか?)

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    2025年05月06日
  • 作家刑事毒島の嘲笑

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     公安刑事とコンビを組んだ毒島先生が、思想への耽溺に自己実現を託した犯罪者たちを十八番の毒舌口撃で追い詰める。

     基本1話完結ながら、事件の根底にいる黒幕を探していくスタイルは前作に続いて健在で、あっと驚くどんでん返しに喫驚した。

     毒島先生に嘲笑されない生き方がしたい。

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    2025年05月06日
  • 秋山善吉工務店

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    まだまだ中山七里初心者だけど、どんでん返しが楽しかった。微妙な伏線を置いていかれるんですよねー。伏線とも言えないようなほんの微かな引っ掛かり。
    表紙が「和」な感じなので思わず珍しく時代物かと思ったけど、時代に取り残されたようなねじり鉢巻に半被姿の工務店の爺さんだった。その印象そのままの登場人物が活躍する。やっぱ濃いキャラのお話だった。

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    2025年05月05日
  • 夜がどれほど暗くても

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    ネタバレ

    息子がストーカー殺人をした上に自殺したという疑いを雑誌の副編である父が翻弄する話。途中被害者の娘とのやりとりなどなんだかびっくりな展開なのだが、一気に読んでしまった。ページ数が減りまくった状態でまだ犯人が出てこずで、結論まで終わるのか?と不安になりながらも最後はあっという間に終わってしまった。

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    2025年05月04日
  • 禁断の罠

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    期待以上でちょっとびっくり。
    期待値がそもそも低かったかもしれないが。

    「大代行時代」と「妻貝朋希を誰も知らない」がよかった。

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    2025年05月03日
  • ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人

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    子宮頸がんワクチンの副反応被害と絡んで7人の少女たちが誘拐されるという劇場型事件が発生、警察が翻弄されていく。犯人の目的は何か、犯人は誰か?
    私は、子宮頸がんワクチン問題が起こった時、実際に産婦人科のある病院の管理者をしていた。また小説にでてくる薬害エイズ事件の時は真相究明と被害者救済を求める運動のメンバーだったので一言。確かに製薬会社と医師(学会)と厚生省の癒着の構造などは近似しているのかもしれない。それでも血液製剤の中にエイズウイルスが混入していた(今はない)問題とワクチンの問題を同列に論じることには違和感がある。そもそも全く安全なワクチンや薬剤などはなく(医療そのものもリスクを含んでいる)、私たちが享受する恩恵がリスクを上回っていることで多くの病を克服してきている。問題はリスク情報を隠蔽すること。ワクチンの副反応や薬剤の副作用に対する情報の収集と十分なフォロー(発症した場合の早期のケア等も)が必要なのだと思う。また製薬会社や学会、厚労省も因果関係が明らかでないとして切って捨てる(ニセ患者扱いをする=これは本当によくあるが)のではなく、救済と因果関係を究明していく姿勢に立ってもらいたい。「被害者(重篤な症状が出ている人)」は心身ともに深刻な苦しみを抱え経済的にも厳しい人が多くいる。
    私の病院でも子宮頸がんワクチンについて当初はリスクの情報はほとんど入って来ず、産婦人科医師からははやく取り組んでほしいとせっつかれていた記憶がある。新しいワクチン、薬剤の採用ついては慎重すぎるぐらいがいい。
    私はコロナワクチンはすべて接種した。情報提供とフォロー体制も整備されていた思う。それでも副反応で重篤な被害受けられた方もいる。こうした被害を少しでも減らす努力と救済はやはり必要なのだと思う。

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    2025年05月03日
  • 毒島刑事最後の事件

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     毒島さんのエピソード・ゼロ。刑事を辞めたきっかけの最後の事件が描かれる。

     前作に続いて、承認欲求が服を着て歩いている者たちの犯罪を、針のように鋭い毒舌で滅多斬りにする痛快さが堪らない。

     しかし、痛快なだけで終わらないのが中山先生だ。見事、術中に嵌っていて震えた。

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    2025年05月02日
  • 中山七転八倒

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    中山七転八倒
    著者:中山七里

    **あらすじ**:
    雑誌連載が10本に減り、焦燥感に駆られながらもブランデーを片手に原稿に向かう――。数々のどんでん返しで読者を魅了する“どんでん返しの帝王”中山七里が、自らの創作の舞台裏を赤裸々に語る爆笑エッセイ。プロットの行き詰まり、編集者とのやりとり、そして時には体を張った執筆の日常がユーモアたっぷりに綴られる。執筆論でありながら、一種の冒険記でもある本作は、創作者ならずとも楽しめる一冊。

    **感想**:
    中山七里さんの作品はこれまでも数多く読んできましたが、今回はフィクションではなく、著者自身の創作の裏側を描いたエッセイということで、また違った興味を持って読みました。一言でいえば「凄まじい」。想像以上に過酷でストイックな創作の日々に、ただただ圧倒されました。

    多作の作家であることは知っていましたが、取材ゼロであれほど専門的な描写を可能にしているとは驚きです。膨大な読書や映画鑑賞を通じて蓄積された知識が、あのリアルな物語を支えているのだと知り、あらためて中山さんの引き出しの多さと探究心の深さに感服しました。

    「憧れ産業」という言葉が印象的で、夢や理想だけでは続けられない世界で、常に締切と向き合い、命を削るようにして作品を生み出しているその姿勢は、小説家という職業の厳しさを教えてくれます。とはいえ、宗教の勧誘を撃退するユーモアたっぷりのエピソードなど、クスッと笑える要素も満載で、読んでいて飽きることがありませんでした。

    読後には、中山さんが本書で強く推していた映画『この世界の片隅に』もさっそく視聴。創作の重みと尊さをさらに実感しました。どうか無理をせず、健康に留意しながら、今後も読者を驚かせてくれるような作品を生み出してほしいと心から願います。

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    2025年05月01日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    氏家という新しいキャラクター。
    科学捜査鑑定所という舞台。
    これまでにシリーズ化された登場人物も脇役で登場。
    楽しみどころ満載。
    第二弾も読もう!

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    2025年05月01日
  • 禁断の罠

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    えっ凄いな。どれも面白い。
    これは良いアンソロ。

    大好きな斜線堂さんの『妻貝朋希を〜』は、若干暗い気持ちになるけどイチオシです。

    米澤さんの『供米』も良かったなあ。
    相変わらずオチが秀逸で好き。

    結城さんの『大代行時代』は本当に愉快だった。
    冗談みたいだけど、多分、実際にあると思う。
    えっそんな事まで!?という呆れ半分、嫌なもんは仕方ないかーという納得が半分。
    代行して欲しい事の1つや2つ、誰しもあるよねえ。

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    2025年04月29日
  • 総理にされた男

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    政治や経済から逃げてきた私でも楽しみながら学べる良書。
    登場人物それぞれ憎みきれないところがあり、どんどん読み進めたくなった。

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    2025年04月26日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    民間の鑑定所の所長、氏家さん
    論理的な思考や判断をする彼って??

    懐かしい人も出てきたし
    論理的な文章?にも
    はまった感じがする
    頭は少し疲れたけどね

    読みはじめて、漢字が多いと思ったの
    ところで犯人は?という場面で思い浮かんだ人が犯人だと分かると少しニンマリとする自分がいました

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    2025年04月25日
  • おわかれはモーツァルト

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    ネタバレ

    タイトル買いしたけど、シリーズものなのね。
    ミステリーを読みたいタイミングではなかったけど、音楽絡みで面白そうだと思い読んでみた。
    なかなか音楽の説明や演奏シーンが仔細に書かれていて、ラストちょろっとしかないのに解決するのか不安だった。
    解決シーンは本当に数ページ。ミステリー好きには物足りなさそうな事件。
    地の文もちょっと謎のワードチョイスが気になった。
    思い当たることはちょいちょいあったけど、全体的には面白く読めた。シリーズものだから他の作品も読めば楽しめるんだろうなぁ

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    2025年04月23日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    久しぶりに中山七里さんの作品を読みましたが、やはりとても面白かったです。

    法医学がテーマのヒポクラテスシリーズのように、事件を推理する事が目的では無い鑑定人である主人公が、偏見にとらわれず淡々と自らの仕事の意義を貫く姿がとても魅力的でした。

    また、専門的な要素もあり、中山七里さんの知識の幅の広さにもまた驚かされます。

    続きが楽しみなシリーズの1つになりました。

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    2025年04月17日
  • 超合理的! ミステリーの書き方

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    やはりこの方は次元が違う…

    他の作家に喧嘩売ってるのか?っていうくらい、痛烈に執筆手法や小説家という職業について語っていて、こっちがヒヤヒヤする(本人にはその気はまったくないのだろうけど)。

    小説家ならこれくらいやって当然でしょ?っていうことがいちいちハードルが高い。

    「文章は最初から最後まで頭の中でできているから、それを打ち出すだけ」って、何を言ってるの?という感じ。

    これを読んでビビったら、小説家を目指す資格はないのだろうと思わされる(なりたいと思ってはいないけど)。

    中山さんの小説家という職業に対しての真摯な思いが伝わる一冊だった。

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    2025年04月15日