中山七里のレビュー一覧
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『テロリストの家』
意外性 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
人間らしさ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
刹那さ ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
1.中山七里さんの魅力
私が作家・中山七里さんの作品に惹かれるのは、その緻密な伏線と、読者の予想を裏切る結末にあります。
物語のギリギリまで真実がわからず、明かされた動機が人間の弱さや優しさに通じている点に、いつも感銘を受けてきました。
今回読んだ『テロリストの家』の主人公は、外国テロを取り締まる公安のエリート。
仕事も家庭も波風なく、大学院の息子と高校生の娘を持つ、絵に描いたようや家庭を築いていました。
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2. 崩壊の始まり
そんな彼の日常は、一 -
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ネタバレヒポクラテスシリーズ6作目。今回は連作短篇ではなく、全体で一人の犯人を追っている。コロナでてんやわんやしている頃の話である。
一代で財をなした実業家が新型コロナウイルスで亡くなる。しかし彼の姪が叔父は決してコロナでは死なない、と古手川に話す。と言うのも、さる筋からまだ流通していないワクチンを購入して、それを打っているからだ、という。この当時はまだワクチンは開発されていなかった。そこで浦和医大の法医学教室で彼を解剖してみると、砒素中毒で亡くなっていることが分かる…
安定の面白さ。パンデミック、ロックダウン、ワクチン陰謀論の数々、これらを経験した後では人の理性とはなんとちっぽけなものか、と感じる -
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犬養シリーズ第7弾
うわ〜!めっちゃ面白いやん!!
でも、ドクターデスの前作とか、他のシリーズ読んでる人限定かもしれん…
また、ドクターデスが!
まぁ、模倣犯なんやけど、今回は、報酬額が1桁高い!
JKギルドという(女子高生ではない!)
もう、金儲けの手段になってしまったか…
安楽死の問題は、考えさせられる。日本では認められてない積極的安楽死。
でもなぁ…
もう自分の体の自由もきかなくなってきて、そのうち天へ召されるって自覚してたらどうなんや?って考えるわな。
今回は、報酬額が高いから、金儲けしてると批判あるにしても…
重たいテーマ…
はぁ…犯人候補だけでも、何十万人とおる!
この犯人 -
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ネタバレヒポクラテスシリーズ5作目。
冒頭は妻と娘を無差別殺人で殺されるシーンから始まる。
犯人は長らく家に引きこもっていた30代の男だった。
1、7040
40代の自室に引きこもっていた女性がミイラ化して死亡。遺体の状態からは餓死。同居していた両親は長い間、亡くなった女性とは没交渉だったという。しかし近隣の聞き込みから女性と両親が言い合う声が聞こえていた。疑問に感じた古手川は解剖を要請する。
2、8050
50代の自室に引きこもっていた男性が餓死状態で死亡。同居していた両親。亡くなった息子に暴力を振るわれていたことにより、母親が入院していたので、付き添いの父親も共に留守。密室状態の中で死亡していた。 -
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ネタバレヒポクラテスシリーズ4作目。
テレビ出演した光崎教授が、「解剖が十分に行われないのは死体の声を聞こうとしない警察と検屍官、そしてカネがないのが問題」と発言したことから、「一人だけ人を殺す、自然死にしか見えない状況で。死体の声とやらを聞いてみるがいい」という犯行予告がされる。コレクター事件で苦い思いをしている埼玉県警だが、この事態にどうするのか。
1、老人の声
老衰死と判断された老人。古手川の勘だけが老衰でない、と告げていた。なんとか解剖までこぎつけたが…
2、異邦人の死
ベトナム人技能実習生の死。鋳鉄をしている工場で腹を押さえて倒れたベトナム人。解剖することなく、CT検査から肝臓がんでの死亡、 -
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能面検事 第2弾
学校法人に対する国有地払い下げに対する、相場より破格であることから、
近畿財務局職員の贈収賄を疑い、大阪地検特捜部が捜査を始めるが、
担当の検事に文書改竄の疑いが浮上し、最高検から調査チームが派遣される。
そこへ、不破検事にも参加するよう命令が下る・・・。
今作では、数年前にニュースを騒がせ、超大物政治家の夫人が関係していた
可能性が示唆された、学園設立に際しての国有地払い下げの問題を元にして、
著者の得とする方向へと展開されていきます。
なぜ、担当検事に疑いが掛けられたのか、そして、本当ならその真意は・・・。
著者である中山七里さんの作品には、いくつか感動する作品があり -
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綺麗事ばかりつらつらと書き連ねている小説もあっていいとは思うが個人的には毒がモリモリと盛ってあって世の中をぶった斬るような小説があると嬉しくなる。本書の締め、普通の小説ならば「この物語はフィクションです。」とあるが本作は違う。
読み終えてその一文を目にした時、思わず笑ってしまった。そう、世の中には本作に登場するレベルのバカたちを凌駕し、遥かなる高みを目指せる連中が山ほどいるのだ。
作家志望、特にアマチュア作家には厳しい言葉が並んでいるのだが、不思議と苦にはならない。圧倒的実力者によって書かれた言葉だから説得力が並でない。ここまでぶった斬られると逆に心地いい。 -
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3作目。
今回は、医療少年院にて御子柴の担当教官だった稲見武雄が殺人を犯した事を知り、無罪を勝ち取ろうと奮闘する話である。
冒頭にて語られたのは、ブルーオーシャン号事件。転覆していく船の上で、救命胴衣を着た女性を男が殴り救命胴衣を奪い殺人罪に問われたが、結果として「緊急避難」というもので無罪になったという事件。
この事件が今回稲見が起こした事件に深く関わってくる。
この世界には人を殺しても無罪になる事がある。
《戦争、死刑、少年犯罪、刑法39条(心神喪失)、刑法37条(緊急避難)》
上記のブルーオーシャン号での事件は37条が適応され無罪となった。
稲見の事件を知るや否や、御子柴はすぐに動 -
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ネタバレ朝の通勤列車の社内でメイクをする母親と横でパンを食べる娘。公共の場でのマナー違反を見かねて注意した神尾舞子。その母親の身勝手な言い訳に、臆することもなく理路整然と順序だてて説教する彼女は、幼稚園教諭だった。どちらかというと、優秀なビジネスウーマンのように思えたのに、実は幼稚園の教諭だって…。
普段、子供たちにとってどんな先生なのかなぁと思った。
彼女は以前勤めていた幼稚園での不祥事がきっかけで(彼女は関係ない)、経営母体の会社が、改善の一環として大規模な人事異動を行ったため、新しい幼稚園へ転任の初日だった。
就任直後、都会の閑静な住宅街ならではの、地域住民への騒音問題、待機児童問題 -
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p15ああ、駄目だ。身体が動かない。まるで音の金縛りに遭ったみたいだ。
p51「コンテストなら競う。オーディションなら受ける。そういう貪欲さと、互いの実力差を絶えず誇示しておく執拗さ。その二つが一番を守り続ける秘訣なのよ」
p241「科学や医学が人間を襲う理不尽と闘うために存在するのと同じように、音楽もまた人の心に巣食う怯懦や非常を滅ぼすためにある。確かにたかが指先一本で全ての人に安らぎを与えようなんて傲慢以外の何物でもない。でも、たった一人でも音楽を必要とする人がいるのなら、そして自分に奏でる才能があるのなら奏でるべきだと僕は思う。それに音楽を奏でる才能は神様からの贈り物だからね。人と自分を