あらすじ
感染爆発に付け込む悪意がセレブを喰い殺す。
2020年4月、コロナに感染したある富豪が急逝。
しかし男は“未承認のワクチン”を秘密裡に入手していた――。
光崎教授が暴く、男を死に至らしめた“悪”の正体とは!?
2020年4月。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、一人の女性が埼玉県警の古手川を訪ねる。彼女は、オンライン通販の創設者で現代の富豪、そして前日にコロナ感染症で急逝した萱場啓一郎の姪だという。
大金を払って秘密裡に未承認ワクチンを接種していた啓一郎がコロナで死ぬはずはない、本当の死因を調べてほしいと頼まれた古手川は、浦和医大法医学教室に解剖を依頼。
光崎教授が見出したのは、偽ワクチンによる毒殺の可能性だった――。
真実は死体に刻まれる――
傑作法医学ミステリー第6弾!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ヒポクラテスシリーズ6作目。今回は連作短篇ではなく、全体で一人の犯人を追っている。コロナでてんやわんやしている頃の話である。
一代で財をなした実業家が新型コロナウイルスで亡くなる。しかし彼の姪が叔父は決してコロナでは死なない、と古手川に話す。と言うのも、さる筋からまだ流通していないワクチンを購入して、それを打っているからだ、という。この当時はまだワクチンは開発されていなかった。そこで浦和医大の法医学教室で彼を解剖してみると、砒素中毒で亡くなっていることが分かる…
安定の面白さ。パンデミック、ロックダウン、ワクチン陰謀論の数々、これらを経験した後では人の理性とはなんとちっぽけなものか、と感じることだろう。しかしどんなところでも、人の悪意は健在で、周囲が混乱しているからこそ、抜け目なく財をかすめ取る人間が出てくる。火事場泥棒という奴に共通するものだと思う。
段々、光崎教授の出番が少なくなってきているような気がする。本当に解剖の時しかいないような。真琴がしっかりその技術、知識を受け継ぐ時が来るのか?
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ヒポクラテスシリーズ6冊目。
今回はコロナ禍の話しです。
実際にこんな騒動起きなくて良かったと思いつつも、ここまで大ごとじゃなくても実際はあったのかもと思ったり、、、。
今回も面白かったんですが、ヒポクラテスシリーズの他作品ほどには没入出来ず、、、中山七里さん作品の刺激に慣れちゃったのかな?
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ヒポクラテスシリーズ、最新刊!
2020年4月の感染症パンデミックの始まったころの設定。
マスクがない、医療現場は大混乱、ワクチンがまだできない・・・・・そんな世の中を多いに思い出した。
新型コロナ感染で亡くなったはずが、未承認のワクチンを接種していた、が実は毒殺だったかも・・・
いったい犯人は・・・・?
光崎教授は、今回危なかった!
でも、真琴とキャシーの大活躍で真相は明らかに。
3件目の事件で犬養隼人刑事が登場!
小手川刑事との素晴らしいタッグだった。
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コロナのワクチンがまだまだという時期が舞台のヒポクラテスシリーズ。法医学教室の3人と古手川刑事らの絡みを背景に、ぐいぐいと謎を解く。
やっぱり中山七里は手練れだわ。
全部読めたかなと調べてみたら1冊落としてた。
しばらくしたら読むよ、「ヒポクラテスの悲嘆」。
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ヒポクラテス シリーズ6
2020年4月。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、ある富豪が急逝。
死因は、コロナ感染症とされていたが、
調べで、被害者は、未承認のワクチンを秘密裏に入手し、6回も接種した模様。
エアロゾル。N95マスク。パンデミック。在宅勤務。
緊急事態宣言。PCR検査。
悪夢のような5年間。
よく生き延びたものだ。
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今回は、パンデミックを題材にした作品。
いつもながら、記憶に残っている社会事件を背景に使うところが現実感を高めて心憎い。
古手川刑事と真琴先生の仲は、近づいてきているようでなかなか進まない。早く二人の幸せな姿が見たいものだ。
作品としては十分に面白かったのだが、最後のどんでん返しの切れ味が今一つにも思えた。
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面白かった。
まさか犯人が殺害された萱場氏の実兄だとは思わなかったが、人の嫉妬や欲望は醜いということを見せつけられたお話だった。
コロナウイルスというテーマも、身近であり臨場感がありました。
Posted by ブクログ
ヒポクラテスシリーズ第6弾
新型コロナの時分か…
あの頃は、大変やったな。
親とか入院しても、一切面会禁止!!
ただ、テレワークが進んだのは良かったけどね。今もその恩恵に預かってるし!
テレワークも人見えんから、最近、ずっとって言うのは、無くなって来てるみたい。
アメリカの大手IT企業も出社日とかあるし。確かに、目を直接見れないから、コミュニケーションは取りにくい。
(隔靴搔痒)
作業内容が決まって、一人で出来る作業は、会社でも家でも一緒やけど。
そんな新型コロナが発生して、まだ、ワクチンがない頃の話。
その中で、セレブと言われるお金持ってる人にだけ、ワクチン提供の話が…
まぁ、それ接種したら、砒素で…
でも、亡くなった事を悲しむより、お金ある人らが、先にワクチン貰おうとした事に批判が…
気持ちは、分からんでもないけど、やはり悲しい…
偽ワクチンで人を殺めた動機は、ありがちやけど、そこまでお金欲しいんかな?
かなり、補助してもらってるのに…
殺された人が、◯◯◯◯TOWNの創業者ってなってるけど、モロ暴露なんやけど、事前に許可貰ってるんかな…
ダダダダンみたいに、なるとね…
まぁ、おちゃらけの一部って思うし、有名税って思ってくれると個人的には嬉しいけど。
「宿痾って言葉、知ってるかい」
「長い間、治らない病気。コロナ禍のことを言ってるの」
「ウチの班長の受け売りだよ。人類の歴史では何度も感染症に苦しめられてきたけど、その度に人類は打ちってきた。今度の新型コロナにもいずれは人類が勝つに違いない。だから本来、宿痾なんて言葉は死語にするべきだって」
「ポジティブな、いい考え方」
「でも、やっぱり宿痾は存在する。病原菌は死滅しても、人の欲や邪悪さは決して死滅しないんだそうだ」
(文中より)
やはり、怖いのは、新型コロナなどの病魔やなく、人か…(−_−;)
ちなみに、最近は、ワクチンしてないけど、まだ、コロナになったことないです!!
Posted by ブクログ
シリーズ第6弾。コロナ禍の混乱期、人々の不安に乗じた卑劣な殺人を描く。世の中が正常性を失う中、人々は溜まった鬱屈の吐出口として他者を、行き過ぎた正義で攻撃する。今思えば何もかもが異常で、誰も通常通りではいられなかったのだとわかる。渦中では自分もまともではなかったのだろう。人間には身体的、精神的、経済的休息がすべて必要というのはその通りと思う。
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これでヒポクラテスシリーズの既刊本は読み尽くした。今回は短編ぽくなくてちゃんと長編ぽい構成。しかも、テーマはコロナ。え?いま?と思い単行本の連載年を調べると、2023年だったか、やはりコロナの感染症がおさまって久しいタイミングだった。
すでにかなり昔のように感じるほど、パンデミックは通り過ぎて日常が戻った世界だけど、物語は2020年のまさにパンデミック開始当初の混乱の時期。「密」が回避されたり、ワクチン接種をまつわる論争があったり、マスク争奪があったり…振り返っても異様な世界だったな。もはや懐かしい。
そんな懐かしみに触れられる巻。事件は、コロナでなくなった有名人(ワンマン社長、ユーチューバー、政治家重鎮などなど)が、実は毒物中毒が死因で、かつ同じ死に方をする有名人が相次いだ、というもの。法医学研究室の面々は当初、持ち込まれたご遺体に、コロナを解明できる!と期待を寄せ意気込んで解剖したものの、真相は、偽ワクチンに潜んだ毒による毒殺だった…誰がどうやって?今回も、県警と解剖医がタッグを組んで犯人探しをする。
殺された人たちの違法ワクチンへの関心の寄せ方が、あのころ世の中になんとなく蔓延していた空気感や人の心理を反映してて、いたたまれない。
Posted by ブクログ
KAYABA TOWNの創設者、茅場啓一郎がコロナで亡くなった。しかし死因に疑問があると姪の寧々が捜査一課に相談にくる。まだワクチンも開発中のなか、秘密裏にワクチンを6回も打っていたというのだ。解剖してみると、死因はヒ素中毒だった……。
犯人を探すミステリというよりは、コロナ禍の混乱や、人の醜さを如実に再現している医療ドラマみたいだと思う。
実際に当時はこんな感じだったと誰もが共感できる内容で、読んでいて腹が立ちながらも、キャシーの歯に衣着せぬ言動が痛快で気持ちよかった。とくに病院につめかけてきた暴徒への対応に、思わずキャシーのファンになっちゃいました。この人なら信用できます!
今後も伝染病が流行るたびに同じことを繰り返すのかと思うと嫌になりますね。
Posted by ブクログ
ヒポクラテスシリーズ第6弾 コロナが猛威を振るったパンデミック 終わりの見えない不安なあの頃を思い出す。世の中の混乱に紛れた人間の悪意は恐ろしい。コロナによってもたらされた人々の、感情や反応などに重きをおいた話で ミステリー要素も少なくてちょっと残念だった。
Posted by ブクログ
コロナ禍に起こった設定の事件を描いている。まだワクチンが開発され一般に接種されるようになる前,一部の特権階級が金にモノを言わせて闇で流通する非公認ワクチンを密かに手に入れていたという話。あの当時いくら不安だったからと言ってそんな怪しいワクチンに手を出す人間がいただろうか。と考えると,設定にちょっと無理があるようにも思う。それに最近いつも中山七里氏の作品で思うが結末がしょぼい。大したトリックもないし,真犯人もアレだし,ミステリ風味が薄い。
Posted by ブクログ
フィクションなのだけれど、新型コロナウイルスの感染拡大の経緯や、豪華客船の大規模集団感染など現実そのもの。当時の閉塞感を思い出し、あれから月日が経ったことを実感した。
謎の正義感で攻撃的になる人たち。
実世界でも様々な規模で、いつでもどこにでもいる。
キャシー先生の対応がとても良かった。
Posted by ブクログ
シリーズ6作目、コロナが猛威を振るう中、偽ワクチンの毒殺が起こる話。コロナ初期を思い出し、フィクションで終わらせられないリアルさを味わう。あの時勢だからこその雰囲気や非日常的日常が襲い掛かる。そういう時の人間の本性がしんどすぎて踊らされずに生きたい
Posted by ブクログ
☆3じゃ少ないか…
でも4ってなるとちょっとなぁ…
って☆の適当な数です( ̄▽ ̄)
コロナです!
あのニュースにビビりながら見ていた頃
ホント最初の頃の話です。
◯◯県◯◯人
うわ〜愛知県も増えてきたよ〜。゚(゚´Д`゚)゚。
マスク買いに並んだよね…
そんな頃にセレブ界隈でコロナ罹患で死者が…
コロナは陽性?でも謎の注射痕が?
どうやら未承認のワクチンを手に入れて接種したらしい…金額は一本一千万円⁈
コロナ禍の病院のパニック
中国による細菌ばら撒き説
人々のコロナに対する恐怖と鬱屈が爆発!!
非常にリアルな殺人事件で良かったんだけど
後20ページくらいまで長引く捜査…
解決する?ってところからのバンバンバ〜ンって
犯人逮捕でした(゚-゚*;)(;*゚-゚)
最後が呆気なくて物足りなかった…
教授も出番少ないし…
Posted by ブクログ
2020年4月。新型コロナウイルスが猛威を振るう中、一人の女性が埼玉県警の古手川を訪ねる。彼女は、オンライン通販の創設者で現代の富豪、そして前日にコロナ感染症で急逝した萱場啓一郎の姪だという。大金を払って秘密裡に未承認ワクチンを接種していた啓一郎がコロナで死ぬはずはない、本当の死因を調べてほしいと頼まれた古手川は、浦和医大法医学教室に解剖を依頼。光崎教授が見出したのは、偽ワクチンによる毒殺の可能性だった――。
ヒポクラテスシリーズももう6作目。おなじみのシリーズとなりましたが、今作も面白かったです。
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たまたま、立て続けにコロナ禍の事を書かれた本を読んでる。あの息苦しかった事を思い出す。閉塞した感じ、やり場のない鬱憤…。いつか昔話になる日が来るんだろうか?
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コロナ禍のころを思い出して気が重くなる一冊。人間の悪意を詰め込んでドロドロに煮詰めたような。誰もが気が立ち、誰もが見えないウイルスに怯えていたあの頃。自分こそが正義だと思いこみ、他者を攻撃する人間の愚かさ。死は平等なのに、それがカネのチカラで期限を伸ばせるならば怒りの矛先はセレブへ向かう。なんという…人間の残酷さ、愚かさだろうか。
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コロナ禍と呼ばれる期間がある程度長くなった時、ふと『小説では、この時代がどんなふうに描かれるのだろう。今後はマスクやアルコール消毒やパーテーションが普通に描かれるのかしら』などとぼんやり考えたことを思い出しました。
今は『コロナ明け』と言われることもあるけど、実際はまだ感染してる方もたくさんいますし、医療従事者の方が大変なのも変わってないのに、喉元過ぎればなんとやらな空気な気もします。
薬があったって感染症患者が増えれば大変なのは間違いない話ですもんね。
気をつけつつ、感謝を忘れず、日常を過ごしていかねばと思った次第です。
Posted by ブクログ
シリーズ6作目はコロナ禍のお話。解剖シーンは少なめで物足りない。コロナを扱うのは今更感があるが、読めばおもしろかった。しかしこの作者は難しい言葉を使いたがる。。
Posted by ブクログ
#ヒポクラテスシリーズ 第6弾。
コロナ禍を舞台にした作品。
シリーズの中で1番読みにくかったな
もっと解剖シーンが見たいし、
もっと法医学に関するところが読みたいな
Posted by ブクログ
※
コロナ禍、法医学教室に運び込まれた
ご遺体の解剖で明らかにされる死の原因。
1人の死を発端に、社会を巻き込んだ大事件に
発展していく。
たくさんの四字熟語と軽快な描写、
硬と軟、堅と楽の緩急に乗って
流れるように進む物語。
Posted by ブクログ
シリーズ6作目。
テーマが今じゃない感が凄い。
もう2、3年前に出たのかと思ったけど、今年の作品だった。
コロナ禍を扱う作品は、多くなってきたけど、そのピークも今は過ぎたかなと、個人的には思う。
「命の砦」や「機械仕掛けの太陽」みたいに、現場を描いた作品なら、いつ読んでも違和感ないんだけど、この作品は違和感ばかり。
コロナのワクチンがまだ開発されてない時の混乱している頃。
お金に融通が利く、いわゆる上級国民と呼ばれる人たちが違法に手に入れた未承認のワクチンを手に入れ、その薬品を接種したことで、死亡する。
埼玉県警の小手川は浦和医大と協力し、死の真相がヒ素を使った連続殺人であることに気づく。
誰が何の為に、繋がりのない連続殺人を起こしているのか?
今じゃないって書いたけど、今でも時期尚早なのかも。
まだコロナをエンタメとして受け入れる準備が出来てないのかも。
あの未知のウイルスへの恐怖心がマックスだった時をエンタメでは楽しめないかも。
犯人の動機もなんかイマイチで、もちろんどんでん返しもない感じ。
Posted by ブクログ
今回は一冊を通して事件解決しましたが、飽きることなく読めました。光崎教授があまり出てこなかったような…
結局数年経ってもコロナに関しては問題解決されてないですね。
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コロナ初期を舞台にお金持ちが偽ワクチンを高額で購入し、結果死に至ってしまったというお話。
なんだかあまり法医学教室の出番がなく、好きなシリーズだったので残念。
コロナの閉塞感を書きたかったのでしょうか。まあ確かにコロナよりも人の方が怖い時代でした。
Posted by ブクログ
コロナというと、今ではすっかり「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ですが、2020年の感染拡大時には大騒ぎだったな、と言葉選びは違うかもしれませんが、少し「懐かしい」気持ちになりました。
細かな情報がなくフェイクニュースが広まり、人々の不安に付け込んだ「ワクチン詐欺」に毒物(ヒ素)が混入するという二重三重に人間の醜さが書かれた作品でした。
司法解剖や法医学教室の活躍があまり描かれず、事件そのものがつまらないわけではないのですが、ちょっと物足りない印象もありました。
もう少し、真琴先生と古手川刑事の関係が発展して恋愛要素が出てくると、とも思いますが、はたしてどうなるでしょうか。
Posted by ブクログ
高額なコロナワクチンを打った人物が亡くなってしまうというお話。
コロナを題材にした作品は数あれど、本作は少し視点が違ったのでそこで俄然興味がわいた。
読み進めやすいが、あっさりとした内容だった。