あらすじ
仙台市の保健福祉事務所課長・三雲忠勝が、手足や口の自由を奪われた状態の餓死死体で発見された。三雲は公私ともに人格者として知られ怨恨が理由とは考えにくい。
一方、物盗りによる犯行の可能性も低く、捜査は暗礁に乗り上げる。
三雲の死体発見から遡ること数日、一人の模範囚が出所していた。
男は過去に起きたある出来事の関係者を追っている。男の目的は何か? なぜ、三雲はこんな無残な殺され方をしたのか?
誰が被害者で、誰が加害者なのか──。
怒り、哀しみ、憤り、葛藤、正義……
この国の制度に翻弄される当事者たちの感情がぶつかり合い、読者の胸を打つ!
第三の被害者は誰なのか?
殺害された彼らの接点とは?
第三の被害者は?
本当に“護られるべき者”とは誰なのか?
“どんでん返しの帝王”中山七里が、日本の社会福祉制度の限界に挑んだ問題作!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
宮城県で餓死事件が二件続けて発生する。
その二人の共通点を探っていくと、8年前に福祉事務所で生活保護申請を断った事に端を発する事件に突き当たる。
生活保護の闇に焦点を当てていて、社会の理不尽さに胸が痛くなる本。
どんでん返し部分は後半には気づけてたけど、それでも楽しめたし、カンちゃんが最後にSNSに投稿した文章に涙が止まらなくなった。
Posted by ブクログ
私は何て恵まれた環境にいるのだろうと思った。衣食住が十分にできる。でも生活保護を受けたいと思う人は人間らしい生活を送りたいと思うけれどもお金がなく送ることが難しい。人の人生を紙面上で切り捨てていくのは、紙の中にいる人にとっちゃそりゃ許せないよなって思う。
円山さんがおばあちゃん、生活保護受けたら生きるのが楽になるよって生活保護を勧めているシーンが印象的だった。
Posted by ブクログ
最後の最後でのどんでん返しがすごかった。
何かあるんだろうなどは思ってたけど。
あの残り5ミリ位のページ数でそうくるあるとは!
最後、いろんなことが繋がって、鼻の奥がツーンとしました。
Posted by ブクログ
映画等の創作物であまり泣いた事が無いのだが、遂にその時がやって来た。
薬丸さんの作品も非常に重たいものであったがこれもまたベクトルが違った重さがある。
生活保護の実情が本作と比べるとどの程度が真実なのかは分からないがひとつだけ言える。
これまで一生懸命に税金を払ってきた心優しい老女に、ティッシュを食わせるような国は滅ぶ。
思い出しても目頭が熱くなってくる。
フードバンクの存在はこの頃にはあったのだろうか。
初の中山七里さんは非常に心に刺さる社会派サスペンスだった。
Posted by ブクログ
社会福祉制度について考えさせられる内容だった。
自分も老後どうなるかわからないな、とも思ったり。
人を殺していい理由はないけど、犯人の心情は理解できる…。
Posted by ブクログ
映画も良くて、「境界線」を読んだらまたまた良くて、「護られなかった者たちへ」の続きということで、慌てて読みました。
お役所仕事というか、融通が効かないというか、書面だけじゃなく、家を訪問するのが無理なら、民生委員さんや自治会に協力してもらうとか、もっと最善を尽くしてほしい。
映画とは、ストーリーが違うかと思い、また騙されました。
Posted by ブクログ
▶︎感想
おばあちゃんの変わっていく様が悲しく、苦しい。なぜ助けを求めれないのか、何か出来ることはないのか、というやるせ無さがとても伝わってくる。
社会福祉について知り、考える機会となりました。
中山七里さんの作品は展開のテンポ良さが毎度面白くて好みです。
心がえぐられる
読み進めていくうちに真犯人は読めた。けいさんはカンちゃんにとっても利根にとっても最後まで母だった…。すごく切なくて苦しい気持ちになるけど読んでよかった一冊。
Posted by ブクログ
読んでいる感情としてはとても苦しいものだった。この小説の本当の犯人は読後の今もはっきりしない。
本来護られるべき者が実際は護られない。逆に護られる順番が下位にある者がその恩恵を受ける。本当に国が、行政が手を差し伸べるべき人は誰なのか。永遠に答えが見つからないかもしれないが正しい答えを早急に見つけなければならない。
Posted by ブクログ
「あなたにこの犯人はわからない-中山七里」のメッセージに納得。
本来護られるべき人たちが護られない現実に、やりきれない部分を感じながら読みました。
やはり人の生活や命がかかわる物事は、一筋縄では解決できないものだと痛感です。
性格も生活も様々な人がいる世の中で、完全な正解がないからこそ、人それぞれに迷い、間違えていってしまうのではないかと思いました。
犯人の言葉は染みました。犯罪を犯さずに、その言葉を伝えてほしかった。
Posted by ブクログ
仙台に住んでいるので、情景が浮かびやすくて、すらすら読めちゃいました。ただ内容が重くて、けいさんの最期のくだりなんか、自分の身内だったらと思うと胸が苦しくなりました。
途中から犯人に気付いた人もいたようですが、自分はノーマーク過ぎました。言われてみると、伏線しっかりあったんですね。
善悪の境界って難しいなと改めて実感。利根に対して色眼鏡かけてたけど、暴力も放火も許されないけど、こういう勘違いされながら生きている人っているよなーって思いました。ミステリーばっかり読んでいた自分に、一石投じる名作でした。
Posted by ブクログ
なんて苦しくて辛い物語なんだろう。これが現実でも起きていることを考えると、胸がきゅーっと苦しくなる。どうにかしたいけど、どうにもならない無力感。
私自身、万が一何かあれば最後の手段として生活保護があるのだろうと、護られている者である気になっていたけれど、世界はもっと残酷なのだと思い知らされる。私の思考なんて甘すぎるんだろうな。とても考えさせられる作品だったけれど、知ることができて良かったとも思う。
Posted by ブクログ
展開が辛すぎて読むのに時間がかかってしまった。
けいさんがティッシュを食べている部分を読んだとき、思わず両手で顔を覆った……
悲惨……悲惨の一言しか出てこない。
誰を怨めばいいのか分からないことが一番もどかしかった。
読んでいる途中で、円山の正体はなんとなくわかった。
「利根:復讐の道を選ぶ、円山:人を守る道を選ぶ」という両極端な2人を描いてる話だな~と思いながら読み進めていたら、真犯人わかった時、私は思わず本を閉じた……
続きを読みたくなかった。もう何も知りたくないと思った……
そしてカンちゃんに「等価の復讐」を教えたのは彼らだったと思うと、胸が締めつけられた……
カンちゃんの名前の「すがお」。
作中でいろんな人の「すがお」が見れた。カンちゃんの「すがお」、利根の「すがお」、三雲たちに「すがお」……
人は誰もが二面性を持っている。だからせめて自分の2面性を「良いもの」にしようと思った。
Posted by ブクログ
正直真犯人は半分くらいのところで分かった。しかしそれでも心を動かされる最後だった。
生活保護というのは綺麗事だけではすまない世界だと思うが、「護られなかった者たち」を少しでも減らすため、まずは自分の中にある偏見をなくすことから始めようと思った。
Posted by ブクログ
物語終盤、思わず「あ!」と声がでてしまった
私自身が色眼鏡をかけて読み進めてしまっていた
内容は辛く苦しく重い…
本当の悪とは何なのか?
本当の正しさとは何なのか?
と考えさせられた
Posted by ブクログ
仕事柄、生活保護受給者と関わる機会は多いです。
正直、働けるのでは?と思うこともあります。
本当に必要な人に必要な支援を、と言えば
簡単に聞こえますが、窓口で必要性を正確に判断することの難しさも感じました。
本当に困っている人が救われてほしいと願うばかりです。
少子高齢化社会の今、社会全体で関心を持たないといけない課題な気がしました。
本自体は分厚く、思い題材でしたが
難しさを感じさせない
とても読みやすい文体でした。
Posted by ブクログ
凄く読み応えがある1冊。
テーマは重いが、読み易い為2、3日で読破
殺人(復讐)は悪いことだけど、同情せずにはいられない(TT)
この話はフィクションだが、今20歳の私、生活保護制度に関して、本当に起きるのではないかと不安になる…
やはり中山七里さんが書かれる本が好きで、何冊も手に取ってしまう。
利根が犯人だと見事騙された…
まさかカンちゃんがあの方に繋がるのね∑(゚Д゚)
社会制度に興味を持ついい機会になりました^ ^
いろんなことを考えさせられた
ほんとにたくさんのことを考えさせられ涙なしには読み切ることのできない小節だった。フィクションであり現実でもあるのだと痛感し、胸が痛くなった。本当に素晴らしい作品なので、読んでみてほしい。一生心に残る小説にきっとなる。
who.how.ではなくwhy
whodunit、HowdunitではなくWhydunit
中山七里作品らしい作品だと思いました。
飽きる事なく最後まで一気読みさせてくれるところも流石の一言。
ネタバレは控えたいので詳細は省きますが、福祉制度とは?正義と悪の境界線、善い人と悪い人の境界線は同一じゃない…考えさせられました。
Posted by ブクログ
福祉保健事務所、生活保護、関連して起きた殺人事件のお話。
最後までちゃんとだまされつつ読めたので、最後のドン伝返しも楽しめました。
内容はね、フィクションとはいえ、切ないし、やりきれないし、考え出すと落ち込んじゃうようなものなんだけど。
そろそろ、ホントにちゃんと日本は考えなくちゃいけないよなーとか思ってみたり。
最後のね、カンちゃんのメッセージが、胸にせまりました。
Posted by ブクログ
誰に言わせても善人、恨まれるはずは無いと言われる2人の男が殺害される。2人に恨みを持つ男は3人目のターゲットを探す…ミステリーから生活保護制度のあり方、弱者を守る社会とは…という巨大なテーマに展開する涙の社会派人間ドラマでした。映画版の刑事は阿部寛!
Posted by ブクログ
なんて悲しい話なんだろう。狙われる人よりも容疑者に強く共感してしまう。やり遂げてほしい、でもこれ以上犯罪を重ねないでほしい、そんな複雑な気持ちを読者も犯人を追う刑事も感じる話です。
どんでん返しは、なんとなくそうなのではという予感があったから、びっくりはしませんでしたが、悲嘆はより深くなりました。
Posted by ブクログ
読んでいて辛くなる
生活保護の不正受給と
本当に必要な人に届かない現実
後半から何か犯人違和感あるな〜と
思っていたら
あ?そういう事?だったのね
「護られなかった者たちへ」
タイトル凄いなぁ
Posted by ブクログ
★★★★☆生活保護制度、社会福祉の勉強になった。不正受給や額の増大が問題になっていることは何となく報道を通じて知っていた。善人の死、人格者の死、家族の死。違和感があったものの、真相には気づきませんでした。天晴
Posted by ブクログ
善や悪と割り切れない切なさを感じる。どんな仕事にも時間やコストの制限はあるものの、自分の仕事でもその先にあるものにも想像を働かせなければと思った。
Posted by ブクログ
護られなくてもいい命があると認めることは、殺されても仕方がない人がいるということを認めることになる。殺されても仕方がないと思えるような犯罪者が、刑務所の中で国の税金で生活し、護られるべき人が、生活保護の審査に落ち、国の税金を使えず、餓死に追い込まれる。
現実で、生活保護の実情がどのようなものか分からないが、この本をきっかけに考えてみたいと思う。
国の制度の中には、複雑な手続きを踏むことが求められるものなどがあり、考えなければ様々な制度があったとしても、利用することはできないだろう。誰しもが複雑なことを考えたりすることが得意なわけではないので、考えるのが苦手な人が考えなくても生きていけるような社会を作ることが、上に立つものの役目であるように思う。
Posted by ブクログ
なんと辛い事件なんだろうか。そして最後はやはり驚きの…。さすが中山七里さんの作品。
生活保護の受給。本当に必要な人に行き渡らないのがなんともやるせない。
Posted by ブクログ
生活保護制度をテーマにした社会派刑事モノ。
殺人ミステリとしては「結局なんで?」と疑問が残ったり釈然としないままの点が残る。
最後のどんでん返しはよかったけど、余韻なくバッサリ話が終わっちゃう感じが微妙。
ただ訴えたい事は非常によく伝わる。
身近にそんなに困窮している人がいないからあまり現実味が無かったんだが、ちゃんと考えなければいけない問題だなぁ、と思う。
とりあえず不正受給厳罰化しろ。
Posted by ブクログ
こういうお話ひっさびさ。
生活保護関係の物語は本当に読んでいて辛い。
物語は震災の爪痕を大きく残した仙台。
3人での生活の場面がすごく緩く暖かく
だからこそ話が進むにつれて辛くなる。
貧困層の現実、健康な人間の生活は護られて
本当に生活保護を必要とする人は護られない…。
社会に迷惑をかけるなんて思わずに
護られるべき者たちは、護られるべきだし
護られる必要のない人は甘えてはいけない。
普通に生活できる人は
本当に必要とする人のことを考えるべきなんだけど
そう簡単にいく話では無いというのが悲しいところだよね。
悲しかった
最初は全然進まなくてどんなもんかと思っていたが、後半はとにかく泣ける。思い出すだけでも泣ける。護らなければいけなかったものを亡くしたことがある人には確実にひびく話だと思う。もう一度読み直すのも少し心が落ち着いてからになりそうだ。
社会福祉に触れる本
あっと驚く結末ではなく、読んでいるとそうなるのかな、と分かる結末ではあった。序盤が、社会保障に関する内容や更生保護についても触れていて、福祉を取り上げた良い内容だったので、結末が犯人が判明して終わりな推理小説的になっているのだけが少し残念ではあった。今後も社会福祉をテーマにした小説が出ると、現代の若者にも興味を持ってもらえるし、映画化されると聞いたので今後に期待したい。