中山七里のレビュー一覧

  • セイレーンの懺悔

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    ネタバレ

    ある女子高生の殺人事件を舞台にマスコミ(報道番組)視点でストーリーが展開される。
    主人公の朝倉は報道番組に携わるテレビ局入社2年目の女性で、この事件を取材する上で自分の仕事の存在意義が問われる。
    警察の宮藤には
    ・「警察は被害者とその家族の無念を晴らすために働いている。マスコミは不特定多数の鬱憤を晴らすために働いている。」
    ・「警察が追っているのは人ではなく犯罪つまり、法を犯したのは誰かを特定している。マスコミが追っているのは憎悪の対象だ。」
    ・「マスコミはセイレーンのようだ。視聴者を耳触りの良い言葉で誘い、不信と嘲笑の渦に引き込もうとしている。」
    など厳しい言葉をかけられる。また、その中で朝倉は誤報で冤罪を引き起こしてしまう。その時に先輩の里谷は責任を取って異動させられてしまう。
    「マスコミは謝罪しない。普段政治家や官僚を非難し、誤りを正す立場にある。その立場にいる人間が謝罪なんかしたら沽券に係わる。権力者を追求する資格を失ってしまう。反権力を気取りながら自らの権力は手放したくないだけだ」
    報道の現場に残った朝倉は謝罪をすることも許されず、誤報の原因究明を進め、事件の真相に辿り着く。
    マスコミの在り方についても、
    「誤った報道は直ちに訂正され、誤報は直ちに訂正するべきです。権力を手にしていても権力に阿ることがないように自らを律していく。」
    と決意を誓った。

    私も2年目の社会人で同じような立場だが、自らの仕事の意義を深く知ろうとし、プロフェッショナルであろうとする彼女の姿勢が格好良く感じた。
    また、先輩の里谷は宮藤にマスコミという職業に対して厳しいことを言われたときに、
    「その道に進もうと思ったきっかけを思い出してみろ。いったいなぜ自分がその仕事をしているのか。この世界で何を実現したかったのか。それを思いだせ。」
    という言葉をかけてもらっている。後輩をここまで思いやれる先輩になりたいと思う。

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    2023年08月05日
  • スタート!

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    中山七里は映画にも詳しいのか。彼のカバーエリアの広さというか知識の深さは驚くばかりだ。
    テレビドラマの映画化ばかりで碌な邦画が出ない昨今、海外はサブスクで数億円の巨費を投じたものもあり、もはや邦画は劇場で観るものではなくサブスクでの放映を待つものになってしまった。黒澤などの過去の巨匠をイメージさせる本作の監督をはじめ、今では絶滅した「頑固一徹な巨匠」へのノスタルジー溢れる作品となっている。

    ミステリ要素としては普通。伏線の張り方も謎を解きやすくなっている。

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    2023年08月05日
  • 闘う君の唄を

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    モンスターペアレントか…
    はじめは純粋に、自分の子供の為を思って主張してるんやろな…
    でも、段々と子供の為というより、自分とか世間体とか…
    運動会で並んでゴールとか、劇を主役順番にとかが、ホントに子供の為になるとか思うんかな…楽しくない自分の子供を目の前にして…

    ここに主人公の幼稚園教諭 喜多島凛さんが突撃して来る!
    自分の理想を掲げ、モンスター等とやり合う!
    しかし、彼女には、凄い過去が…
    この為の贖罪?
    作中でも少し出て来るけど、他でも、そんな人おった!弁護士やけど…

    加害者の家族は罪はないはずやのに…
    何も悪いことしてないのに…
    何か、世間って世知辛いな…

    よく考えると、
     殺人事件は?
     犯人は?
     大どんでん返しは?

    大丈夫〜(^-^)v
    渡瀬さんも頑張ってる〜!







    中山七里ワールド!

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    2023年07月24日
  • 合唱 岬洋介の帰還

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    2023年7月2日 
    意外ない展開。
    シリーズだったのね。
    知らずに読んだけど、親交の経緯はわかったし、洋介の人柄も理解できた。
    法廷闘争が大変。手の内を整えて、出すタイミング、順番も計算しておくのだな。
    39条の法律により、不起訴処分になる恐れ。冤罪を起こす土壌、人が人を裁く難しさがみにつまされる。

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    2023年07月02日
  • 闘う君の唄を

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    3歳とは思えないほど園児がしっかりしていた。やるせないラストでしたが、凛先生は少し重荷から解放されたのではないでしょうか。

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    2023年07月01日
  • セイレーンの懺悔

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    「悪い事したら謝る!」って親からは教えられ、
    「ごめんで済むなら警察はいらない!」とも言うのに、謝らんのか…この業界、マスコミは!

    確かに野次馬根性で観てる、こっち側に責任がないとは言えんけど…
    ニーズに応えんと企業としては成り立たんしね…
    今は、テレビだけやなく、ネットニュースが蔓延る世の中。
    誤報というのは、間違いやけど、フェイクニュースという意図的なのもあり、混乱の極み!

    間違いはあるけど、キチンと謝罪して、本来の使命でもある権力者への監視の役割を果たして欲しい!

    中山七里さん!
    相変わらずのどんでん返し!
    楽しめました〜!

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    2023年06月03日
  • ヒポクラテスの試練

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    ヒポクラシリーズは二冊読んでいたけどあんまり面白くないので暫く止めていたけれど今作はなかなか面白かった。
    ラストが取ってつけたような感じでいきなり終わったのがちょっと。
    日本に帰ってもうひと山欲しかったかな。

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    2023年06月03日
  • 笑え、シャイロック

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    ネタバレ

    面白かった。

    不良債権回収のスペリャリストの上司山賀とタッグを組み債権回収をノウハウを叩き込まれる主人公結城。
    これからもっと成長していこうとする矢先に山賀が殺される。

    予想してなかったのでえっ?てなった。

    山賀の案件を引き継ぎ奮闘する結城。
    債権者との回収の会話の攻防が凄くてほんとに若手社員か!?と思わずにはいられなかったが、自分の
    語彙力がないだけか。

    大胆な案を計画し難解な債権をいくつも回収していく様は途中で半沢直樹を読んでるかのようだった、

    上司の部長が犯行に加わっていた件もきれいに伏線回収。

    映画にすれば主人公の結城は神木くんが合うのかなぁと思いながら読んでた

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    2023年05月22日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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    中山七里の作品を複数読んでる人なら、どこかで出会ってるかもしれない、
    高円寺静とその孫の高円寺円が事件を解決へと導く、5編の連作短編集。
    主人公は警視庁の若手 葛城公彦。
    事件を捜査するもうまくいかず、困ったときに高円寺円に意見を求める
    ことになり、そこから事件解決へ向かう。
    安楽椅子探偵と刑事もののミックスと言った感じ。

    別作品が思い浮かんだものを紹介します。
    この作品を読んでいて、2話は新興宗教に入信してしまった上司の娘を棄教
    させるために、葛城が頼まれて遂行するも教祖の謎の出来事により、
    高円寺円を頼ることになります。
    この話は、ドラマがヒットしたトリックを彷彿とさせる内容で、
    読んでいるとトリックをご存じの方は似てるのでオマージュかなって思うでしょう。

    次に、4話ですが、冤罪がテーマになってます。
    冤罪と言うキーワードでは、どうしても、スティーヴン・キングの名作で、
    グリーンマイルと言う作品を思い出します。この作品は、1932年の大恐慌時代の
    アメリカの死刑囚収容所とそれを語る現代の老人ホームが舞台となってます。
    収容所にデカくて屈強そうな黒人が収容されるのだが、実は気弱で優しく、
    謎を秘めていた・・・。と言った作品で感動と不思議なホラー系ファンタジー小説。
    ところで4話はどういう内容なのってのは、読んでくみてださい(笑)。

    全体的には、中山七里さんと言えば、どんでん返しの帝王ですから、
    その通りの展開になると思ってください。さらに○○トリックがありますので、
    そこもびっくりするし、最後は泣けるかもしれません。

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    2023年05月14日
  • 作家 超サバイバル術!

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    kissarmy0814さんの本棚にあったこちらの本。
    なーんか面白そう〜!
    ということで読んでみました。ありがとうございます。

    この本を読むと。
    小説家って本当にすごい。
    尊敬。ヤバい。

    物語を紡ぐ能力というのがそもそも普通じゃないけど、
    それを続けるということがどんなに大変なことか。

    おカネの話も含んで結構ナマナマしい内容満載。
    オモシロおかしく書いてあるけど、
    まぁ地獄の世界だなというのはひしひし伝わってきました。

    今後手に取る小説は、
    重みをやたら感じそうです。

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    2023年05月12日
  • アポロンの嘲笑

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    扱うテーマが“震災”と“原発”なので、正直読むのを躊躇していた。
    でも読み始めたらあっという間だった。
    物語の構成が秀逸だと一気に作品の世界に引き込まれてしまう。
    全くのフィクションではないことが、作中の情景や人物の心情をより一層想像しやすくする。
    面白くて緊迫感もある。
    なのに、何度も泣きそうになる社会派小説でした。

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    2023年05月11日
  • 笑え、シャイロック

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    中山七里さんの本が最近好きでよく手に取る。
    こちらは彼女にしては珍しく?銀行マンの話。
    入行3年目の結城は営業から渉外部という回収専門部署に”左遷”されやる気を失っていたが、上司山賀の見事な仕事ぶりに感銘を受け仕事に真摯に向き合う決意をする。いざこれからというところで山賀が何者かに殺される、という意外な展開に。
    ストーリーが短編風に区切られており読みやすい、山賀&結城のスカッとする回収プランも気持ち良くとても読みやすかった。

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    2023年05月05日
  • 笑え、シャイロック

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    ん?
    池井戸潤さんの読んでる?
    銀行小説と言えば、池井戸潤さんやけど、中山七里さんの銀行モンもなかなかでした〜(^_^)v

    しかし、銀行って、3年で異動するからって、そのスパンで物事考えてたら、貸すときも、そうなるから、自然と将来を見据えたとか口では言ってても、将来なんか見てないんやな。
    3年バレんかったら、ええと…
    銀行員としての矜持はないのか…

    って人らに囲まれながら、伝説の不良債権回収屋シャイロックと呼ばれた人が殺される〜
    部下であった結城が後を継ぎ、回収に走る〜犯人も探しながら…
    出世、出世ばかりやなく、専門特化した方が、これからは良いと思う。別に、このスキルは、銀行だけで役立つ訳ではないし。
    最近は、銀行もオワコンとか言われて、大変かもしれんけど、自分自身を磨いていれば大丈夫やと思うけどな…

    やはり、中山七里さんなんで、最後は、どんでん返し!
    楽しめました〜(^_^)v

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    2023年05月03日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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     中山さんこういうのも書けるのか。面白くて一気に読めた。ラストは予想外でちょっと驚いたけど。どの話もあとちょっとで解けそうな所までしかわからず。おばあちゃんのお説教は毎話自分も教えを請うように読んだ。そういえば裁判官が主人公の話って読んだことないかも。どういう思いで判決を言い渡しているのか知らず、新鮮だった。警察官の主人公・葛城も真面目で不器用だが憎めない良いキャラだし、続編も読まねば。

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    2023年05月01日
  • 逃亡刑事

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    面白かった。
    「人にはいくつもの顔があって、いくつもの言葉を持っている。その都度その都度変わっていく。」

    反社の山崎さん、いい人とは言えないけど、悪い人とも言いきれない。猛くんには環境に負けずに賢くまっすぐ大きくなって欲しい。

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    2023年04月30日
  • 静おばあちゃんにおまかせ

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    若手警察庁一課所属の葛城は事件を通して知り合い惹かれあい女子大生円と付き合う様になる。
    彼女の洞察力で事件を解決していくのだが実は本当の名探偵は彼女と暮らす元裁判官のおばあちゃん。
    最後にどんでん返しもあり楽しく読めた一冊。
    続編が出ることを期待してます。

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    2023年04月20日
  • 作家 超サバイバル術!

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    医者で作家というのが憧れだけど、現実はそう甘くないよう。取材旅行して、ホテルのスイートルームに缶詰めで執筆なんて妄想か。

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    2023年04月05日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

    ネタバレ 購入済み

    面白い

    かなり考えさせられる。死ぬ権利。もし自分が同じ立場になったときにどう思うのか。多分読み手の心理によって180度かわるような作品だと思った。多くの人に読んでもらいたい。自分の死や大事な人の死を考えさせられる作品だった

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    2023年03月30日
  • 笑え、シャイロック

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    山賀さん、結城くんどちらも素晴らしいキャラクターです。
    回収不可能な案件をどのように回収するのか、楽しめました。

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    2023年03月18日
  • アポロンの嘲笑

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    殺人事件が発端だが、その後の原発をめぐるハードボイルドな逃亡・突入劇がメイン
    描写がどこまで事実に基づいているのかは知る由もないが、震災で身近な人を亡くした人が多数おられ、どうなるか分からない原発の周りで日夜緊張を強いられた方々がおられたのも間違いないところであろう。
    野犬との対決や飢えとの戦いなどの描写が迫真的で凄い。結末は予想がつくからこそ、そこへの運び方が素晴らしいし、最後が変にだらだらしないのもよかった。

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    2023年03月08日