中山七里のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
中山七里『能面検事の死闘』光文社文庫。
シリーズ第3弾。
予想外の展開と犯人の正体。今回も非常にリーダビリティが高く、読み応えがあった。
忘れた頃に起きる無差別殺人という人命も人権も無視した非道な犯罪。確かに思った通りの人生を送れずに不満はあるのかも知れない。しかし、その不満を間違った方法で解消しようとする考えは許すことが出来ない。
南海電鉄岸和田駅で無差別殺人事件が発生する。犯人の32歳の笹清政市は駅構内にレンタカーのワゴン車で突っ込み、3人を轢き殺し、さらには車から降りてサバイバルナイフで3人の女性と小学生1人を切り殺すという残虐な犯行を行ったのだ。
駆け付けた警察官に取り押さえられた笹清は自らを『無敵の人』と称し、大学を卒業していながらもバブル崩壊により非正規労働にしか就けず、挙げ句に引き篭もりとなった自身の境遇に怨嗟の言葉を漏らしていた。
数日後、大阪地検の総務部に届けられた郵送物が爆発し、6名が重軽傷を負った。『ロスト・ルサンチマン』を名乗る人物が爆発事件の犯行声明を出し、笹清の釈放を求める。
岸和田駅で起きた無差別殺人事件と大阪地検を狙った爆発事件の2つの事件の真相を解明するために大阪地検のトップは不破俊太郎一級検事を指名する。
何時も通り、大阪府警の非協力的な対応も物ともせず、自身のやり方で淡々と事件の捜査を進める不破であったが、自らも爆発事件に巻き込まれ、負傷してしまう。
本体価格720円
★★★★★ -
Posted by ブクログ
一気読みしてしまった。
どうにも止まらなかった。
冒頭から主人公であるはずの弁護士がなぜか死体を運ぶところから始まる。
どうやって死体を処理しようか考えている。
しかも「死体に触れるのは、これが二度目だった」と。
まさかの前科持ち。もしくは現役の殺し屋兼弁護士なのか?
いきなり混乱する状況下で、国選弁護人として殺人事件の弁護をするためにの調査から物語が展開していく。
最高裁裁判のシーンからラストまでの逆転に次ぐ逆転劇は、本当に息をするのも忘れてしまうくらいの怒涛の展開だった。
人の思い込み、偏見、差別。
最後は何だかいろいろと考えさせられもしました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み進めるうちに感じる違和感と、『まさか』『え?』の連続でページをめくる手が止まらない。『もしかしてあの人が??』と思っていたのにまったく関係がなかったりして、面白い。
そしてまた刑法第39条について考えさせられる。他の作品でも、刑法第39条についてを扱っているものがあり、読んだことがある。『精神病』を本当に鑑別できるのか、振舞っている人もいるのではないか?と精神科医は、心理士は、鑑別できるのか?と。一瞬であれば難しいかもしれない。長期的に診ればわかるはずだし、プロとしてわからなくちゃいけない。本文には医療刑務所についても記載があり、専門家は自身の質を磨き続けなきゃいけないなと改めて思った。 -
Posted by ブクログ
ゆっくり読もうと思ってたけど、やっぱり、一気読みです。中山七里さんの本は、先が気になって気になって。
能面検事、感情を外に出さない、検事。
とても徹底してる。お付きの司書が、一般論で話すけど、だからこそ、能面検事の個性がひきたつのかも?
関西弁は知らないので、あまり、気になりませんでした。ストーリー、プロットがやはり、素晴らしいです。
読書を楽しめます。
どうして感情を外に出さないのか、それは、若く未熟な時に、感情敵になり失敗した過去がありました。それから、戒めとして能面検事となり、淡々と事実に近づいていきます。
社会的な問題も、考えさせられますね。だからと言って、犯罪行為は、良くないし、責任転嫁はダメダメだけれども。けれど、こんな小説を通して、いろんなことを考えることができますね。
昔は、上昇思考が強かったよね。だけど、今は、自分の、個人の幸せを求めて。人と比べないことで、自分の幸せを見つけることができる時代。
だけと、転換期の時期には、上に歯登りたい、だけど、社会が、そうさせない。不公平だと、感じると、どこかに、だれかに、感情をぶつけたくなるんだよね。
どんな時代になっても、自分自身を見つめて、人と比べない。自分の本当の、幸せ、豊かさ、それを静かに見つめていくと、人は、幸せになれると思う。
ラストも良かった、しみじみ。 -
Posted by ブクログ
最初のプロローグが、誰の体験談なのかずっと気になりながら読み進め、ここに繋がるとは...と思ってからは先が気になって一気に読んだ。
御子柴の過去が暴かれ、本人は気にしてないが世間は気にして、かなりどん底にいた状態から、新聞を読んですぐに行動する姿に好感を持った。
もちろん御子柴の過去が許されることではないにしても、ちゃんと「贖罪」をする面で一貫しててすごい人だなと思った。
教官が正直最大の敵だったが、何を持ってして「贖罪」とするかの判断が人それぞれだと教えてくれたのも教官だったから、こうなってしまったのも理解はできた。
本音で言えば、最悪の環境下をもっと考慮して貰えないものなのかと憤りを感じた。 -
Posted by ブクログ
前回は、恩師の弁護&対決的な。かなり深かった。
今回は、母親!の弁護です。中山七里さん、すごいです。どうする?御子柴!ワクワク。しかも、本の冒頭で、母親、殺人?クロだよね。どんな展開になるのかな。とても楽しい読書です。
中山七里さん。食わず嫌いな感じで、昔、読まなかったけれど、読み始めたら、とても面白いです。どんでん返し、ほんと、すごいです。シリーズものが、好きなので、御子柴シリーズ、まず、読みます。
追記
読み終わった!ビックリする展開。本当に楽しめた!中山七里さんの頭の中、どうなってるのーホントにすごいです。ドラマも見たけど、やはり、小説は、深みがあります。