中山七里のレビュー一覧

  • 武闘刑事

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    「逃亡刑事」「越境刑事」に続くシリーズ第3弾。

    “県警のアマゾネス”こと、千葉県警・高頭冴子が、部下の郡山巡査部長と殺人犯を追う。

    郡山が親しくしていたマンションの隣人・小湊母娘が何者かによって銃殺される。
    容疑者として浮上したのは在日米軍曹長スチュアート・ヒギンス。

    日米地位協定の高い壁に阻まれ捜査は難航。
    冴子と共に歯嚙みする思いで胃がキリキリした。

    中山作品ゆえ、どんでん返しは想定内で犯人の目星は早い段階でついたが動機が知りたくて一気読み。

    蓋を開ければ憎しみを向けられた被害者母娘が不憫すぎた。

    冴子の正義が救い。

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    2025年06月24日
  • 鬼の哭(な)く里

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     姫野村で生まれた中学2年生の天木裕也は、閉鎖的な村と人間関係、そして口を開けば家業のパセリ栽培を手伝わせてくる両親にうんざりしており、早く大人になって村を出たいと密かに思っていた。世の中がコロナで大変なころ、ただでさえ人の出入りに敏感な姫野村に、新しい住人・麻宮恭一が引っ越してくる。大人たちはみな、東京からくるようなやつはコロナに感染しているから決して近づくなと口を揃えるが、裕也は麻宮と一言二言話すうちに仲良くなり、人目を避けながら交友を続ける。麻宮は姫野村の郷土史を調べたがっているらしく、裕也は昔この姫野村で起こった、村人6人を惨殺し、鬼哭山に逃げ込んだ厳尾利兵衛の話、そして今も山から鬼が

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    2025年06月22日
  • ラスプーチンの庭 刑事犬養隼人

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    つい最近も民間療法で亡くなった芸能人がいましたね。
    人生という旅路のラストには、ちっとも結果が出ない(と思われる)標準医療に頼るよりは、何かに縋りたいという人もいる。

    人々をかなり惹きつけている織田豊水だけど、そんなにすごみというかカリスマ性ってあったのか…?
    途中で明らかになる、アレの匂いも気づく人は多そうだけどなー。

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    2025年06月22日
  • ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人

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    打ちました。子宮頸がんワクチン。
    もし、私だったら?そんな風に、見ていました。

    コロナワクチンにしても、医療業界は自分たちが思っているよりも隠された情報が多いのだろうな。
    せめて見聞きして自分自身で判断した上で治療する/ワクチンを打つを判断したいもの。

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    2025年06月22日
  • 総理にされた男

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    久しぶりに小説を読みました。最初はあんまり合わないかもと正直思いましたが、進めていくとあっという間に終わりました。
    妙にリアルで好きです。

    最後の終わり方が個人的には好みでした。

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    2025年06月21日
  • ヒポクラテスの憂鬱

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    シリーズ何冊目かな?好きなシリーズでなんだかんだ読み続けている。長編の形をした短編集で、おやつのような気軽な読書体験。街なかで、待合室で、時間潰しの隙間時間に最適。これは一応褒めている。

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    2025年06月21日
  • ドクター・デスの遺産 刑事犬養隼人

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    安楽死について考えさせられた。

    回復の望みのない生の残酷さを見せつけられて、思わず目を背けたくなってしまった。正面から向き合いきれないほどの苦しみと絶望を伴った生がそこにあった時、苦痛から解放するための死がそこに存在することを知った。

    法で認められていない以上、安楽死は日本で犯罪となる。一方で、安楽死を選んだことで苦痛から解放される人が確かにそこにいた。

    苦痛から逃れられない生を傍観することは罪ではないのか?ドクターデスからの問いは重い。

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    2025年06月20日
  • 帝都地下迷宮

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    ネタバレ

    小説は設定が命、中山七里先生のとびきりおかしな
    設定と政治社会問題をはらんだ推理小説
    公安警察が出てくると何でもありになるよね
    地下コミュニティの存在理由や、隠蔽の背景が非現
    実的と感じられ、集団が地下生活を受け入れる過程
    や事件後の主人公の心境と行動がいまいち

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    2025年06月19日
  • 武闘刑事

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    ネタバレ

    千葉県警刑事部捜査一課の高頭冴子シリーズ第3弾。

    今回の相手は在日米軍。
    母娘の射殺事件で在日米軍曹長が容疑者として浮かび上がってくるのだが、日米協定を含めて大きな壁が立ちはだかる。
    母娘の死んだ夫(父)の素性がわかってから想像した通りの真相で、自分的にはどんでん返しはなかったと思います。
    社会には理不尽な話が尽きないですので、小説ではすっきりとさせてほしいですね。

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    2025年06月18日
  • 切り裂きジャックの告白 刑事犬養隼人

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    事件を通して、臓器移植に対して善悪を問う作品。

    手術室に入るまではあった鼓動や体温が無くなってしまう。本作を読んで臓器移植とはどういう事なのか考えさせられました。

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    2025年06月17日
  • 秋山善吉工務店

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    前半のほうが面白かった。小ネタがよく出来ていた
    ただメインのストーリーというか展開が少しチープ過ぎた気がする
    普通に読めるかる〜い物語

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    2025年06月17日
  • 隣はシリアルキラー

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    最初の音から始まり、不安煽るような行動までは良かったけど、そこから色々なテーマが描かれていたのでその分内容が薄く感じた。最後の終わり方もスッと終わって味気ない感じ。

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    2025年06月15日
  • 作家刑事毒島の暴言

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    ◆予選を突破できません
    ◆書籍化はデビューではありません
    ◆書評家の仕事がありません
    ◆文学賞が獲れません
    ◆この世に神様はいません
    上記5篇の短編集。

    毒島シリーズ第4弾にして、原点回帰というか、今回は第1作と同じく、完全な短編集。文学人界隈の事件になると、犬養がさっさと毒島を呼び出して高千穂に押し付ける、もしくは麻生班長から担当をふりわけられてやっぱり高千穂が毒島の相手をする…という流れ。きっと七里さんのうっぷんが溜まったんだろうなぁと思うほど、毒島が各所で毒づく毒づく(笑)。文学賞をとったり第1作を書いただけで天狗になっているような作家には、グサグサとナイフのように本作が突き刺さりそう

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    2025年06月15日
  • ハーメルンの誘拐魔 刑事犬養隼人

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    犬養隼人シリーズ第3弾

    記憶障害を患った少女が街中で忽然と姿を消した。誘拐事件として捜査が始まった矢先、第二の誘拐が起きてしまう。

    子宮頚がんワクチン接種の副反応によって奪われてしまった少女たちの未来を思うと、胸が痛む。悪いと分かっているならやめればいい。製薬会社・産科学会・厚労省といった大きな組織と利権が絡まると、悪いならやめるというシンプルなことが通らない現実を突きつけてくる。ワクチン接種の弊害について、知ることができた。

    個人的に一番の印象に残ったのは、捜査員たちが70億円の現金を抱えて大阪の繁華街を駆け巡るシーンだった。調べると10億円の現金が約100kg、確か捜査員10数名での

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    2025年06月14日
  • 絡新婦の糸―警視庁サイバー犯罪対策課―

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    悪意あるインフルエンサーを盲信するフォロワーたちによる風評被害。一度世に出てしまうとフェイクだろうが広まった噂はなかなか消すことはできない。

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    2025年06月14日
  • 連続殺人鬼カエル男ふたたび

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    ネタバレ

    報道番組はあまり観ないので、中山七里の小説にはリアルを感じてしまう。
    司法の矛盾や問題点を、物語から教わってる気がする。

    ──ここから、ネタバレになります。

    連続殺人鬼カエル男の事件はまだ終わっていなかった……!
    グロテスクな内容だけど、ホラー系よりはマシかも…(個人の意見w)。
    またも五十音殺人事件が勃発。このままなんの手がかりもないままなの?と思いきや、「お!」という展開が……

    エンターテインメントは全開より少なめ、かも。
    個人的意見ですが、早期な展開を期待してしまった。それから、伏線が張りめぐされたわけでもなく……読んでいて「ん?」という疑問が膨れ上がって、真犯人が出てきたときは「

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    2025年06月14日
  • 鬼の哭(な)く里

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     なんか、怖そうなタイトル((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
     でも読後、あれ?そんなに怖くはなかったかも…と、思いました。

     物語の舞台は岡山県姫野村、人口300人足らずの限界集落で、約70年前に村人6人を惨殺したとされ世間を騒がせた巌尾利兵衛の呪縛に囚われていた。それは、数年に一度鬼哭山から利兵衛の咆哮が轟くと、村人が死ぬというというものだった。時は流れて令和2年…村の人々は新たなる恐怖、新型コロナのパンデミックに晒される中、東京から転地療養として移住した麻宮…、この地域に息がつまっていた隣家に住む中学生の天木裕也は麻宮と親交を図るようになっていった矢先、鬼哭山から咆哮が轟

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    2025年06月13日
  • 作家刑事毒島の暴言

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     刑事毒島シリーズ第4弾!この作品も出版業界の厳しさをとことん描いたものになっていました。

     5話の連作短編集と言ったらいいのか、小説講座の講師や大物書評家、新人作家、文学賞に固執する作家、宗教団体書籍のゴーストライター等々…毒島が毒舌を行使しつつ事件を鮮やかに解決します。よくもまぁ、こんなに口が回ること!「うふ、うふふ、うふふふふ」も健在でした!!ただ、他の読書家さんが触れているようにもうちょっと毒島にいっぱい登場してほしかったかな…。

     大物書評家と文学youtuberとの作品は、今こうしてレビュー投稿している私が本当にそれでいいのか…考えさせられたかな!楽しく好きな本が読めればそれで

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    2025年06月12日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    “色”に関係したキーワードを持つ7つの事件を描いている。それぞれの事件は単独だが、最初と最後の事件にはつながりがあって、物語に一体感を持たせていた。

    完全な善人もいなければ、完全な悪人もいない。その人の中に善い面・悪い面があるだけだというようなフレーズが印象に残った。高瀬は、相手の心を読み、読んだ心をうまく誘導して相手の行動を操ることに長けていた。相手の心を思いのままに操るという点では、「嗤う淑女」の美智留と共通する。高瀬の場合は、心を読み操る才を持ちながらも根は善人だった。

    1人の人間の中に、善と悪が同居する。善を積めば徳となり、悪を積めば毒となる。なるほどねと手を打ちたくなるような言い

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    2025年06月11日
  • ふたたび嗤う淑女

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    嗤う淑女シリーズ第2弾。伏線は最初から張られていたのに、違和感をスルーしてしまった。柳井さんと久津見さんのやりとりに見当がついたことですっかり満足してしまったのが不覚。その後からのどんでん返し、ホント悪い人だわぁと走馬灯のように物語がフラッシュバックしてきて、後味は最悪なのに次の巻も気になってしまう、中山七里マジック。
    カエル男最終巻の前に嗤う淑女シリーズ第3弾読んで
    免疫をつけておかなくては(笑)

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    2025年06月11日