あらすじ
ネット界最恐の情報通〈市民調査室〉。芸能人の醜聞、政財界の不祥事など、様々な暴露ネタで、物議を醸していた。しかし、ネットの炎上が現実に飛び火して、人命に関わる事態に発展する。サイバー犯罪対策課の延藤は、執念深く捜査を進め、特定寸前まで追い詰めるのだが――明日は我が身、体中が粟立つSNSサスペンス!
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Posted by ブクログ
『絡新婦の糸』は、SNS時代の人間心理と群衆行動の危うさを表現するミステリー。
物語の中心には、「市民調査室」と名乗る匿名アカウントが存在し、このアカウントは一見、公益のために動いているかのように見えるが、実際には選び抜かれた情報と刺激的な言葉でフォロワーを煽り、特定の人物や組織を糾弾させていく。その結果、老舗高級旅館の支配人と女将が自殺に追い込まれるという痛ましい事件まで発生する。
ネットに氾濫する玉石混交の情報の中で、人は自分が信じたいものだけを選び取り、それを裏付ける情報ばかりに視界を奪われていく。本作は、その思考の偏りがどれほど容易に形成されるか、そしてそれがいかに破壊的な力を持ちうるかを突き付ける。現実への不満や鬱屈を抱えた人々が、縁もゆかりもない相手を炎上の餌にし、驚きや嫌悪を伴うニュースを快楽のように拡散していく様は、現代のSNS炎上事件と重なって見える。
さらに、カルト教団が信者を取り込むために用いる「神秘体験」の手法も巧妙に物語に組み込まれており、一度その糸に触れてしまえば、抵抗する免疫のないまま深く絡め取られていく。「絡新婦」が小蜘蛛を操り、無数の糸を張り巡らせて獲物を逃さないように、本作の情報網もまた、読者をじわじわと追い詰める。
自身もまた誰かの小蜘蛛になっていないか考えさせられる一冊だった。
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SNSのインフルエンサーに洗脳された浅慮な正義が、フェイクニュースを拡散して無実の人々を追い詰めてしまうお話
フェイクニュースの発起人〈市民調査室〉の正体は途中で勘づきましたが、明日は我が身、戒めとして読み返したい作品でした
Posted by ブクログ
これは抉られた。中盤、とあるインフルエンサーによるルサンチマンが凄まじく、燃え上がる頁を見ながら何度も心を刺された。自分が危ういところに立っていて、実はすぐにでも燃える立場になってもおかしくない。それがSNSという道具、インターネットという道具なのだ。
扇動される時は自分たちが操られているなどとは思わない。自分の意思でこれをやっている、そんな風に思うのだろう。
真相についてはやや衝撃が少ないものの、車に乗ると人格が変わる人物がいるのと同じでネット上になるとおかしくなる人間もいるのだ。
Posted by ブクログ
面白かった!SNSで拡散されたフェイクニュースが、リアル世界で被害をもたらした時、どういう刑罰の対象になるかがよくわかった。
刑事事件として扱う場合は、名誉毀損や威力業務妨害、偽計業務妨害がそれに当たる。でも罪状は禁錮三年もしくは罰金15万と、実際の被害と照らして軽いことが多いのでは?と思わされる。
その後の民事裁判で損害を補填できるかの話になるなら、一般人は泣き寝入りすることが多くなりそう。。。
犯罪も巧妙で終盤までハラハラした!
サイバー犯罪対策課は興味深いけど、実際そこで働いてる人のストレスってかなりきつそう。ネットの無政府状態に毎日触れてたら、ある意味洗脳されるのもわかる。自分の関心がトピックの上位に出るようになってることが多いから、世界の話題と勘違いしやすい。
ラストの犯人は、この人でなくても成立したと思うので少し残念。組織的な貢献度合いが非常に優秀な一般職員てところが、どことなく自分に似てた。残念。
Posted by ブクログ
サイバー犯罪か…
フェイク・ニュースなぁ…
もう、一旦、出てしまったら、真実であろうとなかろうと広まって行く〜
どうしたものか…
匿名性に胡座をかいて、ジャンジャンとリツイートとか、ツイートするのは、ええけど、特性されるからね。普通に!
なんか、自分の名前を名乗らんから、大丈夫って思ってたら、とんでもない。
今回は、サイバー犯罪専門部署が活躍する。でも、人数少ないし大丈夫なんかな?
今後も含めて。
インフルエンサー「市民調査室」。
はじめは、良心的な情報を配信して、フォロワーを増やす。
そのうち、たまにフェイクニュースを。
そのお陰で、自殺者まで出した!
これには、フォロワーも意図してる?してないに拘らず加担した事になる。
追い込んだお前らは、人殺しやからな!
実際に、ナイフとか用意して、グサっと刺すような事は、してないから自覚ないかもしれんけど!
キーボードを軽く叩くだけでもな!
これからも、こんな犯罪増えていくんかな?実際に、めっちゃ重い罪にはならんようやけど、民事での損害賠償とかを含めると結構、自分の人生詰むからな!
もうちょっと自覚せい!
以前ネットは自由空間がなどという評論家がいたが、自由も節度を失くせば無政府状態になる。
いったい、いつからSNSは懲罰意識と薄っぺらい正義の蔓延する空間になってしまったのだろうか。
(本文より)
Posted by ブクログ
実際でも起きてそうなストーリー。
犯人の設定はなくても、SNSで悪気なくデマを拡散したり、誰かを攻撃しているつもりはなくても攻撃していたり、ってあると思う。
この作者さんのメッセージ性がストレートに出ている作品だなぁ、と思う。
SNSは見るが見るだけが基本スタンス。
投稿するのはポジなこと、のみ。
事実かどうかわからないことは鵜呑みにしない。
仕事柄SNSとの付き合い方は弁えてると思うけど、改めて情報の取り扱いには気をつけよう、って思いました、っていう謎の戒めモード笑
2025.3.20
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Posted by ブクログ
面白かったです。ネット犯罪を扱うサイバー犯罪対策課に所属する主人公が、市民調査室という、フェイクニュースを流す人物を突き止めようと捜査する話です。市民調査室は何者なのか、目的は何なのか。ネット社会である現代の闇につながる話もあり面白かったです。
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最後は、え?ってなってもういっぺん読み返した。今の時代ならではの話。数十年前ならこんな小説は生まれなかっただろう。サイバー犯罪対策課って、イタチごっこなんだろうなぁ…でも、負けないでほしい。
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現代社会が抱える問題を、実際に起こった事件を交えながら描くのがいつも上手だなぁと思う中山七里先生。今回はSNSが抱える闇や問題について。読んでいてしんどいなー、けど本当にこういうことあるよなー、と思って現実に絶望してしまう。なんとなく結末は想像ついたけど最後まで一気に読めた。
Posted by ブクログ
「市民調査室」と名のるインフルエンサーが引き起こした様々な事件を取り扱う物語だが、現代の世相を反映したもので楽しく読めた.「ラーメンいそべ」の突然の繁盛、大学理事長の噂の広まりなどの対応で、延藤慧司がサイバー犯罪対策課を率いて動き始めるが、熱海の旅館がSNSの噂で経営が難しくなり、経営者夫妻が心中.製紙会社のオーナーの乱脈に絡む問題.延藤は市民調査室のフォロワーを数名取調べるが何もつかめない.さらに延藤自身も行動を晒される事態となる.旅館と製紙会社の件で株価の妙な動きを察知した延藤が次第に核心に辿り着く過程が楽しめた.犯人は意外な所におり、題名のどこにでも存在する「絡新婦」がそれを示していると感じた.
Posted by ブクログ
SNSってホントに怖いな。。
どうやって絡新婦見つけるんだろう?と思っていたら…。
最後は怒涛の追い上げ。
犯人探しと言うより、SNSで起こりうる事象の話がメインだったような気がする。
無意識の悪意って、ホント厄介。。。
Posted by ブクログ
本作では血が飛び散るような過激なシーンは出てこない。
しかし、心が物体だとしたら、一本一本針で突き刺され、皮を一枚ずつ剥がれていくような苦しさがある。
幸いにも私の過疎ブログは炎上もせず、ここまで10年以上やってきているが、本作での仮想体験はひどく苦しいものだった。
物語は閑古鳥の鳴くラーメン屋から始まる。
ネットの力ってすごい!
他にも、主演作を控えた芸能人の薬物犯罪や某大学の理事長の悪(?)を暴くというネットの良い面(?)が出てくる。
けれども、明るい面があれば暗い面もある。
見えない扇動者は誰だ。
それに、イイね!をし続ける、何の責任も負わない無辜の市民たち。
彼、彼女らは自分の何が悪いのか、他人の苦しみを理解できないし見ようともしない。
道端でアリ踏んじゃった、いや、小石を蹴った……踏んだり蹴ったりしたことすら気づいていないのかもしれない。
とにかくそれが恐ろしい。
でも、もっと怖いのは、それが現実世界をただなぞって書いているだけという点だ。
ウェブは便利だ。
今や欠かせないし、誰かの助けにもなっている。
けれど、そこは鬱憤ばらしの場所でもある。
その情報は真実か?
あなたが依存するその人はあなたのことなんて1μmたりとも考えていないのに。
結末は苦い。
動機も苦い。
衣食足りて礼節を知る、か。
人間は愚かでどうしようもない。
せめて自分とその周りの人が、辛い思いをさせる側でもする側にもならないように、願い、学び、教えていきたい。
Posted by ブクログ
SNSのインフルエンサーが載せる話題に、心酔するフォロワーたち
社会的事件から芸能人のスキャンダルまで、幅広く取り上げ話題になってそれが事件に繋がる怖い世界です
私自身もネットに影響されないよう気をつけようと思った次第です
Posted by ブクログ
ミステリー仕立てで、SNSのネガティブな部分を描く。
ミステリーとしての評価は分からないけど、SNSあるあるで一気読み。SNSとうまく付き合えるようになるには、あと何年かかるのだろう。何年か後に、この作品が「何書いてんだ?」と読者から思われるといいけど。
Posted by ブクログ
社会派ミステリー。
中盤からは、誰が犯人か、ドキドキしながら読みましたが、読み終わってみると、犯人探しより、ラーメン店の夫婦、アイドルグループの一員、新聞販売店店主、旅館の女将、といった登場人物たちの心情や状況描写がよかったな、と思いました。
ネット利用はほどほどにしたい。
Posted by ブクログ
“絡新婦”って読めます?というか、京極さんの長編小説にもあるんで、そちらを読まれている方はわかるんでしょうけど、私は読めなかったんです…。“ジョロウグモ”って読むんですね!!
ストーリーは、サーバー犯罪対策課の延藤慧司が、「市民調査室」と名乗るインフルエンサーに立ち向かうものとなっています。閑古鳥の鳴くラーメン店、薬物中毒の俳優、悪評の絶えない大学理事長に留まらず、熱海の老舗旅館や大手製紙会社も「市民調査室」のターゲットになっていく…。老舗旅館の経営者夫婦は風評被害により自殺に追い込まれてしまう。また、「市民調査室」を追う延藤をもターゲットにされてしまうのだが…。
SNSって怖い…。というか、インフルエンサーの影響力って絶大なものなんだと改めて感じました。それでも、やっぱその情報だけを鵜呑みにするのはとっても危険なことなんですよね…。私はSNSあんまり使ってないし、インストールだけしてあとは放置してる感じで全く使いこなせてないんです!まぁ、それはさておき、エンディングにちょっと拍子抜けしてしまった感が否めなかったのが正直な感想です。でも、この作品もシリーズ化されるならぜひ読みたいです。
Posted by ブクログ
芸能人の醜聞、政財界の不祥事など、様々な暴露ネタで、物議を醸すSNSアカウント<市民調査室>を巡る攻防。フェイクニュース、ネットの炎上などまさに今リアルタイムで社会問題になっているテーマに真っ向から切り込んで色々と考えさせられる。小説だけど、現実味がありすぎてなんというか。《言葉でも人は殺せる》ということを、真剣に考えて向き合わなければいけないと思った。
Posted by ブクログ
ネット社会に存ずる情報屋と取り締まる警察のサイバー犯罪対策課のおりなす物語。とうとう死者がでてしまったのだが、犯人は意外な人物。
ネット社会がアナログ人間には難しくもあるけど、ストーリー的にも面白いかな?って感じです。
Posted by ブクログ
女郎蜘蛛ってこんな漢字で書くんだ。
妖怪なんだね。読めなかったから、ずっと絡・新婦で変換してた。
ネット民は中山七里さんの小説では良く登場して騒いでいるけど、こんなに前面に出てきた事はなかったかな。自死に追い込まれる人は少なからずいるんだと思う。現実では救われてない人達が、せめて小説ではささやかな復讐を…って、やっぱり浮かばれない。
後味はあんまりよくない。
魔女狩りの標的にされたら、どっちに転んでも死ぬしかない、みたいの、絶望的な気分になる。
Posted by ブクログ
Twitter民なら心臓にナイフを突きつけられたかのような冷や汗をかくのではないか?SNSインフルエンサーの発信が同好のフォロワー群によるエコーチェンバーによって高められ、自分も参加したうえで何かの真実に触れたかの様な高揚感に達する喜び・・・平凡な人生に瞬間ではあるが虹色がさすのである
良心的で的確な批評で知られた「市民調査室」が恣意的な発信、既に信者と化している十数万人のフォロワーが発信内容の周辺情報を掘り・膨らませ・拡散することで老舗宿は潰れかけ・大企業の株は暴落
Posted by ブクログ
SNSに限らずネットに勝手にこういう思考、嗜好だよねだからこれ興味あるよね、と表示されるのにはウンザリする。本の内容は最近本当によくSNSで見かける感じだなと。犯人は違う人が良かったな。
Posted by ブクログ
サイバー対策課の延藤がネットの情報通「市民調査室」を追う話。SNSに踊らされるのは誰か、反面教師として見てしまう。犯人は勿論気になるけど、炎上が起こる様、その先の展開が気になって全く他人事に思えない。ほんとSNS気をつけないとってなる。
Posted by ブクログ
ストーリーは特に驚くものでもなかったのだけど
(勝手に期待値あげた自分が悪い)
SNSやネットとのかかわりかたを考えされられる作品だっだ
親世代とかにほんとかフェイクかどうやって見分けるのと言われたらうまく説明できないかも
ネットに限らず何かを信仰陶酔していくひとはいるわけで
それもひとそれぞれの時間の使いかただから別に否定はしないけど
誰かを傷つけたり蔑んで排除して自分の好きなもの信じるものだけを推して生きていくようなことは良くないなと思った
ネットリテラシーって死語なのかもとふと思ったけど
用法用量を守って正しく使わないとなー
Posted by ブクログ
フォロワーからの相談に的確なアドバイスを送ったり、グルメレポをきっかけに潰れかけのラーメン屋を復活させたり、どこにも流れていない芸能人の薬物情報などを言い当てたりと、絶大な影響力を誇ってきたインフルエンサー・〈市民調査室〉。しかしこのインフルエンサーはやがて複数の真実の中に細かなウソを混ぜるようになり、やがてそのフェイクニュースに惑わされた複数のフォロワーたちの影響で対象は炎上、ついには自殺する者まで出てしまう。以前から市民調査室の文章に偽善の匂いをぷんぷん感じていた警視庁直轄のサイバー犯罪対策課に所属する延藤慧司(えんどうけいじ)は、上司から捜査の指示を受ける前に〈市民調査室〉を追い始める。
善意の投稿で多数の支持者を得てきたインフルエンサーが突如方向転換した末に行き着く先(目的)については結構早めに思いついてしまったし、作者の作品を読みすぎたのか、もう誰が真犯人なのかも早々に検討がついてしまった(苦笑)。いまどきで、ありがちなことをテーマにしていて、実際にこういう犯罪は起こっているんだろうとリアルな怖さは感じた。他作品とのつながりとしては、市民調査室の反撃により、延藤自身がネットに乗せられて犯人扱いされたことで、桐島班の葛城巡査部長と宮藤が登場。薬物で捕まる俳優の照屋一心(てるやいっしん)は、『スタート!』に出てくる宮藤映一(監督になっている)と六車圭輔脚本の映画の撮影をしている。
Posted by ブクログ
ネットの闇、怖すぎでした。
物語の中だけの話と思えないとこが余計に…
犯人は想像してた人でなかったのですが、サイバー犯罪対策課の延藤刑事が事件解決に挑むストーリーは、おもしろいはおもしろいのですが、気分が悪くなると言うか、毒にあてられる感じが読んでいてしんどかったです。
中山七里さんの社会問題テーマを続けて読むのはハードすぎました。少しほんわかした本を読みたくなりました。
Posted by ブクログ
本作品は警視庁サイバー関係に特化した部署のお話。私の記憶によれば、これまでのシリーズものではないものと思われる。今までの作品と同様に、「警視庁サイバー犯罪対策課」は実在のもので、2011年に「ハイテク犯罪対策総合センター」から格上げされた。しかし、ハイテクって言葉を久々に聞いたな。
サイバー関係のテレビドラマだと、ビルの一室に多数のコンピュータと大型マルチディスプレイ、警察関係の秘密事項をハッカーのごとく不正入手、大物政治家の出世の道具など、既にサイバーのイメージが出来上がっている。本作品もその流れをひいているが、その規模はちょっとショボい、ショボすぎる。これでは捕まるべき犯人も逃してしまう。実際、老舗旅館の夫婦も風評被害で自殺する羽目になった。サイバー関係部署の刑事がコンピュータの知識が部下任せというのもちょっとひと昔の話。ただ、従来スタイルの刑事がいるからこそ話は面白く、自然に作品に引き込まれていくのだろう。本作品でも都合の良い部下が主人公の延藤刑事をサポートしてくれる、ふふふ。
最初、(乃木坂で)インフルエンサーという言葉を聞いた時、インフルエンザの間違いじゃないと思ったが半分当たっていた。実際に、私もインフルエンサーからインフルエンザを貰って、それが至近距離だったので一発で死にそうになった。内容にも依るが、それだけインフルエンサー「市民調査室」の影響は強力だ。私の場合は、綽名や意識的な誤変換を多用することで一般人の検索から逃れている。記事の貼り付け方や安易なりポストは危険で直接網に引っかかってしまいやすいので避けるべき。この様な対策を怠るといいね・リポストが跳ね上がり一気に人の知れることになってしまう。ネット知識の無いフォロワーは実際に問題を起こしており、告発される人も最近では多くなってきた。本作品はこの様な社会現象に一石を投じることを念頭に置いて書かれたと思うが、何度も言うけど題材・操作方法がショボい、ショボすぎる。
さて、恒例の中山七里との(犯人当て)勝負だが、今回も勝ちました。どんでん返しを最後の最後まで、引き延ばせば引き延ばすほど、犯人の確信度が上がっていった。結構前の段階で伏線が散らばっていたのも珍しい。
「市民調査室」の最後の獲物である帝王製紙。これは実在する大王製紙のこと。社長が子会社から莫大なお金を違法に集めて、ラスベガスのカジノでバカラ賭博によりお金を溶かしたのは実話。社長の名前を変えただけのコピペ案件で、甘利にも生情報過ぎるのが残念だった。