【感想・ネタバレ】彷徨う者たちのレビュー

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月14日

今回も考えさせられました。
仮設住宅を解体したい町役場と、公営住宅へ金額的に入れず残りたい高齢住民。
殺人事件にまで発展してしまった背景には、なんとも言えない状況があったとは、やりきれませんでした。

不幸自慢も言い得て妙で、故郷を離れて仙台市に移り住んだ蓮田刑事と、同郷の幼馴染との確執も微妙な感じ...続きを読むでした。

そして、まさかの大どんでん返しで、えー!って声に出してしまいました。ほんの少し歯車が狂ったが為に、未来が大きく変わってしまいやるせない思いでした。

ラスト、ほんの少しだけ希望が持てそうだったのが救いでした。

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

「宮城県警シリーズ」3作にして完結編。仮設住宅の明渡しを担当する役場職員が密室で殺され、笘篠・蓮田のコンビが犯人を追う。震災によって奪われた者を、そうでない者が負目を感じながら追う…。幼馴染たちの人間模様を絡めた社会派ミステリー。

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

失った者とそうでない者
仕事と私情
家族と仕事
各々の想いが交差し様々な彷徨う者たちが現れる

事件としても2点3点していき面白いが
それ以上に心理描写が描き方に焦点を当てて読むと面白い

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Posted by ブクログ 2024年03月10日

震災から明日で13年。
偶然手にした本が震災ものだった。
災害からの復興の難しさが扱われていた。 
物理的な復興と精神的な復興
震災に寄って家族や家等を失ったものと何も失わなかったものとの関係も難しいだろうな。
自分も含め何も失わなかったものには本当の罹災者の苦痛はわからないかもな

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Posted by ブクログ 2024年03月04日

最後の1ページで長い物語の切なさが一気に頂点に達してしまった。
東日本大震災で取り残され、多くを失った人たちが今ある物を護ろうとする姿を、刑事の蓮田は傍観者ではなく友情と初恋を警察官として追わなくてはならなくなる。
「護られなかった者たちへ」から続く、胸が締め付けられる深い感動の小説だった。

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Posted by ブクログ 2024年04月13日

 「護られなかった者たちへ」「境界線」の宮城県警シリーズ第三弾にして完結編です。この作品にも前作にも登場した人物が描かれていることと、背景には東日本大震災が大きく関わっていることなどは共通してます。前作では宮城県警の笘篠のことが、この作品では蓮田のことが大きく取り上げられています。

 宮城県南三陸...続きを読む町の仮設住宅において、同地区役場職員掛川が殺害された。国は仮設住宅から災害公営住宅への転居を推奨しており、現場となった部屋は空き部屋だった。それでも費用面や慣れない環境で今後過ごさなければならないことに難色を示し、現在も仮設住宅で3世帯が暮らしていた。宮城県警の笘篠と蓮田が捜査にあたる中、浮上したのは蓮田と過去につながりのあった友人たちだった…。

 震災などなければ、その前に色々あったとしても再会を単純に喜び合えた4人だったんじゃないかな…そんな風に思いました。国や行政は復興に前のめりになって、肝心な被災者さんの思いを蔑ろにしていることはすごく問題だと思いました。ここまでできるか??と問い詰められたような読後を持ってしまいましたね…。この作品で完結してしまうのは、なんだかちょっとさみしいかな…。

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Posted by ブクログ 2024年03月27日

東日本震災にかかる事件のシリーズの3作目にして最終編。いち早い復興をめざすなかでの想いやゆがみが様々表出し、復興ということば一つからでは計り知れない重さがあることを感じさせる作品。

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Posted by ブクログ 2024年03月01日

宮城県警シリーズ3作目。
東日本大震災から時は経ったけれど、決して風化できない現実がある。
自分も忘れてはいけないと思った。

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Posted by ブクログ 2024年02月25日

『護られなかった者たちへ』『境界線』に続く第三弾にて完結編。
今作は笘篠とペアを組む蓮田将悟を主人公に置いたヒューマンミステリー。

始まりは仮設住宅で発見された他殺体。
被害者は南三陸町役場勤務、仮設住民の担当者・掛川勇児。

密室で起きた殺人事件の謎を紐解きながら、被災地復興の裏側や、未だ心が彷...続きを読む徨い続けている被災者の心情を並行して描く。

当事者にならない限り、被災者の真の苦しみを理解する事は難しい。
衣食住やガワだけを整えてもそれが被災者にとっての救いにはならない事を実感する。

風化させない事の重要性を心に強く刻んだ。

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Posted by ブクログ 2024年02月20日

震災復興シリーズ第三弾。
震災により、運命に翻弄される幼馴染4人組の話。最後の最後で、護るひとの気持ちに気づかされる。
能登の震災後というタイムリーなこともあり、震災復興とは何かと深く考えさせられる。合掌。

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Posted by ブクログ 2024年02月09日

「護られなかった者たちへ」(映画も良かった)「境界線」に続く震災後の人間模様を描く宮城県警シリーズ3作目。犯人は中途でわかってしまいプロットは然程でもないが、それは些末なことで、復興の現実と友情が確り描かれた骨太な作品で読み応えあった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月06日

東日本大震災の後の宮城県警を舞台にしたシリーズ3作目。

これまでの主役だった刑事が脇にまわり、パートナーの若手が主役(語り手)。

能登半島地震の直後に手に取ったこともあり、震災関係のエピソードには心がいたみました。

密室トリック系かと驚きましたが、それは本筋ではなく。
やはり、震災が無ければ起...続きを読むきなかった事件でした。

友人に対する負い目や、嫉み。一言では表せない感情。甘酸っぱい思い出に出来れば、お互いに煩わしいこともなかったのでしょうが、生傷をえぐるような捜査が、読んでいてしんどかったです。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年02月04日

「宮城県警シリーズ」三部作の完結編。

災害公営住宅の移転に伴い解体作業が進む仮説住宅の一室で見つかった他殺体。
被害者は町役場勤務の仮説住民の担当者。
笘篠刑事と蓮田刑事が、捜査にあたるがそこで遭遇したのは蓮田にとっては忘れがたい人物。
蓮田が高校時代に新聞社に勤めていた父のスクープの一件で、決別...続きを読むするかたちとなった旧友たちがこの事件に関わっているのか…。

蘇ってくる在りし日の友情と恋心。
立ちはだかる悔恨と贖罪。
刑事としての職を全うした先に見えてきたもの。

エピローグの沙羅の言葉…
「知歌はあのおじいちゃんを護ろうとした。旦那は知歌を護ろうとした。わたしは森見家を護ろうとした。皆が皆、震災で大事なものを失ったから、いまあるものを手放すまいとして一生懸命だった。将ちゃんは何を護ろうたしたの」
「知歌を護ろうとしたのは、将ちゃんが知歌を好きだったから。たった一人親友と呼べる人間が想いを寄せた相手だから護ろうとしたのよ。」

このシリーズは心情と人間模様を描いたヒューマンミステリーだが、完結編となると寂しい。
こういう深く心の奥に染み込む物語は、続いてほしいと思う。


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Posted by ブクログ 2024年05月01日

宮城県警シリー三部作のサイン本買いました。サイン本って、有名書店とか古本屋でしか入手したことがなかったが、今回初めて通販で買ってみた。なんと三冊箱入りで来た。なお、本書以外は既に購入している。サイン本って高く売れるのか?一応、46/200 というシリアル番号付きだが、中山七里って都内のいろんな書店で...続きを読むサイン会やっているから、あまり希少価値は無いのかもしれない。
さて内容だが、東日本大震災関連の作品なので、当事者としては複雑な思いで読み進める。後半最後の方では地元の石巻の話も設定として出てくる。昨年、荻浜・桃浦地区に行く機会があったが、まだ湾岸工事中・仮設住宅もあり、震災からだいぶ時間も経っているのにも拘わらず完全に復興しているとは言えない状態である。更に能登半島でも、やる気のない、それどころではない脱税党のお陰で災害復旧は遅々として進まない。遅れれば遅れる程、人間関係の修復なんてできるわけがない、自ずと先送りになってしまう。この様な状況が、本作の様な推理小説にネタを提供してしまう。
今回のどんでん返しは、返し方がかなり強引で、勿論勝負は負けました。そんな中、これもかなりのこじつけだが、貢の将ちゃんへの心意気、親友への信頼がせめてもの救いとなった気がする。明らかなこじつけだが、少しだけ雲の合間に日の光が差し込んだ。

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Posted by ブクログ 2024年04月30日

「護られなかった者たちへ」シリーズ完結編。

蓬田刑事の過去に連なる物語。

震災や津波で身内に犠牲がなかったことに負い目を感じる蓬田が、高校の同級生が絡む殺人事件を追いながら、自らにとっての震災の意味を問う。

最後に友情の深さを知り、過去を取り戻す。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年04月06日

宮城県警三部作と言うことになるらしい、前作「護られなかった者たち」「境界線」はかなり犯行に無理があると考えていたが、本作も一番情けない人物が犯人なんて、よぼよぼの酔っぱらい殺された公務員なんて余りにも不憫だし、このシリーズは公務員受難シリーズとも言える、今回も明らかに立ち退きを渋っているだけの我儘ジ...続きを読むジイじゃないか、そのせいで周りのものが全て不幸になると言う納得いかない話で、一番悪質な似非NPOにはお咎めなしかい、このシリーズは好きになれなかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2024年03月28日

宮城県警シリーズ三部作の完結編とか。

東日本大震災を底流に、その後の復興の軋みを描く。被災したことで人生観が変わった者、被災しなかったことで負い目を感じざるを得ない者、それぞれの生きざまが描かれる。


が、この真相は……
良くも悪くも著者らしい。風呂敷を大きく広げて、権力批判に見せかけて、ごく身...続きを読む近に落とす。慣れていると意外性はない。だから意外性のために被害者を貶めるのはやめてくれと思ってしまう。意外性のためでもなければ、貶めるつもりもないのかもしれないけれど。そういう印象を受けてしまった。

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Posted by ブクログ 2024年03月26日

定期的に大きな地震がおきている日本で、実際に起きてもおかしくないストーリーだと思いました。
三部作全部読みましたが、読みやすいのに心にグサッと刺さるものがあります。

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Posted by ブクログ 2024年03月23日

宮城県警シリーズ 3 完結編

宮城県警、笘篠誠一郎刑事と蓮田将悟刑事のコンビ。

蓮田刑事は、ある事がきっかけで、気まずくなり、仙台へ引っ越しして以来、会わなかった、仲の良かった3人と、事件の関係者として再会する。

震災の被災地に根ざす、復興に付き物の利権。
被災者の心より、復興を選ぶ、行政。...続きを読む
地震国に住む私たちは、明日は我が身と、心しなければ・・。

今回の作品は、どんでん返しはあったものの、中山七里さんにしては、パンチがなかった。

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Posted by ブクログ 2024年03月17日

宮城県警シリーズは没頭できるけど疲れる。
震災で失ったものは多いのに、今もなお取り戻せていない。
仙台に住んでいた時、職場の人に「現状を知ってほしいから」と被災地を案内してもらったことがある。
本当に何も無くて、すごく動揺してしまった。
この作品を読んでいる間もその情景を思い浮かべて、やるせない気持...続きを読むちになっていた。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

「護られなかった者たちへ」から始まる“宮城県警シリーズ”3部作の完結編らしい。

前2作が面白かったので読んでみたけどそろそろネタが尽きてきたのか、社会派ミステリとしての重厚感はなく笘篠刑事の活躍も控えめで、蓮田刑事の個人的な感傷に終始したストーリーにゲンナリ。

震災復興の問題は数多あれど、仮設住...続きを読む宅にいつまでも居座り続けることと、個人の事情に寄り添うことは別問題だと思うし、国と行政の批判に徹する最近の作者の傾向には正直うんざり。

肝心のミステリもどんでん返しを狙ったからか展開に無理があり、どう考えても二人の同級生の行動には納得感がない。
読みやすくサクサク読み進めたのが救いだったけど、これで完結で良かったのか疑問。
まあ、前作以上のものはもう書けないかも。

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Posted by ブクログ 2024年02月29日

宮城県警シリーズ第三弾。

東日本大震災からの復興下での事件を描くシリーズですが、今回は密室トリックが本格派ミステリーっぽいと思ったものの、最後の動機は災害復興故と思うと胸が痛みます。
特に、1月の能登半島地震が発生したばかりなので、その復興に目が行ってしまいますが、東北の復興もまだ途半ばなんですよ...続きを読むね。
三部作完結とありましたが、これでこのシリーズ終わるのでしょうか?

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Posted by ブクログ 2024年02月18日

生活保護制度を題材に、映画化された第一作『護られなかった者たちへ』、震災からの復興とその闇ビジネスを描いた第二作『境界線』に続く、シリーズ累計50万部突破の「宮城県警シリーズ」最新作。
社会派ヒューマンミステリーの金字塔、ついに最終章へ!

在りし日の友情と恋。立ちはだかる悔恨と贖罪。
選ぶべき自分...続きを読むは刑事か、友か――

災害公営住宅への移転に伴い解体作業が進む仮設住宅の一室で見つかった他殺体。発見場所は出入り口がすべて施錠された完全密室、被害者は町役場の仮設住民の担当者だった。

宮城県警の笘篠誠一郎刑事と蓮田将悟刑事は仮設住民と被害者とのトラブルの可能性を想定し、捜査にあたる。そこで遭遇したのは、蓮田にとって忘れがたい決別した過去に関わる人物だった――。

復興が進む被災地に根ざす人々の間で激しく揺れ動く心情と人間模様を描きながら完全密室トリックの謎に迫る、著者渾身のヒューマンミステリーにして、人気シリーズ三部作、堂々の完結編!

……ってことで、確かに読んでる最中はページを捲る手が止まらないって感じの先を詠みたい感満載なんだけど、むーむむむ?ワタクシ的には、ええ〜っ?こんな終わり方??と、気持ちが彷徨っちゃてるんですけど?(^◇^;)

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