中山七里のレビュー一覧

  • どこかでベートーヴェン

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    岬洋介のエピソード・ゼロとなる高校生時代の最初の事件。
    本作では岬洋介の持って生まれたピアニストとしての才能を遺憾なく発揮し、また検察官としての資質も垣間見せる。その後の人生を左右する突発性難聴が発症し、父親の岬恭介検事との確執も詳しく描かれているため岬洋介シリーズの中でも最重要な作品の一つではないだろうか。
    ただし、本作は同級生たちの純粋なというよりも本能的なと言うべき、才能を持つ者への嫉妬と悪意、更には凡人である自己のアイデンティティを守るための醜い言動が読んでいて非常に不快に感じる。凡人である私自身も高校生の頃はこうだったんだろうなと顧みるとなお一層自己嫌悪で不快になる。(とは言え自分の周囲には岬洋介レベルの天才がいなかったのは幸いだが)。
    ミステリ要素は他のシリーズに比べてそれほどでもないが、音楽描写の素晴らしさのせいか中山七里の作品中でも最も多くの作品が刊行されているシリーズであり、今後も継続してほしいと思う。

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    2025年10月20日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    これは抉られた。中盤、とあるインフルエンサーによるルサンチマンが凄まじく、燃え上がる頁を見ながら何度も心を刺された。自分が危ういところに立っていて、実はすぐにでも燃える立場になってもおかしくない。それがSNSという道具、インターネットという道具なのだ。
    扇動される時は自分たちが操られているなどとは思わない。自分の意思でこれをやっている、そんな風に思うのだろう。
    真相についてはやや衝撃が少ないものの、車に乗ると人格が変わる人物がいるのと同じでネット上になるとおかしくなる人間もいるのだ。

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    2025年10月18日
  • 追憶の夜想曲

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    御子柴礼司シリーズの第二作。
    そして、岬恭平との対決。
    本作も法定物ミステリーとして面白かったのだが、後半に被害者の素性が示されたときの前作とのつながりに驚愕した。
    最後に御子柴と岬の間で会話がされるのが、究極では二人とも真理を追究し、法により人を救うことを目的としているところがよかった。
    また、前作では明らかにされなかった、御子柴が医療少年院を退院する際に語った言葉がさりげなく明らかになったところも感動的。

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    2025年10月18日
  • どこかでベートーヴェン

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    才能への嫉妬や人気者の失墜を喜ぶ人の姿が印象的だった。
    平凡な自分を正当化するために、頑張ってる人を笑って、下げて、自分の心を保とうとする心理は理解できる。
    そんな部分を誰しも持ってるのだとは思う。
    けど、そんな自分に負けず、尊重し合っていけるような人になりたいと強く思った作品でした。

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    2025年10月18日
  • ドクター・デスの再臨

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    ネタバレ

    オーディブルにて

    女の嘘は見抜けない犬養さん、
    雛森にプラスの感情まで持っちゃっててだめだめすぎる。
    それも雛森の作戦だったのかなぁ。
    厚労省の役人、怪しいなと思ってたら大当たり。

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    2025年10月17日
  • 夜がどれほど暗くても

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    同作者の「災疫の季節」を読んで手にした本。本作を読んでからの方が、主人公に対しての感情移入の深みが違ったかもな。続けて読む事が出来たのであれば、なおさら、、、。どちらの作品も良かったので後悔があるのが少し残念(T . T)

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    2025年10月16日
  • 恩讐の鎮魂曲

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    シリーズ物とは知らずに手にとったが、御子柴の特殊な成り立ちから前作があることはわかった。
    完全自白した被疑者を無罪にするべく、御子柴が事件の裏にある真実を追っていく。しかし、例え無罪になったとしてもこれは勝訴なのか?と考えずにはいられない。
    前2作「贖罪の奏鳴曲」「追憶の夜想曲」も読みたくなった。

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    2025年10月15日
  • 帝都地下迷宮

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    廃駅に集う100人の謎の集団
    鉄道マニアが踏み越えた立ち入り禁止区域で大事件に巻き込まれる
    集団の謎、国家の闇、公安部と刑事部に追われることになった主人公は事態をどう打開する
    中山作品はいつも社会問題を絡めるから読み応えある

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    2025年10月13日
  • 護られなかった者たちへ

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    涙無しには読めないミステリー
    切なくて苦しい事実には目を背けたいのに、それを許してくれない緊迫感
    久々にどっぷりと一気読み

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    2025年10月13日
  • ヒポクラテスの悲嘆

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    各編に共通するのは、社会と溶け込むことを拒絶した引き籠りということだ。それを抱える家族。
    結果的に引き籠りは殺される…が、そこには救いようのない背景があり光は見えない。
    自分を受け入れてくれない社会への憤りや恨み辛みは誰しもあるかもしれないが折り合いをつけていこうと思った。
    奇怪な事象はこの小説以上に現実で起きていると思う。

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    2025年10月12日
  • ネメシスの使者

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    最終章までのすべてが前振りだった。決してスカッとする物語ではないが、読後の満足感は高い。物語の展開やリズムから、作者が「こう感じてほしい」「こう楽しんでほしい」と意図しているのが伝わってきた一冊。

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    2025年10月12日
  • ふたたび嗤う淑女

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    一作目は、かなり昔に読んでいたので、すっかり忘れてしまっていましたが、読みたい本が山積している状態で再読するのも癪なので、忘れたまま読んでみましたが面白い( ̄▽ ̄)
    というか、ちょっと怖い(-。-;

    蒲生美智留。
    何となく記憶にあった名前。
    この女が凄いのです。
    まぁ、騙す、騙す、騙して、騙して、騙しまくりでございます(-。-;
    怖いですねー。こんな女が近くにいたら(-。-;

    感情移入しまくる私は、毎回騙される人に感情移入してしまうわけで、読んでいる間中苦しくて、苦しくて、苦しくて。゚(゚´ω`゚)゚。

    この本はかなり読み終わるまでに時間がかかってしまいましたε-(´∀`; )




    10月10日の金曜日から今日まで、一泊で76歳の母を連れて親孝行の旅に行って来ました。

    以前母と行った長野の駒ヶ岳、千畳敷カール。
    母が秋に行きたいと言っていたんです。
    その夢を叶える為に母を連れて行ってきました。

    昨日は最高の天気!!
    そして、最高の景色でございました。
    秋の千畳敷カールは凄すぎですっ!
    絶対にオススメできます!みんな行って!!

    母は絶景に絶句。放心状態で眺めておりました。
    暫く眺めた後、少し散策したいと、歩きだしたのですが、標高2600m以上の場所なので空気が薄く、高齢になってきた母は少し登るとゼイゼイハーハー。
    前回来てから5年くらいだと思うのに。。。
    母も老いてきたのかなぁ。。。

    途中、山を見ながらベンチで休み、母が持って来てくれた羊羹と緑茶でお喋りしました。
    この景色がお庭だったらなぁ(*´∇`*)
    と母の満面の笑み、ゲットしました (๑˃̵ᴗ˂̵)و

    降りてからお昼にしようと、ロープウェイで降り、バスで駐車場まで降りました。
    バスで母の隣に座ったのがフィリピンの女性で香水が凄かったらしく、母は山道で酔ってしまったらしいのです。

    その後、光前寺に連れて行ったのですが、母の具合が悪く、参道を少し歩いて戻ることに。
    日陰で少し冷たい空気を吸ってもらい、次第に落ち着いてきたのですが、ご飯は食べられないとのことだったので、そのまま杖突峠ルートで宿泊予定の諏訪湖へ。
    色々行きたいところを考えていたのですが、母が楽しめないのなら意味がありませんので^^;

    ホテルで母の肩揉みをし、下諏訪温泉に入ると母の具合もすっかり良くなり、夕ご飯は楽しく食べられました。

    翌日も母の具合が心配だったので、1箇所だけ、山梨の忍野八海に寄って帰ってきました。
    午前中は何とか傘をささずに大丈夫でした♪
    富士山は雲の中だったのが残念でしたが(-。-;

    お店がめっちゃ増えてました。外国人観光客が押し寄せているから潤っているのでしょうね。
    こちらも美しいお水と、お魚に母も喜んでくれました♪シャインマスカットや椎茸など、母もたっぷりお土産を購入していました♪

    最後はネオパーサ静岡に寄り、これまた母がたくさんのお菓子を購入して大満足のご様子でした(*´∇`*)

    全行程、532キロ。時間にして8時間41分。
    頑張って1人で運転してきました (๑˃̵ᴗ˂̵)و
    少しは親孝行できたかな?

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    2025年10月12日
  • 月光のスティグマ(新潮文庫)

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    震災で翻弄される幼馴染。最初から惹かれる面白さ。こんな状況になったら、どうするだろうかと考えてしまう。

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    2025年10月11日
  • 嗤う淑女 二人

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    ネタバレ


    嗤う淑女3巻目。えらく人が死にましたね…^^;
    今回は美智留というよりさゆりがメイン。
    最後の方まで美智留ほぼ出ないけど話がサクサク進むしさゆりに焦点当たってる展開も面白くて楽しめた。
    タイプの違う2人の悪女がタッグを組むとあそこまで甚大な被害被るのか…恐ろしすぎる…^^;
    でも最終的に2人の決着つかなかったからまた別作品で美智留が登場したりする展開もありそうだなぁ。七里作品を読んでいて、別シリーズの登場人物が出てくるとテンション上がるのでそれはそれでワクワク✨

    これでやっとカエル男完結編に挑めるぞ!

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    2025年10月11日
  • ヒポクラテスの試練

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    都議会議員たちが官費でアメリカ視察旅行へ行き、エキノコックスという寄生虫の感染症にかかるという話。肝臓がんに似ているが、それを暴くのが光崎教授(厳密には城都大南条教授がきっかけだが)というのがポイント(今回キャシー先生と真琴がアメリカへ真相解明に飛ぶが、アメリカの検死界の権威たちが教授への憧れを隠さないのがびっくり。日本ではそう評価されないのにそれほどの存在とは!)

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    2025年10月10日
  • ヒポクラテスの憂鬱

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    第二弾
    光崎教授とキャシーがいいキャラです。
    真琴と古手川も順調に進みそう。
    法医学も面白い。
    中山七里作品は、いろいろなジャンルを
    書いていて、どこからアイデアが生まれてくるのだろうか。
    次回も早く読みたい。

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    2025年10月10日
  • 氏家京太郎、奔る

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    鑑定人・氏家京太郎シリーズの第二弾。今回は殺人事件の犯人が高校時代からの親友。弁護士からの再鑑定の依頼を受けるが氏家も冷静ではいられない。しかし出身母体の科捜研からは相変わらず嫌がらせを受け、出てくる証拠は被告に不利なものばかり。さすがに今回はどうやって親友の無実を晴らすのかが全く想像出来なかった。もしも真犯人が裁判に変装して傍聴に来なければ冤罪のまま終わったのではないかというツッコミどころはあるにせよ、本作のどんでん返しは見事であったと言ってよい。

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    2025年10月09日
  • 能面検事の死闘

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    中山七里の能面検事シリーズ、
    舞台が大阪になってる事からイメージがつきやすかった。不破検事の活躍する設定を作り出す著者の技術の高さを改めて感じた。設定に無理がありそうな場面もあったけど、意外な視点で犯人をあぶり出すところも不破検事の魅力の1つと思う。主筋から外れが惣領事務官の成長も感じらる一冊でした。

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    2025年10月09日
  • 夜がどれほど暗くても

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    ありそうな、あったような事件から始まるストーリー。

    主人公の父親の感情が、伝わってくる
    職場での立場、夫 父 一人のひと と

    テンポよく読み進められるのは、流石の中山七里

    あとがきに笑った。

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    2025年10月09日
  • おわかれはモーツァルト

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    ネタバレ

    全盲、榊場隆平が容疑をかけられた時からずっと待ってた。いつ出てくるの?いつ助けに来てくれるの?って。そして颯爽と現れた時にはやっぱりにんまりしてしまった。また御子柴とタッグマッチ組むのもおもしろかったしやっぱりわたしは岬洋介が好きだ。この人は音楽の才能だけでなく人としてものすごく優れている。そしてふたりが一緒に演奏するなんて胸熱過ぎる。

    ・「何だかお取り込み中みたいですね」  声を聞くなり隆平は顔を上げた。そんな馬鹿な。彼は今頃ヨーロッパにいるはずなのに。だが紛れもなく彼の声だ。「お久しぶりです、榊場さん」 声の主はショパン・コンクールのファイナルを競い合ったピアニスト、岬洋介だった。

    ・「十億の人よりあなたに嫌われたくないです」「そんなことで誰があなたを嫌うものですか」

    ・岬の声にはいささかの揺らぎもない。「あなたのピアニズムは唯一無二のものです。あなたはミューズにも大勢のファンからも愛されている。そういう人を嫌う理由は僕にはありません。僕の難聴について気にしているのなら、ブーメランもいいところです」

    ・隆平はモーツァルトであり、求道者のように我が道を往く岬はベートーヴェンだった。

    ・「六年ぶりに連絡をもらいました。榊場さんは何かの気紛れや冗談でそんな行動を取る人ではありません」「そんな理由で」「友人を助けるのに、それ以上の理由が必要でしょうか」

    ・「あなたは練習時間を欲している。僕は奴隷ですから時間的余裕がない。残念ですが、またの機会にしましょう。世界のどこにいても、僕はあなたのピアノを聴いていますから」

    ・世界のどこにいても、あなたのピアノを聴いている、か。では横浜アリーナで演奏するモーツァルトはあなたに捧げよう。お別れにモーツァルトを弾けば、きっと喜んでくれるに違いない。

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    2025年10月10日