中山七里のレビュー一覧
-
-
-
-
-
-
Posted by ブクログ
少数の優秀な裁判官が、法知識だけでなく多様な分野の知識を総動員し、累積する案件を綿密に精査した上で結論を導き出す現在の司法制度が、制度的な限界を迎えつつあるという問題提起から物語は始まる。そして裁判官の視点を通して、審理へのAI導入の是非や、判決をAIに委ねることの是非について、テクノロジーと倫理の両面から掘り下げられている。司法は法律を論理的に解釈し、判例という前例を踏襲しながら進められるため、一見するとAIとの相性は極めて良いように思われる。しかし現実には、証言という対面でのやり取りや、証拠資料という紙媒体による情報伝達が主流で、極めてアナログな世界である。司法の一端に携わる立場としては
-
Posted by ブクログ
ネタバレミステリの部分は、他の方々のレビュー通り理路整然としていて鮮やかだった。
グロ表現についても血の匂いや傷口の生々しさ、当事者が感じる痛みが文字通り痛いほど分かる書きっぷりで、にも関わらず一晩で読み切ってしまうほど引き込まれる筆致だった。
ただ正直、読後感はあまり良くない。
刑法第39条をテーマに挙げていながら、目新しい視点/解釈での取り上げ方ではなかったので、自分が期待した部分は別にこの話の肝ではなかったのかと(勝手だが)落胆した。
あとはその、勝雄と真人があまりにも可哀そうだと思ってしまった。
結局動機が保険金と復讐だったというチープさに対して、失われた命と人生が重すぎる。
特に真人が古手 -
Posted by ブクログ
ネタバレ(オーディブル)
・クラッシック音楽がテーマの少女の成長譚かと思いきや全然ミステリーだった。ミステリー初心者なので大どんでん返しにちゃんとびっくりさせられた。きっとミステリーを嗜む方には分かりやすい筋道だったんだろうな~と読後に思うなど。
・楽器を演奏していて指が重くなってくる感覚を思い出した。演奏や音楽の描写が好きだった。
・前情報一切なしで読み始めたので、読後に岬洋介シリーズの一作目であることを知った。上記「思いきや」の部分の少女が悲劇に遭いながらも逆境を乗り越える・精神的にも成長するというストーリーの大枠もある程度楽しめた。しかし岬というキャラクターがやりたい放題てんこ盛りの設定なので、