あらすじ
難聴を患いながらも、世界的なピアノコンクール「ショパン・コンクール」に出場するため、ポーランドに向かったピアニスト・岬洋介。しかし、ショパン・コンクールの会場で殺人事件が発生。遺体は手の指10本がすべて切り取られるという奇怪なものだった。岬は鋭い洞察力で殺害現場を検証していく!
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最終章から読んじゃったーー!!ってくらい岬洋介シリーズと岬先生はじめ登場人物たちが大好きです。今回もよかった!!!!ショパン聴きながら読書。音楽の知識が多少ある方ですが、うんうん!わかる!ってなりながら読めるのも良き。それがミステリーなのも最高!!次の作品が楽しみになりました。
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ピアノ演奏の情景を、文字だけで、ここまで表現する七里先生の力に、読むたびに驚く。
小さい頃少し習ったことあるくらいのピアノの知識しかないけれど、音楽の力って無限だな、と思わずにはいられない。
岬洋介の「あの場面」には思わず涙が溢れてしまい、この事件の背景にあるテロ、戦争の残酷さを改めて感じた。
しかし、読むたびに、「岬洋介、かっこいい!」と思います。
演奏表現とミステリー
これまで岬洋介シリーズを何作品が読ませていただいたが何度読んでも言葉でこんなにも曲を表現できるなんて…そしてミステリーとしても楽しませてくれる
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音楽はテロにも屈しない!!
とは言っても、人命は何より最優先なのに。と疑問に思ってたけど、物語が進むにつれて理由が分かってきた。
最初はライバルたちの演奏シーンが長すぎてちょっと飛ばし飛ばしだったけど、後半からどんどん引き込まれて最終的には岬先生らしさが残るいい終わり方だと思えて面白かった。
ヤンの父親がウザすぎるので-1
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岬洋介シリーズ3作品目。
舞台は日本から一気に海外へ、そして起こる事件のスケールも大きくなる今作。
いつもと同じ主人公は別にいて岬洋介はあくまで脇役という立ち位置。それなのに3作品読んで何故か岬洋介が好きになっている自分がいる。
特に演奏シーンの細かい描写は読み応えバッチリ。音楽×ミステリー好きにぜひ読んでもらいたいシリーズ。
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岬洋介シリーズ3作目。
基本的にこのシリーズは岬洋介は狂言回しの役で主人公は別にいて、ミステリの最後の謎解きを岬洋介がするという構成。どの作品もクラシック音楽を題材にしているだけあってそれぞれの楽曲に関する解釈や演奏にいついての表現が的確で素晴らしいが、本作は特にその感が強い。ショパン国際コンクールが舞台になっているためショパンの曲に関する細かくも豊かに表現された記述が散りばめられているが、それにしても、と思う。それにしても中山七里はクラシックの楽曲について、どうやってこのような知識と感受性を身に着けたのだろうか。クラシック音楽について詳しく書かれた小説や漫画はある(「のだめカンタービレ」は最高)。ミステリ作家はそれこそ掃いて捨てるほどいる。しかし魅力ある登場人物が織りなす質の高いミステリと音楽の解説を同時に成立させている作家は中山七里が唯一無二ではないかと思う。
本作のミステリ部分の犯人は割と早めに推察できたが、それは本作の評価を下げる要素には全くならない。
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岬洋介シリーズ。
なのではあるが、岬自身の関わりは補助的であり、前2作を経て岬洋介という人物像に惹かれて読み進めた読者的には、ちょっと物足りない感があるかもしれない。
それにしても、舞台が一気に大仕掛けになり驚いた。
エピローグの登場人物が、過去の作品の登場者達で微笑ましく感じられた。
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前2冊よりもスケールが大きくなり、舞台はポーランド、事件は爆弾テロ、主人公もポーランド人
演奏されている音楽の描写はこれまでどおり 全然分からないけど分かる気持ちにさせてくれる
メタな視点から犯人が誰かを考えて、全然違った
最終章がエピローグかと思ったらコミックのオマケについてるような小話だった
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『岬洋介シリーズ』なんて題があるけれど、そうか、彼は主役ではないのか……。ピアノが弾けて、探偵役もできる……そんな岬洋介がますます気になる。彼は”どんなことを考えているんだろう”と──。沼る。
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岬洋介シリーズは現在8作が刊行されていますが、本作はその第3弾にあたります。シリーズと言いつつ、岬洋介はあくまでサブキャラクター的な立ち位置で、作品ごとに主人公が異なるのが特徴です。
「おやすみラフマニノフ」と同様、音楽に関する描写では専門用語が多用されており、クラシック音楽に不慣れな読者にはやや難解に感じられる部分があります。一方で、音楽描写は非常に本格的で、作品全体にリアリティを与えています。
冒頭では、実在の事件であるポーランド政府専用機墜落事故が描かれており、その描写の緻密さには驚かされました。ロシアとの国際関係にも触れ、現実味のある描写が印象的です。
ミステリー要素についてはやや強引に感じる展開もありましたが、ショパンコンクールの場面は恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』を彷彿とさせる臨場感と熱気があり、非常に読みごたえがあります。
テロやミステリーの描写については好みが分かれる部分もあるかもしれませんが、「蜜蜂と遠雷」のような音楽とドラマが交差する作品が好きな方には、ぜひおすすめしたい一冊です。
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ショパン好きな私はずいぶん楽しませてもらった
この作品を含め多くの音楽ミステリーを世に排出している作者
作者は音楽も携わっているのだろうかと、Wikipediaで調べると、全くとのこと
この知識は何処から
好きだけで成せるとは思えない
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ショパン国際ピアノコンクールとテロを絡めて展開される物語は、さまざまな角度から楽しめた。
主人公ヤンの成長を描いているし、日本人コンテスタント二人の演奏を聞きたいと思わせる文章力。そして、犯人は誰なのか。クラッシック好きなら最後まで一気に読み進められる。ショパンの音楽聞きながら2回目を読み直したい位お勧め。
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音楽ミステリーも4作目。舞台はショパンの故郷ポーランド。侵略の歴史とショパンの音楽歴も絡み合い、ショパンコンクールを競い合うピアニストと国を憎むテロリストの同時進行のミステリー。岬洋介、今回もスパッと決めてくれました。
中山七里先生のテンポにもすっかりなじんできましたよ!
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「人は毎日変わり続けるんです。学問でもスポーツでも、理想を追う限り人は変わっていきます。それはきっと、その先に自分のあるべき姿を見ているからなのでしょう」
このセリフ、ガツンときました。
今、頑張っていることの背中を押してくれる素晴らしい言葉、、この本を読んで、この言葉に出会えたことがとても価値があると感じました。
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テロが続くポーランドでのショパンコンクールに岬洋介が出場。コンクール控室で殺人事件。岬洋介がテロリスト「ピアニスト」に行きつきます
ショパンの解説、ピアニストたちの演奏の描写、が凄くてミステリー小説であることを忘れます
城戸晶が音楽家を続けていて安心。ドビュッシーのあの子も登場して安心
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ショパンコンクールの最中に起きる事件と街中で頻発するテロ。世界情勢と重ねながら、ドキドキしながら時には苦しく切なくなりながら読み進めて岬先生の演奏が世界の“時”を止める場面は泣きそうになった。芸術は人の心を動かす力がある。この小説の中の奇跡が現実世界でも起きたら良いのに。
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白熱するショパン・コンクールの描写に胸を躍らせる。
その一方で、テロによる凄惨な描写には顔をしかめてしまう。
この爽快さと陰鬱さのコントラストが印象的な作品だった。
ミステリーだけど音楽“過多”な感じがこのシリーズの魅力といえる。
ドラマティックな展開とラストシーンに、思わず涙が出た。
岬先生がホント素敵だ。
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音楽の描写が美しい!それでいてしっかりミステリーと融合している。
コンクール参加者たちの成長していく様子が読んでいて気持ち良かった。
そこに絡む岬の推理がまた秀逸。
このシリーズにハズレはないですね。
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ショパンコンクールが開催されるポーランドを舞台にした、シリーズ三作目。
ミステリの要素は薄めながらも、コンクールの様子や周辺でのテロ騒動などを盛り込んだ物語は、読み応えがありました。
特に臨場感溢れる演奏描写が印象深く、作中で取り上げられる曲を聴きながら読むと、イメージが広がるような気がします。
大袈裟に思えるエピソードも中にはありましたが、それも含めてエンターテインメント性の高さを感じる一冊でした。
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岬先生の出番が少なくて少しガッカリ。
でもヤンが慕ってたカミンスキーが黒幕だったなんてヤンの気持ちを考えると悲しかった。
・「ミスがあるのは仕方がない。しかしミスを放置するのは望ましくない」
・像を見上げる。二百年前に生まれ、ポーランドを愛し、数多の音楽と心臓だけを故国に残した男。その顔は微笑しているようにも、哀しんでいるようにも見える。
・ベートーヴェンを難なく弾きこなした者がショパンを弾くとたちまちアラを出し、ショパンを見事に弾ききった者は他の作曲家の曲も完璧に弾いてしまうという事実だ。言い換えればショパンを完璧に弾くピアニストは如何なる曲も完璧に弾ける。ショパンを聴くまでその才能に評価を下すのは待て、という言葉さえある。ショパンの曲のみを審査対象とするショパン・コンクールの入賞がピアニストにとって最高の権威であるのはそういう理由だ
・彼の魂は常にポーランドと共にあった。彼の作る曲は故国への望郷と愛情の念で彩られている。
・これが岬のピアニズムの麻薬性だ。どんなに身構えていても、どれだけ拒絶しても、いったん音を耳にすると否応なくその世界に引き摺り込まれ、後は岬の意のままにされてしまう。
・『アースィフ・アリー・ザルダーリ大統領です。ショパン・コンクールのファイナリスト、ヨウスケ・ミサキ。このメッセージを見てくれているか』 突然出てきた岬の名前に口が開いた。『君には礼を言わなくてはいけない。二十日のことだ。アフガニスタン領内でパキスタン市民二十四人がタリバンの人質になっていた。そして救出を依頼したアメリカ軍が敵の攻撃に手をこまねいている時、君の演奏するショパンが戦場に流れたのだ。たった五分間の演奏だった。しかしその五分間、砲撃も銃撃も一切止んだ。あのタリバンがそのピアノの旋律が流れているうちは一発の弾も撃たなかった。そう、ただの一発もだ。お蔭で二十四人の人質はその隙に乗じて脱出することができた』 大統領の語尾が微かに震えていた。
・ミサキよ。コンクールの審査員たちは君に何も与えなかったと聞いた。だが君のピアノは我々に奇蹟をもたらしてくれた。君の奏でたノクターンで二十四人もの命が救われたのだ。審査委員たちが与えないのなら我々が君に感謝と栄誉を与えよう。本当にありがとう、ミサキ。君の音楽がいつまでもショパンの魂と共にあることを願う。最後まで見ずにヤンは今来た道を引き返した。
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これまでのシリーズと同様、音楽が好きな人間としては音楽の話としても楽しめるし、ミステリー的な、続きが気になる感じもあって楽しく読んだ。一方で、やっぱりこれまでと同様、動機とやってることのスケール感が微妙に合わない感じは否めなかった。
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ピアノコンクールの描写については、恩田陸さんの『蜜蜂と遠雷』がよすぎて、比較するものではないと思うけど、こちらはかなり飛ばし読みしてしまいました。
ミステリー部分については、舞台をちょっと広げすぎかな、と感じました。
同時刻の日本の場面と間奏曲は面白かったです。
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主人公ヤン・ステファンスがテロで緊張をしたポーランドでショパンコンクールの第一位を目指す中事件が勃発本書の圧巻は演奏描写は物語の主旋律でもあり、特にコンクールエントリー者の演奏シーンを執拗に描く事で読者は圧倒される
鍵盤に触れる瞬間、ショパンの旋律が会場を満たし、彼の緊張と情熱が音色に滲む、主人公の心情らコンテストの盛り上がりと同調、音の強弱やテンポの変化を細やかに描き、主人公の心情を音楽で可視化している
本作の魅力は、ショパンの調べが単なる背景ではなく、登場人物の内面や真相解明の鍵として機能する点にあり、音楽が紡ぐドラマは、ミステリーの枠を超え、芸術と人間性の交差点を描き出す傑作だ・・・作者が音楽の素人だというドンデン返しが一番の見どころ
Posted by ブクログ
ショパンコンクール入賞者たちの演奏を配信で聴くようになって興味が出たショパンです。
本書は小説でありがながらそのコンクールの内側をテーマにして、さらに政治的な紛争を巻き込んで展開される。
演奏される曲をバックグランドにしながら読んだりしてなかなか楽しかった。それぞれの曲の演奏風景を的確に文字で表現されている、と感心した。最後に仲道郁代さんという素晴らしいピアニストの支援を受けていたということがわかり納得。
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シリーズ物なので買った一冊。
ショパンコンクールとテロの話
今回はYouTubeで音楽を聴きながら読んでみた。
どこかで聞いた事のある曲もいくつかあったが、やっぱり音楽の知識がないので、音楽の表現とかテクニックとかはあんまり理解出来なかった。
でもクラッシックを聴いて読むのと、聴かないとではだいぶ違うと思う。
ネタバレになるかもしれないが、日本人主人公が万全な体調でコンクールに挑んでいたら結果はどうなったのか?
気になる。
クラッシックはあまり知らないと思っていたが、聴いてみるとどこかで聞いた事がある曲が結構あるなと思った小説でした。
本の感想じゃないね‥
Posted by ブクログ
ポーランドのショパンコンクール
曲の描写が多かったのと
岬洋介が完璧過ぎた、、、
ミステリというよりピアニストの成長物語
過去作品の登場人物が出てきた時はテンション上がりました
Posted by ブクログ
これまでの岬がかかわってきた物語全てとの繋がりが盛り込まれた作品であったため、この作品の虜になった人間としてはなんとも嬉しい描写が多かった。ただ、テロの描写がリアルなだけに犯人の動機を達成するためにこれほどの犠牲が必要だったのかと思うと、なんとも腑に落ちない結末だった。
Posted by ブクログ
中山七里先生のピアノシリーズ、こんなに細かい音楽の描写が書けるのは、余程音楽に精通しているのかと思ったら、全く音楽に無縁との事でした!
えっ、信じられない‼️
やはり中山七里先生はすごい‼️
戦争もテロもなくなる世界があるのか?今回は、読み進めるのが重かった