中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『夜がどれほど暗くても』の登場人物たちが、コロナ禍における反ワクチン、反マスク、陰謀論、そしてそれを煽るメディアの構造を辛辣に描いた社会派ミステリ。
単に「非常識な人たち」を描くのではなく、孤立感や承認欲求、居場所のなさが人を極端な思想へ追い込んでいく流れが説得力をもって描かれている点はさすが。特に、正義や真実を掲げながら実際には不安や怒りを増幅させ、マスコミとカルトの共犯関係を生み出していくメディアの姿は強い皮肉として印象に残りました。
前作『夜がどれほど暗くても』と同様、ミステリーとしての切れ味は今一つですが、あの時期の空気や人々の分断を記録した作品としての価値は高いと思いました。コロ -
Posted by ブクログ
中山七里さんの短いお話ほぼ全部!
ってなんちゅうタイトル!と思っていたが、読んでみたら本当にその通りだった。
これは、作者のファンは勿論だが、そうでない方にも読んでほしい。知的でウイットに富んだ中山七里さんの魅力がギュギュギュッと詰まった一冊。
以下、目次と簡単なレビュー
目次
「掌編から短編ほぼ全部」
なんとこの章に二十編と満載。
短くてもしっかり中山七里さん。構成がお見事!
そしてファンにはたまらない、シリーズものの人物もチラホラ。くぅ〜流石に上手いなぁ。
「エッセイ・日常」
作者の本音が見え隠れ…貴重だ。
「エッセイ・仕事」
とりあえず光文社…こわい。笑
「解説」
他作品に対 -
Posted by ブクログ
自分が担当する事件で父親が被害者となってしまい、親族であることから担当を外されてしまう警察官の主人公。自分の手で解決したいのに関わらせてもらえない悔しさの中、上からの圧力でさらに捜査縮小までされてしまう。
犯人は分かっていても、正攻法で入手した証拠じゃないと立件できない。このまま父親を殺した犯人が人生を謳歌することなど許せない。警察官としての正義と、遺族としての復讐心の間でもがき苦しむ主人公に胸が痛くなる。
他人事として見れば復讐は良くないことだと言えるが、当事者になったら綺麗事なんてきっと言えない。見えていないだけで現実でも同じような思いをしている人はきっと溢れているんだろう。 -
Posted by ブクログ
ついに、殺し方の残虐性、人を人と思わぬ冷酷さ、犯罪声明文の稚拙さ、からこれは絶対に最後まで読まないとならぬと、
全く面白くなかった笑う淑女シリーズも3冊読破し、ようやくたどり着いたカエル男完結編。
一貫してそこにあるのは、刑法三十九条への問題提起。いわゆる心神喪失者や心神耗弱者の責任能力について。
1作目ではまさかの被害者の母親が…で、有働さゆりというモンスターを生み出した快作を作り、
2作目では宮城、古手川コンビもキャラ立ちし、
いよいよの3作目でラスト。
殺し方は過去イチ、残酷。啄む、とかエグいって。
レクター教授気取りのあの人ももはやモブとなってしまうくらいの、
宮城・古手川 vs -
Posted by ブクログ
イケメンの先生と女の子がピアニストを目指してコンクールに挑む話しとしても面白いし、そこにサスペンスが絡んできて最後はちゃんとどんでん返しでビックリさせてもらえて二度面白い。
最後どんでん返しがあるんだろうと思って読んでいるのに見抜けなくて悔しい。思い返したら確かに伏線はちゃんと張ってあったのに…言葉巧みで騙されてしまう…
イケメン先生が頭切れるし芯が通っててすごいいいこと言うしダークな要素もあってキャラとしてカッコ良すぎる。シリーズ化されるのも納得です。
クラシックを文章でこんなに訴えかけてくるような表現できるなんて中山先生天才すぎる。
その上物語の筋も理路整然としていて隙がなく。すごいです。