中山七里のレビュー一覧
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ネタバレ不吉なことの連続の小説。遥は、火傷を追い、ピアノを諦めるしかないところまで、追い込まれるが、なんとか立て直して、ピアノと向き合う。
母親の悦子も亡くなってしまう。
岬洋介が、実は突発性難聴を患っており、遥は最初は欠陥などどこにも見当たらない雲の上の人だと考えていたが、地べたを這いずるような思いで生きていたことを実感させられる
、と色々なことを考えさせられていたが、ラストで物語の世界が一変してしまう。実は、母親の悦子を殺していたのは、主人公であり、主人公は、香月遥ではなく、片桐ルシアであったのだ。
今まで、遥を演じてきていたルシアではあったが、母親との階段の上で会話をする場面において、自分の -
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冒頭に70年前のチャイコフスキーコンクール、米国人ヴァン・クライバーンが優勝する場面が描かれ、実話?と錯覚する。読み進むにつれ、小説と理解していくのだが、現在進行系の現実と重なり、度々胸が詰まる。学院内に起こる不穏な対立、芸術での高みを目指す若者たちに立ちはだかるイデオロギーの壁。分断、対立、戦争へと堕ちていく様はとても他人事と思えない。
ソビエト連邦崩壊時の混乱と、音楽芸術の名家に生まれたものの才能に恵まれなかった父親の強烈なコンプレックス…苦悩の根は深い。ヴァレリーに自然と気持ちが寄り添ってしまう。岬洋介との関係性が唯一の救い。
クライマックス、洋介のピアノと学内選抜メンバーで行われる -
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ネタバレ「こと仕事の領域になったら、男って女より鬱陶しいところがあるしね」
「敢えて敵を作ろうとしているんじゃなくて、納得いくように仕事をしているだけだって」
予算と人員の不足も、資料室の手狭さも関係ない。捜査資料紛失の一番の原因は関係者が内側を見ていたせいだ。上司と部下、足りない予算と使い勝手の悪い施設、そして起こした不祥事に対する責任転換。どれもが内側を向き、犯罪被害者を見ようとしていない。
「 見えていないからだと思います」
「 悪徳を憎まない警察官は多分いないでしょう。 しかし 人間は群れを作った瞬間 組織の論理に縛られます 結束の硬い組織の中にいれば仲間を守ることが自分を守ることに直結 -
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オーディブル視聴。
第1巻の事件から急に飛躍して国を跨いだ事件に関わることになる県警のアマゾネス高頭紗子! この謳い文句だと、両手に銃を構えて敵陣に突っ込むくらいのことをしそうなんだけど、そういう映画みたいな爽快ストーリーではないのがなかなか。今回もピンチを部下のナイスアシストでなんとか切り抜けるけれど、酷い拷問描写でウヘェとなりながら、本当この危機をどうやって切り抜けるのかサッパリわからずハラハラしました。事件の陰惨さに比してしめっぽい後日談などがなく割とさっぱりと終わっていくところもにくいところ。
実はこの高頭紗子シリーズ、読む順番がわからなくて、3巻にあたる作品を先に読んでしまったんで -
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『護られなかった者たちへ』『境界線』と続く、完結編。
少しずつ復興が進んだとしても、街が新しく変わろうとしても、そこで亡くした家族の喪失感と悲しみは永遠に癒されるものではない。
行政や国は、常に新しい未来を創ろうとするかもしれないが、そこで根付いた絆や人間関係は軽んじられてしまう。
力のあるものが、ないものを搾取する、弱いものは常におびえて過ごす。
今回の、「密室殺人」のトリック、さすが笘篠刑事!
そして、身内や知り合いは捜査に参加されない中での、友人だからこその蓮田刑事の覚悟と勇気で、見事に解決に導いた。
でも、物足りなさを感じるのは、やっぱり終わってほしくないシリーズだからだ。