中山七里のレビュー一覧
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後半の疾走感が凄く読む手が止まらなかった。
人類が手に負えない産物との闘いに手に汗握った。
神々の罰として本作では大まかにかかれていたが、私なりに人物に当てはめてみた。
アポロンは東電や警察のことで安全な立ち位置から見下ろしている感じ。秩序を守るけどルール違反には容赦しない。一方プロメテウスは加瀬で反逆者しかし最後は大英雄ヘラクレスの仁科によって救われるって感じだったのかな。(原発をプロメテウスの火とするとこの説は崩れるけど)
実際の震災を元にした社会派な小説は少し重いね。実際に体験した人がこれを読んだらもっとリアルに感じると思う。今も尚故郷に帰れない人がいると思うと胸が苦しくなる。
何度も出てくる町の惨状や慌ただしい警察内、お腹を空かせた動物が生きるために加瀬に飛び掛かる描写は凄くリアルだった。
震災を何度も体験し、両親を亡くし叔父の所での悪烈な環境化で過ごした加瀬にとって純一とその家族は自分の命を犠牲にしても何よりも守りたかった存在だったんだな。 -
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ネタバレ岬シリーズ。検事生活編。
このシリーズ面白いんだけど、だんだんと暗くなっちゃう。
今回はましだったけど、将来有望な検事をすててまで音楽家の道を歩んでしまう岬さん。
ある能力に特化してしまったため、人間関係の構築能力が下手で、周囲とかなり軋轢がうまれてしまう。
今回も同じような感じで、検事と優秀。教官からも気に入られる。だけど本人は熱意がもてず、音楽業界にはしってしまう。
自分のやりたいことを貫くことが大切なのか。
ただ、非常に優れた能力がある人の特権ではないのか。
音楽vs司法の対比は面白かった。
司法:恒久的な人間に救えず、秩序を維持する
音楽:時代を超えて、人を癒しをもらせる普遍的なもの
岬は一時的な救いではなく、音楽の普遍的な能力に魅入られたのだろうね。
音楽は言語を超えるし、ものすごい力をもっているのは認める。
時代に名を残せるのはこういうぶっとんだ性格なんだろうな。 -
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読書備忘録1001号。
★★★★。
カエル男による残虐非道なスプラッター連続殺人事件!
前作でカエル男(女)は捕まった!よね?
しかし刑法39条により容疑者入院中につき公判は停止中。
そしてカエル男は再び現れた!だれ?
前作では埼玉県飯能市限定だったが、ふたたびでは千葉、東京も巻き込んだ広域事件に拡大。
う~ん。
警察対連続殺人犯!という警察ミステリーなので好物なんですよ。
加えて、このシリーズの核には刑法39条「心神喪失の場合は罰しない(無罪)、心神耗弱の場合は刑を減軽する」があり、犯行の動機や事件の物語性に大きく寄与しているので面白いのですが・・・。
やっぱり心を震わせて欲しい!と思うのは贅沢?
キュンキュンでも良いし、じわ~でもジュワ~でも良いし。
一方で、文庫の巻末に作者の作品40作に出てくる登場人物相関図が一挙に掲載されており、そういうことか!中山さんが好きな皆様は、個々の作品世界でありながら共通の時間が流れているところが好きなのか!と納得しました!知らんけど。
★さてネタバレ備忘録開始です★
前作で(エ)まで殺されたので、今回は(オ)から。
1人目。御前崎教授。
おお、前作の備忘録でキーパーソンとして備忘しておいた主役級が死んでもうたわ。
自宅で人体を爆破されて粉々に。
そこら中にベタベタ張り付いた人体の破片は全て御前崎教授であることをDNAが示す。
そしてカエル男の筆跡での稚拙な犯行声明が!
ということは、これも前回備忘録でキーパーソンとして備忘した当間勝雄が犯人か!
2人目。佐藤尚久。工場労働者。
おっといきなり(サ)に飛んだわ。
これは怪しい!サ行にならないといけないなにかあるわ。
屋島プリントの工場で濃硫酸プールで全身溶かされた。
一見事故。
でもカエル男の紙が。今度はサから始めよう!とか・・・。
3人目。志保美純。OL。
JR神田駅で快速運転中の京浜東北線に惹かれてミンチに。
(七里さん。京浜東北線は快速です。急行ではございません!)
駅の柱にカエル男の紙が。
いやいや!その紙、事件発生時にあったか?笑
4人目。末松健三。精神科医。
さいたまの製材所の破砕機でじわじわと人体がチップに分解されていく!
こいつは刑法39条テーマのど真ん中男やな。
過去に、御前崎の娘と孫娘を残虐非道に殺した古沢というクズを刑法39条で無罪放免にした精神科医だ。
前作4人目(エ)で殺された衛藤弁護士の知己ですわ。
今作の登場人物!
①まず前作で傷を負った当間勝雄は退院。どこに行ったぁ!どこにも行ってなかったぁ!
②前作実行犯の有働さゆり。心神喪失で公判停止中で医療刑務所に入院中だった。それが脱走!おいおい!凶暴性を持った麗しいお姉様は無敵ということです。
③御前崎の娘と孫娘を殺した古沢冬樹が医療刑務所から退院。心神喪失は仮病のクズが退院ですわ。
④埼玉日報の尾上は誰かに頭を殴られて頭蓋骨骨折で意識戻らず入院中。
そしてラスト一行。背後からプスッとな?笑
最終巻に向けて重要人物をリストアップしておきます!
ピントずれているかも知れないけど、それがまた備忘録として楽しい!
①渡瀬と古手川。引き続き警察の中心コンピですな。今回、カエル男逮捕にたどり着く渡瀬の推理能力が凄いことだけは分かった!
②御前崎教授。多分だけど、こいつが先生では?次回も出ると思う・・・。
③有働さゆり。間違いないね。
④古沢冬樹。と言いたいところだけど、多分退場済みかと。
⑤そして埼玉日報の尾上。復活するね。こいつは。
以上 -
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ネタバレ物語はワルシャワの音楽一家の息子でショパンコンクールに参加するヤンの目を通し語られてゆく。
岬洋介はコンクールに最高齢演奏者として参加。日本からは辻井伸行を思わせる盲目のピアニストも参加。その彼がコンクール会場の一室で殺害されている人を見つける。殺されていたのはポーランドで発生するテロ事件の実行者と思われるテロリスト「ピアニスト」を追っていた刑事だった。
そしてコンテストの進行とワルシャワで発生するテロや殺人事件が交錯する中でピアニスト、ヤンの成長と岬洋介による「ピアニスト」の特定と遠く離れたアフガニスタンでの人質事件の解決への関与を描くお話し。
中山七里さんの音楽への造詣にはこのシリーズを読むたび驚かされるとともに、今回はワルシャワのショパンコンクールだったので漫画のピアノの森ファンとしては懐かしく読まさせていただきました。 -
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子どもの純粋な情動と悪意がリアルに描かれていて、現実にもそういう心理状態が起こりそうだと思えて、うん、人間怖いよねってなる作品。
イジメに巻き込まれた被害&加害家族が、メディアによってあることないこと晒され、暇な第三者によって精神的に追い詰められる様が描かれている。
子どもは何かに精神的に追い込まれると、誰かをイジメ社会的優位に立っていると錯覚する。まさにそうかな。
うえに書いたようなことに加えて、母性、職業倫理、職場の雰囲気、権力者の責任逃れ、教育の構造、刑事もの、などのエッセンスで、ストーリにスパイスが加わっておりバランスよく楽しめます。 -
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私刑は許されることではないということは理解しつつ、たしかに日本には仇討ちがあり、それが称賛されていた時代もあるからこそ、絶対にダメなことという意識にならないのだろうかと思った。
どうしても同情してしまう気持ちがある。
終盤の方まで、全然犯人像も浮かんで来なかったので、ここからいきなり知らない人が犯人として出てきたら興ざめだけど大丈夫かと不安になったが、さすが中山七里先生だった。
確かに日本の司法の限界というか、加害者の人権を守ることは出来ても、被害者が納得出来るように出来ていないんだなとも思う。
もう少し日本は司法を定期的にアップデートしていく時代になってるんだなと思った。 -
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中山七里さんの作品は「岬洋介シリーズ」「御子柴礼司シリーズ」「刑事犬養隼人シリーズ」と読み進めているものの、刊行ペースに追いつけず嬉しい悲鳴を上げています。
そのほかにも「淑女シリーズ」や「ヒポクラテスシリーズ」、「毒島シリーズ」など気になる作品は山ほどあるのですが、今回はタイトルのインパクトに負けて怖いもの見たさで「隣はシリアルキラー」を手に取りました。
シリアルキラーとは連続殺人犯のこと。誰もが恐れる存在ですが、本作の怖さは単なる猟奇的な事件ではなく、「もし身近にそんな人物がいたら」という日常のすぐ隣に潜む不安を描いている点にあります。
物語が進むにつれて違和感は少しずつ積み重なり、読者は疑念と好奇心の間を行き来しながらページをめくることになります。そして中山七里ファンなら、「このまま終わるはずがない」と身構えるはずです。
果たしてその予感は当たるのか...