中山七里のレビュー一覧
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ネタバレ相変わらず面白い。
教官の次は実母か…仕方ないとはいえ胸中掻き乱されて大変だな…
郁美の人物像がなかなか掴めず、隠し事してることもあって謎の怪しさが常に感じられてそのせいで(おかげで?)最後まで「やったの?やってないの?」がわからなかった^^;
冒頭のシーンそっちの方だったのか…
終盤の小曾根の台詞は心底同感…
「精神を病んでようがガキだろうが犯した罪に変わりはないはずなのに、加害者を守り被害者やその家族は守らない法律なんておかしい」という主張。
法律って一見平等なように思えるけど実際そうじゃないよね…日本の法律なんて改めて考えるとおかしいところたくさんあるんだからさっさと法改正して欲しい…被害者とその家族の人権は守らないのに何で加害者の人権ばかり尊重するんだろう…
そしてまさかのまた倫子登場。
前作も最後に手紙で登場したし何気に御子柴にとって無意識に重要な位置付けになってきてたりするのかな……?なんて。
次回も楽しみ! -
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本書は『闘う君の唄を』の姉妹編、という位置付けになっています。
主人公の神尾舞子は、元同僚池波と共に東京都世田谷区にある若葉幼稚園に転任を命じられたのはつい先日のことだった。以前勤務していた神室幼稚園で不祥事が発生し、経営母体である宗教法人喜徳会が人心一新を理由に教職員の大異動を決定したのだ。
物語は、初日の朝から幕を開ける。
園長三笠野万次は、市街地に建つ幼稚園に特有のトラブルがあることを舞子に告げる。具体的には、騒音問題と待機児童だ。
(何だ普通じゃないか!なんて思うけれど)
先生と園児にとって幼稚園が楽しい場所であってほしいと願いますが、本書では、一筋縄では済まされない問題を掘り下げて小説にしているので、とんでもない方向に進むことになります。
中山七里さんの著書は、スッキリ解決しなくて、イヤミスかと思えるミステリー小説が多いです。
なるほどと思うけれど問題は深刻ですよ。
読書は楽しい! -
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ネタバレ毒島刑事の刑事時代のお話。
作家刑事毒島シリーズの第二作だけど、2つのポイントからみて私は今回の作品のほうが好きだった。
一つ目は、ひとつひとつの話が最終的につながるというところ。
一作目は特に繋がりがなくスッと終わる感じだったんだけど、今回のお話は最終的な悪の親玉的な人がいて、そいつが誰なのか?そいつをどう捉えるのか?という話が最後に出てくる展開で、後半に向けた盛り上がりがあって最後まで引き込まれ続けた。
二つ目は、毒島の出番が多い&毒島がちょっと苦戦してる様子が描かれているところ。
本作は毒島が現役時代の話ということもあり、一作目に比べて毒島の登場シーンが多かった印象。
また、最終的な悪の親玉もなかなか強敵そうな感じで、毒島も落とせるかわからない(結果、本人の死をもって無理にでも償わせるという形になったのだけど)というトーンだったので、歯応えのある闘いがみられたのではないかなーと思った。
毒島の闘いに痺れたのはもちろんだが、個人的に興味深かったのは芹沢央さんの解説。
正直、星ひとつ分はこの解説でつけた。
「読み手という安全地帯から、「サンドバッグ」になった作中の登場人物を嗤い、見下し、その破滅を悦ぶことができる。」(p384)
「〈あの男は己をとことん信じているのだ。自分の中にある正義、自分だけに通用する法律を持っているのだ〉」
「読み手が拠り所にしていた「客観的な正当性」が揺らいだとき、爽快感は居心地の悪さに変わる。」(p385)
これらの文章にハッとした。
たしかに、自分も黒幕と同じになってたーーー!!
超安全地帯。
というか、私自身人間の嫌なところを抽出したような小説が大好きなのだが、安全地帯から人の嫌なところを見てニヤつく性格激悪人間だからなのかも、と気付かされてしまった。
恐るべし中山七里。恐るべし芹沢央。
とはいえ、こうしてストレスを発散し、現実世界では日々いろいろなものを飲み込みながら生きているのも事実。
それを表には出さないので、これくらい赦してください。 -
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『合唱』岬洋介の帰還
幼稚園で幼児らを惨殺した直後、自らに覚醒剤を注射した犯人 仙街不比等。
この事件の担当検事になった天生高春は、刑法第39条による無罪判決が下る恐れもあり、仙街の殺意を立証すべく取調べに挑むが・・・
なんと取調べ中に突如意識を失い、覚醒した目の前には、仙街の銃殺死体があり、指紋、硝煙反応が検出され、身に覚えのない殺害容疑で逮捕されてしまう。
しかも、担当検事は、岬恭平!
そんな天生を救う為、あの男"岬洋介"が帰還する。
ピアニストとしてではなく、弁護士?
この作品は、中山先生のファンなら、ぐうの音も出ない作品だと思います。
中山作品のあの弁護士、この刑事、あちら解剖医チーム、こちらの鑑定士と声を揃えて大合唱という具合、もちろんタクトを握るのは岬洋介!
前半は、事件のあらましと検事の仕事の解説っぽい内容かなぁと思いきや、中盤"岬洋介"の登場から、ページをめくるスピードが三割増!
作品タイトル『合唱』は、まさに中山作品の花形スターの大合唱でありました。
ミステリーの仕掛的には、当初から犯人の目星は付くものの、動機と方法が分からないというものですが、そこは探偵役"岬洋介"がしっかり美味しいところを持っていきます。
このシリーズの最後?を飾るべき非常に興味深い法廷を舞台にした作品でした。 -
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千葉県中央区栄町、午前九時四十分
レイハンは、戒律の厳しい国で生まれ育った。風俗街は決して愉快なロケーションではない。だが、清貧な滅亡よりはずっとましだ。
他人の文化を嘲笑するものは、己の帰属する民族なり文化なりが滅びる可能性など露ほども考えないに違いない(実情だと思います)
レイハンは背後にただならぬ気配を感じた。
主人公・高頭冴子は同期の県警生活安全総務課警部山野美香から「中国人留学生就労者の行方不明者が頻発している」と聞いた。行方不明者届が出されている手前、調べてみたら成田から出国した記録が見つかった。
「一応国籍は中国。だけど正確には東トルキスタン」出身が新疆ウイグル自治区だ。
警察が民事不介入を謳っている以上、実際に捜査できるのは特異行方不明者だけだ。
特異不明者とは、子どもや認知症を患っている高齢者などである。
十月十五日早朝、成人男性の死体が発見された。リンチ同然の状態で発見された死体で事件性が確認され、県警本部刑事部に出動要請がなされた。通常であれば凶悪事件として早期解決のため人員を投入するものだが、今回の事件にはそこまで熱意が感じられない。被害者は、中国公安部(中国政府)の監視対象にされているからだ。中国公安部の三人が入国しているのも確認されている。
千葉県警に自らを保護する様に求めていたレイハンが拉致され、高頭警部と部下の郡山が新疆ウイグル自治区の非開放地区に侵入し奪還に向かうことになった。この先のあらすじは、凄惨すぎて僕には書けません。(あらすじはここまで…。)ネットで検索してみれば、悲惨な現状が他国のジャーナリストや自治区から脱出したウイグル人の告白が垣間見える。中国との犯人引渡条約が結ばれていない。荒手の強行に出るという物語の筋は面白いが、全くあり得ない。
この問題を題材にしている作家は多いが、中国の野望は果てしなく、ジェノサイドは止まらない。 -
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著書のタイトルを見て、どこかで聞いたことがあるフレーズだと思うでしょう。巻末に著者も、『本書は、中島みゆきさんの楽曲「ファイト!」から、作品の構想を得ています』と書いています。
主人公・喜多嶋凛「わたし、今日から教員なんです」とときめきながら埼玉県神室町幼稚園教諭、星組担当で新入生から三年同じ園児を受け持つことになった。
凛が起こすトラブルが、一筋縄では綴れない苦しさを感じます。正論なんだけど…
正しいと思ったことをすぐに口にする。社会との接点が多くなるにつれて正論を吐く事が必ずしも正しい事ではないのを理解し始めてからも、己の胸が異議を唱えた時は口を開かずにはいられない。そしてその結果、偏屈者とレッテルを張られ友人を少なくしていく。良識を振り翳すことがどれだけ無神経で醜悪なことも分かっている。
当園で問題になっているトラブルの一つに、保護者会があります。奴等には常識が通じない。
例えば、凛は、保護者会が命の尊厳よりも優先して教えるべきことがあると考えているのなら、明らかに価値観を異にする。価値観の相違は言語や宗教の違いよりも溝が深く、とても一朝一夕で解決できるものではない。
結局、保護者会の感情論には抗えないのかなと思います。小事なら、問題が起こったことに対して文句を言っていた保護者会も、事態が解決したら、手のひらを返すように責任問題が無かったかの様に振舞うのはまだ我慢が出来ますが、神室幼稚園で過去に起こった大事件が波紋を残したまま、事件が解決したあとでも問題の大きさで保護者会が拒否し続ける有り様は身につまされる思いで読みました。
理不尽だと分かっていても、どうにもならないのか…。 -
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ネタバレクライマックスはまるでブルース・ウィリスの『アルマゲドン』。
それにつけても純一の身勝手さよ。邦彦に託したものの大きさを思えば、刺されて死んでしまうことのなんと楽なことか。信頼と守るべきものを得た歓びの代償はあまりにも大きく、邦彦の人生の悲惨さにやり切れない思いが募る。
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改めて放射能の恐ろしさと、そこで命を切り売りしながら働く末端の作業員の実情に震えた。実際、国の基準をきちんとクリアして稼働していても、想定以上の地震や津波によって一瞬のうちに多くの命を脅かす存在となってしまう原発。現在は、3.11以前以上の厳しい基準に則って稼働していると聞くが、南海トラフ地震、首都直下地震など、近い将来発生すると考えられている地震を思えば安心などしていられない。
国のエネルギー基本計画では、廃炉に置き換える形での原子炉新設が認められており、それだけ聞くと、国内の原子炉の総数は減りこそすれ、これ以上増えないように思える。しかし、廃炉に時間がかかるため、敷地内でなら同時進行で新設できる。つまり、結局は危険を孕む原子炉の増設を現在でも認めていることになる。さらに世界的にみても、電力を大量消費するAIブームが、廃炉作業中の原発の再稼働を促しているというから驚く。そんな中で原発に頼らず、となると、世界的な天然資源の値上がり、脱炭素の動きに伴う再生可能エネルギー発電促進賦課金の値上がりで、電気代金の高騰はますます加速する。脱原発で電気料金の負担が日本の3倍以上のドイツのように、エネルギー貧困層が日本でも急増するだろう。
3.11以降、あれほどの惨劇の後で、脱原発は緩やかなりとも進んでいるものと、勝手に思っていた。あれだけのことがあったのだから、あれほど非難の声があったのだから、なんとなく、ちゃんとしてくれるはず。熱しやすく冷めやすい国民性、と言われるものにすっぽり私も収まる。政治家や企業が、のらりくらりの対応でやり過ごすのも、それを承知の上でのこと、と捉えるのは偏見に過ぎるか。
もはや今日の社会を持続させるだけの安全・安定した電力供給とお手ごろな電気料金負担は両立し得ない。何を優先するべきか自ら判断をし、国や企業の動きをしっかりと注視し、声を上げ続けなければならないのだと思う。 -
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中山さんの本があまりにもどれもこれも面白いので、一体どうなってるんだ?と思ったので、楽しみにしてました。
その答えがここに。
話の展開や、登場人物の造形や名前、視点など、そうそう、読者としてはそういう小説が読みたいのよ!と、すごくにやにやしてしまった。
それに、読者を顧客と思って書いてくれているのが伝わってきて、それこそが、「中山さんの本ならば」という信頼につながっている、と思う。
仕事に向きあう姿勢については衝撃的で……今まで読んだ中山さんの本の中で、一番爪痕が残りました。覚悟に、泣ける。
ひたすら読むことがすきなわたしには興味深かったのですが、ミステリ作家を目指す人に役立つのかなあ?
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安楽椅子探偵になるんかな?
中山七里さんの小説で、ちょこちょこ出てた女性裁判官。
引退して、孫と一緒に暮らしてる。
このお孫さんが、ちょっと捜査一課の刑事さんと知り合いで、たまにアドバイスする。
その刑事 葛城さん、まるで刑事に見えない。
犬養さんも、時々登場と。
短編集5つ!
事件解決は、
静おばあちゃん
↕︎
円ちゃん
↕︎
葛城刑事
のリレーで、解決!
やはり、お年寄りの知恵は大切!
更に、元裁判官ともなれば!
安楽椅子探偵って、現場に行かず、話などを聞いて事件を解決に導くんやけど、確かに、出来事を整理した上で、俯瞰できるかも?
現実には、そうあっさりいかんやろうけどね!
あれ?
得意の大どんでん返しないやん!
…
あったわ〜!
最後の最後に!
凄いのが!
それが、安楽椅子の真の意味か…
(*˘-˘人)゚.:。+゚