ドンデン返しの帝王、渾身の大作!
若手時代に逮捕した男は無実だったのか?
鳴海刑事は孤独な捜査を始めたが…社会派ミステリーに驚愕の真実を仕掛けた傑作。
豪雨の夜の不動産業者殺し。
強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。
だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。
隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、
最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!
どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身のミステリ。
解説・谷原章介
Posted by ブクログ 2022年07月25日
中山さんの作品には毎回テーマがしっかりと決められてい る。 そして、 それを深く考えさせられる。
「真実」と「正義」、 「真実」 は一つだとしても 「正義」は 一つではない。 人によって、 その人の価値観によって正義は 異なるし、守るべきものによって正義が変わってしまうこともある。
今回の渡瀬の立場...続きを読む
Posted by ブクログ 2022年07月21日
渡瀬警部が若かりし頃に関わった冤罪の話。
こんなことが実際に警察で行われていたのだろうかと考えると、やるせない気持ちになるけれど、過去にはこういう無茶苦茶な取り調べや冤罪があったのかな。今はないと信じたい。
今まで渡瀬警部は「古手川刑事に無茶を言う上司」という印象で読んでいたけれど、こういう信念のも...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月16日
中山七里作品はハズレないんだけど、作品あんまり読んでないんだよなぁ。
今回は重かった。
冤罪テーマは重い。
他の人の感想見ると、渡瀬さんは他の作品にも出てるみたいなので、今年は中山七里作品をもっと読んでみようと思う。
しかし読みながら被害者に対する救済を書かれてて、前に読んだ『さまよう刃』を思い...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年03月13日
中山七里さんの作品で中で度々登場する渡瀬刑事のはじまりの物語。
展開は予想できず、どうなってしまうのだろう、
とはらはらと楽しめた!ページを捲る手が止まらなかった。
後出しジャンケンな結末ではなく、しっかり伏線回収していて、気持ちの良い終わり方だった。
正義vs悪の明確な対立構造があって、さながら...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年02月25日
難解な言い回しが多く、日常会話とは少し距離のあるセリフが多々見られたが、それはそれとして、後半の裏切りには驚いた。現実はこうもすべてが明快に解決することはないんだろうけど、二十数年経っても自分の中の正義を信じて邁進する刑事の姿には学びたいと思った。ただがむしゃらだったり、猪突猛進だったりするだけでは...続きを読む