あらすじ
シリーズ累計180万部突破!
暗殺者の標的はコンサート会場に!
流れるのは憎しみの血か感動の涙か。
石塚真一さん(漫画家/『BLUE GIANT』)
音楽と人生の接点のドラマ、それ自体が音楽みたい……。
怒涛のラストはジャズのソロのようだった。
菊池亮太さん(ピアニスト・作曲/編曲家・YouTubeクリエイター)
想いは人種-ジャンル-を超え、重なり合う旋律となる。
それぞれの人生が交差する展開はセッションのよう。
【著者について】
中山七里
なかやま・しちり。一九六一年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』にて第八回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し二〇一〇年デビュー。ほかの著書に『いまこそガーシュウィン』『連続殺人鬼カエル男』『総理にされた男』『護られなかった者たちへ』『境界線』(以上、宝島社)、『能面検事』(光文社)『氏家京太郎、奔る』(双葉社)、『棘の家』(KADOKAWA)、『ヒポクラテスの困惑』(祥伝社)、『作家刑事毒島毒島の暴言』(幻冬舎)、『彷徨う者たち』(NHK出版)など多数。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
ひさびさの『岬 洋介』シリーズ、9弾目。
ニューヨークを舞台にした音楽ミステリー。
音楽的描写やミステリーの部分は、やや少ないものの、『愛国者』が誰なのか、なぜ『愛国者』は暗殺者になったのか?などの謎はウルウルします。
自分の思い込みも多分にありますが、最後のどんでん返しは、さすが中山七里さんですね。
この本で、『ガーシュウィン』と言う音楽家を知りました。多民族国家ゆえのストーリーなんですね。
Posted by ブクログ
アメリカのピアニスト、エドワードの想いから生まれるコンサート
ピアニストといえばヨウスケ・ミサキ
そして〈愛国者〉の苦悩
アメリカ自体も悩んでいる気がする
コンサートの曲のフレーズが何度も浮かぶ
そしてコンサートは始まり……
あぁ そうだったのか
演奏された曲を聞いてみようかな
Posted by ブクログ
待ってました!岬先生シリーズ。『合唱』から続きに続き、とうとう舞台はニューヨークへ。
物語の背景には、アメリカ社会が抱える人種差別や分断の問題が色濃く描かれている。人々を隔て、対立を深めるものがある一方で、音楽はその壁を越えて人と人を結びつけていく。国も、政治も、国境さえも飛び越える音楽の力を、これほどまでに鮮やかに表現できる作家はそう多くないだろう。芸術に国境はない、という言葉を改めて実感させられた。
中山七里さんの音楽描写は、やはり特筆すべきものがある。読んでいるだけで音が聞こえてくるようで、心を震わせられる。そして岬先生は相変わらずイケメンすぎる。
最後にはおなじみのどんでん返し。中山作品らしい鮮やかな幕引きで、重いテーマを扱いながらも読み終えたときの爽快感は忘れられない。社会問題と音楽の美しさ、両方を味わえる一冊だった。
Posted by ブクログ
読み終わってしまった。
読み進めていくうちに、作品内の演奏家達の気持ちにシンクロしていく感じでした。
中山七里さんの岬洋介シリーズはどれも面白いですが、これも予想を裏切られました。
Posted by ブクログ
岬洋介シリーズ第9弾。
このシリーズはいつ読んでも色彩豊かと感じる。
「演奏者としての劣等感を暗殺者としての冷静さで誤魔化している」って個所でクスッとしてしまう。
中山さんの作品はこういう軽さがいいなと思う。
Posted by ブクログ
今回も面白かった。
本当にこの岬洋介シリーズ大好き。
特に今回は、わたしも好きなガーシュウィンのラプソディインブルーということで、YouTubeで流しながら読書しました。
(わたし的には特に、サントリーホールでの角野隼斗さんのラプソディインブルーが素晴らしいです!)
岬洋介が登場すると時間を忘れて読んでしまう。
こんなピアニスト現実に存在するかな?
とにかくなんかとてつもなくかっこいい。
欲を言えばもっといっぱい活躍させて欲しかった。
今回ちょっと薄めだったかな?
とにかく、いつも素晴らしい演奏と事件解決までしてしまう岬洋介に拍手喝采です!
次のタイトルはどの音楽家になるのかな?
岬洋介が次の行き先を告げていたので、やはり次回はあの国の音楽家かな?
中山七里先生、このシリーズ永遠に書いて欲しい。
Posted by ブクログ
ショパンコンクールのファイナリストのエドワードが、彼のコンサートに岬洋介との共演を要望して、彼をアメリカに招く話。共演する曲目は「ラプソディーインブルー」。テレビドラマ「のだめカンタービレ」で使われていた曲なので、私でもわかる曲だった。でも、もともとピアノ2台の演奏を目的としていた曲とは!作者は良く知ってるな‼️是非、聴いてみたいと思わせる。流石。また、あのエピソードがここでからんでくるとは!また岬サーガが広がることを実感する。
エドワードの母が、彼らの演奏を聞いて、少し偏見や悲しみが癒やされれば良いな。
Posted by ブクログ
そういえば、完全に音楽家なんすよね
どうしても七里シリーズはミステリー路線期待で読んでしまうので
純粋な音楽要素の岬シリーズはちょっと最近苦手
まぁ、そういう世界なんだなぁ〜ってのは垣間見れて
あぁ〜、そういえば最初のときはそんなこともアリましたわねと
なんで人は人を傷つけるんでしょうねぇ
こんなに文明が発達して、理知的になって、音楽という共通文化もあって
もっとわかりあえて、許し合えるはずなのに・・・
ラストのコンサートシーン、きれいな放物線を描いて
事態を防ぐシーンが、めっちゃ頭の中に浮かんできましたね
このシーン、そしてどんでん返しの部分は、ちょっときれいなシーンで堪能です
でも、結局・・・今の世の中を知ってるだけに
まだまだ、岬の思いは世界に届いてないなと・・・ 頑張れ岬って感じでした
今回はライトに音楽家界隈の世界を堪能できたのは楽しゅうございました。
Posted by ブクログ
ガーシュインのラプソディ・イン・ブルーは大好きな曲なのでメロディを浮かべながら読みました。
トランプ政権(とは言ってないけど)の混乱や複雑な人種間の憎しみなどもよく描かれていたし、演奏の描写もさすがでした。
しかし期待したほどの展開はなかったように思います。大統領を暗殺する司令が出された「愛国者」の
性別は思っていたのと違いちょっと驚きました。
相変わらず岬洋介はスマートでかっこよかったです。(ちょっと完璧すぎ?)
Posted by ブクログ
ミステリーと言い切ってしまうには少し違うかな?と思いましたが、相変わらず楽曲の表現は美しくてガーシュウィンについても、ラプソディー・イン・ブルーについてもより知れた気がします。
〈愛国者〉が誰なのかが気になるポイントのひとつではあるけれど、そこに至るまでの世界情勢であったり、差別された側の心の傷だったり…を鑑みるととても悲しくもあり切なくもあり…な最後だった。
生きたかった本来の自分の姿とはかけ離れてしまったけれど、〈愛国者〉の音楽への愛情は深くて、最終的に憧れたエドと岬に伝わっていたのは救いがあったかも。
あと私も気になったんですがアメリアがー!
アメリアの考え方は変わるのかなと思ったんだけど触れられずに終わっちゃった…。
でも岬が終盤で言った「音楽が全ての人を救えるとは限りません」の言葉で納得したかな。
ここでアメリアの考え方が変わらなかった事が、いっそう現実味を増すスパイスになった気もしました。これで良かったのかも。
Posted by ブクログ
ひさしぶりの中山七里『岬洋介シリーズ』。
ひさしぶりすぎて、かなり忘れてる…
第何弾だっけ⁇
エドワードが6位だったかどうかなんて…
ニューヨーク。
新大統領は、人種差別に端を発する移民排除を強硬に推すことでら絶大な支持を得ている。
それを快く思わない反大統領派もおり、世論は二分されていく…
ショパンコンクール第6位のエドワードは、自身のコンサートでガーシュウィンの作品を演奏し、そんな風潮に一矢報いたいと願っていた。
パートナーには岬洋介を指名し、大晦日にコンサート派開かれることに。
そこには大統領夫妻も来るという…
新大統領暗殺計画が…
現アメリカ大統領の1期目がモデル。
岬洋介がどう絡んでくるのか…
大統領の暗殺計画だったのかと…
『愛国者』は誰なんだろう、と、エドワードの身内やマネジャーが…怪しい⁇
たぶん女性だな、犯人は…
セリーナ⁇
コンサート直前で犯人が誰かわかってしまったが…
岬はすごいよね、計画を見破っていたんだから…
天性のものなんだろうな。
ミステリーと言われると…⁇
Posted by ブクログ
他の作品と違い、比較的音楽描写が少なかったと思う。「愛国者」が誰か考えながら読むと面白いかなあと思う。自分的には少し薄い気がしてしまった。
Posted by ブクログ
岬洋介シリーズ最新作、作者に音楽経験もないのに演奏描写だけで素人の読者を名曲の調べ(知らんけど)に酔わせる達人だと再々再々確認してしまった
友(?)を救う為に莫大な借金(ツアーキャンセル料)を背負い、地道に信用を紡ぎ始めた相手はショパンコンクールファイナリストであるエドワードであり、屈辱的な条件さえも爽やかな岬洋介マインドのおかげで自然解決・・・出木杉
5分間の奇跡で世界的なカリスマになっているので、その影響力はそちらこちらに発揮して読者も爽快な気分であるが、トランプ大統領の初当選の世界の混乱が背景の本作品、分断の世界で殺伐とした暴力や大統領暗殺の陰謀がうごめく、アメリカの分断を象徴的に変えてやるとばかりに選曲されたのが「ガーシュウィン」黒人音楽を愛した作曲家・・・察してください(ワシはよーわからん)
ミステリーではなく岬洋介の観察眼と超人的な対応力が気分良い作品です
Posted by ブクログ
ガーシュウィンのラプソディ・イン・ブルーが頭の中で流れつつ、2人の音楽家が奏でる様子が見ている様に浮かぶのは、やはり中山七里先生の流石な手腕でしょうか。実際に聴きたくなりました。
序盤は政治、社会情勢等が書かれており、なかなか頁が進まなかったのですが、2人が出会い、〈愛国者〉が登場する辺りからどんどんおもしろくなってきます。
帯にもありましたが、怒濤のラストはそれ自体が音楽の様でした。
Posted by ブクログ
記憶にある限りシリーズ中一番軽めな演奏描写でした。
いよいよクライマックス、というところまで読んだら、残りページ数がとっても少ないことに不安になったくらい。
もっと岬の音を浴びたい・・・。
Posted by ブクログ
サスペンスなのに
何か?ぐーと
ラプソディーインブルーを聴きながら
カーネギーホールを
検索して会場でミサキのピアノが響き渡るイメージで読むとより没入し、感動を味わえます。
まずは音源とホールを検索しましょう
Posted by ブクログ
2025年8月上梓。岬洋介シリーズの第九作目にあたる。前作「お別れはモーツァルト」でショパン国際ピアノコンクールのファイナリストである榊場と共演を果たした岬洋介は前々作でヨーロッパツアーをキャンセルした違約金のためアメリカに呼び戻される。一方、アメリカでは共和党から第45代のアメリカ合衆国大統領から発せられる施策が中産白人に受け分けても移民に対する厳しい対応は白人優先主義はかってのKKKのような暴力により有色人種が暴力を持って排斥される状況となっていた。音楽で国家の融合をと考えたエドワードは日本でショパン国際ピアノコンクールのファイナリスト同士の演奏で話題を攫った岬洋介とのデュオピアノでツアーを思いつく。移民やカラードそしてLGBTを敵視するトランプ大統領の第一次政権の2017年から2021年、この頃からアメリカは国内を二分するような雰囲気と事件が起こりつつあり、選挙においてもアーティストらが名を連ねてトランプ反対を標榜して集会に参加する姿がニュースになった時代である。アメリカンファーストというコピーはとりも直さず福音派に代表される保守系白人中産階級ファーストであり、黒人、ヒスパニックに代表される移民により建国を果たした移民国家は分裂の危機に瀕していた。岬の共演を取り付けたエドワードの選曲はガーシュインのラプソディー イン ブルー,伝統的クラッシックと黒人により生み出されブルースやjazzが融合した名曲がメタファーとして国民の気持ちに寄り添えるのか。そして、カーネギーホールのコンサートが幕を開けた。
Posted by ブクログ
新作を読むのが常に楽しみな岬洋介シリーズ。しかし今回は小品という感じかな。今のアメリカ大統領(の第一期)をモデルにしているのは大胆だが、話自体はそれほど起伏に富んだものではなかった。意外性を発揮するはずのところも、今回は予想がついたし。そして岬洋介がすごくなりすぎて、全員が手放しで礼賛する感じがちょっといただけない。次作に期待。
Posted by ブクログ
安定した読み心地であるが、何か物足らない感じだ。
以前の作品はこれでもかと言う程、演奏テクニックを文字で書き込んでいた。音楽の知識が乏しい自分にとっては苦痛であったが、作者の熱量に我慢して読んだ。
そしてその後の話の展開を期待した。
今作品は前程演奏についての語りは多くはなく、話の展開もシンブルだと思う。
「愛国者」の正体か分かった箇所が、唯一の驚きだった。
Posted by ブクログ
岬洋介シリーズ最新作。
推理よりかは岬さん絶賛な感じがあんまり好きじゃないんだよな、このシリーズ。
エドも岬さんの虜。
犯人にちゃんと音楽への敬意を感じた。
生まれる人種が違ったらまた違った人生を歩めただろうに、可哀想な人だった。
トランプさんの暗殺計画を題材にするのは大胆だなぁと思いました。
Posted by ブクログ
書いた時期が第一次○ランプ政権の頃で、当時のアメリカの分断が色濃く反映されている。
黒人への迫害が一気に広がり、政権への批判の意味を込めたガーシュウィンの曲を選択したのは大変だったと思う。ただ、今回はその辺りが多すぎて、本来の推理の場面は極端に少ない。○ランプを暗殺するのは誰かという犯人探しだけで、岬の推理面での活躍はギリギリ最後の数行だけ。何か肩透かしのよう。○ランプが苦手なので、読んでいて気が重くなってしまった。
Posted by ブクログ
ガーシュウィンのラプソディインブルー
分断の進むアメリカで融合のためのコンサートを計画。2台のピアノによる共演のピアニストの1人は岬洋介。
コンサートに新アメリカ大統領が出席。暗殺者がゲスト演奏者となり狙う。
切迫感のある展開と音楽の豊かさ。
岬がどこで活躍するのか最後まで読めなかった。
面白い