中山七里のレビュー一覧
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中山七里がコロナ禍をテーマにミステリを書くとこうなる。今までの中山七里作品と大差ない、と言ってしまえばその通りだ。社会の動き、それに翻弄される人間たち、そこから発生する歪み、噴出する悪意とそれへの対峙。
力技で突き進むパワーを持ちながらもそれを緩めず、最後まで突っ走る。思ったより尺が短いが、それが良かったのだろう。ギュッと濃縮されたようなスピード感がドラマでも観ているかのように心地よい。内容に心地よさは欠片もないのだが。
クライマックスには奇妙な救いがあった。コロナによってついた傷は大きいが、学ぶ事で前に進めるのだ。人が皆、そうでなくても。 -
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ネタバレ面白かった。
盲目のピアニスト・榊場が殺人事件の容疑者として疑われるところから物語は始まる。
年間を通して全国でコンサートを開催するピアニストには、高い演奏技術だけでなく、強靭な精神力も必要になる。しかし榊場は精神的なプレッシャーに弱く、本来の演奏ができなくなってしまう。
そんな旧知の仲である岬洋介が、友人を助けるために駆けつける。前作でも印象的だった「友達を助けるためという理由以外に理由が必要ですか?」という言葉は、今回も岬らしい男気を感じさせる。自分の欧州公演をキャンセルし、多額の違約金まで覚悟して友人を助ける姿は、現実ではなかなか真似のできない生き方だ。
今回は「表現の自由」と「迷惑行為」がテーマの一つだったように感じた。
榊場の盲目を「でっち上げではないか」と決めつける悪質なフリーライターが登場するが、私は、人に迷惑をかけることを目的とした報道は、マスコミ本来の役割とは違うと思う。
もちろん、そのような記事を求める読者が一定数いるのも事実だろう。しかし、それを仕事として他人を傷つけながら生計を立てることには違和感を覚える。とはいえ、そのライターにも生活や経済的事情など、そうせざるを得ない背景があるのかもしれない。
読み終えて改めて思ったのは、とてもシンプルなことだ。
「基本的に、人に迷惑をかけてはいけない。」
当たり前のようで、現代では改めて考えさせられる一冊だった。 -
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……読み切ってしまった……
出版されている6冊全部読み切ってしまった…
全部読むのがもったいなくて
読み終わるのが寂しくて
後回しにしていたんだけど
とうとう我慢できずに手に取ってしまった…
今回も御子柴が扱う事件は自分でもぎ取った
国選弁護人の事件
お金にもならず
もしかしたら自分の評判もより一層悪くなってしまい
仕事に影響が出るかもしれない
でも、そんなことお構いなしに
御子柴は自分の思いを貫き弁護をする
毎回思うけど
この御子柴の
なぜ?
の部分が明かされるときの
ああ、そうだったんだ…
の感情は
御子柴がこれからも背負っていくのもなのかなと
思って見たり…
今回は切なくても
最後の二人の会話は
珍しく御子柴からの温かさも感じたように思う
最後の一ページは
暖かくも切なくなる……でも
何度も読み返した……
帯を良く読み返したら
来月に新刊が発売される…が単行本かぁ…
全部文庫で買ったからどうしようか迷う…が
文庫が出るまでは待てないかもしれない…… -
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久しぶりに中山七里を読んだ。古本屋で何冊かまとめて買ったのだが、ずっと読めずにいた。その古本屋に先日久しぶりに行くと、「七里さんはぜ〜んぶ読んだわ」と店主と楽しそうに話すマダムがいた。あぁ、「中山七里の本は先日まとめて売れてしまったんですよ」と申し訳なさそうにレジで言われたことがあったが、犯人はこの婦人だったんだ。数ヶ月?1年以上?経って、心中密かに答え合わせをしていた。
さて、本作は読みながらな〜んか知ってるぞ、と思っていた。場面のところどころで映像が頭に浮かんでくる。読後に調べると、上川隆也主演でWOWOWでドラマ化されてた。納得。
殺人事件の被害者遺族である女子中学生。加害者遺族である男性。この2人の関係性がどうなるのか。確か、この男性はまだまだシリーズ物の小説にも登場するので、ここで変な終わり方はしないだろうとは思っていたが。2人については、表紙のイラストがよく物語っている。初っ端からすごい勢いで話は進んで行く。読者を飽きさせない。中山七里ここにあり。悲しい話だけど、最後ほんの少し希望が。
そして、唐突に西原理恵子のマンガ?!なんで?!と、これはいわゆる「解説」のようだ。マンガ家だからマンガで解説。すげーな中山七里。 -
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出版社が違うと作風も変わるのだな。
とは言え、着任した空港警察署長のイメージは、強面以外、冷静な洞察力と行動力がヒポクラテスシリーズの警部と重なる。
犯罪を憎むのではなく犯罪者そのものを憎むところは違うかな。。。
でも、人間感情としては頷けてしまう。
最後のストーリー、、、
50年近く前の、成田闘争での行政代執行や管制塔占拠を思い出した。
為政者による国民や住民に十分な説明もなく実行された代執行には、過激ではあるが反対同盟の行動に共感を持ったなぁ。。。
抗えない胸糞悪さは、現代の為政者たちの行動に対する感情にも繋がる気がする。
頷けた一文
•純粋な人間ほどタチの悪いものはない。
たった一つの考えに固執し、それ以外は間違いや陰謀だと決めつけて聞く耳も持とうとしない。自分が間違っているとか知識が足りないとかは1ミリも考えない。 -
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読みやすい。
映画を作っていく中で起こる事故と事件。そして映画は完成するのかというのをミステリーの謎解きとともに展開されていく。
主人公宮藤映一は巨匠大森監督の遺作になるかもしれない作品に携わっていく。ただテレビ局等の会社が絡んできたことでいつもの思い通りにはいかない。そんな中で起きた事故と、殺人事件。弟の刑事と協力(はしてないかもしれない)しながら犯人を見つけていく。
起きなどんでん返しはないが、正統派の犯人という感じ。
脚本家が好きなので、またどこかで出てきてくれたりしないだろうか
キーワード
映画、監督、こども、身内の刑事、アイドル、芸人、脚本家 -
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ネタバレオーディブルにて
中山七里さんの本は、4冊目か
この作者さんの今まで読んだ本の中で、1番面白かった。
すごく話が分かるめちゃ有能な刑事さん、すごく協力的な刑務所の刑務官、厳しいけど邪魔せず見守ってくれてる高僧、周りがとっても良い人ばかりの協力を得て、死刑免罪を受けようと思っていた主人公の友人で命の恩人を救うお話。
物語もすんでのところで、なんとかハッピーエンド。
ザ小説!まぁラストは誰でもハッピーエンドを予想したと思う。
教誨師という仕事にスポットライトを当てたのは、斬新でよかった。刑事と坊さんのコンビで聴き込みとかなかなかないシュールさ
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AIシリーズの一作目。2作目を先に読んだのだが、こちらの方がAIらしい内容のようだ。
高円寺円裁判官は中国製のAI裁判官「法神2」の導入検討の一人として命じられる。法律や過去の判例を学習し、各裁判官の判決まで入力すれば、事件詳細を入れると各裁判官が出しそうな判決まで導き出すもの。
子どもが父親を包丁で滅多刺しして殺した事件でもAIは死刑判決を出し、裁判長の思惑と同じことから、裁判長は裁判員達もそのように誘導するという恐ろしい状況。
インストラクターでありながら、AIを信じきれない高円寺裁判官の苦悩が深まる。
事件内容も何か引っ掛かりがあり、事件を担当したのが恋人の葛城刑事。葛城刑事も引っ掛かりがあり、単独で再捜査を行なっていく。
死刑判決が必須の状況で、最後の判決まで残された時間も僅か。ここで中山七里さんお得意のドンデン返し。さらに中国製のAIの法神2にも秘密が。2つの謎が綺麗に解消されるのでスッキリする。 -
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何とも言えない気持ちになった。
前半は誰に聞いても悪い噂のない善人が餓死させられる。なんて残虐な!という印象を持たされるが、後半利根の過去が描かれて一気に流れが変わる。
予算に限度があるのも分かる。見極めようとしなければ不正に利用しようとしている人間がいるのも分かる。けれど、そのせいで本当に必要な人の元に行き渡っていない。必要かどうかを見極める人材も足りていない。書類でしか分からない。
そもそも申請の書類が難しい。本当に必要な人ほど正しく書けない。
ないものをないと証明することが如何に難しいか。
どうすればいいのか、正直分からないが他人事でもないし、いつ我が身に降りかかるかも分からない。とても怖い話だと思うし、深く考えさせられた。