中山七里のレビュー一覧

  • ネメシスの使者

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    ネタバレ

    犯人が捕まってから、真の目的が明らかになった時は圧巻だった。
    わざと犯罪を犯して刑務所に入るのはドラマのプリズンブレイクみたいだった。
    被害者家族の執念と死刑制度のことを考えるきっかけになった。
    あとがきにも記載があったが、中山先生の司法を扱った作品の中で最高傑作だと思った。

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    2025年05月10日
  • ドクター・デスの再臨

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    『ドクターデスの再臨』を読みました。
    本作のテーマは安楽死。確かに非常に重く、そして深いテーマです。この問題が誤った方向に進めば、社会全体が大きく混乱する可能性があることも想像に難くありません。
    中山七里先生の作品を何冊か読んでいると、犯人の予想は途中でつくことがありますが、それでも最後まで惹きつけられます。そこに至るまでの展開はまさに大どんでん返しの連続。
    私も、犬養刑事のように冷静沈着で、しかも端正な顔立ちで恫喝できるような人物になりたいものです。

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    2025年05月10日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    『ラスプーチンの庭』をAudibleで聴きました。
    物語の冒頭で犯人のうち1人はわかったのですが、もう1人がどうしても見当がつかず…。
    その人物の正体が明かされたときは、まさに大どんでん返し!
    今回も中山七里先生の作品を存分に楽しむことができました。

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    2025年05月10日
  • 境界線

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    「護られなかったものたちへ」から続く宮城県警シリーズを連続で。
    今回はまた違った切なさが溢れている作品だった。
    タイトルの境界線とは読者にとって色々な解釈があるだろうが、個人的には東日本大震災により、以前の生活と自身を保てた者と全てを失い踏み外した者との境界線のように思えた。

    遺体も見つからない妻の名前を見つけた安堵と悲しみは如何程だろうか。
    そこにやはり根底には悲しみの漂う事件が絡んでくる。この構成が絶妙である。

    震災や津波にトラウマのある方が読むと苦しくなるのではないかと思う程に、震災の傷痕と被災者の苦しみが丁寧に描かれている。雄大な海を美しいと思えるか、恐ろしいと思うか、憎いと思うか

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    2025年05月10日
  • 追憶の夜想曲

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    御子柴礼司シリーズ。過去に殺人を犯した弁護士が夫を殺した妻の弁護士に半ば強引になり替わる。
    普段法外な料金を取れる相手しか客にせず、また宣伝効果も薄いこの審理になぜ御子柴礼司は注目するのか、被告人の女は何を隠しているのか、最後まで謎のまま物語は進む。テンポよく話進み、一気に読んでしまった。リーガルサスペンスとしてのできもよく、次巻が気になる終わりで早く読みたいと思った

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    2025年05月08日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

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    犬養刑事と大学理事長との攻防。
    決して完璧では無い主人公と
    絶対王者との構図。
    最後の苦悩のシーンは、まるで目の前にいる人のように伝わった。
    正義とは何か、すっかり分からなくなった。

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    2025年05月07日
  • 鬼の哭(な)く里

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    ネタバレ

    田舎の排他的な感じに苦笑しつつ、おもしろく読めた。
    田舎に住んでいる人が皆そうだとは言わないけれど、視野が狭い状態で根拠なく何かを信じている人が多いよね。

    ストーリーは予想通り、祟りを科学的に解明するわけだけど、田舎あるあるがヤバすぎるのに想像できすぎて想像以上におもしろい。
    ふと思ったんだけど、これを田舎住みの人が読んだらどう感じるんだろう。

    そして、ラストが私好みで良かった。
    裕也が自首するかどうかはともかくとして、大人になって都会に出たときにどう感じるか知りたい。

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    2025年05月06日
  • テロリストの家

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    もし自分の子供がって考えたら、…耐えられないだろうなぁ…ショックとかっていうより、やっぱり理解してあげられない気がするし。読み進めるの苦しかったけど、家族愛がすごく感じられる。最後もさすが七里先生!

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    2025年05月05日
  • 彷徨う者たち

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    中山七里さんの「宮城県警」シリーズである『護られなかった者たちへ』『境界線』の続編・完結編になります。

    完結編と言っても、このシリーズのファンである私はまだまだ続いてほしいと思っています。それはやはり宮城県民としては、まだ復興は完了していないと感じているからです。

    しかし、その後におきた「能登半島地震」の経過を見ていると、東日本大震災よりもさらに復興が遅れているようでモヤモヤしています。

    日本は地震大国であり、日本中のどの場所が被災地になってもおかしくない状況です。そんな時、被災地がどのように復興していくか、言い換えれば政府がどのように復興を進めるかということは、今後新たに災害が発生した

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    2025年05月04日
  • 護られなかった者たちへ

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    映画等の創作物であまり泣いた事が無いのだが、遂にその時がやって来た。
    薬丸さんの作品も非常に重たいものであったがこれもまたベクトルが違った重さがある。
    生活保護の実情が本作と比べるとどの程度が真実なのかは分からないがひとつだけ言える。
    これまで一生懸命に税金を払ってきた心優しい老女に、ティッシュを食わせるような国は滅ぶ。
    思い出しても目頭が熱くなってくる。
    フードバンクの存在はこの頃にはあったのだろうか。

    初の中山七里さんは非常に心に刺さる社会派サスペンスだった。

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    2025年05月02日
  • もういちどベートーヴェン

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    ネタバレ

    司法修習生時代の岬洋介。

    三大ソナタと共に大好きなワルトシュタインが出てきて、音楽ファンとしてうれしかったです。

    前作『どこかでベートーヴェン』の終わりが悲しかったのがこれで挽回された気持ち。

    タイトルの『もういちど』という言葉、岬の気持ちを思うとジーンとしました。

    他のシリーズを読んでいない人にもおすすめ。







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    2025年05月01日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

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    最後の終わらせ方はちょっと唐突過ぎた。
    途中から犯人が分かったけど、どんでん返しのさらにどんでん返しで返ってきた。
    今回は中山先生の作品的には、普通だった

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    2025年04月30日
  • ネメシスの使者

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    読みやすい上に惹き込まれる。
    キャラクターにも魅力があるのでハマってしまう。
    題材もみな一度は考えるであろう事柄ですので、人にもすすめやすい一冊です。

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    2025年04月28日
  • 作家刑事毒島の暴言

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    最高に面白かった
    中山先生の作品の中でも作家刑事毒島シリーズが一番好きかも
    もっともっと読みたいので中山先生頑張ってペース上げて書いて欲しいw

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    2025年04月28日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    ミステリーのショートストーリー集で、ひとりの主人公が登場し、色をテーマにした多彩な物語が展開されます。
    特に「青」を扱った魚」にまつわる話は、個人的に背筋がぞっとするほど印象的でした。
    短編でありながら、しっかりとどんでん返しがあり、さすがは中山先生だと感じました。
    中山作品の主人公は、ある特定の能力には秀でている一方で、欠点も際立っています。
    そのアンバランスさが、逆に人間味となって魅力を放っているのだと思います。

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    2025年04月25日
  • 合唱 岬洋介の帰還

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    やはり真犯人は、彼女でしたか!最初から予想は出来たのですが、動機がはっきりしません?そう言うことでしたか!後半、シリーズ常連のキャストが謎解きで大活躍だ!面白いからぜひぜひこれから読む方にも楽しんで欲しいですね!

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    2025年04月24日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

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    実写の映画の評価は低かったけど、ミステリーとしてもおもしろく、非常にセンシティブなテーマで考えさせられる。
    個人的には賛成である。ただし、限定的ではある。
    教養がない自分にとっては、たまに難しい言葉が出てきて調べながらの読書となった。

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    2025年04月22日
  • ドクター・デスの再臨

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    欧米では合法化されてるが日本では認められていないこともあり欧米にわたり安楽死する人も見られる。現役医師が患者の意思を尊厳し自殺幇助という罪になったり。合法化はまだまだ認められないのでしょう。次作はどんな内容になるのか期待大。

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    2025年04月20日
  • 殺戮の狂詩曲

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    ネタバレ

    最後はみんな落ち着く所まで落ち着いて良かったと思う。
    本当の意味の幸せを感じた。
    御子柴弁護士シリーズは、全巻読まないと楽しめないと思う

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    2025年04月19日
  • 嗤う淑女

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    私はわかってしまった。「ねぇ、先生。わたし、まだ警察に言いそびれた事があるんです」美智留はこんな風に切り出した。弘樹が姉の恭子を殺す時、顔が全面白塗りとなっていた事を思い出したからだ。そうだ殺されたのは恭子で無く美智留だったんだと...
    しかし私の勘はハズレた。最後の最後に“込み上げてくる歓びを堪えきれず、美智留は高らかに嗤い始めた”弁護士も検察も裁判官も皆んな皆んな騙されたのだ。とんでもないどんでん返しだった。
    あとがき漫画散る散る美智留は最高だった。漫画のストリートでも不気味な感じが出てました(;o;)

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    2025年04月11日