中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書は2020年に刊行された中山七里さんの弁護士・御子柴礼司シリーズ5巻目。
最近の中山七里さんの物語は私的にはどれもけっこうハズレなんですが、この御子柴シリーズは主人公の過去があまりにもすぎて、世の中を穿っているかのような、それでいて真理を突いてくる外連味がかなり強烈なスパイスになっている。それがこの過去を背負う主人公と絶妙にマッチしていて、そこが読者にとって癖になる=読む手が止まらないというシリーズになっていると思う。
今回は御子柴の秘書が事件の犯人として起訴されるという内容で、これ、いったいどうやって法廷で闘うのか興味津々でどんどんページを繰っていった。また、今ではけっして珍しくないが、刊行当時はその視点は社会派としてよい着眼点といえたSNSの問題点を扱っているのも、ふむ、ふむ、だった。
ただ裁判の最後はちょっと物足りなかったかな、という気持ちは否めない。そこが★ひとつ減った理由だ。
この本を積読リストに入れた当時はこのシリーズの最終巻だったのだが、今調べるとこの次の6冊目が刊行されているようだ。★ひとつ減らしたものの、御子柴の外連味にまた触れたい私がいるのも事実。次回作も愉しみだ!
====データベース=====
私の仕事は無罪にすることで、
真相を明らかにすることではない。
30年前に少女を惨殺した過去を持つ弁護士・御子柴礼司。
事務所に〈この国のジャスティス〉と名乗る者の呼びかけに応じた800人以上からの懲戒請求書が届く。
処理に忙殺されるなか、事務員の洋子は、外資系コンサルタント・知原と夕食をともにした。がしかし、
翌朝、知原は遺体で見つかり、凶器に残った指紋から洋子が殺人容疑で逮捕された。
洋子の弁護を引き受けた御子柴は、洋子がみずからと同じ地域出身であることを知り…….。
一度心に巣くった獣は、簡単に消えはしない――
めぐる因縁そして〈復讐〉の結末は!? -
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東日本大震災後の被災地で起こる事件を追う宮城県警・笘篠刑事シリーズの第三作。(『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く)
簡単に言えば第一作目は生活保護の問題、第二作目は被災した行方不明者の個人情報事故の問題、そして今回は仮設住宅から公営住宅への移転に関して、復興を進めたい行政と利権に絡む県会議員、似非NPO団体を巻き込んだ殺人事件だ。
そこに若手刑事の蓮田(第一作の映画では林 遣都が演じている)の幼なじみ4名の関係が絡んでくる…
シリーズものは登場人物がかぶっていたりするのも面白さのひとつではあるが、ミステリーの場合はトリックとか大どんでん返しとかで『やられた〜』となるのも面白い。
しかしこのシリーズは、やはり第一作目の『護られなかった者たちへ』が一番面白かったかなあ。
なんだかんだ言っても、もしシリーズ4作目があったは読むだろうけど…
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あれ?なんか…中山七里先生の作品じゃないみたい!「半沢直樹」みたい!!原作は読んだことないけどドラマは好きでした。
主人公は帝都銀行渉外部の結城慎悟、渉外部とは大雑把に言えば不良債権を回収する部署。伝説の債権回収マン山賀雄平こと「シャイロック山賀」とタッグを組みその手法を学んでいくが、ある日山賀雄平が何者かに殺害されてしまう。山賀は高額な不良債権を抱えている債務者を多く抱えており、結城慎悟がそれを引き継ぐことになるのだが…。そして、山賀雄平は何故誰に殺害されたのか??
熱い銀行もののお仕事小説+債権回収のスペシャリスト殺人事件の真相…という感じでした。どちらかといえば、お仕事に重きをおいた内容でした。作中の「振興衆狂」における新興宗教宗教団体は、あの「ふたたび嗤う淑女」にも出てきたこともあって、おぉ~!!ってなりました。対して山賀の殺人事件の真相は、もうちょっと捻ってほしかったかなぁ…と。銀行の債権回収に纏わる内容は面白く読めました!
ちなみに“シャイロック”とは、情け容赦ない取り立て屋、「ヴェニスの商人」に登場するユダヤ人の金貸しのことらしいです。 -
Posted by ブクログ
ヒポクラテスシリーズ第4弾。
このシリーズを読む時に、楽しみにしている事があります。
まず、最初の目次。
今回は 「1、老人の声」 から始まり、5話まで全て、〜の声、とつけられていた。
もうこれだけで、面白い!と気持ちを持って行かれてしまいます。
シリーズ2作目からの楽しみ。
次に会話。
登場人物に合わせた可愛げのないセリフの数々。
減らず口同志の会話は、毒もあるけど、茶目っけもあるので、毎回苦笑いしながら読んでます。
実際の会話なら、そりゃ酷いしクドイので、これは小説の醍醐味ですね。
その毒吐き代表の光崎先生が、今回なりを潜めているなぁと思ったら、渡瀬班長と共に最後に全部持って行ってしまった。古手川さんが不貞腐れるのも当然です。
2人共カッコよしおさんすぎるでしょ。
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シリーズ第二弾。
今回は人の顔のように見えることから通称人面島と呼ばれる島での相続鑑定に出かける。
そこでまた次々と相続人が死んでゆくのだが、主人公ヒョーロクと人面瘡のジンさんがまたその謎に巻き込まれていく。
隠れキリシタンというのが物語の根底にあり、また今回か陸の孤島。閉鎖的な環境で閉鎖的な人達とかかわる謎解き。
宮司と漁協組合長の祖父を持つ一族の話。
物語としてはその後、相続財産としてどのような価値を見出せるのか等興味深いことも多々残したまま物語が終わるので気にはなる。が個人的には、主人公のダメな感じが相まって、この主人公ならこんな終わりだよね、と納得できる。
今度は都市部でのこの2人(?)の謎解きも見てみたいところ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ相続鑑定士である主人公が訪れたのは信州の山林王、本城家。遺産争いが苛烈な中、相続人が一人また一人と殺されていく……。
解説にもある通り、骨組みは横溝正史のド定番な感じ。
主人公の右肩に宿る傲岸不遜な人面瘡のジンさん。宿主である主人公に色々と指示を出して探偵の真似事をさせたりと面白い設定。
流れ的に犯人は確定するけどちょっと一捻り入ってた。終わりの少しの後味の悪さ、大好き。
因習村にありがちな近親相姦とか家父長制とか濃縮されてたね。
オチの一人二役は一番現実的なんだけど、本当に人面瘡がいるっていうファンタジー設定が個人的には良かったな。
主人公が誰よりもヤバい奴だった。
続編があるみたいなのですごく読みたい!
ジンさんについて分かるのかな?