中山七里のレビュー一覧
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検察官シリーズ第3段
大阪岸和田駅で車で3人をはねた後4人を刺し7人の無差別殺人が発生し現行犯で逮捕された。
犯人は2010年大卒のリーマンショックの煽りを受けた就職氷河期の世代。正社員にはなれず5年前から引き篭もっている笹清政市32歳。
その後、大阪地検で郵便物の爆発が発生。爆弾魔の犯人は声明で笹清の釈放を要求。
無差別殺人からロスト世代の反抗と中山さんお得意の社会全体を巻き込む展開となっている。今回は驚くようなどんでん返しではなかったが満足いく内容だった。
どのシリーズも最後に少し不破の人間らしい部分を出してくるが今回もとても良くて、ますますファンになってしまいます。
強いて言えば -
Posted by ブクログ
玄太郎さんが説いてくれた“理不尽との戦い方”は胸に染みた。
円には真っ当でありなさいと伝えている。世の中は理不尽なことが多くある。正しく生きていれば報われるわけでもなく、なぜわたしがこんな目に合わなければいけないのだろう?と世を恨むことだってある。そんな時に、世を憂いても、蔑んでも、反発しても、自分に返ってくるものは知れている。そこは静さんのように自分の信念に基づき判断・行動し続けることができる人間であって欲しい、そういうメッセージだったんだと思う。真っ当でありなさい、これは玄太郎から読者であるわたしたちに向けての遺言のように感じられる。
一方で自分の生き方ややり方が褒められたものではない -
Posted by ブクログ
ネタバレ
面白かった。
難しいストーリーなんだろうなと予想をつけて、なかなか手にとれなかったけれど、いったん読み始めるとページをめくる手が止まらなかった。
最後の弁護士、
崎山のセリフも良かった。
『 裁判官は悩むことから逃げてはいけないと思うのです。裁く側も裁かれる側と同等に足掻き煩悶する。被害者の無念に寄り添い、被告人の心情を理解する。そういうプロセスを経てこそ人が人を裁くと言う傲慢の免罪符になり得るのだと、私はそう考えます。』
ね!かっこいいよね!
弁護士の円もよかった。
若いのに有能で、他人に影響されることなく、自分の目で物事をしっかり見て考えることができる人。
もちろん、刑事の葛城も。 -
Posted by ブクログ
日本で20番目の女性判事の高円寺静と、不動産会社「香月地所」を一代で築き上げた香月玄太郎が名古屋周辺で起こる事件に挑むミステリー。
事件解決のためなら、暴走と無茶苦茶が標準装備の玄太郎さんの一挙手一投足が痛快で、爽快な読後感でした。勧善懲悪、悪いやつがきっちり捕まってくれるので安心して読めました。
中山七里さんの小説の中では抜群に読みやすく、万人受けしそうなシリーズだと思いました。静さんのキャラやこれまでのご活躍を踏まえているのが前提だとすれば、テミスの剣、ネメシスの使者、静おばあちゃんにおまかせ、円さんのシリーズもセットで読むのをおすすめしたいです。