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Posted by ブクログ
ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人は、刑事・犬養隼人の冷静な正義感と、猟奇的な事件との鮮やかなコントラストが際立つ一作だった。
事件の核心にある「なぜその罪が生まれたのか」という問いに対し、犬養が事実を一つずつ積み重ねていく過程には、知的なカタルシスがある。人の心を操り、狂気を伝染させていく“ラスプーチン”的な悪意に直面しても揺らがない彼の姿勢が、物語に一本の軸と救いを与えている。
一方で、登場人物たちの歪みは決して特別なものではない。彼らの選択の背景にある切実な動機に触れるほど、その狂気が日常と地続きであることに気づかされ、静かな恐怖が広がっていく。
中山七里らしいスピード感ある展開に、濃密な心理戦が重なり、最後まで緊張感の途切れない読書体験となった。
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