中山七里のレビュー一覧
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静おばあちゃんシリーズ3作目。
元裁判官の静おばあちゃんと車椅子の暴走老人玄太郎とのコンビによる連作短編ミステリー。
今回は、名古屋在住の玄太郎が癌の治療のため東京の病院に入院。そこで静と再会し、医療過誤問題、構造計算書偽装問題や高齢者の暴走事故など、ニュースで話題になった事件がテーマになっている。
玄太郎の暴走が事件解決の端緒となるのが、小気味いい。
この玄太郎、著者のデビュー作ともいえる作品で、すでに最期が判っていることに、哀切を感じる。
著者の小説には、他のシリーズの人物が時々顔を出すが、今回はファンにとってはうれしい岬洋介が司法修習生として登場。全作品を、書かれている時代別に並べてみた -
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これは映画を愛する人、いやモノづくりを愛する人達の話だ。
正直この話のあらすじを読んだ時、このタイミングで読むのはどうかなぁとちょっと悩んだんですよね。
話の方向性は違うけれど、モノづくりに関するニュースが取り上げられたりしてるこのタイミングだとちょっとくるものがあるかなぁって。
でも読み終わってから「この話をこのタイミングで読んで正解だったな」と確信しました。
この作品、ミステリー作品ではあるんだけど途中からミステリーとかちょっとどうでも良くなっちゃうというか(言い方悪いけど本当にそうなの)、憧れだった世界で夢と現実のギャップに燻る主人公の成長物語の方がグッときてしまったというか、まぁとに -
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同僚を殺されて、罪を着せられ逃亡!
愛称?アマゾネス:千葉県警刑事部捜査一課 高頭冴子警部。
目撃者は、子供。この子の命もやばいので、連れてく〜
行き先は、大阪のA地区(まぁ、どう考えても、あ◯り◯地区やけど)
今回は、はみ出しもんが活躍。
主人公の高頭警部
893の山崎さん
A地区のおじいちゃん
しかし…少しこの地区だけやなく、大阪に対して…ちょっと…
「…ここ、日本だよね。」
「さあな。大阪というのは、日本語が通じる外国だという話もある。…」
とかまで、書いてあると…
めっちゃオモロい〜!
日本ちゃうで〜大阪やで〜w
(自己主張の塊w)
この前、バラエティで、
「東京タワーが見 -
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2024.02.03 Audibleにて
何度声を上げて笑ったことでしょう
要介護おじいちゃん。うわ、なんだコイツって思うけど、これだけ言いたいこと言えたらいいなぁという羨望もある。
それに対して、静さんがちゃんと諭してくれるから、なかなか面白い。静さんの諭し方が、沢山の人を見てきて、沢山の知識を得て、そこから沢山考えてきた人の言葉なんだろうっていう深さや優しさがある。
メイン主人公2人は、還暦過ぎた高齢者のおじいちゃんおばあちゃん。
愛知の結構でかい不動産建築関係の社長をしていう、車椅子が必要なコウヅキおじいちゃまと、元女性判事のシズカおばあちゃまが、関わってしまった事件を解決して行くお -
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ネタバレ題名からして、中山さんお得意のミステリなのだと推測。それの想像の斜め上に行くのがこの本でした。
法曹界出身の傘寿の女性と、矍鑠とした、口の悪い底意地の悪い車椅子のおじいちゃんが
仲良く謎解き……さにあらず。
静さんは人品骨柄この上なく素晴らしい。
逆に心地よいほどの罵詈雑言まみれ、地位名誉はあるけど何か欠損している(?)玄太郎さん。
これ程のキャラクターをメインに据えて謎は?
どれもイマイチなミステリーだったのが残念ポイント。推測の域内でした…
強き者より弱き者、富めるものより貧しい者〜の
立場に寄り添い謎を解いてゆくお二人。
で、
中山さんの本は他のシリーズともリンクしているのでソコのとこ -
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大切な人が不治の病で苦しんでいた時、生きていて欲しいと苦痛の伴う延命治療を行うか、苦しんで欲しくないと安楽死を選択するか。安楽死が合法でない日本でそれでも法律よりも家族の安息の死を選ぶ患者と家族についての物語。
いざ自分が張本人となって決断を迫られた時どうするか考えながら読み進めた。
安楽死だけに関わらず患者と家族の誠実で真摯な関係性の中でなされた選択には正解も不正解もなく、どの様な選択も周囲から尊重される世の中になればいいなと感じた。
また、凄惨な経験から獲得した諦観や信念が故に社会倫理からはみ出してしまった人の生き様にも感動させられた。 -
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ふとした折に読みたくなる中山七里さんの犬養隼人シリーズ。
私にとってこのシリーズは、適度に社会問題をとりあげつつ抜群の読みやすさでぜったい大きく外すことがない安心感+安定感の保証があるので、次に何を読もうか迷ったときなどに安心して手に取れる。
ところがどっこい、今回はあまりにテーマが重かった。
貧困と犯罪、いわゆる貧困ビジネスのなかの、それもこどもの臓器売買がテーマだ。
こんなことあってはいけないと上から言い放つのはかんたんだけど、当事者になったら本当にそんなキレイごとをいえるのか。
そしていわゆる親ガチャにはずれてしまった子どもたちの行く末は…
私にはとてもじゃないけど答えを出せない問