あらすじ
何故、お前が死刑囚に。教誨師の高輪顕真が拘置所で出会った男、関根要一。かつて、雪山で遭難した彼を命懸けで救ってくれた友だ。本当に彼が殺人を犯したのか。調べるほど浮かび上がる不可解な謎。無実の罪で絞首台に向かう友が、護りたいものとは――。無情にも迫る死刑執行の刻、教誨師の執念は友の魂を救えるか。急転直下の“大どんでん返し”に驚愕必至。究極のタイムリミット・サスペンス。(解説・村上貴史)
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Posted by ブクログ
どんでん返しの中山さんだけあって、なかなかの結末でした。
恩人でもあり友人でもある男が死刑囚として目の前に現れたら、何故そんなことになったのかと困惑すると思う。その疑問をうやむやにはできなかった男が、事件を洗うという展開。
小説ならではのご都合主義な展開もありますが、ヒリヒリするような切迫感が読み手を追い込んでいきます。
読後感は悪くなく、救いのある展開だったなと。
Posted by ブクログ
僧侶の高輪顕真が教誨師として拘置所で出会った男は命の恩人だった。殺人を犯したとは思えない、その気持ちが教誨師の資格剥奪、破門される可能性もあったのに職務を越えた行動に移る。文屋刑事と顕真の熱い気持ちが死刑執行直前の中止に繋がった。
門主が顕真にかける最後の言葉もよかった。
現実の教誨師とはかけ離れてると思うけどミステリーなので楽しく読めた。
Posted by ブクログ
これまで読んできた中山七里さんの本で(少ないけど)、最後うまく行きすぎと思うことがあったので、今回もハッピーエンドになるはずだと思って、安心して読んでいた。
(これで違ったら相当引きずるところだった)
経典の内容を読み解く箇所は難しくて、斜め読みしてしまった。
でもすごく調べて書かれているのだろうな…すごいな。
解説も、読んだことあるテミスとネメシスに触れられてて嬉しかった。
読解力がないせいかちょっと違和感
・ひ弱で体力で勝負する領域は敬遠してきたとあるのに、部活動でしごかれる?
・6歳で母親も亡くしているのに、クラスで片親だと囃し立てられる?
Posted by ブクログ
死刑囚と教誨師のストーリーなんて、着眼点が面白い。しかも時間との戦いの中、冤罪を晴らすため奔走するスリリングさに楽しませてもらった。死刑を題材にする小説は考えさせられる。