中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大好きな岬洋介シリーズ!!
このシリーズを読んでいると、次々と映像が頭に浮かんできます。演奏部分なんか特に。久しぶりにチャイコフスキーのピアノ協奏曲ちゃんと聴いてみようと思いました。
岬さんの登場はいつもより少ない気がしましたが、颯爽と、穏やかに、鮮やかに、は、相変わらずです….大好きです!
そして、七里さんならではの、問題提起というか、いつも本当に考えさせられてしまいます。ありがたいことに今の日本は日々平和ですが、命の危機を感じながら生きている人も世界にはたくさんいて、フィクションなのにやけにグサグサ刺さってきます。遠い国だから関係ない、ではないような気がします。 -
Posted by ブクログ
中山七里『逃亡刑事』PHP文芸文庫。
先に続編の『越境刑事』を読んでしまったので、遅ればせながら、本作『逃亡刑事』を読むことにした。
『越境刑事』より遥かに面白い。県警のアマゾネスの名を欲しいままに高頭冴子が暴れまくるのだからたまらない。
完成度が非常に高く、続編の『越境刑事』など書く必要などなかったのではないかと思うくらいだ。何しろ、本作でこれ以上無い程の最大の悪である警察組織の腐敗を描き、それに県警のアマゾネスが立ち向かい、徹底的にぶっ壊してしまうのだから、続編の必要など無いのだ。
単独で麻薬密売ルートを探っていた生田刑事が、カーディーラーのショールームで射殺される。その犯人を目 -
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南海電鉄岸和田駅で無差別殺人事件が発生。
七名を殺害した笹清政市は、自らを<無敵の人>と称する。
数日後、大阪地検で郵送物の爆発事件が発生。
被疑者<ロスト・ルサンチマン>は笹清の釈放を求める。
不破俊太郎一級検事も新たな爆破に巻き込まれ。
連続爆破事件は止められるのか。
<ロスト・ルサンチマン>の真の目的は?
大人気検察官シリーズ第三弾。
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ドラマでも放送されていて、ちょっと見てしまった。
自分の頭の中の登場人物と少し違った感じやった。
小説では、冒頭から読んでられへん -
Posted by ブクログ
初めての出会いは「さよならドビュッシー」だった。
映画化もされ、岬洋介のファンになったのもこの本。
おじいさんの車いす探偵など、たくさんの相関図の中でどんどんのめり込んでいった。
人物にリンクをさせるテクは海堂尊さんからヒントと知り、
なるほど、バチスタシリーズも次々読んだ覚えがある。
ものすごいスピードで新刊が出るので、読むのが追いつかいない。
その極意が惜しみなくこの本に書いてある。
小説家を目指す人、必見。
「説明するな、描写しろ」
「書店は作家の通信簿」
など、心に残った。
一度読んだ本は全部記憶にあり、
取材をせずに原稿が書けて、
一日1回のトイレと、食事は2回、睡眠3時間・・ -
Posted by ブクログ
ネタバレ御子柴が最初はどうしようもない悪徳弁護士であるという印象が、後に自戒の念から自分が殺した少女の遺族に贖罪をし続けていたという事実の発覚から、完全に転覆する構成がめちゃくちゃ面白かった。
以下、読書中のメモである。
渡瀬がミステリ小説読むのおもろい
御子柴はお金目的でなく国選弁護人として仕事する側面もあるのか
御子柴が報酬の少ない仕事を引き受けなければならなかった理由とは
島津のピアノを聴いて御子柴は、犯した罪の自戒の念に駆られる日々を過ごした
稲見の言葉の、「謝るな、行動で埋め合わせをしろ」という言葉が印象的
自分が殺した遺族に毎月お金を送金しているとわかったシーンが印象的だった