中山七里のレビュー一覧

  • 銀齢探偵社 静おばあちゃんと要介護探偵2

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    静おばあちゃんシリーズ3作目。
    元裁判官の静おばあちゃんと車椅子の暴走老人玄太郎とのコンビによる連作短編ミステリー。
    今回は、名古屋在住の玄太郎が癌の治療のため東京の病院に入院。そこで静と再会し、医療過誤問題、構造計算書偽装問題や高齢者の暴走事故など、ニュースで話題になった事件がテーマになっている。
    玄太郎の暴走が事件解決の端緒となるのが、小気味いい。
    この玄太郎、著者のデビュー作ともいえる作品で、すでに最期が判っていることに、哀切を感じる。
    著者の小説には、他のシリーズの人物が時々顔を出すが、今回はファンにとってはうれしい岬洋介が司法修習生として登場。全作品を、書かれている時代別に並べてみた

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    2024年02月09日
  • 翼がなくても

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    こんなのも書けるのか、中山七里さん!!
    スポーツ、サスペンス、御子柴弁護士に犬養刑事!

    走りたくなる話。
    多分、もっと、爽やかな話にもできたと思うのに、そこに事件を絡めていくっていうのがなんとも愉しめる。

    今後のさらちゃんに期待!

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    2024年02月07日
  • 逃亡刑事

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    冴子さん、カッコ良すぎます。
    作者の既読作品60冊中、最も男前なキャラクターかも。
    濡れ衣を着せられた冴子と事件の目撃者・猛との逃亡生活は、まさに緊張の連続。
    息をもつかせぬ展開にハラハラさせられたと思えば、心が温かくなる場面や快哉を叫びたくなる瞬間もあってホント面白かった。
    養護施設での虐待やA地区の実情なども織り交ぜつつ、最後まで読者を楽しませてくれる。
    ラストシーンで泣きそうになったから、いつか成長した猛の話も読んでみたいなあ。

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    2024年02月06日
  • スタート!

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    これは映画を愛する人、いやモノづくりを愛する人達の話だ。

    正直この話のあらすじを読んだ時、このタイミングで読むのはどうかなぁとちょっと悩んだんですよね。
    話の方向性は違うけれど、モノづくりに関するニュースが取り上げられたりしてるこのタイミングだとちょっとくるものがあるかなぁって。
    でも読み終わってから「この話をこのタイミングで読んで正解だったな」と確信しました。
    この作品、ミステリー作品ではあるんだけど途中からミステリーとかちょっとどうでも良くなっちゃうというか(言い方悪いけど本当にそうなの)、憧れだった世界で夢と現実のギャップに燻る主人公の成長物語の方がグッときてしまったというか、まぁとに

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    2024年02月06日
  • 逃亡刑事

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    同僚を殺されて、罪を着せられ逃亡!
    愛称?アマゾネス:千葉県警刑事部捜査一課 高頭冴子警部。
    目撃者は、子供。この子の命もやばいので、連れてく〜

    行き先は、大阪のA地区(まぁ、どう考えても、あ◯り◯地区やけど)
    今回は、はみ出しもんが活躍。
    主人公の高頭警部
    893の山崎さん
    A地区のおじいちゃん

    しかし…少しこの地区だけやなく、大阪に対して…ちょっと…

    「…ここ、日本だよね。」
    「さあな。大阪というのは、日本語が通じる外国だという話もある。…」

    とかまで、書いてあると…

    めっちゃオモロい〜!
    日本ちゃうで〜大阪やで〜w
    (自己主張の塊w)

    この前、バラエティで、
    「東京タワーが見

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    2024年02月03日
  • 静おばあちゃんと要介護探偵

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    2024.02.03 Audibleにて

    何度声を上げて笑ったことでしょう
    要介護おじいちゃん。うわ、なんだコイツって思うけど、これだけ言いたいこと言えたらいいなぁという羨望もある。
    それに対して、静さんがちゃんと諭してくれるから、なかなか面白い。静さんの諭し方が、沢山の人を見てきて、沢山の知識を得て、そこから沢山考えてきた人の言葉なんだろうっていう深さや優しさがある。

    メイン主人公2人は、還暦過ぎた高齢者のおじいちゃんおばあちゃん。
    愛知の結構でかい不動産建築関係の社長をしていう、車椅子が必要なコウヅキおじいちゃまと、元女性判事のシズカおばあちゃまが、関わってしまった事件を解決して行くお

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    2024年02月03日
  • 警官の道

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    警察小説の短編集
    葉真中顕、中山七里、呉勝浩、深町秋生、下村敦史、長浦京、柚月裕子
    今読まれているこの作家達の警察小説アンソロジーという事で、期待しまくって読み進めましたが・・・
    作品によって大きく好き嫌いがある感じですかね?中山七里と柚月裕子はさすがの面白さでしたが、長浦京は警察小説ですらなく、「リボルバー・リリーの現代版」の様相だし・・・
    他の方にも是非読んでいただき、感想を聞きたいです。

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    2024年02月01日
  • 人面瘡探偵

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    ネタバレ

    人面瘡の『ジンさん』と三津木のやり取りが快感な一方で、起こる事件やその背景は非常に禍々しい。

    気のせいかな、中山先生の著作にはたびたび障がいのある登場人物が登場する(しかもかなり話の核心に関わる位置で)と思うのですが、今作もそうでしたね。

    ラストは、あぁやっぱりそうだったんだ。という感じで、三津木自身もいろいろと抱えていることが垣間見得ました。今後その辺りも徐々に明らかになるんでしょうか。

    続刊があるようなので読もうと思っています。

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    2024年02月01日
  • 静おばあちゃんと要介護探偵

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    ライトに読めるミステリー。

    キャラが濃いのがまたいい。
    要介護探偵というのがキャッチーだけどリアル。

    高齢とは思えないほど頭キレッキレ。

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    2024年01月29日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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    おもしろかった。読みやすい。

    噂話を聞くだけで謎解きできちゃうような系でトントン拍子でどんどん展開していくから飽きない。

    最後の最後にあんなおばあちゃんの秘密があるとは思ってなかったのでいい意味で裏切ってもらえた。

    もっと読みたい。

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    2024年01月27日
  • いつまでもショパン

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    白熱するショパン・コンクールの描写に胸を躍らせる。
    その一方で、テロによる凄惨な描写には顔をしかめてしまう。
    この爽快さと陰鬱さのコントラストが印象的な作品だった。
    ミステリーだけど音楽“過多”な感じがこのシリーズの魅力といえる。
    ドラマティックな展開とラストシーンに、思わず涙が出た。
    岬先生がホント素敵だ。

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    2024年01月27日
  • 静おばあちゃんと要介護探偵

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    ネタバレ

    題名からして、中山さんお得意のミステリなのだと推測。それの想像の斜め上に行くのがこの本でした。
    法曹界出身の傘寿の女性と、矍鑠とした、口の悪い底意地の悪い車椅子のおじいちゃんが
    仲良く謎解き……さにあらず。
    静さんは人品骨柄この上なく素晴らしい。
    逆に心地よいほどの罵詈雑言まみれ、地位名誉はあるけど何か欠損している(?)玄太郎さん。
    これ程のキャラクターをメインに据えて謎は?
    どれもイマイチなミステリーだったのが残念ポイント。推測の域内でした…
    強き者より弱き者、富めるものより貧しい者〜の
    立場に寄り添い謎を解いてゆくお二人。

    で、
    中山さんの本は他のシリーズともリンクしているのでソコのとこ

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    2024年01月27日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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    すごく読みやすかった。
    タイトルと装丁からは想像しないくらい
    しっかり事件が起きる感じが驚きもありました。

    最後は切なくなったけれどそれがなんとも言えない。

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    2024年01月24日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

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    大切な人が不治の病で苦しんでいた時、生きていて欲しいと苦痛の伴う延命治療を行うか、苦しんで欲しくないと安楽死を選択するか。安楽死が合法でない日本でそれでも法律よりも家族の安息の死を選ぶ患者と家族についての物語。
    いざ自分が張本人となって決断を迫られた時どうするか考えながら読み進めた。
    安楽死だけに関わらず患者と家族の誠実で真摯な関係性の中でなされた選択には正解も不正解もなく、どの様な選択も周囲から尊重される世の中になればいいなと感じた。

    また、凄惨な経験から獲得した諦観や信念が故に社会倫理からはみ出してしまった人の生き様にも感動させられた。

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    2024年01月22日
  • ヒポクラテスの試練

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    一気に読んでしまう面白さだった。
    「ヒポクラテス」はお気に入りのシリーズ。光崎教授は相変わらずのキャラだけど、3作目の今回はどちらかといえば裏方の印象。真琴先生やキャシー先生の活躍が光る回だった。特にキャシー先生。死体大好きで変人扱いされがちなキャシー先生の真の部分が描かれていてよかった。
    真琴先生や古手川さんは回を追うごとに成長しているのが嬉しい。そして二人の関係も気になるところ。

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    2024年01月22日
  • 笑え、シャイロック

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    おもしろかった。
    犯人の予測はしやすかったかな。
    でも、犯人よりも、まず、目の前の案件をどう解決していくのかがおもしろかった。

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    2024年01月20日
  • 逃亡刑事

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     中山さんは決して平易な文体ではないのに読みやすい。佐古ジイやセンセイなど本来関わることのなかった生活保護受給者たちの漢気が熱い。猛もなかなか逞しい。十数年後、警察官になった続編なんかが書かれるんだろうな。迫撃砲で警察署襲撃などハチャメチャだが、突き抜けていて面白かった。ぶっ飛んだエンタメ作品。8歳でミルク臭いと感じるか?とそこだけ引っかかった。

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    2024年01月19日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

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    ふとした折に読みたくなる中山七里さんの犬養隼人シリーズ。
    私にとってこのシリーズは、適度に社会問題をとりあげつつ抜群の読みやすさでぜったい大きく外すことがない安心感+安定感の保証があるので、次に何を読もうか迷ったときなどに安心して手に取れる。

    ところがどっこい、今回はあまりにテーマが重かった。
    貧困と犯罪、いわゆる貧困ビジネスのなかの、それもこどもの臓器売買がテーマだ。

    こんなことあってはいけないと上から言い放つのはかんたんだけど、当事者になったら本当にそんなキレイごとをいえるのか。
    そしていわゆる親ガチャにはずれてしまった子どもたちの行く末は…

    私にはとてもじゃないけど答えを出せない問

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    2024年01月17日
  • いつまでもショパン

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    音楽の描写が美しい!それでいてしっかりミステリーと融合している。
    コンクール参加者たちの成長していく様子が読んでいて気持ち良かった。
    そこに絡む岬の推理がまた秀逸。
    このシリーズにハズレはないですね。

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    2024年01月17日
  • 合唱 岬洋介の帰還

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    SL 2024.1.13-2024.1.15
    全員集合。オールスタースペシャル。
    岬洋介が御子柴礼司に天生の弁護を頼むとは。それだけでこの作品好き。
    作者が自分の登場人物で思いっきり遊んでいるようで、どこを読んでいても楽しい。
    あの御子柴も、あの渡瀬も、あの光崎教授も岬洋介のために動いて、なんだか岬恭介がかわいそうになってきた。

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    2024年01月15日