中山七里のレビュー一覧
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ネタバレ後半は次々と真実が明らかになっていく。
緻密な描写と、人物属性の誤認を誘う叙述トリックなど、多彩な仕掛けが読み手を引き込ませる。
刑法39条を絡めたストーリーは、あまりに理不尽で興味深かった。
緻密な描写と評したが、部分によっては冗長と感じる。
何より、バトルシーンが長い!
古手川の尋常じゃないやられっぷりと、それでも生きてる頑丈さには、若干引き気味だった。
また、精神障害や洗脳(暗示?)があまりに万能過ぎる。
評価5でもいいくらい楽しめたが、これらが少し気になったので、4とした。
ストーリーを読み解くヒントは至る所に散りばめられており、ミステリーとしてとても出来がいいと思った。
ただし、 -
Posted by ブクログ
最初は八つ墓村の様な猟奇事件の場面。
コロナ禍の現代に移り、祟りや怨念の世界がコロナで疑心暗鬼になった山里の人々の物語となる。
あのコロナが始まった頃、この話の通り人々がお互いを疑い糾弾していた事を思い出した。
そしてそれは、過密度の低い田舎ほどひどかった。
都会から移り住んで来たトレーダーを怪しみ追い出そうとする村人たち。
そんな村人や家族を忌み嫌う主人公の高校生。
鬼哭山から聞こえる恐ろしい声の後死んでいく村人に祟りだと恐れ、村人たちは都会人を追い詰めようとする。
科学と常識を持った都会人と高校生の繋がりの中で、少し後味の悪い結末になってしまった。 -
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『これは私の持論なのですが、世の中に完全な善人もいなければ完全な悪人もいない。いるのは騙すものと騙される者だけです』(犬養隼人)
今作は、それぞれの色を彷彿とさせる七つの事件の短編集だった。あらすじ読んでなかったので短編集って知らなかった…
中山七里先生と言えば社会問題×ミステリーというイメージがあるけど、こういったのは長編じゃないと扱えないと思ってた…今回も七里節満載で短編の中に多彩なテーマと共に表現されてて、やっぱすごい…!!ジャンルの魅力を損なわずにこれだけの要素を詰め込んでかつ短編×7って、同じ人間っていうのが信じられん…
七里先生と言えばどんでん返しだけど、今作は、私が深読みしすぎる -
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ネタバレ父が死んだ原因は介護ロボットが発した高周波だった。介護ロボットのリタは殺人罪で起訴されてしまう。まるでヒトのようなリタは人々を魅了していく。果たしてAIが意図的に殺害したのだろうか? ーーー裁判が始まる。
裁判が始まるまでが本番かと思うような長さ。AIを裁判にかけるという前代未聞なケースに、みんながリタに会いに行く。そしてその度にヒトらしくなっていくリタ。裁判が始まったときにはヒトとしか思えないくらいまで進化していた。
いまのAIは技術面に注力されていますが、いずれは心を持つAIも出てくるかもしれない。その時AIに人権を与えるのか、それとも道具としてみなすのか、真剣に考えなきゃいけないテーマ -
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ネタバレ立花志郎
新聞配達員。高校生。幽霊マンションと綽名がつけられているスカイステージ滝見の十三階で死体を発見する。第一の被害者・荒尾礼子の死体の第一発見者。
古手川和也
埼玉県警捜査一課に配属されて一年。右手の掌に二本並行して横断する傷跡があり、それを左の親指で軌跡をなぞる癖がある。大学は出たものの国家公務員試験I種は落ちている。ノンキャリアとしてスタートした。大きな手柄を立てて自分の存在を知らしめる必要がある。と功名心は日増しに肥大している。
渡瀬
埼玉県警捜査一課の警部。班長。古手川の上司。
辻巻
ネズミのように貧相な瓜実顔をしている。スカイステージ滝見の一棟と二棟の管理人。常駐ではなく -
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ネタバレ本作は、介護ロボット「リタ」が発した高周波によって介護対象の老人のペースメーカーが誤作動を起こし、結果として死亡に至った事件を描く法廷劇である。通常であれば、製造物責任や業務上過失致死の観点から製造元であるマッカーシー・エクスペリメント社が訴追されるはずである。しかし同社は、CPUの最深部にアイザック・アシモフが提唱したロボット工学三原則(特に第一条「ロボットは人間に危害を加えてはならない」)を組み込み、理論上は人間に危害を加えることが不可能な設計であると主張する。つまり、構造的に「殺せない」はずのロボットだというのである。
この絶対的安全性の主張により、企業側の過失を立証することは極めて困難