中山七里のレビュー一覧

  • さよならドビュッシー 前奏曲

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    さよならドビュッシーの主人公のおじいちゃん、車椅子のおじいちゃんの玄太郎が主人公。
    「たわけぇ!!」が口癖で口から飛び出すのは強烈な毒舌と説教。趣味はプラモデル作りと相手を論破し弱点を突くこと。
    名古屋財界の傑物で、毀誉褒貶の激しい人物で発言にブレのない人格者、はたまた鬼畜の如き拝金主義者と囁かれている。
    さらには下半身不自由なのにも関わらず、自ら現場へ向かいだし、警察を犬呼ばわりし、銀行強盗に説教を始め、気に入らないことがあると癇癪を持ち出す、という鋼の心臓と精神的を持ち合わせる。
    なんなんだ、この爺さん。
    脳梗塞で倒れ、要介護認定を受けた玄太郎が、安楽椅子探偵も真っ青な方法で、介護者のみち子と協力して密室殺人、銀行強盗、通り魔などの事件を解決していく痛快ミステリー小説。

    全シリーズの中で一番好きな作品かもしれない!
    音楽要素は薄めだが、短編の事件の詰め合わさっていて読みやすい。
    そしてなによりおじいちゃん玄太郎のキャラが立ってる。
    玄太郎の火傷するような論破は愉快痛快でいつの間にかハマってしまう!今にも本から「たわけ!」と怒鳴り込みながら玄太郎が飛び出してきそう。
    まさか銀行強盗にも説教しだすとは夢にも思わなかった。
    ただ、「さよならドビュッシー」の展開を考えるととても哀しい。

    この鋼の心臓のおじいちゃんとその愛すべき毒舌を、あなたはきっと好きになる!
    名古屋のお天道様の下で読みたい一冊。

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    2025年06月12日
  • 秋山善吉工務店

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    火事によって家と父親を失った、母と兄弟3人が父の実家に居候する。環境の変化の中で起きるトラブルを祖父善吉が解決していく物語。

    The昭和な祖父が話す事は、単純なようで実際に言う通りにはなかなか出来ないことだと思います。善吉はもちろん、教えを素直に受け入れることの出来る子供たちの強さもすごいと思いました。
    私は祖母の花江が1番好きでした。

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    2025年06月05日
  • 魔女は甦る

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    ネタバレ

    オーディブルにて。

    惨殺死体の犯人、そして理由とは。
    中山七里さんにしては珍しく、ホラー要素と後味の悪さがあった。
    途中の九条の妹の話とか聞いてて苦しかったし、九条や主人公の最後含め後味は悪いけど、カラスとの攻防など先が気になる展開が多かった。

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    2025年06月05日
  • ドクター・デスの再臨

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    このタイトルを見た時、シリーズ物の中で同じネタが使われる時、よほど工夫しないと上手く読者を取り込めない……などと愚かにも思ってしまった。それが完全な杞憂に終わった事にホッとしているのと面白さにフルパワーでカウンターを喰らわされた気分である。
    いやこれ凄くね? 笑ってしまった。
    安楽死を求める家族や個人というのは一定数いる。生きて欲しいという願いは美しく見えるが別の側面から見れば「もっと苦しめ」という呪いでしかないのだ。
    この作品の面白いところは息付く間もないサスペンスや謎解きだが、個人的には犬養がドクター・デスと対峙し、その価値観を揺さぶられる場面をあげたい。刑事として警察や法律の矛盾に向き合いつつ、被疑者や真相を追う。前作で心を折られた彼がどうするのか、その答えには揺さぶられた。変革の時代にあるからこそ、変わらないものにも目を向けていきたい。

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    2025年06月02日
  • 逃亡刑事

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    主人公がとにかくカッコイイ。キャラ設定からして現実離れした感はあり、ストーリーも中山七里作品にしてはかなり破天荒になってるが、むしろそれがいいという、痛快痛快また痛快みたいな作品でした。
    一方で、社会問題を背景にして深みを与えるいつもの感じもしっかり押さえています。
    謎だのどんでん返しだのとは無縁でしたが、こういうのもやれるんだと感心しちゃいました。

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    2025年05月31日
  • 彷徨う者たち

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    震災・幼馴染・境界線と、すごく複雑に絡み合っている。
    主人公蓮田刑事の振り回される様子が痛々しいし、主人公に対して優位に立つ幼馴染にはあまり共感持てなかった。
    最後は安定の大どんでん返し。

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    2025年05月30日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    中山七里作品を読むのは、贖罪の奏鳴曲、連続殺人鬼カエル男 に続く3作目。
    御子柴シリーズ、カエル男とも、面白いのだけれどもかなりグロテスクな描写があり、読み手に精神的な強さがないと辛い部分が多かったのですが、この氏家京太郎シリーズは、比較的落ち着いた気持ちで読み進めることが出来ました。
    そしてやっぱり展開が面白い。
    最後の最後のオチは薄々気づきましたが、それでもしっかり面白くて満足できます。
    中山七里作品で初めて続きのシリーズをすすんで読みたいと思えました。

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    2025年05月29日
  • ヒポクラテスの悔恨

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    自然死に見せた殺人をするって宣言怖すぎです。

    自然死に見せたからこそ遺族の解剖の許可がとれずに四苦八苦します。
    真実を明らかにするために古手川さんが無茶をして、真琴先生がアクセルを踏みつつ、キャシー先生が後押しする…良いチームですね。…ですよね??
    私は好きです。

    光崎教授はいつもの調子かと思いきやラストで意外な行動をしますが、私はちょっと安心しました。
    ひたすら自分の使命のために突き進むだけではない、感情が垣間見れたような気がしました。

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    2025年05月29日
  • 境界線

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    前作の「護られなかった者たちへ」に出ていた人物が、今回は最重要人物として登場する。
    中山七里先生作品の世界観はすごい。
    全て繋がっている

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    2025年05月27日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    短編集。面白かった。
    一定の質で短編を連ねること、これがすごい。

    最初と最後がつながっており、
    犬養と娘の関係性などから時が経っていることも窺え、またそれが深みを増していると感じた。

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    2025年05月24日
  • 鑑定人 氏家京太郎

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    大好きな中山七里さんの新しいシリーズキャラクターとなれば、手に取らない訳はない。
    強烈な事件とその関係者の複雑な人間関係が事件をさらにミステリアスに仕立てていて、途中で本が閉じられなくなった。久々にほんとに面白かった。
    組織の中ではそぐわなかったかもしれないけど、それでも周りにちゃんと人が集まってるじゃないかと、なんとも羨ましい人柄の新キャラクターのこれからに大いに期待したい。

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    2025年05月20日
  • ヒポクラテスの悔恨

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    光崎教授相変わらずかっこいい。
    いくつかの事件描写の短編集のようだけれど芯にひとつ大きな事件が関わっている展開が良い! 淡々としているけれどスリリングで大好きなシリーズ。

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    2025年05月20日
  • 中山七転八倒

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    中山七里さんのエッセイというか日記やな。(日記文学というらしい。「土佐日記」とかの。何か比較できんような…)
    いきなり凄い!
    ページ数も600ページ超え。1年5ヵ月の生の声!
    しかし、並行で、何本小説家書いてんの?
    その間に、映画の予約してるし(・・;)
    この人、ゲラ直しも速い!というか、ほぼミスなしなんやな…
    小説描く目的も読者に届けたいなんて、自己満足やなく、まずは、出版社さんが満足出来ること(=儲かる)。
    それも、小説描く事が自己表現の場として描いてる訳やなく、編集者のリクエストに答えて色んなモノを描いてるみたい。
     ライトなミステリーが良い!
     企業ものが良い!
     ミステリー以外が良い!
    というようなリクエストが来ると、まずプロットを提出して、合意を得てから、作品を描く。

    更に凄い映画ファン。昔、京都の弥生座が売りに出された時、真剣に買うか悩んだらしい。(今は、もうないけど。MOVIX京都の辺りかな?)
    ホームシアターも凄い!

    ・中山七里さん、薬丸岳さんのファン!
    ・憧れは、小説家を目指す契機になった島田荘司さん。
    ・「金田一シリーズ」は中山七里さんの聖典。
    ・1日1冊、映画1作品は、読む&観る。
    ・何気にというか、激しく映画『この世界の片隅に』推し。

    などなど。

    やはり、日記は色んな事が分かる!
    私も薬丸岳さん好きよ!
    金田一耕助さんも!

    日付けつけて毎日の出来事描いてるんやけど、バタバタやん。1人ブラック企業とはよく言ったもんや。
    でも、そのバタバタが、何か楽しそう。ワーカーホリックの人なんは、間違いないんやけど、やっぱり楽しそう。
    でも、毎日、コメツキバッタのように、編集さんに、締め切りの延長をお願いしてるのが…

    しかし…
    やっぱり働き過ぎやな。
    ほとんどベッドで寝ない。座ったまま寝落ちばっかりな気が…
    ベッドで寝た日にゃ、2日ぐらい寝てしまう。
    歯医者で治療して、麻酔醒めて、痛みが出たら、「これて寝なくてもいける!」とか…
    もう言葉も出ない…

    トランプ大統領就任&やり方などの話を批判的に書いてるけど、この作品が少し古いので、また、今、再来してるんですけど(−_−;)

    この日記が、随時掲載されていたので、編集者さんは警戒したらしいと逸話あり。

    なかなか、中山七里さんの色んなことが分かって面白い!!!

    〈解説の最後〉
    最後に、本書のサブリーダーとして、本文中で何度も言及されている『作家刑事毒島』のご一読をお奨めしておきたい。小説出版の現状を余すところなく描き、世の編集者を震撼させたいわくつきの業界内幕ものでもあり、モデルはもちろん著者自身(本人は否定しているけど)。本書と並行して読めば、今まで見えなかったものまで見えてくる!


    〈中山さんは七人いる説〉
    沢山描くからやなく、
    出す本出す本全てジャンルも作風も違うので中山七里はユニット名ではないかと言われていたみたい。

    〈プロ意識の固まり発言〉
    「売れる人は期限に拘り、売れない人は完成度に拘る」

    本が売れるのは出版社の尽力の賜物であり、売れないのは作家の責任だ。少なくともそう考えた方が精神衛生上ずっとよろしいし、次につながる。

    自身の信条やら念やらに固執したままでエンタメ小説を量産できると本気で借じているのだろうか。


    ***************

    今週末は、私事で色々あって、観れんかと思ったけど何とか、ネトフリで!
    (ユッキーさんとの固い約束!!!)

    「武道実務官」

    観るのどうしよか?って思ってたけど、それなりに面白かった。
    まぁ、イケメンだし、強いし良いのでは?
    但し、スキッとしたい時だけに!

    日本もそういう罪の人には、足輪付けて、場所特定せなあかんと思うわ!

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    2025年05月18日
  • 総理にされた男

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    総理のそっくりさんが本当に総理大臣の代理を務める。
    本当に”そのまま”の話で、想定するようなこと(どうせ政治素人の主人公が素人ならではの感覚で活躍しちゃうんでしょ)が実際その通りに進む。しかしながらちゃんと面白い。さすがだなと思いました。
    フレームとして、読者が共感しやすいわけだけど、その内容にもう一歩読者が気持ち良くなる要素を加えてより面白くしてる、そんな感じがします。ラストも正直ベタだけど、でもそうあってくれという通りになってくれ、満足感もありました。

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    2025年05月18日
  • 総理にされた男

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    政治の持つ人間臭さの良い面と悪い面、どちらも大切でどちらも足を引っ張る。そんな矛盾に満ちた世界に一人の一般人が総理として飛び込み、様々なものを相手に奮闘する。痛快な文章とわかりやすさ、中山七里先生の作品は読み始めたばかりですが、やはり面白い!ありがとうございました!

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    2025年05月14日
  • ドクター・デスの再臨

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    『ドクターデスの再臨』を読みました。
    本作のテーマは安楽死。確かに非常に重く、そして深いテーマです。この問題が誤った方向に進めば、社会全体が大きく混乱する可能性があることも想像に難くありません。
    中山七里先生の作品を何冊か読んでいると、犯人の予想は途中でつくことがありますが、それでも最後まで惹きつけられます。そこに至るまでの展開はまさに大どんでん返しの連続。
    私も、犬養刑事のように冷静沈着で、しかも端正な顔立ちで恫喝できるような人物になりたいものです。

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    2025年05月10日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    『ラスプーチンの庭』をAudibleで聴きました。
    物語の冒頭で犯人のうち1人はわかったのですが、もう1人がどうしても見当がつかず…。
    その人物の正体が明かされたときは、まさに大どんでん返し!
    今回も中山七里先生の作品を存分に楽しむことができました。

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    2025年05月10日
  • 境界線

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    「護られなかったものたちへ」から続く宮城県警シリーズを連続で。
    今回はまた違った切なさが溢れている作品だった。
    タイトルの境界線とは読者にとって色々な解釈があるだろうが、個人的には東日本大震災により、以前の生活と自身を保てた者と全てを失い踏み外した者との境界線のように思えた。

    遺体も見つからない妻の名前を見つけた安堵と悲しみは如何程だろうか。
    そこにやはり根底には悲しみの漂う事件が絡んでくる。この構成が絶妙である。

    震災や津波にトラウマのある方が読むと苦しくなるのではないかと思う程に、震災の傷痕と被災者の苦しみが丁寧に描かれている。雄大な海を美しいと思えるか、恐ろしいと思うか、憎いと思うか。
    ここにも境界線が引かれている。

    中山さんを調べた際にエンタメ寄りの作家というイメージがあったのだが、これは
    真に迫った社会派ミステリーだ。
    続けてシリーズ3作目に行こうと思う。次はどのような感情の揺さぶりをもたらしてくれるのだろうか。楽しみでもある。

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    2025年05月10日
  • カインの傲慢 刑事犬養隼人

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    犬養刑事と大学理事長との攻防。
    決して完璧では無い主人公と
    絶対王者との構図。
    最後の苦悩のシーンは、まるで目の前にいる人のように伝わった。
    正義とは何か、すっかり分からなくなった。

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    2025年05月07日
  • テロリストの家

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    もし自分の子供がって考えたら、…耐えられないだろうなぁ…ショックとかっていうより、やっぱり理解してあげられない気がするし。読み進めるの苦しかったけど、家族愛がすごく感じられる。最後もさすが七里先生!

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    2025年05月05日