中山七里のレビュー一覧

  • ヒポクラテスの誓い

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    ちょい意識低めの研修医が法医学で研修することに。
    生きてる人じゃなくて死体相手かよ…と思っていたが、様々な事件の解剖に立ち会い、教授の技術や法医学の重要性を学んでいく話。

    起こった事実だけを見るとただの事故や病気では?と思うことも、解剖所見や検査でここまで分かるのかと、こちらも法医学に興味関心を抱かせてくれた。

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    2025年08月29日
  • どこかでベートーヴェン

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    ネタバレ


    今回も前回同様聴ける曲は聴きながら読んだ。
    そして今回は岬先生の高校時代の話で岬洋介シリーズ0みたいで楽しく読めた。

    鷹村くんとのやり取りは岬先生の初めての理解者が出来たみたいで嬉しかった。あんなにも理解して守ってくれる人がいるなんて素敵。それなのにあの別れ方は辛すぎる。せめて学校を出ていくことくらいは伝えて欲しかったけど伝えないのが岬洋介なんだよな。

    そしてびっくりしたのが岬はこの時から突発性難聴を発症していたと言うこと。そして諦めたはずのピアノの世界にまたいること、次作はピアノとどう向き合うのか気になる。


    ・「楽聖と比べるのはおこがましいけど、彼と同じ立場になって改めて思い知らさ

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    2025年08月29日
  • 悪徳の輪舞曲

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    御子柴シリーズ4作目。今回の被告人は御子柴の母親。依頼人は妹。このシリーズどんどん面白くなる。御子柴の起こした事件によって加害者家族になった父の自殺と母、妹の壮絶な日常。どんな生活を送ってきたかを聞いても御子柴はどこか他人事だし、謝罪もないどころか傷つけるような冷たい言葉をぶつけることにイラッとしながらもそういう心が欠如しているのも御子柴だからとどこかで自分を納得させる。ただ少しずつ感情が出てきている気がして、この先も御子柴から目が離せない。

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    2025年08月28日
  • ドクター・デスの再臨

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     犬養隼人刑事シリーズ第7弾「ドクター・デスの再臨」です。この作品は同じシリーズの「ドクター・デスの遺産」の続編であり、そちらを読まれてからのこちらを読むことをおすすめします。ついに、このシリーズの最新刊まできました。キタ━(゚∀゚)━!

     ということで、この作品も“安楽死”がテーマになっています。事の発端は、ALSを患っていた母がネットを通じて安楽死を何者かに依頼したようだとの、娘からの通報によります。その手口が、ドクター・デスこと雛森めぐみの犯行と同じであったことから、犬養隼人刑事と高千穂明日香刑事が捜査に乗り出します。

     今回はちょっと先がよめた感じもして…でも、面白かったですよ♪ド

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    2025年08月28日
  • 災疫の季節

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    「夜がどれほど暗くても」の志賀が、元と部署の「週刊春潮」に返り咲き、反コロナワクチンで部数を上げていた。
    SNSの反ワクチン主義者から集団ができ、信者たちが病院の待合室で迷惑行為を繰り返すようになり、そのうち死者が出る。
    その死者が乗り込んだ病院が、志賀の友人が勤務する病院で…。
    宮藤と葛城の2人が追い詰めたのは…。

    この宮藤刑事の地味な執念は相変わらずだ。
    諦めることなく最後まで的を絞って突き進むのは、凄いのだが愛想がない。
    その分葛城の優しさが際立つ。なかなかいいコンビだと思う。




    コロナ禍の頃を思い出してしまった。
    いったいワクチンは何回接種したのだろうか…と。
    あれから5年経つ

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    2025年08月27日
  • 災疫の季節

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    コロナ禍の日々を思い返しました
    医師の困惑や葛藤、報道マンの矜持などがドキュメンタリーのように書かれていて面白かったです
    それにしても社名や誌名、省庁名などが実在のものを記載する書物(マンガ等も)とそうでないものがあるのは何故か以前から疑問です

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    2025年08月27日
  • 恩讐の鎮魂曲

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    御子柴シリーズ3作目。今回の弁護は少年院時代の恩師。最初に語られる事件はどう絡んでくるのか?
    恩師が入所していた老人ホームで介護士を殺害し、本人も認めている。目撃者である入所者たちは証言や記憶もあやふやな中どう弁護していくのか!?
    いつもとは違う御子柴を見れた気がした。

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    2025年08月27日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    昔俳優をやっていた事から、人の嘘を見抜く力がある刑事・犬養隼人が主人公のシリーズ第二作。
    二作目から読んでも問題なく入れました。

    赤い水・黒いハト・白い原稿・青い魚・緑園の主・黄色いリボン・紫の供花

    と七篇の事件が収録されている。
    それぞれに性質の違う、一筋縄ではいかない事件ばかりで、それぞれに仕掛けがあり面白い。
    一話と七話が繋がりがあったりというお楽しみ要素も。

    文学賞のやらせをテーマにした白い原稿が、物書きの怨念が籠もっているようで印象的。

    人の嘘を見抜くが、女の嘘は見抜けない、という主人公の設定も面白い。

    私も演劇の人ですが、嘘は見抜けないなぁ…。

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    2025年08月26日
  • 武闘刑事

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    作品に出てくる人たちの会話の秀逸さ。そして、困難。頭脳がフル回転する。高頭冴子が上司なら、守られて思い切り捜査に没頭できそう。難しい地位協定や基地問題などいろいろと興味深い小説だった。

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    2025年08月26日
  • 作家刑事毒島の暴言

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    今作もスピーディーに犯人の目星をつけ毒舌で追い込む毒島です笑
    何作目?毒舌がちょっと物足りなく感じるのはわたしだけ?

    「なろう小説」って言うんですね…
    知らなかったです。
    それ系で出版された小説は読んだ事ないし。
    小説講座、批評家、YouTube、直木賞などなど
    中山七里の歯に衣着せぬ本音?の数々が気持ちよく笑えます。

    ラストの某宗教団体の話
    ベストセラーと言われる本
    こんなの書いて大丈夫だろうか笑笑



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    2025年08月26日
  • 武闘刑事

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    刑事である1人の男の隣に住んでいる、母と娘が殺された。犯人はアメリカ兵と考えられる。
    強大な国に守られた兵士と日本の警察の戦い。
    捕まえられるか、逃げられるか?
    面白くて、次から次へと読み進めた。

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    2025年08月25日
  • 祝祭のハングマン

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    ネタバレ

    パイセン本。

    中山七里著『祝祭のハングマン』は、法の網をすり抜ける悪を裁く「私刑執行人=ハングマン」という、ダークヒーロー的存在を核に据えた作品である。その設定は単なる勧善懲悪の枠を超え、人間の心に潜む復讐心や正義への渇望を鮮やかに照らし出す。主人公たちの姿は、理性と激情のはざまで揺らぎながらも、許されざる者を断罪するという一点に収斂していく。その過程は倫理観を鋭く突きつけると同時に、読む者に強いカタルシスをもたらす。序盤の静謐な展開から、後半にかけての昂揚は見事であり、闇に潜むハングマンの存在が現実に顕現したかのような迫力を放つ。正義と悪の境界が溶解する中でなお、人はなぜ「裁きたい」と願う

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    2025年08月25日
  • 追憶の夜想曲

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    御子柴シリーズ第2弾。夫を殺した罪で一審で懲役16年の判決を受けた主婦を、自ら弁護することを希望。
    自白もしていてお金を持っているわけでもないこの主婦になぜこだわるのか?相手の岬検事もやり手で裁判での攻防がすごい!
    予想ついた点もあったがその動機に驚き、こだわりの理由に驚き、息つく間もない最終弁論でした。

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    2025年08月25日
  • 連続殺人鬼カエル男 完結編

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    凄惨な殺害方法と、稚拙な犯行声明文で世間を震撼させた「カエル男連続猟奇連続殺人事件」。事件のキーマンである有働さゆりは医療刑務所から脱走し、行方知れずのままだった--。
    その頃、精神疾患を抱える殺人犯を無罪にした人権派弁護士が何者かに殺害される事件が発生。遺体のそばには、あの稚拙な犯行声明文が残されていた。捜査一課の渡瀬と古手川はカエル男の犯行を視野に入れて捜査を進めるも人権派弁護士の殺害は続く。これまでと異なる動きを見せるカエル男に翻弄される渡瀬は、ある人物からひとつの提案を受け……。

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    2025年08月24日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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    タイトルの「静おばあちゃん」は『テミスの剣』の高円寺静裁判官。

    ストーリーはともかく、『テミスの剣』を先に読んでいたからこそ、心に響いた静おばあちゃんの言葉。

    「どんな行為にも言い訳がある。どんな人間にも正義がある。でも、それは本人以外の目で測ると歪んでいることがままあってね。しかも組織という枠組みの中にいるともっと頑迷に、もっと歪んでしまうの」

    「正義というのはね、困っている人を助けること、飢えている人に自分のパンを分け与えること。定義なんてそれで充分」

    「権力を握った人間は自分が正義だと思い込んで、その正義を揺るがすものを赦そうとしない」

    「仕事の価値はね、組織の大きさや収入の多

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    2025年08月24日
  • 連続殺人鬼カエル男 完結編

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    ネタバレ

    作中、刑法39条が再三取り沙汰され、それを盾に無罪を勝ち取る凶悪犯。(この刑法を下敷きにすれば『凶悪犯』と言う呼称も適当ではないだろう)

    この国の法曹界では更生の名の下、加害者の人権を手厚く擁護することがままあるが、亡くなった被害者の人権は『死人に口なし』的に甚だ蔑ろにされている様に思える。
    まぁ、死者は公にクレーム言えないからね。

    例えば、
    声高に39条堅持を唱える方々の可愛らしいお子さん達が異常者の歯牙にかかり無惨な死体となった時、果たして同じロジックを展開出来るのかね?

    高いところからもの言ってないで、まずは自身の身に置き換えるべきと痛切に思う。

    39条の内容については恐らく類

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    2025年08月25日
  • 静おばあちゃんと要介護探偵

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    今回は名古屋の街を舞台にやりたい放題
    スピンオフ?
    いえいえ2人が主役です
    論理と感情が織りなすハーモニーで事件を解決する様をご覧ください

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    2025年08月24日
  • 作家刑事毒島の暴言

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    ネタバレ

    『作家刑事毒島の暴言』は、「文壇の闇」を題材にした短編連作で、炎上商法に手を染める新人作家、インフルエンサー書評家と若手作家を煽って対決企画を仕掛ける編集者、実績がないのに小説教室で荒稼ぎする講師、身の丈を超えて直木賞を渇望する作家、宗教法人に雇われる代筆作家――といった“承認欲求モンスター”が次々と登場する。

    ①炎上でバズりを狙う作家の自己演出が破綻する過程、②“文学系インフルエンサー”と老害文学評論家の対立を煽る編集の倫理、③看板だけ派手な小説教室の搾取構造、④受賞願望が現実認知を歪める心理、⑤信仰とビジネスが絡んだ代筆のグレー――いずれも「評価されたい」という承認欲求が犯罪や破滅へ接続

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    2025年08月24日
  • 災疫の季節

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    コロナ禍の時期、反ワクチン接種をテーマに掲げる集団がワクチン接種会場で暴動を起こした。そのリーダーが殺された…

    前作で追う側から追われる側となった週刊春潮の副編集長・志賀。古巣へ返り咲き、今回は反ワクチン集団の記事を取り扱う事に。
    コロナ禍当日、この手の話ありましたよね。反対する癖に、いざコロナにかかればワクチン打ってほしいとか、実はすでに売っていたとか。
    当時を振り返り、リアルな感じがざわりとしました。

    本当に犯人は志賀の友人医師・伊達なのか?

    ラストまで気が抜けない展開がハラハラしました。

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    2025年08月24日
  • 嗤う淑女 二人

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    蒲生美智留と有働さゆりが次々テロを起こしていく
    人を殺すことになんの感情を伴わないふたりが、ラストに睨み合う
    両者とも魅力的で怖かった!

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    2025年08月23日