あらすじ
ドンデン返しの帝王、渾身の大作!
若手時代に逮捕した男は無実だったのか?
鳴海刑事は孤独な捜査を始めたが…社会派ミステリーに驚愕の真実を仕掛けた傑作。
豪雨の夜の不動産業者殺し。
強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。
だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。
隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、
最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!
どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身のミステリ。
解説・谷原章介
感情タグBEST3
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司法システムや警察の組織としての在り方が問われるお話。冤罪って案外簡単に生まれるんだろうなぁと怖くなった。
そしてあの渡瀬の若かりし新米時代が描かれる。
知識量が凄くて犯人を捕まえることに人一倍強い執念を燃やす渡瀬はこうした経験を経て産まれたのか…
一つの発端となる事件から二重三重に他の事件が絡んでいき、最終的にピタッと見事に収まる構成が流石すぎて圧巻✨
黒幕であって欲しくない人が黒幕だったのはプチショックだけど面白かったー!
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冤罪の恐ろしさがまざまざと、リアルに表現されていた。無実な人を殺してしまったことももちろんあってはならないこと。だけど、マスメディアで、SNSで、周囲の人から、彼は悪人として語られた。
いつでも嘘は真実に変わりうることがよくわかる。
そして…。先にカエルを読んでしまったけど、渡瀬さんの若い頃出てきた!!ほかの方も書いてるように、なるほどこうやって敏腕だけどお堅い刑事が出来上がったのか…。と急に愛着を持った。
順番逆で良かったかも。これからも渡瀬&古手川コンビで頑張ってほしい!!(いずれは古手川さんも三代目としてこうなるのかな…)
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死刑囚となり獄中自殺した男が冤罪だとわかり、担当刑事が過去の過ちを是正する話
一気読み必至!中山七里の一番売れている本。人が人を裁く不確かさ。正義とは何なのか、人間の傲慢さを痛感する話だった。過ちを繰り返さぬ矜持をもち渡瀬が成長する姿がとてもいい
社会派ミステリーなのかサスペンスなのか分類が難しいところ。この本数年前の文春さんの仕掛け本だったのですが、それを機に超ロングセラー本に。読めば納得の作品です
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昭和から令和にかけて時代が変わっていく様と、時代錯誤な夫婦関係のあり方などもあったが、全体的には読みやすく主人公の性格も納得しやすい部分があった。
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さすが中山七里さん。東野圭吾さんとはまた違った面白さがあって個人的にはとても好き。
司法の闇に挑む渡瀬の覚悟が格好良い。あんなに頼りなかった渡部が、どんどん狡賢くなっていくのもとても良い。
警察や検察は簡単に人を殺せる冤罪の恐ろしさを思い知った。
ちなみに私は、加害者は軒並み死ねば良いと思ってるタイプである
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刑事とはいえ、一人の人間。過ちはある、決して同じ過ちはしないを胸に犯人逮捕と警察組織に立ち向かう、やり方がどうあれ正義を貫く姿勢。諦めない刑事魂がとても印象深かった作品だった。
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圧倒的読みやすさとスピード感。
現代社会の目を背けたくなる現実を風刺した一作。
豪雨の中行われた不動産屋夫婦強盗殺人事件。強引な取り調べと揺るぎようのない証拠を元に有罪となった青年、楠木明大。
彼は一貫して容疑を否認。しかし彼に下された処罰は死刑だった。そして彼は牢獄の中で自死した。
五年後、当時楠木を担当した渡瀬は、楠木が冤罪だった可能性に気づく。
その事実は、警察そして司法にまで影響を及ぼすものだった。
力なき正義は無力であり、正義なき力は暴力である。
法の女神テミスが、その剣を、本当に振りかざすべき相手とは一体誰なのか。
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冤罪のお話。冒頭の取り調べ、自供から始まり、最初は緩やかにストーリーが展開。あれやこれやと、とんでもない方向に行って、それでもまだ、物語の半分くらいでした。これ以上、何があるのー?と期待を膨らませながら読みました。さらに、深く、あれやこれやありました。本当に面白かった。渡瀬刑事!こんな、過去があったのね。中山七里さん、今回もまたまた、楽しませてもらいました。もう、全部、読むしかなーい!
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登場人物の多さに加えて、言い回しもなかなか硬派。
読めない漢字や気になる言葉が多くて、気づけば付箋だらけの一冊になりました。
「高邁を画餅と断じるのは妥協ではなく迎合だ」
…こんな言葉、人生で一度も口にしない気がする。
語彙の豊富さに頭は少し疲れるけれど、それも含めて重厚。
骨太の社会派ミステリーを読んだ、という満足感が残る作品でした。
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『連続殺人鬼カエル男』に登場する渡瀬刑事の若い頃が気になってこの小説を読んだハズが‥
物語全体が気になって渡瀬さんの人柄どころじゃなく夢中で読んだ(・∀・)
『冤罪』がテーマの小説で奥行きが広いと言う印象で
最後はびっくりだった。
色んな所で渡瀬刑事が登場してるみたいなので渡瀬さんを気にしつつ又他も読もうと思った。
#渡瀬刑事
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昭和の取調室の空気は圧巻。緊張感、たばこの匂いまで伝わってくるような描写で最初から圧倒された。
主人公渡瀬の目線から、ずっと裁かれない過去の罪を背負い続けながら読ませられる。出てくる人出てくる人には一癖も二癖もあり、登場人物の仮面がどんどん剥がされ悪人だったことに救いのなさを感じた。最後に畳み掛けるように新事実が出てきて、ラストまで一気に読んだ。
正義とは権力とは、司法とは、人が人を裁くことの難しさを改めて考えされらせる。
近いうち、二度読みしたいと思う。
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初めての中山七里作品。社会派ミステリー好きかも。面白かったから、他の作品も読んでみよ。
渡瀬さんの正義(?)への執着に共感してしまったな〜私もまだなにが正義なのか分かってないんだろうなぁと思った。
世界には高円寺静さんのような人格者がいるという事が救い。
他にも思ったことは色々あるけれど、それを言語化するだけの力を持ち合わせていない、、、
渡瀬さん、家族も守りきれていたらな( ; ; )
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御子柴シリーズから中山七里さんにハマり、カエル男で渡瀬シリーズを知り、こちらの作品にたどり着きました。御子柴ロスから渡瀬刑事へ。
今の所、御子柴ほど濃いキャラではないけど正義感の強い人間臭い渡瀬にも好感が持てる。
シリーズ追うのちょっと大変だけど読み進めていきたい。
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冤罪。起きてはならない冤罪による死刑判決。獄中で自殺してしまう。数年後違う事件で捕まった犯人が自供し冤罪が発覚。冤罪を勇気をもって告発した刑事。20年以上たち犯人が出所した時に起こったこととは…。事件に巻き込まれないよー静かに生きようw
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ページをめくり
刑事の名前が出てきたとき
別の作品のページをめくり確認した…
こういう繋がりがあるところも中山先生の作品を読んでいて
楽しいところ
物語は十数年間の一人の刑事が関わった事件についてのお話で冤罪がテーマ
結構重いテーマだけど
読んでいるとあっという間に時間が過ぎていく
冤罪事件に関わった司法を守る判事の
心の中での色んな葛藤を経ての潔さ
冤罪を掛けられた人の残された家族の気持ち
明るいお話ではないはずなのに
読みにくさとか疲れとかもほぼなく
お話の中に一気に引き込まれ
最後の最後の
どんでん返し
ここそう来るのかぁ
と読んだ後の満足感
とっても考えさせられる内容ではあるものの
小説のお話しとしても楽しめた一冊
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やはりミステリーは面白い。久々に読んで一気読み。最後まで何が起きるかわからない展開で引き込まれた。主人公が一匹狼タイプなので、最後まで生存できるのかハラハラしながら読んだ。
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冤罪ものって時々読むし、ニュースでも目にすることがあるけど、本当に許せないし、冤罪で捕まった人たちや関係者が何十年と翻弄されるなんて本当にありえないと思う。
権力は正義と対でなければいけないってその通りだと思うし、この小説に出てくる渡瀬や高円寺静さんのように人として正しくあってほしいなと思う。
ちなみにこの小説の話の繋がりや最後のどんでん返しは見事で面白い。とても読みやすかったのも個人的には良かった。
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冤罪を扱った作品は数あれど、「冤罪を生み出してしまった側」の苦悩にここまで踏み込む物語はなかなかない気がします。昭和の取調室の空気感は容赦なく、暴力も恫喝も証拠捏造も“当たり前”に行われていた時代。その積み重ねがどれほど取り返しのつかない結果を生むのか、胸がざわつくような描写が続きます。
特に、逮捕の起点となった刑事と、最終的に判決を下した高遠寺判事が向き合う場面は印象的でした。彼女の静かで凛とした佇まいが、作品全体の緊張感の中でひときわ美しく感じられます。
どんでん返しはさすが中山七里、という面白さ。ただ、あまりに巧妙で“ひねりすぎでは…?”と突っ込みたくなる瞬間もありつつ、それも含めて一気読みしてしまう力があります。
重厚な社会派ミステリーとエンタメ性のバランスが絶妙で、読後はしばらく余韻というより“圧”が残る一冊でした。
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(備忘)事件を隠蔽する警察・司法の闇を描いた冤罪ミステリー。真の黒幕にも驚きだったけど、組織の弱さだったり冤罪に至る過程が生々しかった。こんなことには絶対巻き込まれたくないですね。
先が読めない。
今まで手にした中山作品で、一番重苦しいテーマを投げ掛けられたような展開でした。暫らくの間、モヤモヤとあとを引きそうです。最後に前に進める灯りが見えたのは救いでしょうか。
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決して悪辣な人間ではない。いや、隠蔽に手を染めた関係者は皆、同様に仕事に忠実で組織への帰属意識が高い者たちだった。
そういう人間が冤罪を引き起こし
組織の不都合を糊塗しようとすることが哀しい。社会悪の根源にあるものが、必ずしも悪意とは限らないことが腹立たしい。
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冤罪事件がテーマ
警察が証拠を捏造したり拷問まがいの取り調べでやってもいない人を自白させるとか
ドラマではありがちだけど多分何件かは実際に起きているんだろうなと思うと怖ろしいものがある
話としてはちゃんとどんでん返しもあったり事件を追っていって真相に迫るところが描かれるんだけど
広告でどんでん返しの帝王!とか派手にぶち上げたせいでうーんこんなもんかという評価に逆にとどまってしまった感がある
その宣伝文句はやめたほうがいいと思う
Posted by ブクログ
よくテレビドラマ(サスペンス系)などで既視感のある、昭和の取り調べというシーンがいつも不愉快なるが、それが丸々文字になると破壊力が増すなと思った。
どんでん返しという訳では無いが、終盤に新たに出てきた女性が誰と結びつくのか検討もつかなかったが、わかってからは裏切られた気持ちになって憤りを感じた。
所詮みんな自分のことしか考えてないというか、もちろん最適解だったのかもしれないが、やるせない気持ちになった。
光崎先生の記述があり、これは!と最近読んだヒポクラテスの繋がりがあると嬉しかった。
中山七里先生の話は、このような形でも楽しめるからたくさん読んでしまう。
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どんでん返しを期待して読んでしまったのでなんとも…。
序盤、昭和の酷い取り調べとは言えなかなか読み進められなかった。
冤罪で捕まえてしまった側、というのは珍しくて面白かった。
最後の方は一気に解決していく感じがドラマって感じ。
二十数年前、目の前を横切った車に乗っていた女優の運転席に座ってた男の顔を覚えてる。はなかなか…。
とはいえ、ドラマになったら面白いだろうな〜。
難しい話しというのもあって読むのが大変だったが、
かなり勉強になった。
Posted by ブクログ
テミスの剣を読み終えた今、ギリシャ神話の法の女神テミスが手にする「剣」の意味が、これまでとはまったく違って見えている。天秤が平等を象徴するものであるならば、その剣は単なる執行の道具ではない。一度振り下ろされれば、取り返しのつかない結果をもたらす、不可逆の力そのものだ。本作は、その「取り返しのつかなさ」を、容赦なく突きつけてくる物語である。
物語は、昭和末期に起きた殺人事件から始まる。若き刑事・渡瀬は、執念の捜査と厳しい取り調べの末に容疑者を自白へと追い込み、事件は解決したかに見えた。しかし数年後、新たな事件を契機に、その判決が冤罪であった可能性が浮かび上がる。ここからの展開こそが本作の核心だ。渡瀬は、自らが関わった「正義」が一人の人生を奪ったかもしれないという事実と向き合うことになる。
私が強く心を揺さぶられたのは、「正義」がいかにして歪むのか、その過程である。法と秩序を守るはずの警察や司法が、組織の体面や信頼を守るために、誤りを認めることを拒む。その構造はあまりにも現実的で、恐ろしい。正しさを掲げる組織が、いつの間にか「正しさを守ること」よりも「正しく見せること」を優先してしまう。そのとき、最も弱い立場の人間が犠牲になる。
しかし、渡瀬もまたその構造の中にいた一人である。だからこそ、彼の後悔は単なる同情では済まされない重みを持つ。彼が二十年以上の歳月をかけて真実を追い続ける姿は、事件の解決というよりも、自らの過去に対する終わりのない問いかけのように感じられた。それは贖罪であると同時に、「それでもなお正義を信じられるのか」という葛藤の軌跡でもある。
終盤、散りばめられていた事実が結びつき、真相が明らかになる瞬間には強いカタルシスがある。しかし同時に、その真実がもたらすのは救いだけではない。失われた時間も、傷つけられた人生も、元には戻らない。真実が明らかになることと、救われることは必ずしも同義ではないのだという現実が、静かに突きつけられる。
中山七里は本作を通して、「正義とは何か」という問いを単純な形では提示しない。むしろ、正義が持つ危うさや暴力性を描くことで、その言葉の重みを浮かび上がらせている。間違いを認めることは、時に組織や信念そのものを揺るがす行為だ。それでもなお、それを選び取ることができるのか。
読み終えたあとに残るのは、明確な答えではなく、消えない問いである。自分が信じている正義は、本当に誰かを傷つけていないと言い切れるのか——その問いを前にしたとき、この物語は単なるミステリーを超え、自分自身の在り方を静かに試してくる一冊だと感じた。