中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「刑事犬養隼人シリーズ」の第四弾です。
テーマは「死ぬ権利」「安楽死」かな?
日本では安楽死は殺人罪になります。海外でも安楽死が認められている国はまだ全然少ないそうですが、条件が4つあります。
1.回復の見込みがない
2.耐え難い苦痛がある
3.代替治療がない
4.本人の明確な意志がある
個人的には条件さえクリアすれば安楽死は認められるべきだと思います。私自身がもし病に蝕まれて上記の1~3の状態であれば家族には安楽死を自ら提案すると思います。但し、これが立場が逆になり家族が病に倒れ安楽死を望んだ場合は私はどうするのかはわかりません。
今回は犬養刑事と娘との距離がほんの少し縮まったと思 -
Posted by ブクログ
ネタバレ自分が渡瀬の立場だったら…組織に従ってしまうだろうか…?。渡瀬は自分の罪と向き合い、立ち向かっていく。冤罪を生み出してしまう組織的な構造はきっとどんな組織にも多かれ少なかれあるのだろう。彼のようには現実世界ではできないとは思うが、小さな勇気を心に持ち続けていきたい。
最後の黒幕は、「どんでん返し」ということだったので、なんとなくこの人かなあというのはわかってしまった。「どんでん返し」という紹介もネタバレになってしまうんですね…。25年以上前に見た顔を覚えているのかなあ?
この部分だけが、ちょっと?ですが、それ以外は本当に面白くて夢中になって読みました。
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Posted by ブクログ
かなさんからお薦めされた作品ですが、ようやく、読むことができました。
舞台は東日本大震災後の宮城県、主人公は笘篠刑事ですが、今回は相棒の蓮田刑事がメイン。
事件に蓮田の幼馴染が絡んできて、これまで以上に蓮田の人となりがわかる内容でした。
このシリーズは震災後の問題やそこに暮らしている人々の苦悩をフォーカスしており、それを真摯に向き合っている二人の刑事の姿がとてもお気に入りです。特に今回は笘篠に比べてまだまだ未熟な蓮田がメインなので私情が入った苦悩する姿がまた違った面白さでした。
残念ながら、三部作の完結となっていますが、また、続編がある事を期待したいです。