中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
さよならドビュッシーの主人公のおじいちゃん、車椅子のおじいちゃんの玄太郎が主人公。
「たわけぇ!!」が口癖で口から飛び出すのは強烈な毒舌と説教。趣味はプラモデル作りと相手を論破し弱点を突くこと。
名古屋財界の傑物で、毀誉褒貶の激しい人物で発言にブレのない人格者、はたまた鬼畜の如き拝金主義者と囁かれている。
さらには下半身不自由なのにも関わらず、自ら現場へ向かいだし、警察を犬呼ばわりし、銀行強盗に説教を始め、気に入らないことがあると癇癪を持ち出す、という鋼の心臓と精神的を持ち合わせる。
なんなんだ、この爺さん。
脳梗塞で倒れ、要介護認定を受けた玄太郎が、安楽椅子探偵も真っ青な方法で、介護者のみち子と協力して密室殺人、銀行強盗、通り魔などの事件を解決していく痛快ミステリー小説。
全シリーズの中で一番好きな作品かもしれない!
音楽要素は薄めだが、短編の事件の詰め合わさっていて読みやすい。
そしてなによりおじいちゃん玄太郎のキャラが立ってる。
玄太郎の火傷するような論破は愉快痛快でいつの間にかハマってしまう!今にも本から「たわけ!」と怒鳴り込みながら玄太郎が飛び出してきそう。
まさか銀行強盗にも説教しだすとは夢にも思わなかった。
ただ、「さよならドビュッシー」の展開を考えるととても哀しい。
この鋼の心臓のおじいちゃんとその愛すべき毒舌を、あなたはきっと好きになる!
名古屋のお天道様の下で読みたい一冊。 -
Posted by ブクログ
このタイトルを見た時、シリーズ物の中で同じネタが使われる時、よほど工夫しないと上手く読者を取り込めない……などと愚かにも思ってしまった。それが完全な杞憂に終わった事にホッとしているのと面白さにフルパワーでカウンターを喰らわされた気分である。
いやこれ凄くね? 笑ってしまった。
安楽死を求める家族や個人というのは一定数いる。生きて欲しいという願いは美しく見えるが別の側面から見れば「もっと苦しめ」という呪いでしかないのだ。
この作品の面白いところは息付く間もないサスペンスや謎解きだが、個人的には犬養がドクター・デスと対峙し、その価値観を揺さぶられる場面をあげたい。刑事として警察や法律の矛盾に向き合いつつ、被疑者や真相を追う。前作で心を折られた彼がどうするのか、その答えには揺さぶられた。変革の時代にあるからこそ、変わらないものにも目を向けていきたい。 -
Posted by ブクログ
中山七里さんのエッセイというか日記やな。(日記文学というらしい。「土佐日記」とかの。何か比較できんような…)
いきなり凄い!
ページ数も600ページ超え。1年5ヵ月の生の声!
しかし、並行で、何本小説家書いてんの?
その間に、映画の予約してるし(・・;)
この人、ゲラ直しも速い!というか、ほぼミスなしなんやな…
小説描く目的も読者に届けたいなんて、自己満足やなく、まずは、出版社さんが満足出来ること(=儲かる)。
それも、小説描く事が自己表現の場として描いてる訳やなく、編集者のリクエストに答えて色んなモノを描いてるみたい。
ライトなミステリーが良い!
企業ものが良い!
ミステリー以外が良い!
というようなリクエストが来ると、まずプロットを提出して、合意を得てから、作品を描く。
更に凄い映画ファン。昔、京都の弥生座が売りに出された時、真剣に買うか悩んだらしい。(今は、もうないけど。MOVIX京都の辺りかな?)
ホームシアターも凄い!
・中山七里さん、薬丸岳さんのファン!
・憧れは、小説家を目指す契機になった島田荘司さん。
・「金田一シリーズ」は中山七里さんの聖典。
・1日1冊、映画1作品は、読む&観る。
・何気にというか、激しく映画『この世界の片隅に』推し。
などなど。
やはり、日記は色んな事が分かる!
私も薬丸岳さん好きよ!
金田一耕助さんも!
日付けつけて毎日の出来事描いてるんやけど、バタバタやん。1人ブラック企業とはよく言ったもんや。
でも、そのバタバタが、何か楽しそう。ワーカーホリックの人なんは、間違いないんやけど、やっぱり楽しそう。
でも、毎日、コメツキバッタのように、編集さんに、締め切りの延長をお願いしてるのが…
しかし…
やっぱり働き過ぎやな。
ほとんどベッドで寝ない。座ったまま寝落ちばっかりな気が…
ベッドで寝た日にゃ、2日ぐらい寝てしまう。
歯医者で治療して、麻酔醒めて、痛みが出たら、「これて寝なくてもいける!」とか…
もう言葉も出ない…
トランプ大統領就任&やり方などの話を批判的に書いてるけど、この作品が少し古いので、また、今、再来してるんですけど(−_−;)
この日記が、随時掲載されていたので、編集者さんは警戒したらしいと逸話あり。
なかなか、中山七里さんの色んなことが分かって面白い!!!
〈解説の最後〉
最後に、本書のサブリーダーとして、本文中で何度も言及されている『作家刑事毒島』のご一読をお奨めしておきたい。小説出版の現状を余すところなく描き、世の編集者を震撼させたいわくつきの業界内幕ものでもあり、モデルはもちろん著者自身(本人は否定しているけど)。本書と並行して読めば、今まで見えなかったものまで見えてくる!
〈中山さんは七人いる説〉
沢山描くからやなく、
出す本出す本全てジャンルも作風も違うので中山七里はユニット名ではないかと言われていたみたい。
〈プロ意識の固まり発言〉
「売れる人は期限に拘り、売れない人は完成度に拘る」
本が売れるのは出版社の尽力の賜物であり、売れないのは作家の責任だ。少なくともそう考えた方が精神衛生上ずっとよろしいし、次につながる。
自身の信条やら念やらに固執したままでエンタメ小説を量産できると本気で借じているのだろうか。
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今週末は、私事で色々あって、観れんかと思ったけど何とか、ネトフリで!
(ユッキーさんとの固い約束!!!)
「武道実務官」
観るのどうしよか?って思ってたけど、それなりに面白かった。
まぁ、イケメンだし、強いし良いのでは?
但し、スキッとしたい時だけに!
日本もそういう罪の人には、足輪付けて、場所特定せなあかんと思うわ!
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Posted by ブクログ
「護られなかったものたちへ」から続く宮城県警シリーズを連続で。
今回はまた違った切なさが溢れている作品だった。
タイトルの境界線とは読者にとって色々な解釈があるだろうが、個人的には東日本大震災により、以前の生活と自身を保てた者と全てを失い踏み外した者との境界線のように思えた。
遺体も見つからない妻の名前を見つけた安堵と悲しみは如何程だろうか。
そこにやはり根底には悲しみの漂う事件が絡んでくる。この構成が絶妙である。
震災や津波にトラウマのある方が読むと苦しくなるのではないかと思う程に、震災の傷痕と被災者の苦しみが丁寧に描かれている。雄大な海を美しいと思えるか、恐ろしいと思うか、憎いと思うか。
ここにも境界線が引かれている。
中山さんを調べた際にエンタメ寄りの作家というイメージがあったのだが、これは
真に迫った社会派ミステリーだ。
続けてシリーズ3作目に行こうと思う。次はどのような感情の揺さぶりをもたらしてくれるのだろうか。楽しみでもある。