【感想・ネタバレ】連続殺人鬼カエル男 完結編のレビュー

あらすじ

40万部突破の大人気シリーズ!



「心神喪失者の行為は罰しない」

刑法第39条vs連続殺人鬼

救うべきは誰か。



凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった--。

その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

遂に完結。
今回は大きなどんでん返しはなし。カエル男シリーズの纏めだからかな?ラストはこれで終わり!?という感じで、もう少し続きが読みたかった。有働さゆりにとっては良かったかもしれないけど、古手川さんが可哀想。
さゆりは最後はまともな精神に戻った。このラストで、悪いのはさゆりではなく、精神を狂わせた父親と御前崎なんだなあと実感。
ちょっとあっけないラストに感じたが、展開にはいつもながらグイグイ引き込まれて、一気に読みました。
完結編の前に『嗤う淑女 二人』を読んだ方が良かったらしい。どうりで、さゆりの犯罪が増えているわけだ。

0
2025年09月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

作中、刑法39条が再三取り沙汰され、それを盾に無罪を勝ち取る凶悪犯。(この刑法を下敷きにすれば『凶悪犯』と言う呼称も適当ではないだろう)

この国の法曹界では更生の名の下、加害者の人権を手厚く擁護することがままあるが、亡くなった被害者の人権は『死人に口なし』的に甚だ蔑ろにされている様に思える。
ぁ、死者は公にクレーム言えないからね。

例えば、
声高に39条堅持を唱える方々の可愛らしいお子さん達が異常者の歯牙にかかり無惨な死体となった時、果たして同じロジックを展開出来るのかね?

高いところからもの言ってないで、まずは自身の身に置き換えるべきと痛切に思う。

39条の内容については恐らく類似の判例が多く、その都度時間を掛けて審議を長引かせるよりは記号的にそこにおもねる事で簡略化を狙っている様にしか感じられない。

理解の及ばない異常殺人→わからないから精神鑑定→はまったら『39』→減刑あるいは無罪。
あまりに思考停止ではないか?

精神障害を慮るのは当然のことながら、猫も杓子も機械的に『39』に放り込んで結論付ける法律など御免被りたい。

そんな刑法はさっさと取っ払って、ひとつひとつの事件を具に審議して、その上でも精神障害によって減刑になるのであればまだしもである。

今、
世界的な紛争、分断や異常気象による大災害、それに加えて経済的な不安定…と、こころが寄る辺を失う材料に事欠かない時代に、今後精神に不調を来たす者が累進的に増えても特段驚きはしないだろう。

その時、法は抑止たるのか?

実際、
現実世界でも、凶悪犯罪(悪質な交通事故も含め)を犯した者へ一般には理解の及ばない減刑や不起訴処分が横行している様に思えてならない。

考えたくもないのだろうが、被害も加害も自らの身に置き換えて熟考すべきだと思う。

安易な減刑によって、被害者が2度殺されるという作中の台詞はもっともだ。


(蛇足)
読後、『熊を殺すな!』と地方自治体にクレームを入れる幼稚な人達が想起された。
そいつらはおらが町を徘徊する熊を見て同じように殺すなと考えるのだろうか?
ヒトはそもそも他生を喰らってしか生きられないという『業』を考えないのか?
毎日さぞかしヴィーガンよろしく、菜食に勤しんでいらっしゃるのだろう(当然のこと乍ら植物も生きてるけどね)
熊の脅威に晒されている人たちの恐怖が想像出来ないなら、それこそ精神障害だな。ハイ、39!







0
2025年08月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カエル男完結編!
引っ張りに引っ張って、最後はもう少し激しめの展開がよかったなーと少し残念。
一作目の完成度が高すぎて、相変わらずのシリアスキラーさと39条の続編感が継続されていて、あともう1エッセンス新しい題材がほしかったなーと思った。
嗤う淑女二人 を読んでないので、追って読んでみます。

0
2025年09月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

幕引に相応しい終わりではあるが、御前崎教授の実況見分の件で裏が読めてしまうのが残念。
初回の衝撃が大きかっただけに、こじんまりした内容に感じるが、刑法39条への問題提起としての指南書となる。

0
2025年08月27日

「小説」ランキング