中山七里のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2025年8月上梓。岬洋介シリーズの第九作目にあたる。前作「お別れはモーツァルト」でショパン国際ピアノコンクールのファイナリストである榊場と共演を果たした岬洋介は前々作でヨーロッパツアーをキャンセルした違約金のためアメリカに呼び戻される。一方、アメリカでは共和党から第45代のアメリカ合衆国大統領から発せられる施策が中産白人に受け分けても移民に対する厳しい対応は白人優先主義はかってのKKKのような暴力により有色人種が暴力を持って排斥される状況となっていた。音楽で国家の融合をと考えたエドワードは日本でショパン国際ピアノコンクールのファイナリスト同士の演奏で話題を攫った岬洋介とのデュオピアノでツアー
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Posted by ブクログ
ネタバレ派手なラフマニノフの方が弾きたかった。でも技術も手も未熟で発表会での演奏は地味なドビュッシーを弾かされた。そんな小学生の頃の記憶が脳裏に浮かんできた。
この話を読んでもうひとつ思い浮かべたのはピアニストの辻井伸行さん。彼の「月の光」や「水の戯れ」を画面越しに聞いた時は鳥肌が立った。盲目なのにではなく盲目だからあんなに魅力的な演奏ができるのだろう。本作の情感溢れる演奏描写は彼のような演奏を聴いているとなんら誇張ではないと思ってしまう。
私にしては珍しく動機もトリックも犯人もピタリと当ててしまったが、ミステリとしての魅力が半減しても、音楽青春小説として素晴らしいことに変わりはない。
岬洋介のキャラ