【感想・ネタバレ】中山七里 短いお話ほぼ全部 短編&掌編&エッセイほぼ全仕事!のレビュー

あらすじ

著書未収録作品をまとめた、全47編!

書いて書いてかきまくる「どんでん返しの帝王」の珠玉の宝石箱!

毎月新刊を出し、複数の雑誌連載を抱える「執筆マシーン」の著者に、本にまとまっていない作品がまだこんなにあったとは! 古書の一人称によって語られるユニークな短編からツイストの効いたショートショートまで、綺羅星のごとき小説たちにエッセイや自作解説も併録。作家デビュー15周年を飾る、多彩な中山七里ワールドを一冊に凝縮した傑作コンプリートブックを読み逃すことなかれ!

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中山七里『短いお話ほぼ全部』、 短編からエッセイ、解説まで、大好きな作者さんの仕事が掲載。。4年前に『護られなかった者たちへ』を初読みして以来新刊も含め全著作を読んだ(つもり)愛好家としてはうれしい限り。それにしてもデビュー15年でこの執筆量に驚き。

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2025年08月12日

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運よく、初めてサイン本にあやかった。
「七」の字が印象的だったのは、噂通り、7人いらっしゃるという暗示か。。。
本自体はとてもボリューミーだったけど、テンポよく進むショートショートは読みやすくサクサク読めた。

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2025年07月20日

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流石「このミス」シリーズで中山作品を世に出した宝島社らしい、ありそうでなかった企画本で存分に楽しめた。まさに現代の職業作家・売文作家の代表格の著者の短編・掌編作、エッセイ、解説まで、集めも集めたり。量産作家にありがちな玉石混交も、中山氏ぐらいになると玉玉玉玉石混交ぐらいのレベルで質の安定した量産であることが再確認できる。代名詞のどんでん返しが、掌編作でも十分堪能できるとは恐れ入りました。

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2025年07月03日

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中山七里『中山七里 短いお話ほぼ全部 短編&掌編&エッセイほぼ全仕事!』宝島社文庫。

作家デビュー15周年となる中山七里の掌編と短編20編、日常のエッセイ7編、仕事のエッセイ14編、解説6編の全47編を収録。

今になって中山七里の膨大な著作を見ると、刊行と同時に読んでいれば良かったなと後悔するほど面白い作品が多いのに、さすがにコンプリートは難しそうだと考えてしまう。

さて、本作。掌編や短編、エッセイ、作品解説と非常に盛り沢山で読み応えがあった。中山七里だけでなく他の小説家でもこのような企画があれば面白いと思う。


○『掌編から短編ほぼ全部』20編

『オシフィエンチム駅へ』。既読。オシフィエンチム駅まで1時間という列車の中で繰り広げられる推理劇。2人の子どもを殺害した犯人は意外にもあっさりと特定される。

『ふたり、いつまでも』。既読。タイトルとシチュエーションからして結末は見えているが、どうしてそうなったのかという点に興味が注がれる。

『『馬および他の動物』の冒険』。初読み。何と物語の語り手は『馬および他の動物』という変わったタイトルの本である。そして、この短編がミステリーであることにさらに驚いた。

『二十八年目のマレット』。初読み。マレットとは木琴用のバチのこと。短編ながら、唸らせられる結末が待ち受けるミステリー。解体される中学校の校舎に思いを馳せる主人公。

『被告人R365』。初読み。介護ロボットのR365が殺人容疑で被告となり、裁判を受けるという近未来SF法廷ミステリー。この短編もなかなか面白い。

『最後の容疑者』。既読。大雨で道路が寸断され、孤立した避暑地の屋敷内で繰り広げられる推理劇。たまたま居合わせた警部が極めて論理的に真犯人を推理する。

『ZQN再生』。初読み。一種のゾンビ物。突如、世界を襲ったZQN禍。甦った死者に咬まれると、その者もまた甦る死者となって人を襲う。

『4/19その日、山崎岳海は』。初読み。コロナ禍はヤクザ界にも重篤な危機をもたらしたようだ。笑える。

『平和と希望と』。初読み。スリリングで非常に面白い。首相を狙った自爆テロの容疑者が大火傷を追い、入院する。金髪で青い目の容疑者に警察は執拗に自白を取ろうとするが、担当医は違う見方をしていた。

『死ぬか太るか』。初読み。アメリカの刑務所に収監される死刑囚が電気椅子による死刑執行から逃れようとひたすら太るという話。

『盆帰り』。初読み。坊さんが探偵役というのは珍しい。人間国宝の陶芸家が焼死体となって発見される。その死体から水銀が検出され、他殺を疑われる。

『二百十日の風』。初読み。長めの短編。過疎の村である荘川村が舞台であるが、読んでいるうちにそこが岩手であることが分かる。そして、タイトルの『二百十日の風』、モリブデンという鉱物、高田という名の小学校教師でもしやとピンと来た。読み終えると予想は当たっていた。

『リトルインディアの祝祭』。初読み。偶然がハッピーエンドを演出する。付き合っているインド人の男性との結婚を願う女性。しかし、男性の母親はそれを許さない。

『好奇心の強いチェルシー』。初読み。ベンガル猫のチェルシーを飼う画家の犯した犯罪。エドガー・アラン・ポーの『黒猫』のようなストーリーなのだが、中山七里らしい捻りがある。

『誰にも言えない犯罪の物語』。初読み。夫の浮気が原因で夫婦仲が冷めてしまった夫婦の物語。これも捻りが効いていて、一瞬にして立場が逆転してしまう。

『アンゲリカのクリスマスローズ』。初読み。そういう結末とは全く予想しなかった。恋人を寝取られた男の復讐。

『屋上の戦場』。初読み。女性の行動は復讐だったのか。とある国で軍人の家に産まれた女性。家に縛り付けられる人生が嫌になり、家を飛び出し、国外へ。数年後帰国した女性が取った行動は。

『残されたセンリツ』。初読み。音楽の厳しい世界を背景にしたミステリー。女性ピアニストが難曲の素晴らしい演奏を見せた直後に楽屋で遺体となって発見される。その遺体から青酸カリが見付かり、遺書も見付かる。

『我が愛しきマンチカン』。既読。コロナ禍という時節の話題を取り入れたホラー掌編。4匹の猫を飼い始めた男を見舞う悲劇。

『ポセイドンの罰』。初読み。東京湾をクルージング中のクルーザーで船上パーティーを企画した会社の代表取締役が何者かに殺害される。社員の誰からも恨まれた代表取締役は一体誰に殺害されたのか。

○『エッセイ・日常』7編

やはり中山七里はクラシック音楽やオーディオのマニアであったか。幾つかの作品からその片鱗が窺えた。初めて中山七里のエッセイを読んだが、小説ともまた違う感じで、硬質な文章と主張には好感が持てる。

○『エッセイ・仕事』14編

ミステリー小説や社会派小説など様々なジャンルの小説を描く中山七里の小説誕生の裏側を窺い知ることの出来るエッセイ。

○『解説』6編

七尾与史、海堂尊、ジェフリー・ディーヴァー、佐藤青南、赤川次郎、村上龍の作品解説。

定価1,210円
★★★★★

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2025年06月15日

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YouTube番組『有隣堂しか知らない世界』で見てからの中山七里ファンだ。この本は贅沢だ。超短編とかショートショートと言われるような本当に短い話や小説の解説など、凝縮された中山七里がびっしり入っている。ふふふ、1箇所誤植と思われる箇所も発見した。あの中山七里の、だ。いっきに読むのはもったいない。1話1話、ちびちびと舐めるように読んでいきたい。だけど、美味しいお酒でそんな飲み方ができないように、『中山七里短いお話ほぼ全部』もそんな読み方はできない。ページを繰る手が止まらないのだから。「待て」のできない犬のようになってしまう。電車で読む方はご注意を。

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2025年11月24日

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短編集にも収録されているものがほぼ全部読める作品ぽい
(よく知らずに読んだので、ぽいと書く)
5分くらいで読み終わる作品もあったり
エッセイもついてて
ひとの作品の解説まである
お得すぎる本だった

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2025年11月21日

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短編やショートの詰め合わせがたくさんあり満足感のある1冊でした。
デビュー15周年とのことですが、本当に休む間もなく書き続けているのだなぁと思いました。

エッセイの中で、出版社の方にどんな設定がよいかいくつも候補を出してもらい、設定を全部入れるのは大変と言いながらも全部を網羅した著者と、1つでいいのにと思っていた出版社のすれ違いエピソードのくだりが面白かったです。

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2025年09月24日

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 キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 この作品でとりあえずの中山七里先生の作品はコンプです!!よくやった!!って自分でも褒めておきましょう!!

 この作品は、デビュー15周年を迎える中山七里先生の短編とエッセイを、ぎゅっ〜っと詰め込んだ作品です。いやはや、短編というよりショートショート??いずれの作品も、読んだことがなかったんで、面白く読めました!!エッセイも面白かったし、手掛けられた解説も興味深く読めました。ちなみに、この表紙も好きです。
 
 ( ゚д゚)ハッ!そういえば、アンソロジーは読んでこなかったけど、コンプでいいのだろうか^^;この作品を読んだから、自分の中ではいいことにしちゃいましょうっ!(自分に都合のいいように考えるのは得意です)。

 で、どの短編も趣向を凝らした作品になってます。「死ぬか、太るか」「愛しきマンチカン」「ポセイドンの罰」が私好みでしたね!

 でも、すぐに新刊でちゃうんだな〜!そこは、中山七里先生だもの!!これからも追いかけますよ(*^^)v

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2025年09月22日

Posted by ブクログ

なかなか面白いやん!

中山七里さんの短編集。
短編もあり、ショートショートって感じのもあり!エッセイもあり!
盛り沢山!
たまに、シリーズもんの登場人物出て来たりするんで、更に良い!

何気に、ホロコーストもんみたいなのも
「オシフィエンチム駅へ」
(オシフィエンチム…ドイツ語名はアウシュヴィッツ
「アンゲリカのクリスマスローズ」

今まで、あちこちで描いのをまとめてるんやな。
「5分で読める!ひと駅ストーリー」などに掲載されたやつ。

エッセイも本音モードやから、面白い!
能面検事は、シリーズ化できるもの!という要望から作ったみたい。プレッシャー半端ないやん。
今まで、シリーズ化を考えて作ってないらしく、続編書くのしんどいみたい。まぁ、シリーズだらけやけど(^^;;

なんと、最後に自身が解説したのまで載ってる!
赤川次郎さんまで、解説してんねんな!
村上龍さんも!
凄い!

これはこれで面白い!


******************
東野圭吾さん原作の新シリーズ!
原作も読んでるし、行かんと!

「ブラック・ショーマン」

観て来た〜!
東野圭吾さんが、福山雅治さんのご要望により描いたんと違ったっけ?
福山さんも気合い入ってて、バーのお酒全部、家にあるの持って来てるらしい。(めっちゃ高いお酒)

元マジシャンが、兄の死の真相を解明する!「マジック=詐欺」みたいな感じ。
警察騙したり、勝手に手帳拝借したりと悪い御手手やわ。
それで、真相究明!
答え合わせは!
 『It’ Show Time』
で始まる!
まぁ、ショータイムなんで、ええんかもしれんけど、ちと大袈裟過ぎんか?
そこまで、するんやったら、
 『グランドイリュージョン』
ぐらいした方が…

56歳やで!カッコええわ!
レイトショーやったけど、人いっぱいやった…

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2025年09月15日

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一切捻る気の無いタイトルに笑ってしまうけど、未収録作品が読めるのは素直に嬉しい。
たった数頁でも楽しませてくれる大好きな作家さん。
基本的にどれも好きだけど、個人的ナンバーワンは『平和と希望と』だな。
特に最後のセリフがロマンチックで良い。
そもそもこの方の書く文章自体に惚れ込んでいるので、当然ながらエッセイさえも楽しめてしまうわけで。
初っ端の『時限爆弾から遺産へ』が既に面白い。
歯の治療に行っただけで、次から次へとアイデアが浮かぶのが凄い。
もう節操なしでも職業病でもなんでも良いので是非ともその話を読ませて欲しい、と心底思った。

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2025年09月14日

Posted by ブクログ

一つ一つの話は短いながらも、しっかりとストーリーが出来ていて、あっという間に読んでしまった。
後半のエッセイ集は、中山七里先生がこれまでに手掛けた作品の作品秘話や出版社への愚痴?ここ数年の出来事などが詰まっていて、これはこれで楽しめる内容となっている。
 中山七里先生は根っからの作家なんだなって思える一冊です。

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

いろいろ詰まった贅沢本。

本の解説は、その本を読んでいないのになぜか首肯したくなる説得力のある内容、さすがです。

エッセイも有隣堂のYouTubeで見たお人柄が伺える。

新刊を楽しみにして読む予定!

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2025年09月01日

Posted by ブクログ

タイトル通り、短編やエッセイや本の解説文がつまってる本です。554ページあり、みっちり感強め。
エッセイは初めて読んだので、本人の思想や趣味を少し伺い知ることができました。
短編の中でも、かなり短めでどんでん返し起こると、ちょっと星新一っぽいな、と思いました。娘は5分後に意外な結末って言ってたな。
中山七里さんの作品でエログロ(いつもより弱め)ありなので、中学校以上。以下掲載短編。
●オシフィェンチム駅へ
幼い2人を殺した犯人が列車内で暴かれていくも、とんでもない結末が。
●ふたり、いつまでも
移植手術しかないほどの事故に遭った妹を案ずる姉。しかし…。
●『馬および他の動物』の冒険
古本屋の本から見たある犯罪
●ニ十八年目のマレット
私は28年ぶりに解体される校舎を見ている。あのときなぜかなくなったマレットが…。
●被告人R365
介護ロボットが被告人。ペースメーカーの誤作動はロボットの責任だったのか?
●最後の容疑者
総資産十億を越える男の殺害犯は誰?
●ZQN再生
論文に瑕疵があり、缶詰めになっていたため突然流行ったゾンビウィルスに感染しなかった研究者たち。
●4/19 その日、山崎岳海は
これはDay to dayに載っていたのを読んでいました。御子柴先生がオチ文に使われるコロナの話。
●平和と希望と
真垣総理がテロに襲われた。燃焼剤の引火で入院し
た男は容疑者の疑いあり、取り調べたいのに担当医が頑なに彼を患者として守る。
●死ぬか太るか
ダニーが刑務所でひたすら食べまくって太る目的は?
●盆帰り
和尚のもとに現れた男は容疑者として連れていかれた翠を心配している。どうやら人間国宝の陶芸家が焼死体で見つかったようなのだが。
●二百十日の風
こんな作品も書くんだ!と思った短編でした。町民の多くが産廃施設を誘致しようとしているなか、地権者の夏美が抗う。そこに産休代理の地質に詳しい高田先生が来る。どう、どどう、どう。
●リトルインディアの祝祭
カースト制度を守るような母に国際結婚を反対されているルドラと莉奈。ある時日本くさい奇跡が。
●好奇心の強いチェルシー
同居相手のチェルシーがいつも同じところの壁を引っ掻く。
●誰にも言えない犯罪の物語
「3分で読める!誰にも言えない○○の物語」で既読だった短編。妻と箱根旅行に来ているがなぜか妻も、バスの運転手も私に答えない。
●アンゲリカのクリスマスローズ
アンゲリカを愛していたある男。墓前にクリスマスローズを供えて回想するのだが、何かしら狂気を感じるその独白は驚きの結末に。
●屋上の戦場
軍隊一家に女として産まれ、疎まれたが才能を自分で見つけて国をでた。そして、その才能で間違ったものと対峙する。
●残されたセンリツ
完璧な演奏をしたあと演者は死んだ。コーヒーに入った青酸カリ。自殺?他殺?
●我が愛しきマンチカン
妻の死後やる気を失った私はペットショップでマンチカンと出会い可愛がるが、私には人に黙していた秘密があり、時代はコロナ禍の初期だった。
●ポセイドンの罰
誰からも好かれない能力なし2代目社長がクルージング中に殺された。同乗していた4人のうち犯人は?

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2025年08月05日

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文量もテーマも様々で多少面白さの差はあるが、全体的な言葉選びや展開のどんでん返しなど見所は多く、手軽に読める部分もあいまってよかった。

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2025年08月03日

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中山七里さんがいっぱい読める♡♡
と思って読んだ
ほぼ快調に読んでいく

ところがエッセイに入ると読み続けるスピードが落ちた気がする。なんでだろう?

出演者が少ないからと言うか一人だから?
狭く深く入り込んでいるからなのかしらん?

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2025年07月17日

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10ページほどのショートショートから、見知った名前も出てくる短編小説、後半はエッセイもぎゅぎゅっと詰まって大満足。

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2025年06月30日

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・短編集なので、読みやすかった。
・心惹かれる内容のモノは少なかった。
・結論がよくわからないのもあった。
・エッセイは好きじゃないので読んでない。

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2025年11月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】
〔掌編から短編ほぼ全部〕
オシフィエンチム駅へ
ふたり、いつまでも
『馬および他の動物』の冒険
二十八年目のマレット
被告人R365
最後の容疑者
ZQN再生
4/19その日、山崎岳海は
平和と希望と
死ぬか太るか
盆帰り
二百十日の風
リトルインディアの祝祭
好奇心の強いチェルシー
誰にも言えない犯罪の物語
アンゲリカのクリスマスローズ
屋上の戦場
残されたセンリツ
我が愛しきマンチカン
〔エッセイ・日常〕
ポセイドンの罰
時限爆弾から遺産へ
そうだすずさんに会いにいこう
私とクラシック
老メディアは死なず、ただ消え去るのみ
転売ヤーよ、どこへいく
そのブームは本物か
言葉の重量
〔エッセイ・仕事〕
ムチャぶり光文社
能面と体面
ムチャぶり光文社ふたたび
赤面『人面島』
右も左も上も下も
自作解説は恥ずかしい
新人さん、いらっしゃい
シリーズ怖い
胡散臭いぞ、エクスキューズ
才能は悪魔の証明
AIなんて知るか、と作者は言った
原作とドラマの間には深くて暗い川がある続
大阪は日本語の通じる外国
誤字は赤、誤植は青
〔解説〕
ナナオ・アルジェントの世界
現代版『東海道中膝栗毛』 
魔術師から法王へ
佐藤青南は戦略的である
赤川スクリューボール・サスペンス
憂鬱の下には希望が埋まっている。 

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2025年08月19日

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書名のとおり短編からエッセイ、解説文まで作者の短い著作を集めたもの。

短編は作者の技法が凝縮されて、読みやすいが最後に捻りを効かせたもの。ただ捻りの効き具合は期待したほどではない印象。

エッセイや解説文は作者の嗜好や交友関係などがわかって興味深い。
多作で知られる作者だが、読書や観ている映画の量も半端なく、やはり仕込みというか充電というか、仕事量に見合う努力は欠かせないものだと思った。

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2025年08月10日

Posted by ブクログ

期待して読んだが私向きではなかった。
うまく言えないが、SF以外の作品までもSFみを感じる。

ただ、文体というか単語のチョイスは良い。
女性作家にありがちな平易な言葉選びが嫌な私にとっては、とても読みやすい文章だった。

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2025年07月17日

Posted by ブクログ

タイトル通り
短編&掌編&エッセイほぼ全仕事全部!

掌編短編とエッセイと他作家の本に寄せた解説など 全554頁
短編集の刊行は初ですかね?(すみません知らなくて)

重くて持ち歩きには不向きだし本を持ち上げて読むのも困難なんで専らテーブルの上に本を置いて読むしかなかった。

2頁、7頁のものもある
それぞれにオチがあり
さすが過ぎてもう何も言えません。

そして今までに刊行された本のスピンオフ的な話も所々あってファンにとってはまたまた「あっ」と驚きだと思います。

エッセイでは作家自身の行動や考えなど垣間見れ興味深い。

一日一短編ずつ読んだら何日も楽しめちゃいます!

ですが私には短編のせいか、気分がのってきたところで終わりを迎えるので若干物足りなく思えてしまいました。

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2025年07月14日

Posted by ブクログ

もう7年くらい前になるだろうか。

マッチングアプリで、ノリで電話した男の子が無類の読書家だった。

付き合うなどは全くなかったが、飲みに行く前に本屋に寄って読みたい本を買っては、飲みながら本について語った。

今はもう話すことはないが、SNSで生存確認はとれる。

そんな彼が敬愛していたのは、中山七里さんだった。サイン本を買ったと連絡してくれたこともあった。

彼曰く、賢い作家だと。
知識量が多く、そのうえ自分の意見も述べている。
だが押し付けがましくない。

お前はこの事実をどう思う?

と強く問われているような気になって抜け出せないというのだ。

かくゆう私も、中山七里作品が好きだ。
知識の多さに思いを込めつつも、俯瞰的な文体。
話の構成もすごく面白い。

そんな作家がだした本作。

たくさんの短編と掌編はどれを読んでも面白い。
短くてもちゃんとスッキリするオチがつくし、風刺的な要素もたくさんある。

かと思えば、エッセイは日常をしっかり切り取りつつ、それでも疑問に思うことを読者にも考えさせる。
これはあくまで私の考えだが。という謙虚さ。

解説は、どの作家へもリスペクトを忘れず、素直に妬ましいんだよこの野郎と純粋に作家としての野望と信念を追い求める。

何歳でもこの人の頭はフル回転で賢い。

どんどん作品を出してほしい。
そして私はまた、あの夜、彼と語り合った時の
読書熱に魘されたい。

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2025年07月07日

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