中山七里のレビュー一覧
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ネタバレAIを搭載したロボットをヒトと同様の知的存在として裁くことができるのか。検察、弁護士、開発者、裁判官、そしてAIロボットのリタ自身が真剣に向き合っていく展開は、思考実験として面白く読めた。
初公判でリタが「ワタシにはワタシの意志があり〜」と「人間宣言」をするところで、物語は最高潮を迎えるが、その後は新証拠による「事件の真相」の方に話が進んでしまい、リタはほぼ脇役に。AIをヒトと同様に裁くべきかという肝心の命題について、法廷で議論されることが無かったのは残念。
本作ではロボット三原則を前面に出して、リタは免責されるが、AIの挙動が人に危害を与えることは実際にもあり得るし、悪意を持ったAIの存在も -
Posted by ブクログ
神奈川県で起きた大量殺人をモデルにしたような内容。凄惨過ぎて、読む気が削がれてしまいそう。
死体配達人の御子柴弁護士らしい内容で、誰もが死刑と思う判決予想の中で無罪をどうやって勝ち取るのだろうと思ってしまった。検察側の死刑求刑に対し、絶望的な御子柴弁護士の無罪の主張。狂信的な犯人に誰もが否定してしまう中で、後半はこれしか無いという、あるストーリーが展開されていく。大きなドンデン返しも無く、予定調和の中で収束していく。
数少ない味方にさえ、今回の殺人犯の弁護を否定されても弁護する理由が、最後のエピローグで明かされる。おぞましい事件の弁護だが、何とか最後にちょっとだけホッとする。 -
Posted by ブクログ
『思うんだけどさ。大人だからって子供より勝っている部分なんて言葉と経験値と世渡りくらいじゃないのかな。誰でも感情に走る時って、精神年齢は五歳に戻っているもの』(池波智樹)
「闘う君の唄を」の続編…と思って買ったが、姉妹編的なものだった。今作は、神尾舞子先生が主人公として話が進んでいく。
前作「闘う君の唄を」は、前半はお仕事小説、後半からはエンジン全開の不穏なミステリーだったが、今回はお仕事小説がメインだったように感じる。(もちろんとんでもない事件は起こるが!)
保育園、幼稚園が足りなくて待機児童がたくさん居るんじゃなくて、数は足りてるが都心部に人口が集中しすぎて結果的に園からあぶれてし -
Posted by ブクログ
「能面検事」シリーズ第1作。
何が起ころうとも、どんな圧力をかけられようとも、一切表情を変えることなく仕事にあたることから「能面」と呼ばれている大阪地検一級検事の不破俊太郎。彼の下についた新米事務官の惣領美晴は、いきなり初日に「出て行け」と言われる。しかし、彼の冷徹な態度は、ある意味何にも拘泥しないので柵を感じる組織にいる分には清々しささえ感じる。
そんな2人が西成で起きたストーカー事件を調べたところ、容疑者のアリバイが証明され事件が振り出しに戻ったばかりか、捜査資料の一部が紛失していることに気付く。これが大阪府警を揺るがすスキャンダルに発展し、事件も思わぬ形で動き出す。 -
Posted by ブクログ
audibleで。問題提起としては良いと思うが、判事たちが、AI「法神」をすぐに信用したり、すごい!と活用し始める安易さに違和感を感じつつ聴く。高円寺判事の祖母の言葉、100人が100人とも良いと言うものは疑え(のような意味だったと思うが、、)、がとても心に残った。10の体験を記録としてAIに記憶させても10だが、それを9にも11にもする可能性を秘めるのが人なんじゃないだろうか。しかも、その記憶には強弱がある。
ただ、AIが、この曖昧さのラインを超えた時,人には太刀打ちできないんじゃないかと、恐ろしくなる。
それにしても、真実に辿り着いた1人の刑事の誠実さには感服。感情を読み解く者として、AI