あらすじ
シリーズ累計180万部突破!
暗殺者の標的はコンサート会場に!
流れるのは憎しみの血か感動の涙か。
石塚真一さん(漫画家/『BLUE GIANT』)
音楽と人生の接点のドラマ、それ自体が音楽みたい……。
怒涛のラストはジャズのソロのようだった。
菊池亮太さん(ピアニスト・作曲/編曲家・YouTubeクリエイター)
想いは人種-ジャンル-を超え、重なり合う旋律となる。
それぞれの人生が交差する展開はセッションのよう。
【著者について】
中山七里
なかやま・しちり。一九六一年、岐阜県生まれ。『さよならドビュッシー』にて第八回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し二〇一〇年デビュー。ほかの著書に『いまこそガーシュウィン』『連続殺人鬼カエル男』『総理にされた男』『護られなかった者たちへ』『境界線』(以上、宝島社)、『能面検事』(光文社)『氏家京太郎、奔る』(双葉社)、『棘の家』(KADOKAWA)、『ヒポクラテスの困惑』(祥伝社)、『作家刑事毒島毒島の暴言』(幻冬舎)、『彷徨う者たち』(NHK出版)など多数。
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Posted by ブクログ
岬洋介シリーズ第9弾。
このシリーズはいつ読んでも色彩豊かと感じる。
「演奏者としての劣等感を暗殺者としての冷静さで誤魔化している」って個所でクスッとしてしまう。
中山さんの作品はこういう軽さがいいなと思う。
Posted by ブクログ
ミステリーと言い切ってしまうには少し違うかな?と思いましたが、相変わらず楽曲の表現は美しくてガーシュウィンについても、ラプソディー・イン・ブルーについてもより知れた気がします。
〈愛国者〉が誰なのかが気になるポイントのひとつではあるけれど、そこに至るまでの世界情勢であったり、差別された側の心の傷だったり…を鑑みるととても悲しくもあり切なくもあり…な最後だった。
生きたかった本来の自分の姿とはかけ離れてしまったけれど、〈愛国者〉の音楽への愛情は深くて、最終的に憧れたエドと岬に伝わっていたのは救いがあったかも。
あと私も気になったんですがアメリアがー!
アメリアの考え方は変わるのかなと思ったんだけど触れられずに終わっちゃった…。
でも岬が終盤で言った「音楽が全ての人を救えるとは限りません」の言葉で納得したかな。
ここでアメリアの考え方が変わらなかった事が、いっそう現実味を増すスパイスになった気もしました。これで良かったのかも。
Posted by ブクログ
他の作品と違い、比較的音楽描写が少なかったと思う。「愛国者」が誰か考えながら読むと面白いかなあと思う。自分的には少し薄い気がしてしまった。
Posted by ブクログ
岬洋介シリーズ最新作、作者に音楽経験もないのに演奏描写だけで素人の読者を名曲の調べ(知らんけど)に酔わせる達人だと再々再々確認してしまった
友(?)を救う為に莫大な借金(ツアーキャンセル料)を背負い、地道に信用を紡ぎ始めた相手はショパンコンクールファイナリストであるエドワードであり、屈辱的な条件さえも爽やかな岬洋介マインドのおかげで自然解決・・・出木杉
5分間の奇跡で世界的なカリスマになっているので、その影響力はそちらこちらに発揮して読者も爽快な気分であるが、トランプ大統領の初当選の世界の混乱が背景の本作品、分断の世界で殺伐とした暴力や大統領暗殺の陰謀がうごめく、アメリカの分断を象徴的に変えてやるとばかりに選曲されたのが「ガーシュウィン」黒人音楽を愛した作曲家・・・察してください(ワシはよーわからん)
ミステリーではなく岬洋介の観察眼と超人的な対応力が気分良い作品です