あらすじ
炎上商法でベストセラーを目指す新人作家、
文学系インフルエンサーに対抗心を燃やす書評家、
実績もないのに小説教室で荒稼ぎする講師……
文芸界が生んだ “承認欲求モンスター”を、毒舌で退治しろ!
新人賞を獲ったばかりの作家の卵が殺された。若手刑事の高千穂は、作家兼業の名物刑事・毒島と捜査を開始する。被害者が通っていた小説教室を訪ねると、そこには異様な光景が……。受講生の提出作品を嘲笑する講師に、互いに貶し合う生徒たち。小説教室とは名ばかりの、マウントの取り合いが繰り広げられていた。高千穂が背筋を凍らせる中、嬉しそうな表情を浮かべる毒島。尋問が大好きな彼は、受講生のプライドをへし折る容赦ない取り調べを行うが――。
小説好きは閲覧注意!?
「どこまで本当?」な、文壇の闇を詰め込んだ大人気「作家刑事毒島」シリーズ第4弾!
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中毒性注意!
ズバズバと容疑者も周りもこき下ろす毒島さんが痛快すぎる!嫌味で盛り付けした正論の嵐。言われてることが正しいと人は怒る典型的展開が見られます。
自分なら絶対言われたくない、3秒で泣く自信がありますが、腹立つ勘違い野郎が一刀両断されるのは快感です!
Posted by ブクログ
綺麗事ばかりつらつらと書き連ねている小説もあっていいとは思うが個人的には毒がモリモリと盛ってあって世の中をぶった斬るような小説があると嬉しくなる。本書の締め、普通の小説ならば「この物語はフィクションです。」とあるが本作は違う。
読み終えてその一文を目にした時、思わず笑ってしまった。そう、世の中には本作に登場するレベルのバカたちを凌駕し、遥かなる高みを目指せる連中が山ほどいるのだ。
作家志望、特にアマチュア作家には厳しい言葉が並んでいるのだが、不思議と苦にはならない。圧倒的実力者によって書かれた言葉だから説得力が並でない。ここまでぶった斬られると逆に心地いい。
Posted by ブクログ
最高に面白かった
中山先生の作品の中でも作家刑事毒島シリーズが一番好きかも
もっともっと読みたいので中山先生頑張ってペース上げて書いて欲しいw
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相変わらず傍若無人っぷりがある意味爽快な毒島節。今回は売れない作家の視点が垣間見えて、売れてる作家さんって改めて凄いんだと感じさせられました。
なろう系にまで精通してる中山さんの取材力にビックリでした。
ラストの、フィクションだったら〜の件にクスリとしてしまいました。
Posted by ブクログ
今作もスピーディーに犯人の目星をつけ毒舌で追い込む毒島です笑
何作目?毒舌がちょっと物足りなく感じるのはわたしだけ?
「なろう小説」って言うんですね…
知らなかったです。
それ系で出版された小説は読んだ事ないし。
小説講座、批評家、YouTube、直木賞などなど
中山七里の歯に衣着せぬ本音?の数々が気持ちよく笑えます。
ラストの某宗教団体の話
ベストセラーと言われる本
こんなの書いて大丈夫だろうか笑笑
Posted by ブクログ
『作家刑事毒島の暴言』は、「文壇の闇」を題材にした短編連作で、炎上商法に手を染める新人作家、インフルエンサー書評家と若手作家を煽って対決企画を仕掛ける編集者、実績がないのに小説教室で荒稼ぎする講師、身の丈を超えて直木賞を渇望する作家、宗教法人に雇われる代筆作家――といった“承認欲求モンスター”が次々と登場する。
①炎上でバズりを狙う作家の自己演出が破綻する過程、②“文学系インフルエンサー”と老害文学評論家の対立を煽る編集の倫理、③看板だけ派手な小説教室の搾取構造、④受賞願望が現実認知を歪める心理、⑤信仰とビジネスが絡んだ代筆のグレー――いずれも「評価されたい」という承認欲求が犯罪や破滅へ接続する連鎖を描き、毒島はその未充足の欲求に塩を塗るかのような言葉を浴びせる。解放後も心に残る痛みは、彼の暴言が単なる悪罵にとどまらず、対象の自己欺瞞を言語化してしまう“批評の刃”として作用している。
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作家毒島刑事シリーズ第4弾!
これ、編集者の間でバカウケしてるらしい。それだけ、業界内の事描いてるんやな。(でも、そんなもんやないらしい^^;)
相変わらず、犬養刑事は、本関連の事件だと、全力で逃げる。
どんなけ、若手の時に、毒島刑事から、凄い教育をされたか想像はつくな(^◇^;)
しかし、やはり、殺人事件よりも、業界内の辛辣な意見が、作家さん本人とオーバーラップしてしまって…(^◇^;)
気持ちはよく分かる。
作家目指すのもええけど、もっと現実見ろや!って言いたいやと思う!
会社員よりも、もっと厳しい世界。
一握りしか成功しない世界に入って甘えてんな!みたいな。
それも、努力なんか普通で、努力の他に絶対必要なもの
『才能』
これな。手に入るものでないし、キツい…
これ、容疑者になった作家もどきが、毒島刑事に言われるとしんど〜
追い込み方が…
ほんとに売れっ子作家の意見そのままだし…
デビューしてからこっち、毒島は人でなしだとかサイボーグだとか原発だとか好きなように言われているから…
(本文より)
まさに、そのまま、中山七里さん!
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相変わらず毒島さんの毒舌と相手の追い詰め方は容赦ないです。事件一筋の犬養さんが当たり前のように明日香に毒島さんを振っていく様子が定番過ぎて楽しめます。
事件発覚までのストーリーがそれなりにあるので、捜査が開始されるとすぐに解決する感じでした。その分以前ほどのねちっこさは感じませんでした。作家かぶれに非常に厳しいところも相変わらずですね。
書評に関してのネット論争など、現代ならではです。個人的にもあまり書評など気にしていないので、確かにそれで仕事が減っていくとなると気が気ではないのでしょう。
Posted by ブクログ
炎上商法、文学系インフルエンサーvs書評家…文芸界が生んだ “承認欲求モンスター”が絡む事件達。なんか、既視感があってちょっと怖くなる(有り得そう、似たニュースを思い起こす、という意味で)。前作までよりは毒島さんの毒舌がマイルドになった気がしたけれど、逃げ場のないところまで犯人を追い詰めて一気にトドメを刺す姿は読んでいて気持ちが良い。
また、ネットでのレビューコメントを巡るお話には考えさせられる。"素人の感想大会”で済んでる分には面白かったり参考になるもの多いんだけどな、加減が難しい。
Posted by ブクログ
相変わらずの毒島先生っぷりでしたが、なんというかそれ以外の部分の七里先生っぷりもまた今回いつにもましており、何度もあちこちで『ンフフムフフフ…』と低い笑い声が漏れてしまいました。
途中、幻冬舎さんのことだけは実名なんだなぁーと思ったら幻冬舎さんからの出版だし。んふ。
トドメは最後の一言ですねぇ。
面白く拝読しました。
Posted by ブクログ
刑事毒島シリーズは、出版業界や売れない作家を敵に回す内容だ。
幻冬社はよく、出版していると思う。
面白い内容であるが、実際の状況を書いているのなら恐ろしい。
特に最後の短編「この世に神様はいません」の最後の1行は強烈だった。
私もこの本がフィクションであることを望みます。
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出版業界にまつわる5編の短編。成功者はあまり書かれていないが、小説教室にも柚月裕子のような天才が潜んでいるので馬鹿にならない、しかし大多数は箸にも棒にもかからない者が多すぎるんだなあと感じた、最後の章はちょっと危ない、誰がどう読んでも創価学会のことだと分かる話で、著者が襲われないかと心配だ。
Posted by ブクログ
本作には一応星4つ付けましたが、実質的には3.5と言った感じですね。
だいたい毒島さんの登場するシーンが少ない。そのためいつものキレッキレの毒舌が少ない。
短編だから仕方ないのかも知れませんが、中山作品の特徴たるどんでん返しがない。
そういった意味ではもう少しきびしめな評価をしてもいいのですが、話そのものは面白かったのでこの様な評価にしました。
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またまた2年空いてのシリーズ4作目。いや、好きだわ、このシリーズ。今回の5本もなかなか良かった。しかし、4年前に見たドラマだが、佐々木蔵之介しか思い浮かばん
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小説の体裁で出版会の裏を面白おかしく腐す毒島シリーズ。売れていない作家なら単なる恨み節と捉えられるだろうが、売れっ子作家の中山七里だからこそ書けるシリーズ。事件そのものよりも事件発生まで描かれる業界話が面白い。
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作家兼業で刑事業をこなす毒島。
今回は、文壇、文筆を生業とする者たちがテーマの短編5作品。
どれも作家業についてちらっと内情を見れたようで面白かった。相わからず、毒島が辛辣に理論詰めで落としていく様が愉快です。うふふふふ
一 予選を突破できません
二 書籍化はデビューではありません
三 書評家の仕事がありません
四 文学賞が獲れません
五 この世に神様はいません
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出版社周りの実態が恐怖すぎる。実際は知らないけれどエッセイとかでもあったから案外リアルなのかも。書評家とかは本当に必要性がよくわからないのでプライドの高さは理解できないし、毒島さんのこき下ろしは好き。とは言えいつもよりも毒っ気が少なかった。もっとガシガシ言って欲しい笑
Posted by ブクログ
作家刑事毒島シリーズ第4弾です。普通に面白かったし、あっという間に読めました。
第3話『書評家の仕事がありません』で思ったのは自分も書評家の書評よりYouTubeの本の感想とかをみて読む本を決めてる。でも解説とかがある本は解説読むのも楽しみだけど。
毒島さんはみんなから煙たがられているけど、私は好きだなぁ。まぁ、近くにいたら自分の弱いところを突かれてキツいだろうけど。
今回のも拗らせた人々の話しでした。拗らせた人が酷すぎて、毒島さんがよく見えてしまう現象が自分の中で起こってます笑。
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図らずも続けて作家が主人公になった内容の書籍を読むことになったが、昨今の出版界隈の悲哀が描かれていて時代の趨勢を感じさせてくれる。本書は作家探偵ものだが、結論にいく過程がかなり端折ってありサスペンス好きにはかなり物足りないかも
Posted by ブクログ
◆予選を突破できません
◆書籍化はデビューではありません
◆書評家の仕事がありません
◆文学賞が獲れません
◆この世に神様はいません
上記5篇の短編集。
毒島シリーズ第4弾にして、原点回帰というか、今回は第1作と同じく、完全な短編集。文学人界隈の事件になると、犬養がさっさと毒島を呼び出して高千穂に押し付ける、もしくは麻生班長から担当をふりわけられてやっぱり高千穂が毒島の相手をする…という流れ。きっと七里さんのうっぷんが溜まったんだろうなぁと思うほど、毒島が各所で毒づく毒づく(笑)。文学賞をとったり第1作を書いただけで天狗になっているような作家には、グサグサとナイフのように本作が突き刺さりそう。そして最後、多くの単行本で最後のページに「この物語はフィクションです」と書かれているようなものだが、今回のは「この物語がフィクションだったらいいのになぁ」って。ええっ!?
Posted by ブクログ
刑事毒島シリーズ第4弾!この作品も出版業界の厳しさをとことん描いたものになっていました。
5話の連作短編集と言ったらいいのか、小説講座の講師や大物書評家、新人作家、文学賞に固執する作家、宗教団体書籍のゴーストライター等々…毒島が毒舌を行使しつつ事件を鮮やかに解決します。よくもまぁ、こんなに口が回ること!「うふ、うふふ、うふふふふ」も健在でした!!ただ、他の読書家さんが触れているようにもうちょっと毒島にいっぱい登場してほしかったかな…。
大物書評家と文学youtuberとの作品は、今こうしてレビュー投稿している私が本当にそれでいいのか…考えさせられたかな!楽しく好きな本が読めればそれでいいと思っていたけれど…まぁ、いいや!深く考えないでおこう!!第一、レビューで書評しているのかといえば…広義で考えればしてる??でも私にはそんな語彙力もないし畏れ多くて^^;
この作品で刑事作家毒島シリーズはとりあえずの、ひと段落ですε-(´∀`*)ホッ
Posted by ブクログ
書評家の話が興味深かった。書店にとってはどちらがありがたいかみたいな絶妙に言いにくいことばかりぶちまける毒島シリーズ。犬養が毎回ちらっと出てくるのが嬉しい。
Posted by ブクログ
※
兼業作家、毒島刑事が文芸絡みの事件を
次々に解決していく痛快な物語。
主人公の清々しいまでの毒舌が小気味いい。
1. 予選を突破できません
2. 書籍化はデビューではありません
3. 書評家の仕事がありません
4. 文学賞が獲れません
5. この世に神様はいません
Posted by ブクログ
毒島の暴言というタイトルのパンチ力に惹かれて読んでみた。
どうやらシリーズものらしく、こちらは4作目だそうで。
売れない作家が殺人事件を巻き起こしたり巻き込まれたりで、
主人公の毒島が毒舌を巻き散らしながら解決していく。
いいキャラクターしてるな〰!「うふふふ」という笑い方もクセになる。
出版業界の裏側が垣間見れて面白かった。
Posted by ブクログ
いつの間にか、売れない作家、売り出したい作家・出版社の顛末記になってしまった。この業界もそれだけ業が深いのだろうし、いろんなシリーズを抱える著者としてはシリーズごとの色をつけたいのでしょうね。けどパターン化されすぎでは? 一作ぐらい大作家先生との対決がみたかったね。
Posted by ブクログ
相変わらず露悪趣味全開のシリーズ。
世間が見た作者自身のイメージを主人公に投影している感もある。
作者自身が二足の草鞋刑事だと面白いが。
題材は出版界の恥部、暗部を抉るもの。
各編の結末は今ひとつ捻られていない。