中山七里のレビュー一覧

  • いつまでもショパン

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    ショパンコンクールが開催されるポーランドを舞台にした、シリーズ三作目。

    ミステリの要素は薄めながらも、コンクールの様子や周辺でのテロ騒動などを盛り込んだ物語は、読み応えがありました。

    特に臨場感溢れる演奏描写が印象深く、作中で取り上げられる曲を聴きながら読むと、イメージが広がるような気がします。

    大袈裟に思えるエピソードも中にはありましたが、それも含めてエンターテインメント性の高さを感じる一冊でした。

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    2025年11月22日
  • 災疫の季節

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    コロナ禍の病院を舞台に。
    カルトと各職業の倫理観や使命。
    救いがない。祈りもない。
    学ぶこと?
    それで片付けたらさらに虚しい。

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    2025年11月22日
  • バンクハザードにようこそ

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    復讐劇がうまく行き過ぎて、スリリングさがないけど、軽く読めて、楽しめる本。
    ドラマ化しやすそうな内容です。

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    2025年11月21日
  • 翼がなくても

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    陸上競技をした事があったので、風をきって走る描写の表現だったり、目標に突き進んで行く姿がかっこよく思えて楽しく読めた。
    あらすじを全く知らずに手に取った本だったので泰輔が殺害されたのにも驚いたけど、御子柴礼司の登場にはびっくりで、さらに面白く、きっと何かあるな…と最後まで楽しく読むことができた。

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    2025年11月19日
  • とどけチャイコフスキー

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    中山七里の岬洋介シリーズは本作品で9作目。実に息の長いシリーズとなった。そして満を持してようやくチャイコフスキーが出て来たものの、やはりウクライナ戦争を意識する話になってしまった。しょうがないとは言え、チャイコフスキーはウクライナとロシアの綱引きに使われてしまう。政治が音楽に与える影響は計り知れないが、その政治による弾圧が直接、ある意味間接的に素晴らしい作品を生み出す一因となるのはまさに皮肉とも言える。戦争だけでなく作曲家への様々なストレスにより、作曲家が精神的を病んでしまう事例は昔から多い。ただ、心神の喪失と引き換えに名曲が生まれ、言わば命を削って作曲された曲目を我々はもっと敬意をもって感謝

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    2025年11月19日
  • 翼がなくても

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    御子柴シリーズは未読なので御子柴の登場にこれが噂の!と思ったけど、なんか感じ悪いキャラクター?
    犬飼刑事はキャラクターに強い印象がなく、今回もあんまり。
    そもそもパラスポーツの方に重きを置いている感じがして、途中事件のことを完全に忘れてたくらいミステリーの要素は少なめで、しかも想像がついてしまう結末だった。
    トップアスリートだった沙良が、脚を失った絶望やパラスポーツに感じる落差には、リアリティがあって悲しい気持ちになった。
    義足をつけて走れた時の臨場感と疾走感の描写が
    素晴らしくて、何度も走る場面が出てくるのに全くくどくなかった。
    早苗の義足と比べてずるいのでは?という点と、パラスポーツに挑戦

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    2025年11月18日
  • 越境刑事

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    シリーズ第2作。
    中国に弾圧されるウイグル地区という政治的な構図に、アマゾネス高頭が切り込む。
    今回の敵は中国公安部。こんなに政治的問題に切り込んで大丈夫かなと心配してしまう。

    国を越えても自分の信念を貫き通す姿は、さすがアマゾネス。

    アマゾネスと郡山の活躍ぶりは期待どおりだったのだが、結果的に過激な拷問シーンだけが印象に残ったし、前作と似た展開が多いようにも感じてしまったのは私だけだろうか。

    次作はどうなるのかは、やはり気になるところ。

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    2025年11月18日
  • 七色の毒 刑事犬養隼人

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    タイトルの通り人間の7つの毒が散りばめられていた。人間の汚さ・嘘・自己保身などを感じてゾクッとした。人間の中身なんて話してるだけじゃ分からないなぁと改めて感じた。相変わらず犬養は綾野剛としてイメージして読んでました。最初と最後が繋がると思わず驚いた。

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    2025年11月18日
  • 人面島

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    土地家屋調査士の三津木と肩に宿るジンさんが閉鎖的な因習漂う孤島での相続ドロドロ争いに纏わる連続殺人に巻き込まれる。
    密室殺人とかもあるが、そこまでミステリではない。
    横溝正史的世界観があると思ったけど、軽めな読み口なのであんまりドロドロしてはない。
    池の下に現れた島の真実を三津木が暴くと思いきや!真実のオチにむむむ。

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    2025年11月18日
  • アポロンの嘲笑

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    ネタバレ

    東日本大震災と原発の事故の惨劇の中、発生した殺人事件に焦点を当てた作品。邦彦の逃走劇と仁科が真実を追求していくという流れでストーリーが進んでいく。邦彦が最期まで果敢に立ち向かう姿に驚いた。生命の危機に瀕するシーンが何度も出てくるが何とか乗り越える姿は超人すぎるだろと思ってしまった。

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    2025年11月17日
  • 彷徨う者たち

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    ネタバレ

    三陸の魚を専門に扱う魚屋さんでランチしたあと読んだ一冊。宮城県警3部作の最後。
    中山さんが講演会で「このシリーズは被災してない自分が書いていいのかと思っていて、自分から今回で終わりにしてほしいとお願いした」ようなことを言っていた。そう言いたくなる気持ちが少し分かるような作品。
    ミステリーとしてどうかよりも、被災した人たちの置かれた状況や心情がひたすら心に残る。

    被災地が舞台だからか、シリーズ通して、殺した人・殺された人よりもっと悪い人というか存在がいる気がしてちょっとモヤモヤする。
    制度って、こぼれる部分もあるし完璧じゃないけど、外に出てしまえば「大いなるもの」と同等のパワーを持つんだなと改

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    2025年11月17日
  • 災疫の季節

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    コロナ禍真っ最中の時代。
    あの深刻さ、様々な論争、等も、不謹慎ながらも今読むと何か滑稽な感、
    あの頃、明確な知識がなく、
    テレビの情報に踊らされておりました・・・・

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    2025年11月16日
  • 月光のスティグマ(新潮文庫)

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    読む手が止まらず、一気読み。
    著者の作品は好んで読んでいるが、少し珍しいタイプのように感じた。
    展開が突然過ぎて、置いていかれそうになったが、満足した。

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    2025年11月16日
  • バンクハザードにようこそ

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    詐欺師vs.銀行

    親友を自殺に追いやった銀行を詐欺師が
    華麗に追い込む

    一泡吹かせるどころか潰してしまうため、
    淡々の角を詰めていく様子が爽快。

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    2025年11月15日
  • バンクハザードにようこそ

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    SL 2025.11.11-2025.11.15
    詐欺師東雲の爽快な復讐劇。
    作者らしい軽さで詐欺事件にしては簡単に騙されすぎだけど、読みやすくて読後感は良い。

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    2025年11月15日
  • 棘の家

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    なんとなくAudibleで聴いたら、なんとなく終わってしまった。小学生の娘がいじめで自殺をはかってしまう。被害者家族と加害者家族。どちらともがマスコミに追われ、ついには逆転した立場になって再びマスコミから追われる。そんな状況で家族は結束するのではなくバラバラの気持ちで崩れていく。リアルなような後味の悪いような。

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    2025年11月15日
  • 七つの大罪

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    七つの大罪をデマにした短編集。普段読まない著者の作品をお試し出来て良かった。個人的には傲慢と怠惰が好きだった。3.5

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    2025年11月14日
  • 災疫の季節

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    「夜がどれほど暗くても」主人公の雑誌記者志賀倫成が放り込まれるコロナ禍の混乱。

    自ら感染の危険に曝されながら、増え続ける入院患者に絶望しつつ治療に尽力する医療関係者と、デマに洗脳され医療現場を襲撃するカルト集団。

    反ワクチンを掲げるカルト団体の代表者が、病院襲撃時に薬剤を注射されて死亡する。

    今となっては記憶も定かでないが、デルタ株が蔓延しつつあった当時は感染者、犠牲者が増え続け、ワクチンや治療薬にも手が届かず、社会全体が大きく混乱していた時期で、そうでなければ本書の舞台とはなり得なかった。

    連載終了から出版まで2年の間が空いているのには何か理由があるのだろうか。

    デルタ株全盛の当時

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    2025年11月13日
  • テロリストの家

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    公安物は刑事物と違って、秘密主義過ぎて重い。同僚同士も秘密だし、家族にも内緒。
    その秘密主義の中でもエリートの公安刑事が突然左遷扱いになる。本人も分からないので、読む方も分からずストレスになってくる。それが息子がテロリストで捕まってしまったことから展開が変わってくる。過激な報道、それを受けての一般人からの誹謗中傷。気持ちが益々重くなってくる。
    テロ対応の公安刑事がテロに傾注する家族を持つ。どのように展開するのか、はたまたどんでん返しは如何に。何となく息子の言動がハッキリしないところから違った方向へ。
    仕事ではエリートだった刑事が家庭では何も把握していなかったことが露呈する。最後は落ち着くところ

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    2025年11月12日
  • ヒポクラテスの困惑

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    ヒポクラテスシリーズ第6弾 コロナが猛威を振るったパンデミック 終わりの見えない不安なあの頃を思い出す。世の中の混乱に紛れた人間の悪意は恐ろしい。コロナによってもたらされた人々の、感情や反応などに重きをおいた話で ミステリー要素も少なくてちょっと残念だった。

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    2025年11月13日