【感想・ネタバレ】棘の家のレビュー

あらすじ

穂刈は、クラスで起こるいじめに目を逸らすような、事なかれ主義の中学教師だった。
しかし小6の娘がいじめで飛び降り自殺をはかり、被害者の親になってしまう。
加害児童への復讐を誓う妻。穂刈を責める息子。家庭は崩壊寸前だった。
そんな中、犯人と疑われていた少女の名前が何者かにインターネットに書き込まれてしまう。
追い込まれた穂刈は、教育者としての矜持と、父親としての責任のあいだで揺れ動く……。

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Posted by ブクログ

主人公が苦境に立たされる展開は定番だが、この作品ではそれが「これでもか」というほど徹底して描かれている。読んでいて途中でつらくなる場面もある。

ところどころにミスリードを誘うシーンが散りばめられており(ネタバレになるので詳しくは言えないが、一人称が変わる箇所は注意して読んだほうが良い)、巧みな構成に引き込まれた。

そして、主人公が真犯人と対峙するラストシーンは胸が熱くなる(刑事でもない主人公が取る行動としては、安直だが)。

読み終えたあと、「家族とは何か」と考えさせられた。

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2025年11月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

一気読み。いやああ犯人へのミスリードが!見事に引っかかりました。面白かった。
里美いいいいい、不倫じゃないにしても腹立つ。



世間から見る学校ってこんなイメージなのかな、と。そこも面白かった。

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2025年10月15日

Posted by ブクログ

イジメを苦に自殺未遂あり、イジメの主犯が殺害される事件あり。

何十年も前からずっとあるイジメ。
無くすためにはどうすればいいのかずっと問題になっているけど、難しいよね…
イジメっ子の気持ちもネットで叩く人達の気持ちも全然分からないけど、きっと可哀想な人達なんだろうな~って思う。

みんなで仲良く出来ると良いのに。

この本は色々考えさせられるストーリーでした。

穂刈家のこれからは幸せであると良いな~

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2025年07月05日

Posted by ブクログ

オーディブルにて。

事なかれ主義の教師である主人公。ある日、娘がいじめで自殺未遂をおこし、家庭内の空気も大きく変わる。教師としての向き合い方を学校・校長からは求められ、家庭では父親としての向き合い方を求められる。

単なるミステリーとしてだけでなく、学校での隠蔽体質や、ネットでのバッシング・個人情報の特定など、社会問題への提起や、人間の二面性も描かれていて面白かった。

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2025年11月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

マスコミや最近の匿名による悪意とも取れる個人特定の
恐ろしさと醜さ。これは本当に創作小説なのかと思えてならず、
これはキツいと読むのを断念しかけましたが、気がつくと
引き込まれていました。
皆がそれぞれ後ろ暗い所があって冷静になれず疑心暗鬼。
里美さんそりゃないわ。
最後は非常に短絡的な犯人に張っ倒したくなりました。

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

audibleにて。安心して読める。ベタ過ぎず突飛過ぎず。人情ミステリー的な。他の作品も読んでみたい。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

おもしろかったです。
最初はいじめの内容から始まったので憂鬱でしたが、その後の展開があまり読めず、そして最後がまさかでした。
誰もが持つ裏の顔というのも、いろいろと考えさせられました。

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2025年10月06日

Posted by ブクログ

イジメが原因で飛び降り自殺未遂をした小学5年の娘
妹のイジメの主犯を殺害した容疑で取り調べを受ける兄
そんな兄妹の母は元教師で夫には秘密がある
そんな家族の父は中学教師でクラス内にあるイジメと家族の問題を同時に抱える
家族それぞれが持つ棘とは、、

イジメ問題ってほんとに難しい
10個問題があれば解決策も10個あるような、、正解なんてないんだろうけど、そんな悩みを家族が持っているなんて自分だったらどうするだろう
とりあえずお母さんなにやってるの。

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2025年10月01日

Posted by ブクログ

解説の方も書かれている通りミステリーというよりはドメスティックスリラーという位置付けがしっくりきた。

家族、学校、職場、近所という閉じた世界。
マスコミ報道やネット掲示板という時にプライバシーを無視して誤った正義や悪意を振り翳す場。

そういった誰しもがこの本の様に大きな事件でなくてもふとしたきっかけで当たり前の日常が崩れていく、または直視したくない様な身近な人間の一面を垣間見てしまう可能性があるという恐怖をとてもリアルに描いている作品だと思う。

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2025年09月12日

Posted by ブクログ

面白いし読みやすかった!なんとなーく犯人は予想出来たものの、登場人物それぞれの心情が交錯し絡み合っていて、そこも含め読み応えがあった。毎日生活を共にする家族でも、心の内までは分からないし秘密もある。

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2025年08月13日

Posted by ブクログ

いじめに対する学校の対応策や隠蔽体質に腹立たしさを感じながら読んだ。
マスコミの対応も自分が主人公ならやりきれない

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2025年07月22日

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誰もが加害者にも被害者にもなり得る――その脆さと怖さがリアルであるとともに、主人公の教育者としての理想と親としての現実の板挟みが生々しく、胸に迫った。
普段、私はSNSで書き込むこともなく、もっぱらブラウジングするだけだが、閲覧しながらも、知らず知らずのうちに“正義”という名の暴力に加担する気持ちに寄り添ってしまう自分がいて、薄ら寒い思いがした。

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2025年06月27日

Posted by ブクログ

加害者と被害者の心境は似ていて表裏一体。
弱いものを叩くのは弱いもの。
強い自分でありたいと思える作品でした。

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2025年06月22日

Posted by ブクログ

久々の中山七里さん

ようやく何冊か貯まったので(^◇^;)

イジメとか嫌やな…
こんな自殺未遂まで、いくとか酷いな。
メインの家族は、教師やったりするけど、忙し過ぎて、家庭の事は…
何か、生徒らに色々言っても、自分とこがそんなんやったら…とは思う。
もう少し、改善して貰わんと!日本政府!

そこは改善して貰うとして、学校側もあんまり責任逃れもな。これも、今の先生への評価制度に問題あるのなら、改善やな。

しかし、ネットは怖いなぁ…
マスコミが、匿名とか、モザイクの画像をテレビで放送しても、速攻、場所から、人から特定する!
何度も言うけど、匿名で好き放題して大丈夫やと思ってたら、特定できるんやで!

こんなんで、追い込まれて自殺とか洒落ならん!

大どんでん返しありで、久々にある楽しめた!(^_^)v


で、家族は、元に戻るのか???
奥さんとは大丈夫かな?

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2025年06月19日

Posted by ブクログ

学校でのいじめ
当事者は、教師は、校長は……
事件になってしまった時
警察は、被害者は、加害者は……

小中学生という存在って?
それなりの考えが有りそうな気もする

大人という存在には「立場」が絡む
大人ってなんて不自由なんだろう

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2025年06月18日

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必要以上に人を苦しめてしまうマスコミ、ネットの恐ろしさ。加害者にならない道もあったのに。穂刈が、この事件を通して、いじめを訴える生徒から逃げない教師になっていて欲しい。

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2025年06月03日

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娘を自殺未遂へと追いやった少女が突然殺された。
復讐を果たすため家族が犯行に及んだのではないかと疑心暗鬼に陥る社会派ミステリー。
毒にも薬にもなる蕁麻を例えに、刺々しい人間の表裏を表し現実味のあるストーリーだった。

主人公の穂刈は職場では中学教師としての顔、家庭では父親としての顔を務めようと心がけるがどうにも混同してこんがらがっている。
その様が他の登場人物と違い、表裏一体の真っ直ぐな人格なのだと感じた。
どんな人にも弱い部分がありそこから他者を傷つける棘が生まれてしまう。
どんなに表層にある棘を取り除いても、根が残っていればいつでも棘はまた生えてくるのだと感じさせられた。

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2025年05月27日

Posted by ブクログ

娘がクラスメイトのイジメによって自殺に追い込まれた主人公の穂刈。マスコミ報道、ネットの匿名での誹謗中傷によって、一瞬で世間から孤立するんだなと怖くなった。これぞ中山七里作品の描く社会のリアルかな。ただ、ストーリーはわりと平坦で、ドキドキ感は他作品より少なめ。

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2025年11月23日

Posted by ブクログ

なんとなくAudibleで聴いたら、なんとなく終わってしまった。小学生の娘がいじめで自殺をはかってしまう。被害者家族と加害者家族。どちらともがマスコミに追われ、ついには逆転した立場になって再びマスコミから追われる。そんな状況で家族は結束するのではなくバラバラの気持ちで崩れていく。リアルなような後味の悪いような。

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2025年11月15日

Posted by ブクログ

いじめのテーマ、加害者被害者と立場に対して、どちらかでしか考えられるないと、起こりうる悲劇かと思った。

自身に置き換えたときにどれほど想像力をもって、考えないといけないなと感じた

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2025年10月31日

Posted by ブクログ

ネタバレ

犯人については確信はないが、そうなんだろうなぁと思った、第2候補は父親かな。人間誰しも何かしらの悪意があるのは認めざるを得ないし、大切な人の悪意を知り傷ついたり、うまく対応できない心理もまぁわかるが、あまりにも美化して見すぎかな?そんなんひっくるめて家族だし身内贔屓や自己愛あって当然、話としては読みやすいしグロさなども軽く映像化しやすい作品かな。

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2025年10月26日

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ネタバレ

学校のいじめをテーマの小説を加害者が被害者になり得る因果応報。被害者が加害者疑惑…家族の絆を感じると思いきやハリボテの家族が繋がりを信じ合って中身がぐちゃぐちゃな感じが今の社会を風刺してるようで面白かった。誰が犯人か予想するタイプの小説ではないのでどんでん返しを期待してしまうと方向性が違うのかなとは思う。でも読みやすくて読む手が止まらない。感情描写がリアルなところも推せる点です。

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2025年10月24日

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ネタバレ

オーディブルにて。
結果的には家族から犯罪者が出ることなくよかったということだけど、事件前と後では家族のあり方がガラリと変わってしまった。もう元には戻れないしおそらく崩壊するんだろうなっていう推測。とてもリアルであり得る話しかもしれないと思って読みました。

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2025年10月14日

Posted by ブクログ

ネタバレ


いじめの被害者の家族が一転、いじめ加害者の殺人の容疑者として糾弾される目に遭う。

犯人へのミスリードが非常にうまいです。
ずっと主人公の奥さんか娘だと睨んでたので、真犯人にびっくりしたと同時にちょっとこじつけ感もあるかな?
大輪家のお父さんは割としっかり話せるようだと思ったけど、家族の歪みまでは覆られなかったかぁ。
穂刈家と大輪家の対比も皮肉っぽい。

駿くんも釈放されてまた家族4人の生活が送れる反面、自分の家族の昏い部分を知ってしまった穂刈さんはこれからも苦労していくと思います。
でも父親としてはステップアップした気がする。

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2025年10月08日

Posted by ブクログ

いじめの被害者と加害者は対角線上にあるように見えて、実際のところ表裏一体なんだと気付かされた。きっかけの大なり小なりはあっても、スイッチを押されてしまうと簡単に裏返ってしまうものだった。

やられたらやり返すでは、問題が何も解決しないことだけは身に沁みた。では、やられたらどうすれば良かったのか?学校側の対応に任せても、被害届けを出しても、被害者側が納得する結末は迎えられなかったのではないかと思う。

いじめの解決に正解がないという事実に突き当たったとき、親としては不安しかない。

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

被害者が加害者と疑われ、加害者が被害者になる。
人の目には映っていない性格がある
人の二面性ってこういうことなのかもしれないと感じました。

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2025年09月26日

Posted by ブクログ

教室や学校、いじめが題材で親近感というかイメージは湧きやすかった。
展開も突拍子もないわけではないけど、読めるわけでもなくて面白かった。

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2025年09月23日

Posted by ブクログ

棘の家って、棘のある題名だなぁ。物理的な棘ではなく家庭内に山嵐のジレンマのような距離があり、ジレンマ解消の為に刺さり合う物語だろうかと思いつつ、手に取った。

穂刈慎一は中学校教師、イジメに合っている鳥越の事を穂刈に相談する真田朋子の場面から始まる。校長の中村仁美をはじめ学校側はイジメの存在を認めず目を背ける。妻の里美も元教師、長男の駿は中学2年、長女の由佳は小学生という家族構成だ。家庭には様々な事情がある。それは外から見ていてもわからない。そんな家庭の事情がひとりひとり明らかになってくる。私にとっては、最も恐怖を感じたのは由佳、そして最も呆れたのは里美だった。そして・・・。
ごく普通の家庭や学校に中山七里さんらしい楔が打ち込まれる。

由佳の事件により、学校側だった穂刈はイジメの対象の生徒側になる。動かない学校により、事件はさらに連鎖し殺人事件へと発展するが・・・被害者は大輪彩、大輪家も加害者から被害者に変わる。犯人は誰だ??? 棘が次第に大きく伸びていくのを感じる。まさに「人を呪わば穴二つ」いや四つかもしれない。

起で書いた通り、棘が刺さり合っていた。しかし、中山七里さんらしい最後の意外な展開もあると思っていたが・・・。イジメの怖さ、ネットの怖さ、そして家族の信頼をリアリティある表現力で描かれた作品だった。
様々な棘が刺さり合って穂刈家族や学校はどう変わっていくのだろうか・・・。文中の言葉を引用するなら、中山七里作品としては珍しく「隔靴掻痒」の思いでページを閉じた。

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2025年05月23日

Posted by ブクログ

2025/5/16
自分のクラスのいじめを放置していた担任教師。
娘がいじめを苦に飛び降りる。
そしてネット上で騒ぎになり、いじめの主犯格の少女が殺される...

うーむ。
親ってこんなものなのかな?て印象。
思ったより淡々としていた。
わたしの子どもが自殺未遂したら、殺されたら、狂うだろうな。

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2025年05月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中学生教師主人公ともと教師の妻、中兄、小妹家族。
突然娘が学校で自殺未遂し原因はいじめだということがわかる。
学校は隠蔽、被害者父として、教師としての狭間で揺れ動く。


加害者被害者、 教師父親
その見え方は当人立場によるもの。

被害はさけられないが、加害は弱者のがさらに弱者に行う。
人間の闇の性質

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2025年05月27日

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