あらすじ
少年犯罪の過去を持つ、「悪辣弁護士」御子柴礼司が甦った! 岬検事との法廷対決の行方は?豪腕ながらも、依頼人に高額報酬を要求する"悪辣弁護士"御子柴礼司(みこしばれいじ)は、夫殺しの容疑で懲役十六年の判決を受けた主婦の弁護を突如、希望する。対する検事は因縁の相手、岬恭平(みさききょうへい)。御子柴は、なぜ主婦の弁護をしたのか? そして第二審の判断は……
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Posted by ブクログ
やられました、今回も。
さすが中山七里先生。
中山七里ワールドの登場人物が書面狭しと活躍しまくり、そして最後は、、、さすがMr.どんでん返し。
これだから中山七里ファンはやめられないんです
Posted by ブクログ
頁をめくる手が止まらぬ…
真犯人の予想とじじぃ怪しすぎるとは思ってたけどそれ以上のどんでん返しが待っていた。
さすが俺たちの中山七里先生!!!!
岬検事と御子柴弁護士の好敵手的なやり取りも軽快でもっと読ませてくれ、という気持ちになる。
また前作を読んでも思ったが
『時分は奈落から手を伸ばしている者を傷害かけて救い続ける。』
フィクションとは言えこの御子柴の覚悟に涙が溢れそうになる。全シリーズ読むぞぉ!!
Posted by ブクログ
次作からの続きで非常に面白く、一気に読んだ。
最初から何か違和感があるような所があり、
被告人が犯人では無いことは、容易に理解できた。
自分の犯した罪を償っていく、、、。
真相が明らかになる過程の中で人の悪いところが見えて目を背ける場面もあった。
最後は、どんでん返しの連続で真実を突きとめれ、良かった。
いつも残されるのは、小さい子どもであり
そのサポートを皆でやって行きたいですね。
Posted by ブクログ
前作から三ヶ月後。
前作のラストで刺された御子柴は、病院にて三ヶ月の入院を余儀なくされた。本来ならもう少し休んでおかなければならない所、早々に仕事に復帰した御子柴は、宝来弁護士の元を訪れ、ある事件の弁護を変わってくれ、と頼む(頼む=脅す)。
ある事件というのは、夫が定職に付かず借金ばかりして引きこもり、生活能力が乏しい事に加え、他の男性と一緒になりたかったからという身勝手な理由でその夫を殺し、一審で懲役16年の判決が出た事件である。
正直お金にもならないし、妻、津田亜希子が自白していることから減刑なども難しい案件。なぜこの事件に御子柴が拘るのか、それはラストで明らかになる。
前作が渡瀬や古手川といった警察との対立だとしたら、今回は検事である岬との対立だろうか。
岬検事は以前御子柴と法廷で争った事があり、その時に惨敗したことから今回の事件を自ら勝手出た。
清廉潔白、読み進めていくと岬検事にはそんな言葉が合うように思う。しっかりと捜査を行うように警察へ打診したり、検事として悪人はしっかりとした裁きを下さなければならないという心情を持ち合わせている。
御子柴も今回の裁判では、思ったように進められない。こちらに有利な証言を得られた、と思ったら岬検事の反対尋問にて覆される。それは検事の手柄だけでなく、弁護している被告人、津田亜希子が弁護士に協力的ではない点も大きい。
今回の事件は、真実なんてもう明らかでしょ?
と思わせておいて、どこか違和感を覚える。まるで喉に小骨が刺さったような。
亜希子の娘の1人、倫子は御子柴によく懐き、その年よりもよく出来た子供であった。御子柴にも臆さず話しかけ、御子柴にヒントを与える。
倫子と御子柴の掛け合いはちぐはぐのように見えて上手く噛み合っていて和む。幼い子供にも大人のように接する所が倫子にとって嬉しかったのだろう。もう少し見ていたいと思った。
今回は亜希子の夫、殺された夫である伸吾が証券取引を行っていた事から、その辺がまた詳しく書かれている。株の事は詳しくない私だが、その説明を読んでドツボにハマるとはこの事かと恐ろしくなった。無闇に手を出すべきではない。
最後の公判にて亜希子の行った事実が明らかになる。そして御子柴の過去や、公判で語られなかった事実も。
岬検事は御子柴の事を良く思っていないが、悪人は逃さない。しっかりと話を聞き、罰を与える。ドラマでは熱が入り過ぎていて苦手だと感じたが、小説だと好印象であった。
最後に御子柴から倫子へ送る言葉が御子柴らしく、そして私たちの心にも留めておきたい言葉だと思った。
「人間は生きていれば何かしらの罪を犯している。
しかし、償うことで生きていける」
償うと言うことは、人間に戻れる唯一の道である。
続きも期待してます。
Posted by ブクログ
オーディブルにて
御子柴のしたことは許されることではないけれど、
ここまでして贖罪を続けていくのはしんどすぎる。
御子柴と被告人の過去が交わっていたと分かったときは
思わず顔を歪めてしまった。
Posted by ブクログ
御子柴礼司シリーズ。過去に殺人を犯した弁護士が夫を殺した妻の弁護士に半ば強引になり替わる。
普段法外な料金を取れる相手しか客にせず、また宣伝効果も薄いこの審理になぜ御子柴礼司は注目するのか、被告人の女は何を隠しているのか、最後まで謎のまま物語は進む。テンポよく話進み、一気に読んでしまった。リーガルサスペンスとしてのできもよく、次巻が気になる終わりで早く読みたいと思った
Posted by ブクログ
御子柴礼司シリーズ2作目。
リストラされてから再就職もせず自室に引きこもってデイトレして借金ばかり増やしていた夫。パートの稼ぎで家計を支え、家事育児を一手に引き受けていた妻。ある日夫が刺し殺されて、、、。
今回も面白かったです。
内容とは関係ないんだけど、夫の父が近所に住んでるんだけど、キモかった。玄関の鍵が空いてたからって家に上がり込み、脱衣所から物音がしたからってドアを開ける。。。誰かお風呂入ってたらどうするの?嫁かもよ?とドン引きしました。異常だよね?って思うのは嫁の立場の人だけ?
能面検事シリーズの岬検事(『さよならドビュッシー』等の岬洋介のパパ)も出て来て、あらあらあらって歓喜。
中山七里さん、漢字も言葉も難しくて勉強になります。
読み仮名がなくてビックリ。読めたけど。
→矍鑠(かくしゃく)
意味があやふやな言葉
→閨房(けいぼう)寝室、婦人の居間。
韜晦(とうかい)自分の地位や才能を隠し、くらますこと。姿をくらますこと。
膾炙(かいしゃ)広く知れ渡ること。
自信がないか、読めなかった。
→瘧(おこり)、肯う(うべなう)、贖う(あがなう)
日本語って難しいな。
Posted by ブクログ
御子柴シリーズ2作目
岬検事が出てきて、あれ?岬っていう名字が好きなのかな?と思ったら岬洋介の父と。そういえば岬洋介の父親は検事でした。
岬検事との対決でよりおもしろく。
そして、高額報酬でしか動かないと言われている御子柴弁護士が言い値で構わないと言って夫殺しの容疑をかけられた主婦の弁護を引き受けた理由は。
どの場面も無駄がなく、一気読みしたあと戻って読み返したり、じっくり味わいたい気持ちになりました。
Posted by ブクログ
悪徳弁護士と言われる御子柴が平凡な主婦の夫殺しの弁護を担当。裁判の行方もそうですが、二転三転する展開、そして後半の衝撃は忘れられません。
おもしろい
本当にこの御子柴シリーズは大好きで一気に読めてしまう。寝不足続きになるがそれだけの価値がある。予測はつくが最後には気持ちよく終わってくれるのでまた次回作も読みたいと思う。次回も楽しみだ。中山七里先生は本当に天才だと思う。
Posted by ブクログ
グロテスクでどんよりとした話ではあるが、少しずつ明るみに出ていく事実、そして御子柴の行動の行先には目が離せない。どうしようもない殺人者でありながら何かを隠している亜希子、苦境に立たされた家族の庇護者でありながらどことなく振る舞いが不可解な要蔵、心強い弁護士でありながら過去には猟奇的な罪を犯した御子柴、登場人物それぞれに対する疑いと好悪感情入り混じる作品でもあった。
解説曰く、倫子はブラックジャックのピノコがモチーフになっているらしい。私の頭の中の倫子の姿はおかっぱ頭で威勢の良い少女であったが、言われてみれば確かにピノコそっくりである。そんな作者の描写の手腕にも驚かされた。
Posted by ブクログ
最後の御子柴先生の(みんな罪を犯している。それてもみんな生きている。生きていることを許されている。それは全員に償う機会があるからだ。)のセリフにグッときました。
まさか一冊目の過去の事件とリンクしているとは思わなかったし、その繋がりが最後のセリフに重みがあった。
倫子も美雪もママも幸せになって欲しい。
Posted by ブクログ
御子柴礼司シリーズの第二作。
そして、岬恭平との対決。
本作も法定物ミステリーとして面白かったのだが、後半に被害者の素性が示されたときの前作とのつながりに驚愕した。
最後に御子柴と岬の間で会話がされるのが、究極では二人とも真理を追究し、法により人を救うことを目的としているところがよかった。
また、前作では明らかにされなかった、御子柴が医療少年院を退院する際に語った言葉がさりげなく明らかになったところも感動的。
Posted by ブクログ
御子柴シリーズ第2弾。夫を殺した罪で一審で懲役16年の判決を受けた主婦を、自ら弁護することを希望。
自白もしていてお金を持っているわけでもないこの主婦になぜこだわるのか?相手の岬検事もやり手で裁判での攻防がすごい!
予想ついた点もあったがその動機に驚き、こだわりの理由に驚き、息つく間もない最終弁論でした。
Posted by ブクログ
前作「贖罪の奏鳴曲」で主人公を純粋な気持ちで応援できないのもあってしばらく放っておいたシリーズ。確か大怪我したよな…と思いながら読み始めた。うん、なんか彼の体調は大丈夫そうだった(;^ω^)
第1審でほぼ量刑まで固まっていたある事件の第2審で御子柴弁護士が割って入ってきた。検察側も被告人も、戦々恐々。敵が多い御子柴弁護士は、何のためにこの裁判に首を突っ込んできたのか、この事件に何かあるのか。
『御子柴は自分にだけは真実を語れと言った。冗談ではない。あんな得体の知れない人間に全てを打ち明けられるものか。あの男が弁護できるのは事件の一部だけ。全てを明るみにし、全てを弁護できる者などいるはずがない。…警戒しなくては。-弁護人の策謀-』
明るみになった真相が胸糞悪くて総じて★3.5ぐらいだけれど、岬検事(ピアニスト岬洋介シリーズの方が馴染みがあるので、あのパパの仕事ぶりが垣間見れて嬉しい)と、やいのやいの法廷弁論が繰り広げられいたところは、とても面白かった。
2025.6
Posted by ブクログ
中山さんの小説が好きなので一気読みしたけど、もしかしたらこれはシリーズなのかな?二冊目?
犯人の目星や御子柴の過去の事件との絡みは薄ら見当はつくけど、やはり文章力でグッと引き込まれました。特に人物達に魅力はないもののシリーズは全部読みたくなった。
とりあえずジジイこそ頭と四肢バラバラにされてほしい。一番の胸糞はこいつとその息子でした。
Posted by ブクログ
悪徳弁護士と言われている、御子柴礼司が活躍するリーガルサスペンス。
御子柴の暗い過去から始まり、夫殺しの容疑で逮捕され弁護人として、
裁判に挑んでいたへっぽこ弁護士を騙して、御子柴が弁護人を引き受けたが、
そこには何かしらの訳があるのだろうか・・・。
びっくりするような出来事が待ち受けていた。
もう、ある程度読んでいくと、何となく犯人を予想できてくる、
何となくわかりやすい?って感じの作品でしたが、それでも騙されてしまう、
とんでも展開が待ち受けていました(勘の鋭い人は、これにも気づいてるかもね)。
御子柴礼司が悪徳弁護士と言われる由縁は、前作及び別作品でも、
知ることができ、前作を読んでいる人はなぜそんなことをしているかも
知っているでしょう。その流れで、今作は・・・おっとこの作品から
読むのも楽しめるとは思いますが、前作から読むことを強くオススメします。
Posted by ブクログ
なんという結末!中山先生あっぱれです。 少年時代に事件をおこした御子柴。彼の贖罪はいつまで続くのだろう。こんな贖罪ができる御子柴は素晴らしいが少年時代の事件を思うと何とも複雑。一度犯した罪はいつになったら許されるのだろうか
Posted by ブクログ
弁護士御子柴シリーズ2作目!
まさに追憶…
ざらーっとした読後感で
ちょっと沈む。
中山七里さんの作品だから
つまらないありきたりな事件で
終わらないだろうとは思ってたけど、
こういうことかー…と凹む。
今作は完全に前作ありきな物語。
前作を読まなくても楽しめるけど
より深く楽しむなら前作から♪
何より前作で謎に包まれてた
大事な部分が今作で明かされる!
思わずそこだけ三度読みしたほど。
被告人は本当に罪を犯したのか。
何よりなぜ御子柴は不利な材料しかない
弁護を引き受けたのか。
後半の畳み掛けから目が離せなくなる!
一番響いたのはラストのラスト、
「償うことで人は生きていけるということを」
というところ。
Posted by ブクログ
最後のどんでん返しが楽しみでついつい一気に読んでしまうが、今回もとても面白かった!御子柴がなぜ1人の冴えない主婦の弁護にこだわるのか、謎が解けた時にはあっ!となった。「誰もが生きている限りは何かしらの罪を犯している。それでもみんな生きることを許されている。それは全員に償う機会が与えられているからだ。」いい言葉だなと思った。自分の過去の後悔や過ちもすべて必要な事だったと思えるような。岬検事との対決も良かった!
Posted by ブクログ
「贖罪の奏鳴曲」とほとんど同じ起→承→回顧→結の構成であったため読み進めやすかった。今回も登場人物自体がそれほど多くないことから真犯人が誰かはある程度絞られ想像できるが、前回同様推理して答え合わせは不可能な解なので、どういう真実が待っているのかのワクワクを2作目ということで純粋に楽しむことができた。
Posted by ブクログ
御子柴礼司シリーズ2作目。割と早めにこのオチかなは想像が付いたが、クライマックスに向けてはもう手が止まらず一気に読み切った。
もう少し救いがある終わり方の方が個人的には好きだけども。次作も楽しみ。
Posted by ブクログ
前作もなかなかだったけど今作の事件の真相も結構な胸糞悪さ…
後半進むにつれて「あ、あれ…これもしかして美雪…?」ってなったけど結局のところ元凶は津田父子。お前らどこまでクズなんだ‼︎‼︎
美雪がただただ可哀想……
そして亜希子があの佐原みどりちゃんの姉とは…‼︎
過去に何か悲しいことあったんだなくらいで全然その可能性考えてなかった^^;笑
それにしても敗色濃厚どころか最早負け戦じゃないかと思われるほど不利な状況で最期逆転するの格好いいな〜!
(あと前作で御子柴刺されたからその続きがすごく気になってたんだけどまさかの冒頭でもう退院後っていう…御子柴センセイつよ笑)
Posted by ブクログ
敏腕であるが、高額報酬を要求することから「悪辣弁護士」と揶揄される御子柴礼司を主人公に据えた法廷ミステリ長編シリーズの第二作目。一審では求刑通りの量刑で有罪判決となった妻による夫殺しの被告の弁護人を、前任者を脅迫してまで交代した御子柴。法廷では因縁のあるこちらも実力派の検事との一進一退の攻防がぐいぐいとページを捲らせる。そうは言ってもどこか被告が非協力的なところもあり当初見立て通りに形成不利に追い込まれていく御子柴。そもそもなぜ金にも名誉にもなりそうにない事件の弁護を引き受けたがったのか、そこのホワイダニットに御子柴礼司という弁護士の弁護士たる所以を詰め込んだ構成は見事。その見せ場をつくるために全体的にはややご都合主義的な印象は否めないがその分その効果は劇的であるとも。
Posted by ブクログ
会社の方からお薦めいただいた小説。
1巻を読まずにこちらの作品を読み終え、それでも問題はなかったけれどどうせなら初めから読んだ方が御子柴の人となりをもっと理解して入り込めるのだろうと思った。
御子柴がどれだけの悪徳弁護士かと取ったら、ブラックジャックのような人だった。最初の、御子柴が園部だった頃に犯した殺人の模倣犯が出てくるのか⁉︎と思いきや読みは大外れ。夫殺しで既に判決が下された亜紀子の不利な現状からどのように逆転して無罪を勝ち取るのかと思ったら、なるほど美咲が父親と要蔵の被害者で、過剰防衛で殺してしまったのか。無罪に導くまでの推理や証拠集めは面白かった。そうか、亜紀子は御子柴の被害者の姉だったのか。果たして彼女にとって無罪放免は喜ばしい結果だったのか…(でも娘が性被害に遭っているのを黙認していたなら裁けずとも彼女も同罪では?と思ったり。)
御子柴の過去に犯した罪を、亜紀子の弁護人をすることで少しでも償えたと言えるのだろうかと、読み終えた後の方がいろいろ考えてしまう。
Posted by ブクログ
裁判の中での弁護士と検察官やりとりが、わかりやすい言葉で、テンポが良く書かれていて惹きつけられました。作中の岬検事は「さよならドビュッシー」のピアノの先生のお父さんだし、この作品の第一部「贖罪の前奏曲」にはや「カエル男」に出てくる刑事さんコンビも出てくるそうで、中山七里さんの壮大な構想力に驚きます。