【感想・ネタバレ】特殊清掃人のレビュー

あらすじ

誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。

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Posted by ブクログ

こう言っていいのか分からないが、
顔が引きつりつつも面白くてとまらない。
短編でさくさく読み進める。

本当に死んだまま放置したら、
人間はあんなになってしまうのかと驚き。

孤独死。
これから増加しても不思議じゃないし、
自分の身に起きるかもしれない。

死後の部屋に生き様か…部屋の片付けしよ…

“誤読も一つの読み方”
本書内のとても好きなフレーズ。


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2025年09月11日

Posted by ブクログ

描写が細かくて「うわっ…」と思うところもあったけど、遺品などから死んだ人の想いや生活がわかることがあるんだなと思った。人にはいろんな人生があるなと思った。

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2025年01月08日

Posted by ブクログ

本作を読んでいて、昔見たドラマ『臨場』を思い出しました。
本作とドラマでは主人公の職業が違う(特殊清掃人と検視官)ので、同列に見る訳にはいかないでしょうが、死人に関する仕事である点、亡くなった人の最期の想いを『根こそぎ拾ってやる』仕事である点に共通項が見出せるように思いました。
題材が特殊清掃人であることから、どうしてもグロい記述が目立ってしまいますが、遺品整理という仕事を通じて亡くなった人の想いを残された人たちに伝えたいという熱意がひしひしと伝わってくる良作だと感じました。

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2024年10月17日

Posted by ブクログ

特殊清掃の仕事の壮絶さとやりがい(五百旗頭さんが言ってた亡くなった人の無念を部屋から祓う)を少しだけでも触れられた気がして面白かった。描写がリアルでグロいのも良かった。人間シチューは自分のグロさの想像を超えてきて衝撃。人間って脆い。孤独死だけはまじで避けたい。五百旗頭さんのことをもっと知りたい

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2024年09月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中山七里作品2作目。

読みながら想像するだけで、現場の壮絶さや特殊清掃人の仕事の大変さが 凄く分かる。
絶対に誰かがやらなきゃいけない、でもやりたがる人は数える程でしかないだろう仕事についてる人は凄いなぁと思った…。

この作品の良かったところは ただ特殊清掃をするだけじゃなく、亡くなった人の想いや周りの人の想いまで書いてるところだと思う。
孤独死しても こうやって想いに寄り添ってくれる、気持ちを汲んでくれる人がいてくれたら 浮かばれるんじゃないのかな…。

(秋廣香澄·あきひろかすみ目線)
30代 独身女性(関口麻梨奈)
仕事を辞めた後 引き籠もりに…。
後に自然死(脳梗塞·心原性脳塞栓症)、死後1ヵ月半経過。

(五百旗頭亘·いおきべわたる目線)
40代 ベンチャー企業家(伊根欣二郎)
浴槽にてヒートショックによる死亡、死後1週間経過。

(白井寛·しらいひろし目線)
20代 無職の男性(川島瑠斗)
熱中症にて死亡、死後2週間経過。

(五百旗頭 目線)
80代 資産家(諏訪連司郎)
持病(狭心症)の発作で死亡、死後1ヵ月経過。

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2024年09月02日

Posted by ブクログ

氏家京太郎シリーズに出てきた五百旗頭亘が気になり本作を手に取った。
やはり好きなキャラクターだった。

本作を読む前に特殊清掃について動画で予習したのだが、いつからこういう仕事は出来たのだろうか。今の世の中には無くてはならない重要な仕事になっていると思う。

題材が題材だけに中々きつい表現も出てくるがこれが現実なのだろう。
これでもまだ小説として読める範囲に留めていると感じた。

孤独に亡くなってしまった人達の思いを拾って行く構成だが、時にはミステリー、時にはヒューマンドラマに繋がって行く。
中でもミュージシャンを目指していた五百旗頭の部下の白井の旧友が孤独死してしまった話は感動した。
もし独りで逝く事になっても、このように丁寧に思いを拾ってくれるのなら救われる気がする。

今は若者だろうが老人だろうが孤独死の危険性は孕んでいる。
本作にも書かれていたが、こういった職業が儲かるのは複雑な思いだが、大切な仕事である事を痛感した。
自分には出来るか分からない。尊敬せざるを得ない。

中山さんは社会の問題を読みやすく盛り込んでくれる作家のようなので次も楽しみに選ぼうと思う。
本作で氏家氏が出てくれたのも嬉しいポイントだった。

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2025年10月21日

Posted by ブクログ

特殊清掃を通じて、生きている人の思いや醜さを描くミステリー。
社会派のようであるけど、少し軽めな印象。どちらかと言えば法医学もののヒポクラテスシリーズに近いか。

4編の短編集のようになっていて、特に3編目が秀逸だと感じた。
特殊清掃がメインテーマではあるが、最終的には遺品整理と遺品の謎がミステリー要素として強くなっていく。清掃はあくまでもそれが見つかるための要素になる。
良いテーマだけど、話が進むほど特殊清掃後のミステリーがメインになってくるので、短編でしかできないテーマだと感じた。

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2025年09月21日

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特殊清掃が必要な部屋の描写がめっちゃリアルでちょっと気持ち悪くなったけど、ストーリーは楽しかった。短編集みたいな感じでサクサク読めた。

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2025年08月11日

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一気に読みました。色々考えてしまいました。わたしが孤独死して職場無断欠勤したら連絡は来るだろうし、それも家族にかかってくる。家族がいて、仕事があって、普通の生活だなーっと思ってしまうことも、全然そんなことなくて、幸せなのかもしれない。

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2025年07月30日

Posted by ブクログ

読みやすく
サクサクと読んだ
人間って…そうなんだ…と
初めて知ることも多く
かなりグロい箇所も多かった

全4編のストーリー

ラストの一話は
ちょっとミステリ仕立てで
なんとなくスカッとした
最後が このお話で救われた思い
そのくらい ちょっと重たかった
やるせない気持ち
せつない気持ち
1話と3話は 苦しかったなぁ…
特に3話は 現実に多発している亡くなり方
何とか防げなかったのか
彼の人生を思うと とても辛い…

特殊清掃というものに
ちょっと興味があって読んでみたけど
命懸け。警察も処理場の人も。
普段知ることの出来ないものを
教えてもらえた
そして 日々の日常を
しっかり生きよう。と思えた

五百旗頭さんを好きになった
他の関連作品も
読んでみたいな

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

孤独死を迎えた悲惨な部屋の特殊清掃人を取り巻く悲喜こもごも。事件とまでいかないあれこれに鋭くかつふんわりとかかわる五百旗頭のスタンスがカッコいい。パトレイバーの後藤隊長のようです。
相変わらず特殊清掃の描写は食欲がなくなるエグさですが、話のメインはそこよりむしろ遺品の整理などを巡って起こる故人の感傷へ思いを馳せる、悲しくも優しい心情かなと思いました。
普段の中山七里作品のようなどんでん返しや畳み掛ける展開なんかとは趣向の違う作品です。が、それが逆に特殊清掃人というキャラとしっくり合っていました。

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2025年07月01日

Posted by ブクログ

特殊清掃の仕事を請け負うエンドクリーナーで
働く3人のそれぞれの視点で綴られる物語。
亡くなった人の部屋を清掃する中で
見つけた謎を解いていくミステリーの側面もあり
長編ではないけれど読み応えがありました。

人は亡くなると物体として扱われ、
肉は腐るし、虫は湧く…
なんとも言えない切なさを感じました。
作品の中で知り合いだった人の亡くなった部屋を
清掃する話があるけれど
個人的には1番印象に残る話でした。

大切な人がもし孤独死した時に
その現実を受け止められる自信は正直ないけれど
亡くなった人の想いを尊重して
その人のことを忘れずにいることが
大事なのかな。

改めて、特殊清掃の仕事についても
知れる作品で読んでいて興味深い内容でした。
人の死体から感染症の脅威もあるということに
びっくりしました!

今後も核家族化や高齢化による孤独死が
増えていくのが予想できるので
こういった仕事の需要が増えていくと思うと
複雑な気持ちになります。


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2025年06月21日

Posted by ブクログ

ゴミ屋敷や死体の発見された部屋のハウスクリーニング-特殊清掃を行うエンドクリーナが扱った事例を4本集めた本だが、死体が発生する強烈な臭いの描写が何とも凄かった.オーナーの五百旗頭と新入社員の秋廣香澄、社員歴の長い白井寛が依頼物件を扱うが、関口麻莉奈が母との生き方の違いで「みんな滅びろ」と書き残して孤独死する「祈りと呪い」.社員の女性を私的に部屋に招いて優雅な生活を楽しんでいた伊根欣二郎が、浴槽で死んでいた「腐蝕と還元」では物件オーナーの娘との接点から事故原因が判明する.白井の学生時代のバンド仲間が死体で発見された「絶望と希望」では、ボーカル担当だったみかろんこと山口美香が突然売れ出した曲の出所を探る白井の執念が素晴らしかった.「正の遺産と負の遺産」では遺産分割協議で揉める三姉妹と家政婦の行動の中に違和感を感じた五百旗頭の直観が冴えていた.鑑定に携わる氏家京太郎のアドバイスが随所で光っているのが楽しめた.

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2025年02月04日

Posted by ブクログ

亡くなった後の情景が生々しいいい。
知らなかったからこそ驚き。
なるべく孤独死はしたくないもんですね。

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2025年01月08日

Posted by ブクログ

父親が亡くなった時のことを思い出させる内容だった。浴槽内で死亡、一ヶ月経ってからお隣さんの通報で発覚。マンションの通路にある浴室内の窓ガラスには異常な数の蝿の姿が見えた。

清掃前の見積もりで業者と一緒に部屋に行ったけど…玄関のドア開けっ放しでどんどん蝿が逃げてた。素人の私でもこれ大丈夫か?と心配になったけど…やっぱり逃がしちゃいけないものだよねぇ…

どの短編も面白かった。1番はバンドの話かな。生きてて欲しかった。

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2024年12月15日

Posted by ブクログ

中山七里にしては読後感が爽やかな気がするのは気のせいか?猟奇殺人とか、バラバラ死体とかと比較するのが間違ってるのか。
亡くなった人の気持ちを汲む。
出来たらお互い生きている間にやりたい事ですね。

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2024年09月08日

Posted by ブクログ

短編構成だったので一気に読めた。社長含め3人しか従業員いないので、人物を把握しやすい。
中山七里さんの作品はまだそんなに読んでないけど、当然のように出てくる警察官。なんなら社長の経歴が元捜査官。
若い人が死んだ人の後片付けをするのは、この世の摂理なごらなかなかキツいものがある。だれも孤独死して悲惨な最期を迎えたいと望んだわけではないので、生き方なんか垣間見えるとつらい。
清掃業務のあれこれというよりは、結構強引に故人の生き方を捜査してる感じ。入って数ヶ月の女性がわざわざ水戸にある故人の生家まで訪ねるのは職務の範疇を越えてる。
ちょっとやめた元刑事のために、現役刑事たちが融通効かせすぎな感じもした。
白井くんのバンドの話はグッと来た。ラストも良かった。こういう話が読みたかった。

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2025年09月12日

Posted by ブクログ

誰もいなくなった部屋にこそ、住んでいた者の嘘のない生きざまが現れる──。特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。『護られなかった者たちへ』の著者が贈るヒューマン・ミステリー。



少し前に 『超孤独死社会 特殊清掃の現場をたどる』を読んだばかりでしたが こちらは小説とは言え 孤独死した人の部屋の説明が生々しく 頭の中が想像した部屋の映像で汚染されていく様な気分になった。
以前読んだ『鑑定人 氏家京太郎』の主人公も少しだけだけど登場した。
3年前に読み終えていたけど うっすらとしか覚えていない…
特殊清掃業者がここまで立ち入ることは 実際にはないと思うけど 目のつけどころが面白い。

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2025年08月18日

Posted by ブクログ

孤独死などの部屋を専門に掃除をする特殊清掃の会社を舞台にした連作短編集。
特殊清掃の会社・ラストクリーナーには社長の五百旗頭、白井、最近転職した秋廣の3人の従業員がおり、各章ごとに視点が変わる。
近年の猛暑による熱中症の孤独死なども身近になり、一部のレビューではグロテスクとの評価もあったが、自分は人間死んだら、短時間でそんなになってしまうものなんだと勉強になった。
特殊清掃の実態自体の表記は各章3分の1程度。それ以外はご遺体の謎に迫る構成になってるので、なかなか面白かった。
グロテスクと言えば、グロテクスだけど、昆虫法医学シリーズを読んでる人ならば、多分お馴染みの光景。

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2025年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

食事をしながらとか
お菓子食べながらとか
本を読む私ですが…この本は無理

色々リアルな表現が多すぎる
グロいのも、いやミスも
むしろ楽しめるタイプなんだけど
蛆虫や小蠅の大群や蛹なんて…
おまけに人間シチューって…
もうやめてーって感じ
お風呂で死ぬと、そんなことに⁈
想像力豊かすぎてヤバかった

でも実際こういう仕事してる方が
いるんだよね?

そこに目を向けた中山七里先生
素晴らしい

ドラマや映画では、ここまでリアルに
見せれないやろうし、小説ならではよね

肝心なストーリーは、読みやすく
分かりやすかった

びっくり展開はなかったし
ミステリーって感じではないけどね

孤独死だけはしないようにしたいと
勉強になった

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

章ごとに分かれた特殊清掃のストーリーで、実態が生々しくリアルに描かれているためグロさもある。知らない世界で興味深く読めたが、特殊清掃人が警察や探偵のようなことまで行うものなのか疑問に感じた。ミステリーとしては物足りないかな。

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2025年07月27日

Posted by ブクログ

短編集のように、チャプターごとで語り手や事件が違うので読みやすい。 特殊清掃人という言葉の通り、孤独死や突然死など、死体の状態が細かく描写されており想像するだけで体力を使う場面も多々あるため、あまり想像せず読むのがいい。
フィクションだが、物語の終わり方がなんとも言えず変に現実味を帯びているため、ノンフィクションのように思える。「なんだかなぁ」と現実の冷たさを、見させられてる気分になる。

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2025年07月22日

Posted by ブクログ

章ごとに分かれていて読みやすかった。
本だから淡々と読めるけど実際立ち会ったらたまったもんじゃないんだろうな…

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2025年07月15日

Posted by ブクログ

特殊清掃業者とは、孤独死、事故死、事件現場など、通常の清掃では対応できないような特殊な状況の部屋を清掃する業者のお話。

遺体の腐敗による汚染、体液、血液、悪臭、害虫などの問題に対応し、部屋を原状回復させるための清掃や、除菌・消臭、害虫駆除、解体、リフォームなどを請け負う仕事の描写はかなりリアルティ溢れてましたが、それに無理やりミステリー要素をこじつけたところでいろいろと限界があるなと思いました。全体的にミステリー要素が小粒で、つまらなくはないが面白くもないと言った感じ。

同じ特殊清掃業者のお話で言うと、本ではなく韓国ドラマですが、「ムーブ・トゥ・ヘブン: 私は遺品整理士です」とかがおススメです☆

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2025年05月10日

Posted by ブクログ

孤独死などで死体がしばらく放置されたあとの部屋の清掃を請け負う特殊清掃「エンドクリーナー」社の物語。

中山七里さん、絶対この手の描写大好きなんだろうなぁ。心なしか生き生きした書き方のような…
ウジだのハエだの悪臭だの、読んでいて顔をしかめてしまう部屋ばかり。

そんな部屋に残された故人たちの思いを探っていく清掃人たち。
所長の五百旗頭(覚えられない…)が元刑事ということもあり、警察や鑑定所も交えながら、いろんなことが明らかになる。

白井の友人のミュージシャンの話は、わりと好きだったな。

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2025年04月23日

Posted by ブクログ

特殊清掃、興味ありつつも実際に現場を見たら怯みそう…
短編で読みやすかったし、他のシリーズの登場人物も出てきて面白い。

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2025年03月31日

Posted by ブクログ

特殊清掃というお仕事。中山さんが描くとやっぱり多少グロさはあるけれど、それがリアルなんだろうなとも思う。30代女性とか40代起業家とか、孤独死とは遠いところにいるような人間が孤独死をする。今の時代を風刺した話だった。でも小説としてはどれも、いつもよりインパクト少なめのラストだったかな。とにかく孤独死は嫌だなぁとは思った。

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2025年02月15日

Posted by ブクログ

12月-08。3.0点。
住民死亡後の清掃を行う業者。社長は元捜査一課刑事。短編形式。
どれも自然死と思われるモノの、ヒトクセずつあり。読みやすかった。
鑑定人の氏家も準レギュラーとして登場。

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2024年12月20日

Posted by ブクログ

元警察官の特殊清掃人。
中山七里さん、文章から情景を描かせるのが上手すぎて、すごく生々しい絵が頭に浮かぶ....。
適度なミステリー要素がページを捲る手を早めた。

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2024年11月24日

Posted by ブクログ

特殊清掃業者〈エンドクリーナー〉には、日々、様々な依頼が押し寄せる。彼らの仕事をとおして、死者が抱えていた様々な事情が浮かび上がる。
ノンフィクションで特殊清掃を扱う本を読んだことがあったのですが、防護服を着込んで臨む描写はなかったような。確かに感染とかのリスクはあると思うので、用心に越したことはないだろうけれども。感染のリスクとかよりも、虫がたくさんいる環境というだけで鳥肌モノ。生業にされている方には頭が下がります。

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2024年10月06日

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