中山七里のレビュー一覧

  • 中山七里 短いお話ほぼ全部 短編&掌編&エッセイほぼ全仕事!

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    中山七里『短いお話ほぼ全部』、 短編からエッセイ、解説まで、大好きな作者さんの仕事が掲載。。4年前に『護られなかった者たちへ』を初読みして以来新刊も含め全著作を読んだ(つもり)愛好家としてはうれしい限り。それにしてもデビュー15年でこの執筆量に驚き。

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    2025年08月12日
  • テロリストの家

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    『テロリストの家』
    意外性  ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
    人間らしさ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
    刹那さ  ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎

    1.中山七里さんの魅力
    私が作家・中山七里さんの作品に惹かれるのは、その緻密な伏線と、読者の予想を裏切る結末にあります。

    物語のギリギリまで真実がわからず、明かされた動機が人間の弱さや優しさに通じている点に、いつも感銘を受けてきました。

    今回読んだ『テロリストの家』の主人公は、外国テロを取り締まる公安のエリート。

    仕事も家庭も波風なく、大学院の息子と高校生の娘を持つ、絵に描いたようや家庭を築いていました。
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    2. 崩壊の始まり
    そんな彼の日常は、一

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    2025年08月15日
  • ヒポクラテスの困惑

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    ネタバレ

    ヒポクラテスシリーズ6作目。今回は連作短篇ではなく、全体で一人の犯人を追っている。コロナでてんやわんやしている頃の話である。
    一代で財をなした実業家が新型コロナウイルスで亡くなる。しかし彼の姪が叔父は決してコロナでは死なない、と古手川に話す。と言うのも、さる筋からまだ流通していないワクチンを購入して、それを打っているからだ、という。この当時はまだワクチンは開発されていなかった。そこで浦和医大の法医学教室で彼を解剖してみると、砒素中毒で亡くなっていることが分かる…

    安定の面白さ。パンデミック、ロックダウン、ワクチン陰謀論の数々、これらを経験した後では人の理性とはなんとちっぽけなものか、と感じる

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    2025年08月10日
  • 七つの大罪

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    普段読まない作家さんの筆致が新鮮で楽しく、好きな作家さんはますます好きになる、競作短編集ならではの旬な楽しみ方ができる一冊でした。

    最後の若竹七海は、ちょうど葉村晶の新作を読んだばかりなのもあり嬉しくて。夢に出てきそうなサイコっぷりが最高。中学の頃に読んだ新井素子を思い出したりしたのでした。

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    2025年08月11日
  • ドクター・デスの再臨

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    犬養シリーズ第7弾

    うわ〜!めっちゃ面白いやん!!
    でも、ドクターデスの前作とか、他のシリーズ読んでる人限定かもしれん…

    また、ドクターデスが!
    まぁ、模倣犯なんやけど、今回は、報酬額が1桁高い!
    JKギルドという(女子高生ではない!)
    もう、金儲けの手段になってしまったか…

    安楽死の問題は、考えさせられる。日本では認められてない積極的安楽死。
    でもなぁ…
    もう自分の体の自由もきかなくなってきて、そのうち天へ召されるって自覚してたらどうなんや?って考えるわな。
    今回は、報酬額が高いから、金儲けしてると批判あるにしても…
    重たいテーマ…

    はぁ…犯人候補だけでも、何十万人とおる!
    この犯人

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    2025年08月10日
  • ヒポクラテスの困惑

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     ヒポクラテスシリーズ6冊目。
    今回はコロナ禍の話しです。

     実際にこんな騒動起きなくて良かったと思いつつも、ここまで大ごとじゃなくても実際はあったのかもと思ったり、、、。

     今回も面白かったんですが、ヒポクラテスシリーズの他作品ほどには没入出来ず、、、中山七里さん作品の刺激に慣れちゃったのかな?

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    2025年08月10日
  • ヒポクラテスの悲嘆

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    ネタバレ

    ヒポクラテスシリーズ5作目。
    冒頭は妻と娘を無差別殺人で殺されるシーンから始まる。
    犯人は長らく家に引きこもっていた30代の男だった。
    1、7040
    40代の自室に引きこもっていた女性がミイラ化して死亡。遺体の状態からは餓死。同居していた両親は長い間、亡くなった女性とは没交渉だったという。しかし近隣の聞き込みから女性と両親が言い合う声が聞こえていた。疑問に感じた古手川は解剖を要請する。
    2、8050
    50代の自室に引きこもっていた男性が餓死状態で死亡。同居していた両親。亡くなった息子に暴力を振るわれていたことにより、母親が入院していたので、付き添いの父親も共に留守。密室状態の中で死亡していた。

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    2025年08月10日
  • ヒポクラテスの悔恨

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    ネタバレ

    ヒポクラテスシリーズ4作目。
    テレビ出演した光崎教授が、「解剖が十分に行われないのは死体の声を聞こうとしない警察と検屍官、そしてカネがないのが問題」と発言したことから、「一人だけ人を殺す、自然死にしか見えない状況で。死体の声とやらを聞いてみるがいい」という犯行予告がされる。コレクター事件で苦い思いをしている埼玉県警だが、この事態にどうするのか。
    1、老人の声
    老衰死と判断された老人。古手川の勘だけが老衰でない、と告げていた。なんとか解剖までこぎつけたが…
    2、異邦人の死
    ベトナム人技能実習生の死。鋳鉄をしている工場で腹を押さえて倒れたベトナム人。解剖することなく、CT検査から肝臓がんでの死亡、

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    2025年08月09日
  • 能面検事の奮迅

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    能面検事 第2弾
    学校法人に対する国有地払い下げに対する、相場より破格であることから、
    近畿財務局職員の贈収賄を疑い、大阪地検特捜部が捜査を始めるが、
    担当の検事に文書改竄の疑いが浮上し、最高検から調査チームが派遣される。
    そこへ、不破検事にも参加するよう命令が下る・・・。

    今作では、数年前にニュースを騒がせ、超大物政治家の夫人が関係していた
    可能性が示唆された、学園設立に際しての国有地払い下げの問題を元にして、
    著者の得とする方向へと展開されていきます。
    なぜ、担当検事に疑いが掛けられたのか、そして、本当ならその真意は・・・。

    著者である中山七里さんの作品には、いくつか感動する作品があり

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    2025年08月07日
  • 能面検事

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    相変わらずの無双っぷりの主人公が多い中山七里先生の作品。
    今回も、他を寄せ付けない圧倒的な強さ。
    強烈な個性と力を持つ主人公が、逆境を乗り越える様はワクワクする。
    最後に、感情を見せない主人公が感情的になった瞬間のシーンがムネアツだった。

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    2025年08月07日
  • 災疫の季節

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    コロナ禍にあり奮闘する医師伊達允彦、販売数の為にコロナ禍に対して反ワクチン記事を書き続ける週刊誌副編集長志賀倫成、そして病院に対して強硬に反ワクチンを糾弾する団体阿神儀会。

    読者としては医師に感情移入し、週刊誌の姿勢に反発し、反ワクチン団体に嫌悪する。
    この感情を読者に刻み込んだなかで、病院内で起きた殺人事件の捜査が始まる。
    刑事と医療従事者、週刊誌記者と被害者家族、週刊誌記者と医療従事者などの、殺人の真相へと物語をテンポ良く運んでいく。
    僅か4年前のコロナ禍を改めて実感した小説になった。

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    2025年08月03日
  • 能面検事の死闘

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    シリーズ第3弾

    無差別殺人に、爆弾魔…
    めっちゃするわ〜
    でも、無敵の人らなら…
    なんで、こんなネーミングになったのか憶えてないけど、失うモノがないから無敵とか意味分からん。

    更に、こんな事件の原因が、ロスジェ世代のツラい社会情勢にあったとか…
    ロスジェネ世代と、色々言われるのもツラいなぁ。その代表格が、「ロスト・ルサンチマン」になるのか…
    殺人犯釈放を求め、爆弾を仕掛ける!

    その爆弾で、不破検事(能面検事)も、やられて一時命もやばい状態に…

    後半、凄い展開にオロオロ…
    こら、一気読みになるわ〜
    司法に携わる者が、私怨を晴らす為にやってはならん事やけど、気持ちは分かる。

    なかなかな大

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    2025年08月03日
  • おやすみラフマニノフ

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    岬先生のシリーズ 以前から何度も読もうと思っていた本作、土地勘のない名古屋が舞台でしたが、オチは半分ほど予想していましたが、最後まで面白く読めました。映画のさよならドヴュッシーしか本シリーズは知らないですが、音楽に関する部分だけでも読み応えは非常にありました。

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    2025年08月02日
  • 災疫の季節

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    シリーズ二作。コロナ禍の医療現場で日々奮闘する医師伊達が勤務する病院を襲った反ワクチン団体の代表が院内で死体となって発見される…。伊達の友人で反ワクチンキャンペーンをはる「週刊春潮」副編集長の志賀は自身の考えと反する雑誌の方針との板挟みに。週刊誌記者・医師・警察官それぞれの立場からの葛藤が描かれる。SNSに流される人たちの主張と行動は今回の選挙と重なる。物心両面で貧すれば鈍する。哀れ。

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    2025年08月01日
  • 能面検事の死闘

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    相変わらず感情の見えない不破検事。
    けれど、ここへきて端々に感情が見えている気がする。
    罪には目に見える罪、見えない罪。そして法律上罪に問うことができる罪、問えない罪。いろいろある。この物語はで目に見えない、そして罪を問うことのできない罪の大きさと重大性を問われている。
    今の世の中には同じように理不尽を感じる出来事が多く起こっている気がする。「節度」を持った行動をしなければならないと思い知らされます。

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    2025年07月31日
  • 闘う君の唄を

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    ネタバレ

    頭の中で中島みゆきさんの「ファイト」が思い浮かぶなあーと思っていたら、タイトルはそこからきてるとのこと。
    お仕事小説だなあーいいなあー!と思っていたらやっぱり大どんでん返し!犯人は見当ついていたけど、まさか凛先生が、、!家族は関係ないよな、本当に。偏見や先入観を持って接しないようにと思ってもなかなか難しいところがあるかもしれない。でもわたしは、家族兄弟のことを気にしないで、その人自身をみて対話できるようにしていきたい。

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    2025年07月31日
  • 作家刑事毒島の暴言

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    綺麗事ばかりつらつらと書き連ねている小説もあっていいとは思うが個人的には毒がモリモリと盛ってあって世の中をぶった斬るような小説があると嬉しくなる。本書の締め、普通の小説ならば「この物語はフィクションです。」とあるが本作は違う。
    読み終えてその一文を目にした時、思わず笑ってしまった。そう、世の中には本作に登場するレベルのバカたちを凌駕し、遥かなる高みを目指せる連中が山ほどいるのだ。
    作家志望、特にアマチュア作家には厳しい言葉が並んでいるのだが、不思議と苦にはならない。圧倒的実力者によって書かれた言葉だから説得力が並でない。ここまでぶった斬られると逆に心地いい。

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    2025年07月30日
  • 恩讐の鎮魂曲

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    3作目。
    今回は、医療少年院にて御子柴の担当教官だった稲見武雄が殺人を犯した事を知り、無罪を勝ち取ろうと奮闘する話である。

    冒頭にて語られたのは、ブルーオーシャン号事件。転覆していく船の上で、救命胴衣を着た女性を男が殴り救命胴衣を奪い殺人罪に問われたが、結果として「緊急避難」というもので無罪になったという事件。
    この事件が今回稲見が起こした事件に深く関わってくる。

    この世界には人を殺しても無罪になる事がある。
    《戦争、死刑、少年犯罪、刑法39条(心神喪失)、刑法37条(緊急避難)》
    上記のブルーオーシャン号での事件は37条が適応され無罪となった。

    稲見の事件を知るや否や、御子柴はすぐに動

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    2025年07月30日
  • ヒポクラテスの困惑

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    ヒポクラテスシリーズ、最新刊!

    2020年4月の感染症パンデミックの始まったころの設定。
    マスクがない、医療現場は大混乱、ワクチンがまだできない・・・・・そんな世の中を多いに思い出した。


    新型コロナ感染で亡くなったはずが、未承認のワクチンを接種していた、が実は毒殺だったかも・・・
    いったい犯人は・・・・?

    光崎教授は、今回危なかった!
    でも、真琴とキャシーの大活躍で真相は明らかに。


    3件目の事件で犬養隼人刑事が登場!
    小手川刑事との素晴らしいタッグだった。

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    2025年07月29日
  • 氏家京太郎、奔る

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    オーディブルにて。

    やはり中山七里さんシリーズでは好きな主人公。
    どんでん返しもこう来たか、と。
    鑑定知識だけでかく、最新機械にまで精通しててすごい。

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    2025年07月28日