中山七里のレビュー一覧
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ネタバレアンソロジーのタイトル通り「七つの大罪」なので、後味悪い物もありますが、その中でもホッコリだったのが岡崎さんの「手の中の果実」
子供ながらに機転の効く子ですね。それを見破ったのもまた親ではなく子供。
登校拒否の理由が判って一安心でした。
川瀬さんの「移住クライシス」
発達障害の子の為田舎に越してきて、息子は少しずつ笑顔が増えてきた。だがそんな矢先、息子の音也は川で溺死してしまった…
音也が亡くなってからなぜかストーカーのごとく、吾妻家に嫌がらせをしていたお婆さんを疑い始める吾妻。真実はとても残酷でした。ゾッとしたラストが『憤怒』ですね… -
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遂に完結編となる「カエル男」シリーズだが、「連続殺人鬼カエル男 ふたたび」の後で本作を読んではいけない(タイトルだけ見ると普通はそうすると思うが)。まずは本作の前に「嗤う淑女 二人」を読むことをお勧めする。
さて、そうした順番で読んだ上での完結編だが、有働さゆりは大量殺人犯のテロリストとして認定されているが、本作では「~ふたたび」と同じようにカエル男として胸の悪くなるような残忍な殺し方を次々に行う。これでこそカエル男、読みながら気分が悪くなること間違いなしだ。完結のし方も「まあそうなるよな」とは思いつつ、気分爽快とはいかない。何にせよ、中山七里の代表的なシリーズ作の中でも最もインパクトのあるシ -
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中山七里さんの「刑事犬養隼人シリーズ」の第三弾です。
ハーメルンと聞いて、幼少期に紙芝居で何度も見た「ハーメルンの笛吹き男」を少し思い出しました。グリム童話ですが今の若い人たちには馴染みの薄い物語なのかな?
ドイツのハーメルンという街でネズミが大繁殖したため、困った市長は「退治した者には多くの金貨を与える」という約束をしました。そこに登場した笛吹き男は笛を吹いて街中のネズミを川に導き退治しました。しかし約束したはずの金貨は支払われず、怒った笛吹き男はまた笛を吹いて多くの子供たちを洞穴に連れ込み二度と帰ってこなかった。という物語だったと思います。
今考えるとバッドエンドな怖いお話なのに、