中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
【注意喚起(未読の方へ!)】
てっきり三巻目だと思って読んでしまいましたが、巻末に「本作は四部作となり、以下の順にお読みいただくことをおすすめします。『連続殺人鬼カエル男』(宝島社)→『連続殺人鬼カエル男ふたたび』(宝島社)→『嗤う淑女 二人』(実業之日本社)→本作」という注意書きがありました。
カエル男はてっきり三部作だと思っていたので、覚えのない設定の数々に違和感を覚えつつも、読み終わってしまってから注意書きに気がつきました。
確認しなかった私も迂闊だけど、大好きなシリーズだったので、途中を読み飛ばしてしまったのはすごく悲しいしショックです。
せめて巻頭に注意書きを入れることは出来なかっ -
Posted by ブクログ
氏家京太郎シリーズに出てきた五百旗頭亘が気になり本作を手に取った。
やはり好きなキャラクターだった。
本作を読む前に特殊清掃について動画で予習したのだが、いつからこういう仕事は出来たのだろうか。今の世の中には無くてはならない重要な仕事になっていると思う。
題材が題材だけに中々きつい表現も出てくるがこれが現実なのだろう。
これでもまだ小説として読める範囲に留めていると感じた。
孤独に亡くなってしまった人達の思いを拾って行く構成だが、時にはミステリー、時にはヒューマンドラマに繋がって行く。
中でもミュージシャンを目指していた五百旗頭の部下の白井の旧友が孤独死してしまった話は感動した。
もし独 -
Posted by ブクログ
岬洋介のエピソード・ゼロとなる高校生時代の最初の事件。
本作では岬洋介の持って生まれたピアニストとしての才能を遺憾なく発揮し、また検察官としての資質も垣間見せる。その後の人生を左右する突発性難聴が発症し、父親の岬恭介検事との確執も詳しく描かれているため岬洋介シリーズの中でも最重要な作品の一つではないだろうか。
ただし、本作は同級生たちの純粋なというよりも本能的なと言うべき、才能を持つ者への嫉妬と悪意、更には凡人である自己のアイデンティティを守るための醜い言動が読んでいて非常に不快に感じる。凡人である私自身も高校生の頃はこうだったんだろうなと顧みるとなお一層自己嫌悪で不快になる。(とは言え自分の