【感想・ネタバレ】いつまでもショパンのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

【あらすじ】
ポーランドで行われるショパン・コンクールの会場で
殺人事件が発生
遺体は手の指を全て切取られるという奇怪なものだった
コンサート会場に居合わせた岬洋介は、
取り調べを受けながらも鋭い洞察力で
殺害現場を密かに検証していた
さらに世界的テロリスト通称ピアニストが
ワルシャワに潜伏しているという情報を得る
そんな折、会場周辺でテロが多発し・・・

【感想】
音楽の力の素晴らしさを
小説で痛感するとは思わなかった

全編がすべて繋がっているという演出も
すばらしい
このシリーズは読んだ方がいい

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2023年08月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

前作よりもより音楽がメインとなっている。
ショパンコンクールを題材にした本作は、漫画「ピアノの森」を彷彿とさせた。
ロシア人、フランス人、アメリカ人、中国人と様々な国のピアニストが各々の個性を全面に押し出す演奏シーンはその曲を知らずとも情景が目に浮かぶ。辻井伸行さんのモデルや岬先生はその中でも一線を画しているが、最高の表現が多すぎるため、少し食傷気味に感じた。少し欠点がある方がいいというのはこういうことかもしれない。
ただ辻井伸行さんの詳しいエピソードは全く知らなかったので、その凄さを少しでも知れたのは興味深かった。
主人公のヤンは境遇は正反対だが、自己評価が低く夢中になると周りが見えなくなる所が似ていてどこか親しみやすい。趣味でしか音楽をやっていない私も、表現力のなさに打ちひしがれることが多々あるので、ヤンにどんどん感情移入していってしまう。
誰かの敷いたレールを歩んだだけで人生経験がないと感じてしまうのは、ピアニストという特殊な職業でなくても感じることだと思う。世間一般の普通の暮らしを目標とし、そこそこ努力してなんとなくその時のノルマをこなす。私自身、ヤンと努力量は比べものにならないが、困難や感情を揺さぶられる経験の少なさが表現力に出ているのかと思い悩む事もあった。
ヤンは圧倒的な存在に打ちのめされ、恋をして、凄惨な事件を経験して、自分の感情をさらけ出すことで最高の演奏を行った。音楽、芸術とは本来こういうものなのだと再認識する。自分の中の抑えられない感情をアウトプットする手段であり、技術だけを追い求めるものではない。新生ヤンの誕生はそれまでの溜めの解放も相まって幸福感に浸ることが出来る。
テロの描写が多くても、前作より読後感がいいのは主人公が苦難を事件にしているのが明確であるからだろうか。またエピローグが長いのも嬉しい。犯人は今回も予想がつきやすいとはいえ、ヤンにとってはショックが大きい。さらに父親も知っていた。それでも前を向いて歩いていく様が見られてほっとした気分になった。

ただ岬先生の演奏が争いを一時止めたのは、少しファンタジーに感じた。実際にそういうことがあったのかもしれないが……

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2023年04月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ミステリーというよりピアノコンクールに重きを置いた作品だった。
その中でも音楽の持つ力。音楽で表現できる悲しみ、力強さを感じさせられる作品。

カミンスキ先生、嫌いになれない…。コンクール続行の目的は別にあったかもしれないけど、音楽に対する想いは本物だっただろうから。

ところで榊場くんが初登場にしてめちゃくちゃ出番多いし、なのに彼の心情が現れる部分が少なかったから、絶対犯人と思ってたらぜんぜん違った。

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2022年12月13日

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