中山七里のレビュー一覧
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まずは前作「贖罪の奏鳴曲」から読むことをお勧めする。
そして、間髪入れず続けて本作「追憶の夜想曲」を読むことを強く勧めます。
そうでないと、この結末が分からないままで終わるなんて本当にもったいないから。
読み終わってびっくりした。続けて読んでよかったって思った。
頭の切れる検事と弁護士。
2人のバチバチの法廷バトルは読んでいてすごく楽しい。
回転の早い言葉の応酬と駆け引き。ちょっとでも隙を見せたらバサっと切られるような身の引き締まる展開に魅せられてしまう。
でも、何よりも展開の読めなさに、一体何がどうなって、次は何を求めているのか気になって、気になって、読むのを止められなくなる。
そして -
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『普段どんなに行儀よくしていても、いったん箍が外れたら人間なんて感情の動物ですから』(作中の台詞より引用)
中山七里作品で幼稚園教諭の話!?とびっくりして購入。最初の方はそのまま幼稚園のお話でさらにびっくり!
主人公の凛先生の思ったことをはっきり口にしてしまう性格が、自分と似てていつも以上に感情移入して読んでしまいました…笑
幼稚園での心温まる話、モンペとの闘い、そして最後の方にミステリー要素も……!!七里作品でお馴染みのあの警部も出てきます!!
でも、いつもの中山七里作品のような最初っから最後までの濃いミステリーを期待してる人には物足りないかもしれません。
私自身はめちゃくちゃ楽しめたので -
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中山七里『能面検事の死闘』光文社文庫。
シリーズ第3弾。
予想外の展開と犯人の正体。今回も非常にリーダビリティが高く、読み応えがあった。
忘れた頃に起きる無差別殺人という人命も人権も無視した非道な犯罪。確かに思った通りの人生を送れずに不満はあるのかも知れない。しかし、その不満を間違った方法で解消しようとする考えは許すことが出来ない。
南海電鉄岸和田駅で無差別殺人事件が発生する。犯人の32歳の笹清政市は駅構内にレンタカーのワゴン車で突っ込み、3人を轢き殺し、さらには車から降りてサバイバルナイフで3人の女性と小学生1人を切り殺すという残虐な犯行を行ったのだ。
駆け付けた警察官に取り押さ -
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AIシリーズ第2作。前作はデータベース、機械学習レベルのAIだったので補助AIどまりだったが、今回は被告人としてAIが実際に罪に問われるかという挑戦的な作品。まあ、AIは学習内容によっていかようにもなるものだから、アルゴリズムや食わせるデータで人間の意のままにできるため、犯人は人間であることは間違いない。従って、いつも通り(人間の)犯人を捕まえることに専念しよう。
裁判ということで主人公の裁判官は静おばあちゃんの孫の高円寺円。前回活躍したものだからAI担当にさせられる。下っ端はつらいよ。もし有罪となり執行猶予が付かなかったらどうなるのだろう。拘置所に入れられ、コンセントにつながれ、更生プログ -
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一気読みしてしまった。
どうにも止まらなかった。
冒頭から主人公であるはずの弁護士がなぜか死体を運ぶところから始まる。
どうやって死体を処理しようか考えている。
しかも「死体に触れるのは、これが二度目だった」と。
まさかの前科持ち。もしくは現役の殺し屋兼弁護士なのか?
いきなり混乱する状況下で、国選弁護人として殺人事件の弁護をするためにの調査から物語が展開していく。
最高裁裁判のシーンからラストまでの逆転に次ぐ逆転劇は、本当に息をするのも忘れてしまうくらいの怒涛の展開だった。
人の思い込み、偏見、差別。
最後は何だかいろいろと考えさせられもしました。 -
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ネタバレ読み進めるうちに感じる違和感と、『まさか』『え?』の連続でページをめくる手が止まらない。『もしかしてあの人が??』と思っていたのにまったく関係がなかったりして、面白い。
そしてまた刑法第39条について考えさせられる。他の作品でも、刑法第39条についてを扱っているものがあり、読んだことがある。『精神病』を本当に鑑別できるのか、振舞っている人もいるのではないか?と精神科医は、心理士は、鑑別できるのか?と。一瞬であれば難しいかもしれない。長期的に診ればわかるはずだし、プロとしてわからなくちゃいけない。本文には医療刑務所についても記載があり、専門家は自身の質を磨き続けなきゃいけないなと改めて思った。 -
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ゆっくり読もうと思ってたけど、やっぱり、一気読みです。中山七里さんの本は、先が気になって気になって。
能面検事、感情を外に出さない、検事。
とても徹底してる。お付きの司書が、一般論で話すけど、だからこそ、能面検事の個性がひきたつのかも?
関西弁は知らないので、あまり、気になりませんでした。ストーリー、プロットがやはり、素晴らしいです。
読書を楽しめます。
どうして感情を外に出さないのか、それは、若く未熟な時に、感情敵になり失敗した過去がありました。それから、戒めとして能面検事となり、淡々と事実に近づいていきます。
社会的な問題も、考えさせられますね。だからと言って、犯罪行為は、良くないし、 -
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ネタバレ著者の巧みな物語構成、鮮やかな情景描写にすっかり魅了された。
火事で周りを炎に囲まれている様子、聴いたこともない音楽やその劇場の様子、人の感情・表情…。
自分も火事に巻き込まれた気分になったし、すごい音楽を聴いているような気分になった。
物語の途中では遺産相続、障害を持つ人が生活する過酷さ、いじめ、嫉妬、思い込み…、人の「汚い」部分までしっかり描写されていて、読んでいて苦しくなる時もあった。
しかし、最後のコンクールでは、「彼女自身」のそれまでの努力の成果やピアノへの執着心・貪欲さが力一杯表現され、多くの人の心を動かし、岬洋介のおかげで周囲の思い込みからも鮮やかに解放された。爽快な終わりで気 -
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再読してみると犯人だけは覚えていたけど、何故この人がという動機や理由に思い至らず、楽しく読めました。犯人は朧げながらわかっていたのですが、肝心なことを忘れていたので、この話の中でのいちばんのトリックに気づく楽しさを味わえました。忘れることも必要ですね。火事が原因で障害を負った主人公がピアノコンクールにチャレンジするストーリーは、まるで音楽青春小説で、音楽が好きな人なら必ず楽しめます。だけど、やはりミステリーです。トリックがあり、謎を説く探偵の役割をする岬洋介もいます。ピアニストで探偵の素質もあり、複雑な特徴をもつ岬が講師として主人公に与える影響にも素晴らしいところがあり、ミステリーだけにとどま