あらすじ
鬼が哭(な)く夜は死人が出る――まさか、令和になってまで。終戦直後、中国地方の寒村で起きた惨殺事件。姿を消した犯人の呪いにより、今も犠牲者が出ているというが……。驚愕の呪いの真相とは!? “どんでん返しの帝王”が因習と伝奇の本格推理を現代に甦らせる! 圧巻の結末(ラスト)!!
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Posted by ブクログ
犯人は全く予想できなかった
最後の締め方はあまり納得できなかった
それにしても、中山七里先生って、排他的な田舎のテーマ好きですね(ワルツを踊ろう)
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オーディブル試聴。中山七里先生の因習村殺人事件だー!!てワクワク聴き始めたけど、ホラーというより物語の着地点は意外と理性的なサスペンスでした!
一応舞台は岡山ということになってるけど、村人たちに方言とかはなく、地域を特定しない配慮が感じられました。今の世情に照らし合わせて頷ける箇所が多い作品で、面白かったです!
Posted by ブクログ
最初のおどろおどろしさは
これが続いたら読めるかな、、と思うほどだった。
しかし村の中学生と東京から来た余所者との
交流が深まるにつれトーンが少し明るくなって
めでたしめでたし(たくさん人が亡くなってはいるが・・)かと思いきや
最後にやはり
そのままじゃ終わらないーと。
村に伝わる祟りの種明かしをしつつ
その法則に当てはまらない一件は、、
と最後まで気が抜けない作品だった。
村の同調圧力やウワサの速さはよく分かるし
そこで暮らす思春期真っ只中の中学生には
辛いだろうなと思った。
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田舎の排他的な感じに苦笑しつつ、おもしろく読めた。
田舎に住んでいる人が皆そうだとは言わないけれど、視野が狭い状態で根拠なく何かを信じている人が多いよね。
ストーリーは予想通り、祟りを科学的に解明するわけだけど、田舎あるあるがヤバすぎるのに想像できすぎて想像以上におもしろい。
ふと思ったんだけど、これを田舎住みの人が読んだらどう感じるんだろう。
そして、ラストが私好みで良かった。
裕也が自首するかどうかはともかくとして、大人になって都会に出たときにどう感じるか知りたい。
Posted by ブクログ
まじか、、、読み終わりそうなラスト2ページくらいで溜息が出た。序盤から麻宮が岩尾利兵衛の子孫なのは分かったけど、その後の推理は全部外れてた、、、祟りの真相については本当にそれはあり得るの?とは思ったけど、フィクションだしありかなぁって感じ。最後ラストは本当溜息、、、
Posted by ブクログ
2020年8月のコロナ禍、岡山県の限界集落が舞台
殺人鬼の言い伝えとか余所者文化とか「いやいやまさかこの時代に」と思いたくても、コロナ禍の混乱はまさにこの集落が世界の縮図だったと思う
ホラー要素のあるミステリだけど、近い昔を振り返って反省もできる物語でした
Posted by ブクログ
物語の舞台は、岡山県・津山市に存在する山深い村─姫野村。そこに残るのは、戦後まもなく村人6人を惨殺した元地主・巌尾利兵衛の呪い。70年以上にわたり、鬼哭山(おになきやま)からの咆哮とともに“祟り”が襲いかかるという伝承がある。
令和の新型コロナ禍におけるマスク着用の同調圧力や情勢不安の鬱積─その中で東京から移住してきた麻宮をきっかけに、不穏な空気が村を覆い、次々に不審死が起きる話。
姫野村での閉鎖的な環境で日々の不満が蓄積すると余所者への攻撃が正当化されてしまう。陰性証明書のような証明があったとしても陰謀論に飛びつき、話を聞こうともしない。私自身の地元も多少田舎なので心当たりのある話だった。
殺しのトリック的なところで言うと、鉱山採掘に利用した穴が台風などの突風により大音量の音を醸し出してしまい、持病のある人間がショック死してしまったこと。
Posted by ブクログ
こういう「ミステリー」もあるのか。いつもの中山さんと少しタッチの違う作品で、楽しめました!
こういう閉鎖的な空気の漂う「田舎」、戦後だけの話でなく、濃淡あれど日本各地にあるんだろうなぁ。
Posted by ブクログ
ストーリーも良かったが、人間の描写が良かった。狭いコミュニティで排他的になる村民の言動がありありと想像できた。今どきこのような村が残っているのだろうか?
このストーリーはある村を中心とした話だったが、ストーリーの中で描かれる人の性質は、今のデジタル社会にも転用して考えられると思った。新規のもの・外部のものに対する人の排他性は、SNSの発展で個人の意見が簡単に多くの人に届くようになったことで、より強調されるようになったのかもしれないと思った。
Posted by ブクログ
さて中山七里さんも、そろそろ単行本に手を出して来た。まぁ、フリマアプリで安くで手に入れてはいるんやけど(^◇^;)
何か、八つ墓村みたいな大量殺人して、山に消えた利兵衛が生きているんか?
地主、小作の関係が逆転した怨みから、狂ったように、元小作達を襲った利兵衛…
GHQの農地改革の影響で、小作が農地を安く取得して、地主の立場がなくなるのは、少しキツイけど、小作の人らを人扱いしてなかったのも影響してる。やはり、人は大事にしないとね。
時は経ち、今だに見つからなかった、利兵衛の呪いが!山が哭くと人が死ぬ!
そこに、東京からの移住者が。
こういう閉鎖的なとこ来ると他所もんは、虐げられるんかな?そんなとこ住んでないから知らんけど。
でも、変な祟りを解明しようと。
何で、わざわざ、解明しようとしたかは、内緒にしとこ!
またまた、どんでん返しあるけど、犯人さんどうするんやろ?
あんまり反省してるようには見えん。
コロナ禍のパニックと祟りを掛け合わした感じで、面白かったけど、こんな閉鎖的な村には絶対行きたくないな。
安易に、老後は、自然と暮らすとか言えんって感じ(−_−;)
原因分かっても、山哭いたら、怖いわ〜
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土曜日は、映画館へ
「F1」
私は、別にイケメン堪能が目的やないですよ。あくまでも内容!
で!良かったやん!
ベテランレーサーをブラピが好演!
しかし、セナと闘っていたとは!凄い設定や!
とある事がキッカケに、フリーのレースドライバーを…
1レース毎に契約して、勝つのはカッコ良い!
お誘いで、ピンチのF1チームの助っ人に!
相変わらずのカッコ良さ!
やっぱり、一匹狼みたいなのカッコ良いけど、あくまでも孤立やなく、あえて群れない!チームに入ればチームプレーも出来るのが、ほんまの一匹狼なんやな!
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中山七里の作品はどれも言い回しが難しくて、なかなか理解するのが難しいけど、それはそれで読書体験として新たな言葉をされるから良いなと感じている。
今回の作品は、ホラーなのかと思いきや、ミステリーの作品で、途中飽きてしまうところがあったけど、結論を予想できなかった点で驚きを与えてくれた。
夏に読みたい一作。
Posted by ブクログ
中山七里の作品としては異色な部類か。そもそも中山七里は「求められれば何でも書く」という作家なので珍しくもないが。
まず出だしが異色だ。戦後の農地解放で没落した地主の悲惨な境遇とその後の狂気から始まる。一体これはどういう話になるのだろうかと思っていると舞台は現代に変わり、昨今よくある移住者と地方町村のいざこざというかトラブルの様相を呈してくる。田舎にありがちな所謂「余所者」を快く思わず排除したがる人間が一定数いるという状況だ。ただでさえ起こりがちな事だが、本作ではコロナ禍という要素が加わり(しかも死病のごとく恐れられていた初期段階)、一層事情をややこしくしている。最後は謎解きというよりも科学的な解明とでも言うべきでミステリ要素はあまりない。
Posted by ブクログ
終戦から2年経過した岡山県にある
閑散とした田舎町。
この閉鎖的な田舎町で起こった惨劇
利兵衛は「鬼」と化したのか?!
この導入部分が大変好みで
時代が昭和から令和のコロナ初期に
展開しても謎解きと「祟り」や「呪い」と
絡められていて読む手が止まらない。
田舎に限らず、実はどこでも
プライバシーのなさや
固定概念による排他的な
雰囲気はあるあるだと思うし
そこに未知のウイルスが加われば
集団心理の恐ろしさや
新参者への疑心暗鬼などは
当時、確かにあった感染者への
過剰な態度や嫌がらせなどの
ろくでもない側面ばかり思い出す。
麻宮の立場的なものは早々に
分かったけれど(分かりやすいよね)
「鬼の哭き声」の正体がわかった時には
ちょっと拍子抜けしてしまった。
鬼(利兵衛)の継承者居て欲しかったなぁ。
ラストはまさかの展開だったけど。
ある意味新たな鬼だよなぁ。
Posted by ブクログ
朝宮の正論パンチが痛快だった。
無学で無教養な人間は、人の意見を聞く余裕がない。本当にその通りだと思う。
田舎のいやーな理屈とは言えない理屈、頭の悪い人が自分に心地よい論理ばかり信じるこの感じ。
村民みーーんな不快。
Posted by ブクログ
閉鎖的な姫野村
台風の日に山がなくと翌日死人が出る
戦後地主で小作人となった男が自身が種苗詐欺に会い嘲笑って来た村人6人を祭りの夜に殺し山に逃げたが発見されなかった
そして令和となりコロナ禍の中東京から移住して来た雨宮を周りは排除しようとした
雨宮がやって来てから村で起こったコロナそして山で亡くなる人が出て来た
だが雨宮が山で亡くなるのは祟りだと言っていた理論を説明づけ体験させ祟りではないと証明した
だが最後に亡くなった天木のみ病死ではなかった
閉鎖的な村から出たいと思っていた中学生男児
農家を継ぐと思っていた両親や父に普段からの鬱憤
Posted by ブクログ
戦後の農村・姫野村で、村民6人が襲われる凄惨な事件が起きた。その犯人・巌尾利兵衛は鬼のような形相で山の中へ消えてしまう。姫野村では令和の時代になっても鬼の呪縛に囚われ、恐れられていた。その村では今でも鬼が哭くと人が亡くなるという言い伝えがある。
令和の世に祟り?怨念?
非科学的じゃないっていう突っ込みをさせないほどの排他性がとてもリアルに感じられる。まるで宗教に心酔する信者のようだと思った。外との交流を拒み、うちの中で生きていくというのは常識や科学的な考え方から遠のいていくことだと気づく。
村の排他性や有無を言わせぬ世襲に嫌気が刺してしまう主人公の気持ちはよく分かる。彼に都会の価値観から物を言う大人たちとの交流も微笑ましい。微笑ましいだけで済ませてくれないとは思っていたし、中山先生は最後にやっぱりひっくり返してくれたなと頷きながら読み切った。
お母さんはきっと知っていたんだ。だから放っておいて欲しかったんだ、そう思ったら切なくなった。
Posted by ブクログ
ちょっと誇大広告ですね、、、
でも十分に面白くて楽しめました。呪いをどう科学的に解明していくのか、先が気になりドンドン読み進めてました。ちょっと東野圭吾のガリレオシリーズに通ずる様な謎解きの展開でしたが、なかなか天晴れな謎解きでしたし、何故主人公が謎を解こうとしたのかも納得いくストーリーでした。
最後はちょっと悲しい様な、でもそうせざるを得なかった気持ちも分からなくもない、と言うの終わり方でした。
Posted by ブクログ
これが最近たまに聞く嫌ミスってやつなのかな。
排他的な農村×コロナ禍の閉塞感の舞台装置は抜群で、全くもって住みたくないクソ集落が誕生している。
若干、最近問題視されるところの「嫌な場所」のモデルケース的な因習村という描き方の気もするが…。
真相が明かされるものの、推理のカタルシスは薄く、胸がすくような思いもなく終わる。ラストに投げかけられる真実も、そこまで意外でもなく、「お前ら嫌な思いだろ~」という作者が前に出ているようでそんなに心に響かなかったな。
Posted by ブクログ
コロナ禍の限界集落の鎖国感の恐ろしさ。理由は関係なく、排除したいから排除する。人が考えなくなった時にこれほど浅はかになってしまうのか…
最後はまさかの展開だったが、あっさりと結末にいってしまったので少し物足りない。
Posted by ブクログ
舞台が近くということで、津山の事件をモチーフにしたのかな?戦後まもなく自尊心を打ち砕かれ、おかしくなった地主が村人を殺害、自らは失踪。時は流れ、コロナ禍の日本。閉鎖的な村に都会からの移住者がやってきてから村の雰囲気が変わっていく。まさしく、当時の日本の縮図を閉鎖的な村で表しつつ、土着ミステリ風味で話が進んでいく。語り手は男子学生なので、息苦しさとか、親への反発とかが加わって、陰惨さは感じなかった。グロテスクな表現がないので、それが苦手な方にもオススメです。種明かしは科学的で良かったけど、多分勘の良い人は途中で種に気づきそうです。ラストはうーん、そうなるかな?とちょっと疑問でしたが、さらっと読みやすかった。
Posted by ブクログ
オーディブルにて。
昔のように、村人以外を排斥しようとして、科学的なことや常識より村人の噂が重視される里。そこで起きた死亡事故と昔からある噂。
現代とはかけ離れたストーリーの中で起こる話。
ミステリーとしては浅いかもしれないけど、ストーリー含めて楽しめた。
Posted by ブクログ
村人達、6人を惨殺して、村を見下ろして笑うともなくとも言えない声で叫ぶ鬼。八つ墓村の祟りじゃーを思い出す始まり。
村八分、閉鎖的な村。現代のコロナや差別、世の中の思い込み、村の祟りとうまく重ねてある。
私てきにはあまり面白くなかった。
どうせなら八つ墓村くらい、おどろおどろしく、祟りのイメージが強い方が面白かったのかも。少し中途半端かなぁ、、っと。
Posted by ブクログ
祟りを科学的に解き明かす限界集落ミステリー。因習物とはちょっと違う気がするけど、先が気になって一気に読めました。祟りのヒントは割と早めに出揃うので、既にいない利兵衛に怯えて麻宮を襲い続ける村人達の無知で狭量な考えの方に注意が行きます。
コロナ禍の限界集落や、パセリや農作物、山師や詐欺師などなど、幅広い知識が出て来て勉強になりました。
麻宮はずっと「無学で無教養な村人に何を言っても通じない」と言う姿勢だったのに、解決編では長々と山哭を口頭説明し、怒り狂っているはずの村人達はその説明をすんなり受け入れて和気藹々し始めたのはちょっと違和感。
中学生の裕也がとても聡明でした。村役場の個人情報保護や高級車の塗装30万円をまっさきに心配する15歳。
最後のどんでん返しは何故か雑に感じました。雨で証拠が流れたのなら麻宮達はどうやって気づいたんでしょうか。玄関前にカメラを設置してたんですかね。
今回のオチ:
山哭の正体は、鉱脈を闇雲に探していた山師達が掘ったトンネル達が吹奏楽器のように鳴っていたため。暴風の日しか鳴らない、嵐の日は年寄りが畑を見に行ってしまう、持病を持った老人には山哭の爆音は致命症になる、これが死人が出る理由。
麻宮は村人6人殺した利平衛の孫で、祖父の犯罪のお詫びに祟りを解明した。利平衛が山で消えたのは野生動物に食べられたため。最初から謎が解けたら麻宮は家を売り払い東京へ戻るつもりだった。
裕也の父の死因だけは山哭に当てはまらない。実は裕也が台風と山哭に乗じて溺れさせていた。
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終戦直後に閉鎖された村で起こった惨殺事件。
時は令和のコロナ時代まで進むが、当時の惨殺事件の祟りとされる現象が今でも村で語り継がれ、実際に事件が起こる。
祟りとコロナをうまく使ったミステリーで、窮地に立った人間心理や閉鎖された地域の鬱屈がよくわかる。
サラッと読めて面白い作品。
Posted by ブクログ
限界集落での昔の言い伝えとコロナ、よそ者問題などなど
まぁ狭い世界で生きていると考えも狭くなっちゃうのかな
自分も気をつけなければを学びとしよう
Posted by ブクログ
姫野村で生まれた中学2年生の天木裕也は、閉鎖的な村と人間関係、そして口を開けば家業のパセリ栽培を手伝わせてくる両親にうんざりしており、早く大人になって村を出たいと密かに思っていた。世の中がコロナで大変なころ、ただでさえ人の出入りに敏感な姫野村に、新しい住人・麻宮恭一が引っ越してくる。大人たちはみな、東京からくるようなやつはコロナに感染しているから決して近づくなと口を揃えるが、裕也は麻宮と一言二言話すうちに仲良くなり、人目を避けながら交友を続ける。麻宮は姫野村の郷土史を調べたがっているらしく、裕也は昔この姫野村で起こった、村人6人を惨殺し、鬼哭山に逃げ込んだ厳尾利兵衛の話、そして今も山から鬼が哭くような声がした翌日には決まって死体が出る話をきかせる。
麻宮が一体何を目的にやってきたのか、そして途中から登場するその友人で大学の助教授であるという吹邑黎人(ふくむられいと)と共に一体何者なのかがキーなのだろうと思っていたので、最後はひさびさに「やられた」感があった。おおお、ダーク。この2人、他の作品にも出てた??
Posted by ブクログ
なんか、怖そうなタイトル((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
でも読後、あれ?そんなに怖くはなかったかも…と、思いました。
物語の舞台は岡山県姫野村、人口300人足らずの限界集落で、約70年前に村人6人を惨殺したとされ世間を騒がせた巌尾利兵衛の呪縛に囚われていた。それは、数年に一度鬼哭山から利兵衛の咆哮が轟くと、村人が死ぬというというものだった。時は流れて令和2年…村の人々は新たなる恐怖、新型コロナのパンデミックに晒される中、東京から転地療養として移住した麻宮…、この地域に息がつまっていた隣家に住む中学生の天木裕也は麻宮と親交を図るようになっていった矢先、鬼哭山から咆哮が轟き、村人が不審な死を遂げてしまう…。
コロナ禍ぁ…この頃のことを思い出しました。私の住んでいる地域もまぁ田舎なので、県外ナンバーの車を見た!とか、あの人がマスクしていない!最初の感染者だけにはなりたくない!とか、心当たりがありすぎて(;・∀・)!でも、ここまで排他的ではなかったと思ったり…。エンディングはちょっとした驚きもあったけど、なんとなくよめちゃったかな…主人公の天木少年の今後が明るいものであるといいと思います。