【感想・ネタバレ】死にゆく者の祈り(新潮文庫)のレビュー

あらすじ

何故、お前が死刑囚に。教誨師の高輪顕真が拘置所で出会った男、関根要一。かつて、雪山で遭難した彼を命懸けで救ってくれた友だ。本当に彼が殺人を犯したのか。調べるほど浮かび上がる不可解な謎。無実の罪で絞首台に向かう友が、護りたいものとは――。無情にも迫る死刑執行の刻、教誨師の執念は友の魂を救えるか。急転直下の“大どんでん返し”に驚愕必至。究極のタイムリミット・サスペンス。(解説・村上貴史)

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

 賛否両論がある内容。でも私は色々考えた。死刑、人間の尊厳、贖罪、罪人は罪人だけに終わるのかとか、、、。主人公の逸脱した行為は倫理的には非難されるかもしれないけれど、個人的には理解ができる。人間らしさ、人間性、弱さ、人間だからなぁ、と感じました。

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2025年10月12日

Posted by ブクログ

作者である中山七里の作品は初めて読んだと思うが秀逸であった。特に登場人物全員がそれぞれの道のプロフェッショナルで、会話が全て論理的であり納得性があった。ストーリーも面白く、一気に読み進めた。取材力の賜物。同作者の作品を読んでみたくなった。

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2025年01月05日

Posted by ブクログ

カップルを殺人した罪の死刑囚と僧侶が大学以来の再会を果たし、僧侶は冤罪を疑う。
死刑執行が迫る中で、緊迫感のあるストーリー展開で一気読みしちゃいました。

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2025年11月29日

Posted by ブクログ

主人公の顕真もいいが、文屋も素敵。
信奉しているのは己自身の法律。

自分で自分の行動に納得できるか、これが大事だなと痛感。

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2025年09月11日

Posted by ブクログ

教誨師という仕事を初めて知ったし、それが主人公のミステリは当然初めて読んだ。
まずは本作の評価について。さすが、どんでん返しの帝王。最後のオチ(犯人)は見事に驚かされた。終盤のタイムリミット・サスペンスの要素もありハラハラしてビックリして、そして最後は爽やかに終わり、というミステリとしては満点の出来だ。
本作を読んでまず感じたのは自分が如何に宗教(ここでは浄土真宗)を知らないかということ。基本的に興味がないし、救いを求めるほど苦しんでもいないので、まあこれは仕方ないかなとも思う。
次に現在の死刑制度の運用については問題が多いと感じた。死刑制度そのものは賛成。しかし死刑囚が国民の税金で三度の食事と寝場所が確保されている状態が何ヶ月も何年も続くのは如何なものかと思う。死刑が確定したら速やかに執行すべきだし(刑事訴訟法475条2項には判決確定から6ヶ月以内に執行とあるが訓示規定であると理解、運用されている)、そもそも執行の意志のない人間を法務大臣にするなどは論外だ。ただし、速やかに執行するのであればそこに冤罪があってはならず、警察、検察、裁判所といった司法機関は今以上に正しく厳正な犯人検挙と裁判を行うようにしなければならない。
色々と考えさせられるユニークな作品だと思う。

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2025年09月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

どんでん返しの中山さんだけあって、なかなかの結末でした。
恩人でもあり友人でもある男が死刑囚として目の前に現れたら、何故そんなことになったのかと困惑すると思う。その疑問をうやむやにはできなかった男が、事件を洗うという展開。
小説ならではのご都合主義な展開もありますが、ヒリヒリするような切迫感が読み手を追い込んでいきます。
読後感は悪くなく、救いのある展開だったなと。

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2025年07月14日

Posted by ブクログ

少し前に読んだ「能面検事」にオチが似てたけど、んなことどうでもいいです。

坊さんと刑事が死刑囚の無実のために走り回る!
面白くないわけない!

坊さんの終盤の暴れ様はステキ(笑)
おもろかった!

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2025年07月07日

Posted by ブクログ

不満も何も無い、安定の面白さ。
教誨師を扱う作品は他の作家さんのもので数作読んでいますが、破天荒ナンバーワンでした。
ごちそうさまでした。

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2025年06月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

僧侶の高輪顕真が教誨師として拘置所で出会った男は命の恩人だった。殺人を犯したとは思えない、その気持ちが教誨師の資格剥奪、破門される可能性もあったのに職務を越えた行動に移る。文屋刑事と顕真の熱い気持ちが死刑執行直前の中止に繋がった。
門主が顕真にかける最後の言葉もよかった。
現実の教誨師とはかけ離れてると思うけどミステリーなので楽しく読めた。

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2025年04月22日

Posted by ブクログ

以前、アポロンの嘲笑での感想で話の流れで途中でエピソード的な話が入ってくると批判的でしたが作者は意図的にされてあると言う事が分かりましたが、私はすきではありません。作品の感想は大変面白かったです。さすが中山七里らしさでいっぱいでした。今後も楽しみに読みたいです。

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2024年11月27日

Posted by ブクログ

冤罪と思われる関根が絞首台に送られてしまうのかと終始ハラハラした。教誨師である以前に友人という不思議な関係や、教誨師と刑事で事件の真相を追っていくストーリーが新鮮で面白かった。

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2024年09月21日

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宗教に明るくないので専門用語は難しいし、話の進みもゆっくりな感じでなかなか読み進めることができなかったけど、4章後半くらいから一気に引き込まれた。

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2024年08月04日

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ネタバレ

これまで読んできた中山七里さんの本で(少ないけど)、最後うまく行きすぎと思うことがあったので、今回もハッピーエンドになるはずだと思って、安心して読んでいた。
(これで違ったら相当引きずるところだった)

経典の内容を読み解く箇所は難しくて、斜め読みしてしまった。
でもすごく調べて書かれているのだろうな…すごいな。

解説も、読んだことあるテミスとネメシスに触れられてて嬉しかった。

読解力がないせいかちょっと違和感
・ひ弱で体力で勝負する領域は敬遠してきたとあるのに、部活動でしごかれる?
・6歳で母親も亡くしているのに、クラスで片親だと囃し立てられる?

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2024年07月07日

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ストーリー展開もさることながら、登場人物の心理描写も丁寧に描かれている。

最初に描かれるあの場面は文字だけの表現にも関わらず情景が鮮明に目の前に現れてきて胸が苦しくなるほど。

こちらの作品もきれいにひっくりがえされました。

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2024年06月17日

Posted by ブクログ

教誨師の顕真(仏教僧)はある講話にて大学時代の友と会う。
驚くことに彼は死刑囚となっていた。自分の命を救ってくれた彼が⁈
そして彼の個人教誨となる。彼は冤罪ではないのか?
死刑執行が迫り来る中、真実を追う…

【教誨師: 刑務所で受刑者や在監者に、悪を悔い正しい道を歩むように教えさとす人。死刑執行時にも立ち会う】

ドキドキハラハラ。
…というか、中山先生、すごすぎよ。
社会に訴えるものもあり、考えさせられ、その上でこの迫力!
読む手が止まりません♪

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2024年06月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

死刑囚と教誨師のストーリーなんて、着眼点が面白い。しかも時間との戦いの中、冤罪を晴らすため奔走するスリリングさに楽しませてもらった。死刑を題材にする小説は考えさせられる。

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2024年05月27日

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初めて読んだ作家さん!
切り口が新しくて面白かった〜
真犯人が気になるというよりも登場人物たちの動きが気になってのめり込んで読んでしまう感じでした。
違う作品も読もうー!

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2024年05月18日

Posted by ブクログ

さすがにもう間に合わないよ、って思ってからの怒涛の展開にびっくり。
帯に「死刑執行直前からの大どんでん返し!」とあったが、ここまで直前とは。
ラストがちょっと強引だったけど、教誨師の目線で刑務所や死刑囚の様子を知ることができてすごく興味深かった。

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2024年05月11日

Posted by ブクログ

教誨師

確定死刑囚が執行の直前、接することのできる人のなかで、刑務官や立ち会いの検事でもない唯一の「民間人」が教誨師だ。
教誨師は、牧師や神父、僧侶などの宗教人で、それぞれの宗派の教えに基づき、刑務所や拘置所などの被収容者に対する心のケアを行う。

何か、凄い仕事。
基本、宗教の人がするらしいけど、死刑囚の心のケアって…

この作品では、浄土真宗本願寺派のお坊さんが、教誨師。そして、主人公!
今回の担当は…大学の友人と気づく…
それも命の恩人。
もう、宗教家とかいう以前に人としてキツい。
何か、冤罪の可能性が出て来て、もう、お坊さんやなく、命の恩人を助ける為に、活動し続ける。
そら、仏の教えも大事やろうけど、もう、人として、何とかしたいと思うわな。(私自身は、無宗教)

このお坊さんと刑事が、タッグを組んで、事件を洗い直す。お坊さんが、探偵役なんやな。

犯人探しで、明るい兆しが出て来たって思ってたら、死刑執行のサインに署名され…
タイムリミットは、5日…
それまでに、何とかしないと!
もうあかん!って感じで、ハラハラドキドキ読んだ〜!

どんでん返しもあったし、楽しめた〜


何か、死刑執行命令書に法務大臣が署名して、執行されるんやけど、大臣次第で、署名しなかったり、急に何人も署名したりと、基準とかどうなってんの?って感じ。
別に、死刑執行の推進派でも、否定派でもないけど、気分次第で執行やったり、やらなかったりは違和感ありあり!

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2024年05月06日

Posted by ブクログ

苦しい。
冒頭から苦しすぎる。

教誨師と死刑囚の話であるがゆえ、死刑執行も描かれている。
もちろん死刑囚となるのだから、それ相当の悪事を働いたことに間違いないのだが、それでも辛い。
死を目前にした囚人に念仏をどれだけ唱えても何の意味も価値もない。


宗教に対して知識も信仰もないのだけども
「どんな悩みでも解放してやれば一部分となりとも抜けていく。あとは自力で解決するか、時間の経過もともに忘却するのを待つか二つに一つ。」と。
私の悩みも解放して時間の経過を待つばかりか。

主人公の顕真は自力で解決していく。
刑務所で出会った囚人はかつて命がけで助けてくれた友人。
命がけで助けてくれるような人間が、殺人を犯すだろうか。
どうにも納得できない顕真は東奔西走し真相を究明していく。

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2024年05月03日

Posted by ブクログ

教誨師:刑務所で受刑者などに対して徳性教育をし、改心するように導く教誨を行う僧侶等のこと。らしい。まず教誨師という仕事があることを初めて知った


同級生が死刑囚として収容されてしまう。
学生時代に雪山で彼に命を救われた僧侶は、「彼は人を殺すような奴じゃない」
と事件を調べ始める。解決の糸口が見つかった時、なぜか死刑執行が早まってしまう。

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2025年06月30日

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 教誨師の高輪顕真が拘置所で出会ったのは、命の恩人でかけがえのない友でもあった関根要一…彼は、死刑囚でその執行を待つ身だった。顕真は関根が凶悪事件を起こすはずはないと、事情聴取に関わった刑事とともに関根の事件を調べ始める…。

 途中まではよかったんだけどな…というか、終盤までドキドキでしたよ!調べるほどに浮かびあがってくる新事実…なのに、関根の死刑執行日が決まる…。いくら、関根が自首したとはいえ、真犯人があの人だったとはいえ、当時の捜査がずさんなものだったから、冤罪が起きるわけでしょう?ちょっと調べただけで、こんなにも重大な事実が判明したわけだから…。教誨師であるお坊さんと刑事が事件の捜査をする構図はおもしろかったけれど、エンディングには、私的に納得がいきませんでした…。

 教誨師って仕事をもっと知りたいとは思いました。私が初めて教誨師って仕事を知ったのは、ドラマだったと思います。そうそう、登場はしなかったけど、御子柴弁護士のことと思われる会話がちょこっとだけでてきて…さらに御子柴弁護士シリーズ、読みたくなりました。でも…もうちょっとしてから、他に読みたい作家さんの本も溜まって来ちゃったんで(^▽^;)

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2025年01月29日

Posted by ブクログ

途中までは良かったが、終わりがちょっとしりすぼみな感じ。なんとなく先が読めてしまう展開。
題材がよかっただけに少し残念。

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2024年11月23日

Posted by ブクログ

拘置所内やそこでの死刑囚の心境、そして教誨師。
今まで知らなかった世界を覗いた気分になった。
本当の友情ってこんなに人を動かすんだなと思う反面、自分自身の仕事の役割を疎かにしてこんなにも友のために動けるのだろうかと感じる部分もあった。
そして最後はまさかの急転直下で、まさしく大どんでん返し!
でもやっぱり私には難しかったな

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2024年10月23日

Posted by ブクログ

本の帯に「大どんでん返し」とでかでかとあったので、オチは完全にわかった上で読んだ。
ちょっと、読む前から期待しすぎてたかも。



▼ちょっとネタバレ▼
父としての責任を果たさず(死刑という形で)逃げようとしてる関根に、何となくモヤっとするし。
実際真犯人いるわけだし、関根のせいで犯罪者野放しになるところだったし。

それでも、終盤に向かうにつれてドキドキハラハラして面白かった。

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2024年09月04日

Posted by ブクログ

教誨師をしていたら死刑囚の中に大学時代に命を救ってくれた友人が。
でも彼は人なんて殺すわけがない!と事件の真相を探っていく話。

主人公が人間らしさがあってよかった。
昔どんなに仲がよくても連絡が途絶えることもあるし、生活も全然変わるよなぁと改めて思った。

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2024年09月03日

Posted by ブクログ

教誨師として刑務所への慰問を行う主人公。ある日、刑務所での集会で見つけたのは、学生時代のサークル仲間の大切な友人であった。殺人犯として収監されている彼と学生時代のイメージがまるで繋がらないことから、友人との連絡が途絶えてから今までに何があったのか真相を追うことに。
教誨師という変わった立場から、事件の真相を追いかけるミステリー。事件を紐解くとともに、主人公が宗教の道に進んだ背景や、教誨師と友人の立場の違いや使命に対する悩みなど、色々なテーマが複雑に絡み合っていく。そのいずれもがラストにはきれいに収まり、とても読後感がスッキリとした。

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2024年07月24日

Posted by ブクログ

教誨師の主人公が死刑囚となったかつての親友と再会、事件当時の担当刑事の一人と事件を再調査。
残された遺族の苦しみや無力、脱力感、やるせなさは心が痛くなる。
ストーリーは非常に面白く全体的に読みやすくサクサク読め、ラストのどんでん返しは綺麗にひっくり返されるも、そんな上手く行くかなぁ?と少し冷めてしまう。

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2024年06月24日

Posted by ブクログ

教誨師という仕事を初めて知りました。
ストーリー展開は面白かったですが、
こんなお坊さんいくらなんでもいないかな。
あと宗教的な箇所が読みにくく。。
最後のほうはぐいぐい読み進められるおもしろさでした。

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2024年06月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりの中山七里作品。
帯で大どんでん返し!ってデカデカと書かれてたので心構えはしてたけど、まさかの真犯人にはちょっと無理くりっぽくて星3つ。
時間が無い中でスリリングな展開は読んでて呼吸を忘れてしまうほどで、そのあたりのグイグイ来る感じはやっぱり好きだなーと思った。
そういえば、中山七里作品の特徴のクロスオーバー、今回はなかったのかな?御子柴を思わせる記述はあったけど。

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2024年05月14日

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