あらすじ
40万部突破の大人気シリーズ!
「心神喪失者の行為は罰しない」
刑法第39条vs連続殺人鬼
救うべきは誰か。
凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった--。
その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いやいやいや。午前中仕事を休んでまで読み耽ってしまったのは、山崎豊子著【白い巨塔】以来でした。ストーリー展開、そして異なるシリーズのキャストも出てきて、最高に面白かったです。カエル男編はこれで完結なのかもしれませんが、また渡瀬・古手川コンビの作品は書いて欲しいです。
Posted by ブクログ
市中に身を隠したカエル男こと有働さゆりは、その後、ホテルで大量毒殺事件、大型バス爆破事件、中学校放火事件、フィットネスクラブ爆破事件などを起こし、50名ほどの命を奪っていた。そしてまた連続殺人を始める。人権派弁護士を立て続けに、車で引きずって殺し、カラスに啄ませて殺し、食品乾燥機で干からびさせて殺す。残虐非道な扱いだが、もはや残虐すぎて死体の様相は想像すらできない。
刑法39条、心神喪失者の行為は罰しないに対して色々議論されている。
Posted by ブクログ
巻末に「本作は4部作であり次の順でお読みください」なる記述があり、3作目を飛ばしてしまったことを理解した・・
なんか3作目もシリーズっぽくはあるので、そっちも読んでみようとは思う。
中山さん作品は、連作も多いし、作品またがって登場人物が活躍している感じもあるので、次回から注意して選択せねば。
Posted by ブクログ
カエル男3冊目かと思いきや、2冊目と3冊目の間に『嗤う淑女 二人』(嗤う淑女シリーズ)を読みましょう。
1.引き摺る
2.啄む(ついばむ)
3.乾かす
4.誘う
5.射殺す
章題からして怖い。
でも内容はもっと怖い。
大満足の終わり方でした。
今後も古手川さんに会いたい場合はヒポクラテスシリーズ読むしかないのかな?
Posted by ブクログ
カエル男に対峙する古手川の心情に焦点を当てた作品。
カエル男は死んでも渡瀬・古手川のコンビはまた続いていくのだろう。
違った事件を追う2人の姿もまた見てみたい。
Posted by ブクログ
p77 「お前の論法でいくと、美人を見て妄想しただけでセクハラと訴えられる。感情と行動は別物た。とれだけ他人を憎もうが恨もうが、具体的な行動に移さない限り人は無辜でいられる。思うことと実行しちまう間には天と地ほどの差がある。だからこそ法律は思想を罰せず行為を罰するんだ」
p72 浸透圧くらいは高校の化学で習ったから知っている。濃度の異なった二種類の液体を隣り合わせに置くと、お互いに同じ濃度になろうとする現象だ。
「尾上がカエル男の他に染まっていくって言うんですか。まさか」
「眉唾だと思うか。だがな、誰かの吐いた悪意に不特定多数が群がっていくのは、お前だって見聞きしているだろう。SNSじゃ日常茶飯事だ」
p134 「『責任なければ刑罰なし』という責任主義は、確かに近代刑法の大原則ですが、実際には国民感情と形離しています。それは何故かと言えば、あまりにも情緒が落しているからです。
一つには、悪行は当然に罰を受けるべきという応報感情が抜けていること。二つ目には被害者およびその遺族に対する同情心が皆無であること。彼らの無念さは容易に想像できるものであり、加害者の罪を問わないのは二度目の加害でもある訳です。三つ目には精神鑑定の胡乱さ。
精神鑑定がいい加減とは言いませんが、それでも指紋やDNA鑑定よりは科学的客観性に乏しい。最後に社会不安。重大事件を犯した者が法律で罰せられず野放しになっている状況は、どうしたって不安を煽ります。今挙げた四つはいずれも感情論であり、法曹界の人間には前近代的と叱られるかもしれない。世界の潮流からは遅れた概念だと嗤われるかもしれない」筋内はいったん言葉を切り、カメラに向かって問い掛けるような仕草を見せる。
Posted by ブクログ
【注意喚起(未読の方へ!)】
てっきり三巻目だと思って読んでしまいましたが、巻末に「本作は四部作となり、以下の順にお読みいただくことをおすすめします。『連続殺人鬼カエル男』(宝島社)→『連続殺人鬼カエル男ふたたび』(宝島社)→『嗤う淑女 二人』(実業之日本社)→本作」という注意書きがありました。
カエル男はてっきり三部作だと思っていたので、覚えのない設定の数々に違和感を覚えつつも、読み終わってしまってから注意書きに気がつきました。
確認しなかった私も迂闊だけど、大好きなシリーズだったので、途中を読み飛ばしてしまったのはすごく悲しいしショックです。
せめて巻頭に注意書きを入れることは出来なかったのかと思いました。
これから読まれる方に同じ思いをして欲しくないので、注意喚起しておきます。
お話自体は面白かったです!!渡瀬&小手川ペア、やっぱり大好きだ。
Posted by ブクログ
カエル男は何年かかけて読んだので以前のストーリーを覚えてなかったが、カエル男の見事な心理作戦は楽しめた。完結編が出てからが本番と言うこともあるので次回作に期待。
Posted by ブクログ
どぅふ
どぅふ
どぅふふふふふ…
冒頭から失礼しました
みたびカエル男に出会えたことでニヤニヤして心の声が漏れてしまいました
どぅふ!
かえるおとこさんにまたあえてぼくは
うれしいです。こんかいはこんけつへ
んです。かんけつとはおしまいという
ことです。べんきょうしてしりました
。これでかえるおとこさんにあえるの
がさいごとおもうとさびしいです。け
どさいごにすてきなひとのころしかた
をおしえてくれるとおもうとわくわく
がとまりません。
一、引き摺る
ずずいっ。ずずいっ。すずいっ。
トラックにロープで繋がれて時速百キロで引き摺られるとこんな音が聴こえるみたい
二、啄む
ずずずっずずずっずずずっ。
カラスに啄まれるとこんな音が聴こえるみたい
三、乾かす
ぱりぱり。
食品乾燥機に入れた人間の干物が割れると聴こえるみたい
四、射殺す
ひゅうっ。ひゅうっ。ひゅうっ。
クロスボウで狙撃され貫通すると聴こえるみたい
またあたらしひとのころしかたをいろ
いろおしえてくれてかえるおとこさん
ありがとうございます。だけど、かえ
るおとこさんのいちばんすごいところ
はいきたままこのころしかでやっつけ
ているところです。これはなかなかま
ねすることはできないけどがんばって
みます。だから、かえるおとこさんま
たとうじょうしてくださいね。さよう
なら。
Posted by ブクログ
遂に完結編となる「カエル男」シリーズだが、「連続殺人鬼カエル男 ふたたび」の後で本作を読んではいけない(タイトルだけ見ると普通はそうすると思うが)。まずは本作の前に「嗤う淑女 二人」を読むことをお勧めする。
さて、そうした順番で読んだ上での完結編だが、有働さゆりは大量殺人犯のテロリストとして認定されているが、本作では「~ふたたび」と同じようにカエル男として胸の悪くなるような残忍な殺し方を次々に行う。これでこそカエル男、読みながら気分が悪くなること間違いなしだ。完結のし方も「まあそうなるよな」とは思いつつ、気分爽快とはいかない。何にせよ、中山七里の代表的なシリーズ作の中でも最もインパクトのあるシリーズが完結したという感慨はある。
Posted by ブクログ
遂に完結。
今回は大きなどんでん返しはなし。カエル男シリーズの纏めだからかな?ラストはこれで終わり!?という感じで、もう少し続きが読みたかった。有働さゆりにとっては良かったかもしれないけど、古手川さんが可哀想。
さゆりは最後はまともな精神に戻った。このラストで、悪いのはさゆりではなく、精神を狂わせた父親と御前崎なんだなあと実感。
ちょっとあっけないラストに感じたが、展開にはいつもながらグイグイ引き込まれて、一気に読みました。
完結編の前に『嗤う淑女 二人』を読んだ方が良かったらしい。どうりで、さゆりの犯罪が増えているわけだ。
Posted by ブクログ
かなさんとウルトラマンさんの、中山七里祭りの頃、羨ましくなって購入した本です♪
買っちゃいましたよ。カエル男の3冊目♪
今朝この本をリビングで読んでいたら娘が起きてきて、
「母ちゃん、その本母ちゃんの好きなカエルじゃん!
え!?血がでてるじゃん!烏もいるじゃん!
こわっ!」
って言われました。
実は一冊目買った時、この表紙のカエルくんが可愛くて、この本に吸い寄せられたんですよねぇ(*´∀`*)
前作読んでからかなり空いたので、結構色々なこと忘れてましたが、何となく思い出しながら読めました(*´꒳`*)
相変わらず殺し方が残忍で。゚(゚´ω`゚)゚。
死んでいく過程を想像すると、痛くて苦しくて耐えられなくなるので、出来るだけ死んでいく人に感情移入しないように注意して読みました(-。-;
そう思えば思う程、自分が引き摺られ、啄まれ、乾かされるんですよねー。゚(゚´ω`゚)゚。
痛いっ!!!
色々な事件があって、相変わらずあっという間に読めましたが、ラストが意外とあっけなくて、あれ?!
これで終わってしまうのー!?
と若干寂しくなりました。
悪徳弁護士の御子柴さん、ちょいちょい出ておられました。
岬陽介のお名前も出ていたし、合唱の時の天生さんも出ていました♪
合唱の時と同じく、刑法第39条 「心身喪失者の行為は罰しない」に今回もかなり触れてましたねー。
昼寝しながらだらだら読書、最高ですっ(*´∇`*)
Posted by ブクログ
カエル男シリーズ完結編。
凄惨な殺害方法と稚拙な犯行声明文、となれば有働さゆりが…となる。
医療刑務所から脱走し、行方知れずのままで遺体の側に「きょう、かえるをつかまえたよ。」で始まる奇妙で拙い文字を見れば、ゾワ〜としてしまう。
トラックで引き摺られる。
カラスに啄まれる。
食品乾燥機で乾かされる。
人権派弁護士が狙われる連続猟奇殺人事件に捜査一課の渡瀬と古手川は、カエル男に翻弄されながら最後には…。
今までの有働さゆりを思い出しながら、今回の殺害もかなりの酷さだと思ったのだが、最後の言葉はカエル男じゃなかったな、と。
Posted by ブクログ
カエル男シリーズ、想像をはるかに超える惨殺な連続殺人に鳥肌が今回も立ちました。でもカエル男の最期が呆気ない感じにえっ!?ってなったのと、人格の曖昧さにいろいろと想像したりと切なさもなんとなく残ってなかなか不完全な終結となったなっていうのが素人読者の感想。だけど、面白くて一気読みしたのも事実。
Posted by ブクログ
連続殺人鬼カエル男シリーズは1,2作目とも以前読んだのですが、本作も前2作に並ぶグロさでした。
殺し方のグロさは今まで通りだったのですが、カエル男の行動パターンが今までとは若干変わってきて、読んでいるこちらまであれっ?と思わされましたが、最後の結末のところでなるほどそういうことか、と納得できました。
結末に関してはイヤな後味が残るとか、そういう感じはなかったのですが、ちょっと切ないなぁと感じました。
それと、これから本作を読もうという方は、ぜひ本作の前に『嗤う淑女二人』を先に読んでいただきたいです。
私は先にカエル男完結編の方を読んでしまったので、所々『?、そんな話あったっけ?』ってなりました。
Posted by ブクログ
凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった--。
その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。
Posted by ブクログ
作中、刑法39条が再三取り沙汰され、それを盾に無罪を勝ち取る凶悪犯。(この刑法を下敷きにすれば『凶悪犯』と言う呼称も適当ではないだろう)
この国の法曹界では更生の名の下、加害者の人権を手厚く擁護することがままあるが、亡くなった被害者の人権は『死人に口なし』的に甚だ蔑ろにされている様に思える。
まぁ、死者は公にクレーム言えないからね。
例えば、
声高に39条堅持を唱える方々の可愛らしいお子さん達が異常者の歯牙にかかり無惨な死体となった時、果たして同じロジックを展開出来るのかね?
高いところからもの言ってないで、まずは自身の身に置き換えるべきと痛切に思う。
39条の内容については恐らく類似の判例が多く、その都度時間を掛けて審議を長引かせるよりは記号的にそこにおもねる事で簡略化を狙っている様にしか感じられない。
理解の及ばない異常殺人→わからないから精神鑑定→はまったら『39』→減刑あるいは無罪。
あまりに思考停止ではないか?
精神障害を慮るのは当然のことながら、猫も杓子も機械的に『39』に放り込んで結論付ける法律など御免被りたい。
そんな刑法はさっさと取っ払って、ひとつひとつの事件を具に審議して、その上でも精神障害によって減刑になるのであればまだしもである。
今、
世界的な紛争、分断や異常気象による大災害、それに加えて経済的な不安定…と、こころが寄る辺を失う材料に事欠かない時代に、今後精神に不調を来たす者が累進的に増えても特段驚きはしないだろう。
その時、法は抑止たるのか?
実際、
現実世界でも、凶悪犯罪(悪質な交通事故も含め)を犯した者へ一般には理解の及ばない減刑や不起訴処分が横行している様に思えてならない。
考えたくもないのだろうが、被害も加害も自らの身に置き換えて熟考すべきだと思う。
安易な減刑によって、被害者が2度殺されるという作中の台詞はもっともだ。
(蛇足)
読後、『熊を殺すな!』と地方自治体にクレームを入れる幼稚な人達が想起された。
そいつらはおらが町を徘徊する熊を見て同じように殺すなと考えるのだろうか?
ヒトはそもそも他生を喰らってしか生きられないという『業』を考えないのか?
毎日さぞかしヴィーガンよろしく、菜食に勤しんでいらっしゃるのだろう(当然のこと乍ら植物も生きてるけどね)
熊の脅威に晒されている人たちの恐怖が想像出来ないなら、それこそ精神障害だな。ハイ、39!
Posted by ブクログ
衝撃的な死体からストーリーが始まる。その後も、気持ちわるいほどの殺人死体の表現が。
最後に向かって犯人が二転三転。でもって終わり方が次に続くという感じでした。
Posted by ブクログ
カエル男完結編。久々にこのシリーズ読んだので、登場人物たちの関係性を忘れていたが、別のシリーズのメンバーがちょこちょこ出てくるのは楽しい。
相変わらずの「こういうふうに自分が殺されたくないなー」という鬼畜殺人が行われるけど、最終的に本当に完結したのか?という疑いを持ってしまうなぁ。どこかでまた何か復活しそう?
Posted by ブクログ
やば、続読まずにこれ読んでしまった。
てっきり、読んだと思っていたら、読んでなかったわ笑。
でも、これはこれで面白いね。
25/10/08 44 冊目
Posted by ブクログ
連続猟奇殺人事件のキーマン・有働さゆりが医療刑務所から脱走し、行方知れずに。そのころ、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした弁護士が何者かに殺害され…。
シリーズ最終作。これまでの作品に比べて有働さゆりの描写が少なく感じた。その分は刑法第39条や人権派弁護士たちへの作者の考えの投影に費やされている感じだった。
(C)
Posted by ブクログ
人権派弁護士さんの殺されるシーンはどれも凄惨。
前の2作と嗤う淑女二人の内容は、読んでいるうちにぼんやりと思い出してきた。
わりとあっけない終わりだったなと思った。
Posted by ブクログ
カエル男完結編!
引っ張りに引っ張って、最後はもう少し激しめの展開がよかったなーと少し残念。
一作目の完成度が高すぎて、相変わらずのシリアスキラーさと39条の続編感が継続されていて、あともう1エッセンス新しい題材がほしかったなーと思った。
嗤う淑女二人 を読んでないので、追って読んでみます。
Posted by ブクログ
幕引に相応しい終わりではあるが、御前崎教授の実況見分の件で裏が読めてしまうのが残念。
初回の衝撃が大きかっただけに、こじんまりした内容に感じるが、刑法39条への問題提起としての指南書となる。
Posted by ブクログ
中山先生の作品は何作品か読ませていただきました。初めてカエル男シリーズを読みましたが、トリックとしては予想を裏切る展開で面白かったのですが、爽快感が溢れる騙された!!!という感じではなく、なんだか終わった後も少し湿ったような感じで終わる感じでした。続編があるのでそちらも読んでみた上で感想をまた書いてみたいと思います。
Posted by ブクログ
渡瀬と古手川のコンビが主人公、安心して楽しめる内容。これで最後となると残念。お馴染みの弁護士も登場し、中山七里ファンは読まないわけにはいかない。