中山七里のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
パーティ会場で多数の参加者を殺める企てが実行される。一見すると至福を肥やしモラルを気にしない議員の抹殺に思えた。華やかな宴席が乾杯直後の瞬間から地獄絵図に変貌。無差別の大量殺人事件とわかりテロが疑われた。
そう、蒲生美智留 そんな名前だったことを思い出した。情けのカケラも有しないサイコキラーと再会した。前巻を忘れてしまって有働さゆりとの関係を思い出せませんでした。だとしても犯行は2人の相乗効果でより卑劣さが増している。
バスの事案も実際に発生した過去の事故とも重なるかたちでもあったので凄惨さがイメージできてしまう。
遺留品として意図的に残す物は連続殺人を思わせる。被害者は関連性が薄く警 -
Posted by ブクログ
【ヒトの隠し事、暴く時には細心に注意を!】
ニシムラ加工に勤める主人公の神足友哉、夜な夜な隣室からの不気味な物音に睡眠を阻害される。独身寮の隣に住む徐浩然(スーハオラン)が死体を解体していると勝手に妄想する神足であったが、近所から本当に遺体が発見される。
物的証拠もなく、警察も頼れない神足は同僚と独自に徐浩然を調べ始めるがーー
内容がスリリングなため、一気に読み終えた。人にはそれぞれ隠し事がある。暴く時には相応の覚悟が必要ということ。人には言えない消せない過去は誰しもが持ち合わせている。日常の自分の身の周りにも危険な隠し事をしている人がいるんではないかと思わされる作品であった。 -
Posted by ブクログ
病んだ生体を治癒することが医師の使命だと考えていた若き研修医、死者も同じ患者であると説く法医学の現場で葛藤に悩みながらも経験を積み、医師としての使命感や視野を広げ、視座を高めていく様が逞しい。
事実や本質を追求する姿は、マネジメントの、あるべき•ありたい姿を考える上でも参考になるかもしれない。
死者の描写や司法解剖シーン、若くして亡くなった父の病理解剖を思い出してしまった。
法医学教室の3人と刑事が織りなす5つの短編集かと思いきや、すべては繋がっていた。
1時間モノのドラマを観ているようで読み進めやすい。
古き日本の善き言葉や諺が洪水のように溢れ出る法医学教授に昭和の匂いを感じた。
-
Posted by ブクログ
ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人は、刑事・犬養隼人の冷静な正義感と、猟奇的な事件との鮮やかなコントラストが際立つ一作だった。
事件の核心にある「なぜその罪が生まれたのか」という問いに対し、犬養が事実を一つずつ積み重ねていく過程には、知的なカタルシスがある。人の心を操り、狂気を伝染させていく“ラスプーチン”的な悪意に直面しても揺らがない彼の姿勢が、物語に一本の軸と救いを与えている。
一方で、登場人物たちの歪みは決して特別なものではない。彼らの選択の背景にある切実な動機に触れるほど、その狂気が日常と地続きであることに気づかされ、静かな恐怖が広がっていく。
中山七里らしいスピード感ある展開に、濃 -
Posted by ブクログ
シリーズ化するのかな?と思ってたら…やはり。
今回は、比米倉の大学の後輩が強盗に加担させられた挙句に殺されるという事件から始まる。
瑠衣の友人の祖母もオレオレ詐欺に引っ掛かり、金を騙し取られた申し訳なさから自ら自殺し、出し子に利用された青年は、事件の罪深さに絶望したのか、電車に飛び込み自殺する。
鳥海の知り合いの印刷会社社長は、詐欺に引っ掛かり倒産し、最後に〈私刑執行人〉に頼んで首を括る。
すべての被害者の裏には実行犯がいて、その陰には指示役がいる。
最後の黒幕は誰なのか?
闇に紛れた正体に辿り着いたとき…。
黒幕「ショウ」が鵜匠から誕生したとは…驚きであったが、過去を知ったとしても闇の