中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
これでヒポクラテスシリーズの既刊本は読み尽くした。今回は短編ぽくなくてちゃんと長編ぽい構成。しかも、テーマはコロナ。え?いま?と思い単行本の連載年を調べると、2023年だったか、やはりコロナの感染症がおさまって久しいタイミングだった。
すでにかなり昔のように感じるほど、パンデミックは通り過ぎて日常が戻った世界だけど、物語は2020年のまさにパンデミック開始当初の混乱の時期。「密」が回避されたり、ワクチン接種をまつわる論争があったり、マスク争奪があったり…振り返っても異様な世界だったな。もはや懐かしい。
そんな懐かしみに触れられる巻。事件は、コロナでなくなった有名人(ワンマン社長、ユーチュー -
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氏家京太郎シリーズ第二弾。
前作で中々に気に入っていたキャラクターが残念ながら今回は登場せず。少々残念だが、物語自体は変わらず面白い。
毎回味方の弁護士が頼りないが、それが逆にここからどう覆して行くのか興味が湧いてくる。
中山さんの作品はまだ5冊目なので知りはしなかったが、なんとなくこれも他作品からのゲスト出演ではなかろうかと予想した特殊清掃人の五百旗頭というキャラクター。後に調べてみるとやはりそうだった。
良いキャラクターだったのでこちらの作品も気になっている。
今回は氏家の親友が犯人だと疑われ、容疑を晴らす為に氏家が奔走するのだが、どれだけ才能があっても最後にはありふれた、人間らしい感情 -
Posted by ブクログ
読みやすく
サクサクと読んだ
人間って…そうなんだ…と
初めて知ることも多く
かなりグロい箇所も多かった
全4編のストーリー
ラストの一話は
ちょっとミステリ仕立てで
なんとなくスカッとした
最後が このお話で救われた思い
そのくらい ちょっと重たかった
やるせない気持ち
せつない気持ち
1話と3話は 苦しかったなぁ…
特に3話は 現実に多発している亡くなり方
何とか防げなかったのか
彼の人生を思うと とても辛い…
特殊清掃というものに
ちょっと興味があって読んでみたけど
命懸け。警察も処理場の人も。
普段知ることの出来ないものを
教えてもらえた
そして 日々の日常を
しっかり生きよう。 -
Posted by ブクログ
新人検察事務官目線で進む話。
リトマス試験紙のように表情が分かりやすい総領美晴。能面のあだ名がつく不破検事のもとに配属されるが初日から「帰れ」と言われるところから始まっていく。事件が色々と起きていく中で、読み進めていくと一つ一つが絡んでいくのが面白い。
不破検事の行動は何も言わないので、事件と同じで先が分からないがそこが面白さでもあった。
総領の性格は不破検事との対比が分かりやすい設定なんだと思うし、それが彼女の個性だとは思いつつも面倒だなと思ってしまうときもあった。ただ、彼女の正義や熱さは組織の中の正義との対比にもなっているので必要だなとは思う。